『絆は種族を超えて…』-5

作者・ユガミ博士

499-1

***閻魔庁・閻魔大王の執務室***

閻魔大王「鬼太郎達は、向かったか・・・・・」

先程、鬼太郎に悪魔くんの救出と見えない学校に起きた異変の調査を
命じた閻魔大王は執務室にある椅子に腰かける。鬼太郎に命じた
閻魔大王だが、今回の敵は自身の霊力でも正体が掴めないという謎に
満ちた敵であり、鬼太郎達の事は信頼しているが、万が一に備えて
対策を練った方が良いのではないかと閻魔大王は考える。

コエンマ「ならば、義親父(オヤジ)殿。万が一に備えて鬼太郎に増援を
 送るというのはどうだろう。こういった任務ならば、霊界探偵である
 幽助が最適と思うのじゃが?」
閻魔大王「うむ。増援を送るというのは良い考えだ。よし、コエンマは
 浦飯幽助に任務の要請をせよ。わしは尸魂界(ソウル・ソサエティ)の
 死神達に協力を要請してくる・・・・・・今回の件には超人警察隊も
 動いている。彼等にも連絡を執り、合流させるとしよう!」

コエンマと話し合い、閻魔大王は鬼太郎達に増援を送る事を決める。
その増援として、閻魔大王とコエンマは霊界探偵の浦飯幽助、尸魂界の
護廷十三隊、超人警察隊に連絡を執りはじめる。

***現世・六本木***

閻魔大王とコエンマによる話し合いからしばらくして・・・・・。現世にある
六本木では赤いジャケットを着た青年―日本の特務機関『森羅』の
エージェントである有栖零児が腕を組みながら立っていた。

零児「・・・・・超人警察隊から森羅に要請されたという任務。一体どの様な任務なんだ?」
小牟「な~のじゃ♪な~のじゃ♪・・・・・おう、零児!待ったぁ~?」
零児「遅いぞ、小牟!・・・・・今まで何をしていた?」
小牟「いや~、新作ゲームのレベル上げをしていたら・・・・・ついのぅ」テヘペロッ
零児「はぁ~・・・・後でお仕置きだ」

零児の所属する『森羅』に、超人警察から合同任務の要請がかかり、
その任務に選ばれた零児は、任務に赴くため待ち合わせをしていた。
零児の所に、狐の耳と尻尾が生えた女性、零児のパートナーである
小牟がやって来る。どうやら、ゲームに夢中になっていて遅刻してきた
らしく、零児はため息をつきながら、後で小牟に「お仕置き」をする事を
決める。

????「おっ?零児と小牟か?」
????「相変わらずの仲みたいっすね」
零児「お前達は・・・・・」
小牟「幽助と一護達ではないか?何故、ここにいるのだ」

 

499-2

零児と小牟の前に現れた少年達は、一度死んで生き返った後、霊界探偵となった
少年、浦飯幽助。オレンジ髪が特徴の死神代行をしている高校生、黒崎一護。
一護の仲間で尸魂界の護廷十三隊に属する死神の女性、朽木ルキア。一護の
クラスメイトである髪の長い美少女、井上織姫と同じくクラスメイトである大柄な青年、
チャドこと茶渡泰虎である。零児達は以前、任務で幽助や一護達と顔を合わせ、
共に事件を解決した事があり、それ以来の付き合いとなっていた。

幽助「俺はコエンマからの指令で、ここに行くように言われたんだ」
一護「俺もルキアから、尸魂界の指令で、ここに向かう様に言われて
 井上やチャドと来て、幽助と会った後、零児さん達を見かけたんです」
小牟「ん?一護達といつも一緒にいるメガネ坊主は、今日は居らんのか?」
井上「石田君は生徒会のお仕事が忙しくって、今日は私達だけなんです」

幽助と一護達は、それぞれ来た理由を話す。小牟は一護の仲間である
滅却師(クインシー)の高校生、石田雨竜がいない事に気付き、理由を
尋ねると、石田は現在、空座(からくら)高校の生徒会長である為、
生徒会の仕事により不在である事を井上織姫が話す。

零児「どうやら、俺達の任務はお前達と同じみたいだな」
ニンジャ「各々方、御集まりになった様でござるな」
幽助「誰だ?この忍者は」
井上「すごいよ、黒崎君、チャド君!本物の忍者だよ!」
チャド「落ち着け、井上・・・・・」

集まった零児達の前に超人警察隊のザ・ニンジャが現れる。井上は
本物の忍者であるザ・ニンジャを見て、興奮気味となり、チャドが
落ち着かせる。

ニンジャ「拙者の名はザ・ニンジャ。超人警察隊の手の者でござる。
 今回の件はこの世の存亡にも関わる事態であり、あの世でも一大事
 という事で、お主達が集められた。今から任務の内容を説明するでござる」

ザ・ニンジャは零児達に今回の任務である悪魔くんの救出や見えない学校の
異変に関する調査、見えない学校を吸収したと思われる“恐怖の将”についてや
自分達が調査に向かった鬼太郎達の増援である事などを説明した。

ルキア「恐怖の将・・・・・その様な輩がいたとは・・・・・」
幽助「とにかく俺達は、調べに行ったその鬼太郎って妖怪を助けに
 向かえば良いって訳なんだな?」
ニンジャ「その通りでござる」
一護「でも、そこへはどうやって行けばいいんだ?」
零児「行き方については、こちらにツテがある」

ザ・ニンジャの説明を受けて、各々反応し、一護は行く方法を聞くと
零児がツテがあると話す。

ブォォォォ

小牟「おっ!噂をすれば来たようじゃのう」

零児達の居る場所に大型の車両がやって来る。車両が止まると
中からゴーグルを着けた女性が現れた。

裏嶋「ごめんなさい。停まる場所を探していたら遅れてしまったわ」
幽助「誰だよ、この姉ちゃん?」
零児「俺達と同じく『森羅』に所属する裏嶋千鶴装備課課長だ」
裏嶋「『博士』って呼んで。」

現れた車両―『龍亀一號』から現れたのは森羅に所属する科学者、
裏嶋千鶴。零児によって皆に紹介される。

裏嶋「そちらの忍者さんの協力で悪魔くん・・・・・埋もれ木真吾君の
 いる場所へ、この龍亀一號へ転移する事が出来るわ。でも、グズグズ
 していたら、その子がどうなるか分からないから移動するわ。すぐにね」

裏嶋から行く方法について説明されると、一同は龍亀一號に乗り込む。
そして龍亀一號は悪魔くんや鬼太郎が居ると思われる場所に向かって
転移するのであった。

***名門(なかど)学園屋上***

ザ・ニンジャや零児達が鬼太郎の増援として後を追っていたその頃。
昼休みとなり、不動明は氷村(ヒムラー)に言われた通り、屋上へと
やって来る。屋上には氷村が待ち構えていた。

明「言われた通り、1人で来たぜ。ヒムラー!!」
氷村「フフフ...待ってたぜ、デビルマン」

不敵な笑みを浮かべる氷村に対して、明は殺気を向ける。

氷村「おいおい、そんなに殺気を向けるなよ...ゼノン様は寛大な
 御心により、これまで貴様がデーモン族を裏切り、人間に味方した
 罪をお許しになって下さるおつもりだ。デビルマン...いや、
 デーモン族の勇者、アモン!デーモン族に帰って来い!!」

 

499-3

氷村は明=デビルマンに、デーモン族に戻ってくるよう魔王ゼノンの
提案を伝える。その際、デビルマンのもう一つの名前を口にした。

明「・・・・・誰が、デーモン族に戻るものか。俺は美樹を守る...
 デーモン族だろうと何だろうとなぁ!!」

氷村から伝えられた内容に対して、明ははっきりと拒絶した。
氷村「・・・・そうかい。ならば仕方あるまい。ここで死んでもらうぜ!
 出て来い、お前達!!」
????「うおおお、待ちかねたぞぉ!」
明「―!」

明の拒絶の言葉を聞き、こうなる事を予想していた氷村は明を
始末する事を決める。そして氷村に呼ばれ、明の前に2体の
怪人が姿を現す。

明「お前達はフェイラス、ダルミ...貴様達も黄泉還っていたのか!」
フェイラス「久しぶりだな、デビルマン」
ダルミ「我らを倒し、宿り木を手にして、デーモン族の尖兵という栄誉を
 得たというのに、愚かな人間に組みするとは、デーモンの恥さらしめがっ!」

現れたのは、かつてデビルマン同様魔王ゼノンによりデーモン族の尖兵に
選ばれ、宿り木となる人間=不動明を巡ってデビルマンに敗北したデーモン族の
フェイラスとダルミだった。彼等もまた氷村同様、黄泉還り現象により再生者となって
復活したのであった。

フェイラス「デビルマンよ。今度は貴様が死ぬ番だ!」
明「冗談じゃねぇ!お前達なんかに負けてたまるかっ!
 ディヴィール!!」

デビルマンを抹殺しようと現れたフェイラスとダルミに対し、明は
その姿を本来の姿であるデビルマンに変身する。

デビルマン「さぁ、かかってきやがれ!」

♢ ♢ ♢ ♢ ♢

美樹「もう、明くんも氷村くんも何処に行ったのかしら?」

一方、屋上でデビルマンとデーモン族の戦いが行われている事など
露知らず、美樹は昼休みになっていなくなってしまった明と氷村を
捜していた。廊下を歩いていると、美樹は大きな鏡の前を通り過ぎる。

美樹「あら?こんな所に鏡なんてあったかしら」

鏡に気が付いた美樹は、鏡の前に立ち、しばらくジッと見つめる。

鏡の中の美樹「・・・・・ニィッ」
美樹「えっ・・・・・・キャアッ!」

しばらく鏡を見つめていると、突然鏡に映った美樹がニンマリと
笑みを浮かべ、何と鏡から手が出て来て美樹の首を掴んだのである。
そして美樹は駒の様にまわり出して、そのまま外へと連れ出されてしまう。

♢ ♢ ♢ ♢ ♢

デビルマン「デビルキィィックゥ!」
フェイラス「ぐわぁ!」
デビルマン「デビルカッタァァ!」
ダルミ「ギャァッ!」

一方屋上での戦いは、フェイラスとダルミがデビルマンに雪辱を
晴らそうと襲い掛かるが、デビルマンの必殺技が繰り出され、
以前と同様、敗北する。

デビルマン「後は貴様だけだ。ヒムラー!」
氷村「・・・・・流石はデビルマン。だが、そいつらは所詮時間稼ぎに過ぎない」
デビルマン「時間稼ぎだとっ?」
???「ぐへへへ。連れて来たぜ...」
氷村「よくやったぞ。ヘンゲ」

デビルマンにフェイラスとダルミが倒されても余裕の表情を見せる氷村。
すると氷村の元に、先程美樹を連れ出した異形の化け物、デーモン族の
中でも変身能力に長けたデーモン族、妖怪ヘンゲだった。

デビルマン「ヘンゲッ!今すぐ美樹を返しやがれぇぇ!!」
氷村「そうはいかん。彼女は大事な人質だからな」
デビルマン「人質だと!」

美樹がヘンゲの手に落ちた事により、怒りの表情を浮かべるデビルマン。
そして氷村の後ろの空間に突如、時空クレバスが開かれる。

氷村「返して欲しければ、追いかけて来い!待っているぞ...ハハハハハッ!」
デビルマン「待てっ!美樹を返せぇぇ!」
ヘンゲ「ふんっ!」
デビルマン「ぐふっ」

時空クレバスの中に入ろうとする氷村から美樹を取り返そうとする
デビルマンだが、ヘンゲは身体を岩に変え、デビルマンにぶつかり
その拍子でデビルマンは倒れてしまう。その隙に氷村とヘンゲは
美樹を連れて時空クレバスの中へと消えた。

デビルマン「や...野郎ッ!待ちやがれぇ!」

起き上がったデビルマンは、氷村達を追おうと背中のデビルウィングを
広げて、時空クレバスの中に入り、そして時空クレバスは消えるのであった。

 

499-4

◯閻魔大王→鬼太郎に増援を送ろうと尸魂界や超人警察隊に連絡をする。
◯浦飯幽助→コエンマからの指令で、零児や一護と合流し、鬼太郎の増援に向かう。
◯コエンマ→鬼太郎に増援を送ろうと浦飯幽助に指令を送る。
◯有栖零児→鬼太郎の増援に向かう。
◯小牟→鬼太郎の増援に向かう。
◯裏嶋千鶴→零児達を龍亀一號に乗せ、鬼太郎の増援に向かう。
◯黒崎一護→零児や幽助と合流し、鬼太郎の増援に向かう。
◯朽木ルキア→鬼太郎の増援に向かう。
◯井上織姫→鬼太郎の増援に向かう。
◯茶渡泰虎→鬼太郎の増援に向かう。
◯ザ・ニンジャ→零児や幽助、一護らと合流し、鬼太郎の増援に向かう。
◯不動明/デビルマン→屋上でデビルマンに変身して戦うが、美樹を連れ去られ、
  時空クレバスに入り、後を追う。
◯牧村美樹→氷村達デーモン族に連れ去られる。
●氷村巌→屋上に来た不動明にフェイラスとダルミを嗾け、牧村美樹を連れ去る。
●フェイラス→デビルマンに倒される。
●ダルミ→デビルマンに倒される。
●ヘンゲ→牧村美樹を連れ去る。

【今回の新登場】
◯浦飯幽助(幽☆遊☆白書)
 中学2年の時、霊界の手違いで死亡し、様々な試練を経て生き返らせてもらう
 代わりに霊界探偵となって働くようになった少年。喧嘩好きな不良少年だが、
 根は真っ直ぐで仲間思い。正義感が強いというよりも、自分が気に入るか
 気に入らないかで動くタイプ。ある調査をきっかけに霊光波動拳の後継者となり
 幻海に師事する。実は「魔界三大勢力」の一つである闘神雷禅の子孫で、魔族として
 覚醒してからは妖気も使用できるようになる。中学を卒業した現在は、進学せず
 ラーメン屋台を開店し、裏稼業で人間と妖怪のトラブルを解決する「なんでも屋」をしている。

◯黒崎一護(BLEACH)
 霊感が強くオレンジ髪が特徴の高校生で、虚に襲われ朽木ルキアと出会った事から
 死神代行となり、以後様々な強敵と戦う。藍染惣右介との戦いで死神の力を無くすが、
 XCUTIONとの出会いで、『完現術』を習得し、これを契機に、装いを新たに死神の
 力を取り戻す。斬魄刀は「斬月」滅却師との戦いから10年後。井上織姫と結婚し、
 息子・一勇を授かる。

◯朽木ルキア(BLEACH)
 護廷十三隊十三番隊副隊長。(『千年血戦篇』の後、十三番隊隊長に就任する)
 一護に死神の力を与えた人物。南流魂街78地区“戌吊”出身で、阿散井恋次とは幼馴染。
 その後、真央霊術院に入学して朽木家に養子に迎えられ、朽木白哉の義妹となる。
 男勝りだが非常に仲間思いな性格をしているが割と短気な所がある。
 男の様な古風な固い言葉遣いで話し、「たわけ!」が口癖。鬼道に秀でており、
 高度技術を使いこなす。『破面編』終了後の1年17か月の間に副隊長に昇格した。
 美的センスが様々な意味で高く、ヘタウマ系イラストが得意。ウサギグッズを好んでいる。
 斬魄刀は「袖白雪」その後、恋次と結婚し、娘・苺花を授かる。

◯井上織姫(BLEACH)
 一護のクラスメイトである花を模ったヘアピンが特徴の巨乳美少女。
 一護に思いを寄せている。突飛な言動を繰り出す天然ボケな所があるが
 成績は優秀で、運動神経も良く、空手初段程度の実力を持っている。
 兄からの贈り物で形見でもあるトレードマークの花型ヘアピンから召喚する
 6体の妖精を駆使して、「事象の拒絶」を主軸のシステムとした能力
 「盾瞬六花」を操り、主に防御・回復技をメインとしている。
 滅却師との戦いから10年後。一護と結婚し、息子・一勇を授かる。
 
◯茶渡泰虎(BLEACH)
 一護のクラスメイトで中学時代からの親友。あだ名は「チャド」
 メキシコのクォーターであり体格の良い男。身体が非常に頑丈で
 無口だが心優しく、子供や動物に優しい。初めは霊感が全く無かったが
 死神化した一護と接触した事で、徐々に強くなっていき、一護の妹
 黒崎夏梨と守る事を切欠に固有の能力が開花した。右腕に鎧が
 装着され、霊力による打撃を放つ事が出来るようになる。 
 成人後、プロボクサーとなる。

◯裏嶋千鶴(プロジェクトクロスゾーン2)
 特務機関『森羅』の装備課課長。倒置法を多用した喋り方が特徴で、
 見た目は20代前半だが、正確な年齢は不明。森羅で使用する武器や
 装備の管理を行っており、その開発やメンテナンスを一手に引き受けている。
 そういった役割の為か、自分の事を「博士」と呼ぶように言い聞かせている。
 キャラバン型局地用特務車両「龍亀一號」のドライバーを務め、自ら現場に
 出向く事もある。マイペースで普段は落ち着いているものの、変わり者で
 時折頑固な態度もとり、周囲を巻き込んでしまう事もある。

 

●フェイラス(TV版 デビルマン)
 鳥の様な頭部が特徴のデーモン族の1人。魔王ゼノンにデーモン族の
 尖兵に選ばれ、宿り木である不動明を巡ってデビルマンと争うが、
 敗北した。

●ダルミ(TV版 デビルマン)
 醜悪な顔とずんぐりした体型が特徴のデーモン族の1人。魔王ゼノンから
 デーモン族の尖兵に選ばれるが、宿り木である不動明を巡って、デビルマンと
 争い、敗北した。


『絆は種族を超えて…』-6

作者・ユガミ博士

499-5

***魔界・某所***

魔界のとある場所。デーモン族の妖獣サイコジェニーによって、操られた
悪魔くんこと埋もれ木真吾少年は、その手足を鎖で繋がれて気を失っていた。

真吾「う...う~ん」
???「気が付いたかい。“悪魔くん”」
真吾「だ...誰だ!?」

真吾少年が目を覚ますと、目の前には頭部に鳥の翼が生えた
女の怪物、デーモン族の妖獣シレーヌがいた。

シレーヌ「私はデーモン族の妖獣シレーヌ...悪魔くん、貴様には
 その力で我らの救世主となり、この世をデーモン...悪魔が支配する
 世界に変えるのだ!」
真吾「何だとっ!僕は人も悪魔も仲良く手を取り合う世界を目指しているんだ...
人間を支配しようとするお前達なんかに手を貸すもんかっ!!」

シレーヌは真吾少年にデーモン族の救世主になれと迫るが、人と悪魔が
平和に共存する世界を目指す真吾少年にとって、支配を目的としている
シレーヌの言い分は許せる事ではなく、拒絶する。

シレーヌ「フフフ...いつまでそう言っていられるかな?」
????「よくやったぞ!ミレーヌ...」
真吾「こ...このパワーは?!」
シレーヌ「おお...悪魔将軍かっ!」

そこに黒い影―悪魔将軍がシレーヌと悪魔くんの前に現れる。
十二使徒や見えない学校を吸収した事で、悪魔将軍から強大な
エネルギーを発しており、真吾少年は畏怖を感じる。

シレーヌ「計画通り、悪魔くんを連れて来たぞ。この少年ならば、
 統率する“頭脳”として申し分ないだろう...」
悪魔将軍「うむ...見えない学校、十二使徒を取り込み、そして
 悪魔くんを取り込めば、我が力は完全な物となる!」
真吾「―ッ!見えない学校の皆に何をした!!」
悪魔将軍「お前の仲間は私の糧として、吸収させてもらった...。
 貴様も私の一部となり、その力を有効に使わせてもらおう。
 それに...ソロモンの笛もここにあるしな...」
真吾「ソロモンの笛まで―ッ!」

悪魔将軍は真吾少年に見えない学校と十二使徒を取り込んだ事を話し、
手に入れたソロモンの笛も見せる。仲間とソロモンの笛が敵の手に
堕ちた事に真吾少年はショックを受ける。

氷村「ヒムラー、ここに帰還しました。悪魔将軍」
悪魔将軍「ヒムラーか...して、デビルマンは?」
氷村「予想通り、こちらの提案を聞き入れませんでしたよ。牧村美樹が
 こちらの手にある以上、かならず此処にやって来るでしょう」

悪魔将軍達の前に、氷村と気を失っている美樹を担いできたヘンゲが
現れる。氷村は悪魔将軍にデビルマンの事を報告する。

悪魔将軍「フハハハハッ!デーモン族に戻らないのであれば、
 約束通りデビルマンは我が肉体の一部になってもらおう。
 そして世界を悪魔の支配する世に変えるのだ!」

実は悪魔将軍はデーモン族の魔王ゼノンとの間で、もしデビルマンが
デーモン族に戻らないのであれば、その肉体を貰い受けるという
約束を決めていた。

????「悪魔の支配する世か...。その時は我ら妖怪帝国の
 協力があった事を忘れるでないぞ」
悪魔将軍「ムッ―ぬらりひょんか。無論、妖怪帝国の協力には感謝する。
 共にこの世を支配しようぞ!フーハハハハハッ!!」
真吾「...(うぅ・・・僕はどうすれば...)」

さらに、その場に日本妖怪の総大将と呼ばれる妖怪ぬらりひょんが
姿を現す。そして真吾少年はこのまま悪魔将軍に取り込まれてしまうのか!?

 

499-6

***魔界・某所近辺***

一方、悪魔将軍達や真吾少年がいる某所の近辺に近づく者がいた。

デミトリ「魔界に妙な気配がすると思えば...ここらでは見かけない
 連中がいる様だな」
モリガン「確か、デーモン族っていうヒマラヤに住む悪魔じゃなかったかしら?
 よく見たら、日本にいる妖怪もいる様ね...そんなに強くなさそうだけど」

近づいてきたのは、魔界の覇権を狙う吸血鬼、デミトリ・マキシモフと
魔界の三大貴族アーンスランド家の当主であるサキュバス、モリガン・アーンスランドだった。
2人は、ある気配を感じ取り、この場に訪れたのであった。

???「ムッ―?お前達も来たのか」
デミトリ「貴様は...」
モリガン「あらぁ?飛影じゃない」

デミトリとモリガンの所に現れたのは、黒い服装をした小柄な少年、
かつて盗賊として幽助と戦い、以後協力者として幽助と共に戦った
(本人は嫌がるかもしれないが)仲間の飛影だった。2人と面識が
ある飛影だが、彼もまた気配を感じて様子を見に来たのである。

デーモン族A「何だ貴様らは?」
低級妖怪A「ここから先は立ち入り禁止だぞ!」

デミトリ達に気が付いたデーモン族や低級妖怪が集まってきて
敵意を向ける。

モリガン「集まって来たけど、どうする?」
デミトリ「私に敵意を向けるか...身の程という物を教えてやるとしよう」
飛影「その意見には、俺も同感だ。こいつら程度では、直に終わると思うがな」
モリガン「...あなた達って本当に声が似ているわね。まっ、退屈しのぎに
 軽く運動するとしましょう♪」

集まって来たデーモン族や低級妖怪はデミトリ、モリガン、飛影は
一斉に襲い掛かるが、元々デミトリ達の方が能力が高いので、
瞬時に反撃をする。

デーモン族A「我らの同胞が一瞬でやられただと・・・・!?」
低級妖怪A「ヒェェェ~、こいつらレベルが違いすぎる!」
デーモン族B「応援だ!応援を呼べぇ!」

デミトリ達の実力を知り、恐怖したデーモン族と低級妖怪達は
応援を呼び、次々と他のデーモン族や妖怪達が現れる。

飛影「チィッ...次から次へと雑魚共が...」
モリガン「こう同じようなのが相手だと、飽きてくるわね」
????「だったら、俺が相手をしてやる...」

デーモン族や低級妖怪と共に現れたのは、ライオンの頭と腕、
鷲の脚、背中には鳥の翼とサソリの尾と、蛇の部位を持った
キメラの様な異形の怪物が現れる。

パズズ「俺の名はパズズ!デーモン族きっての勇者なり!」
デミトリ「ほう...多少は骨がありそうだな」
飛影「行かせてもらうぞ!」

パズズを名乗るデーモン族に、飛影達が攻撃。だが他のデーモン族や
低級妖怪とは違い、確かに強く攻撃も避けていく。

モリガン「あら、やるじゃない!」
デミトリ「少しは面白くなってきたようだな」

499-7

デミトリ達がパズズと戦っていると見えない学校の作りだした穴を
通って、鬼太郎達がやって来る。

鬼太郎「...ここが見えない学校が呼んでいる場所なのか?」
猫娘「見て!誰かが戦っているわ」
百目「行ってみるモン!」

デミトリ達が戦っている事に気付いた鬼太郎達は、デミトリ達に近づく。

シーサー「戦っているのは、もしかして西洋妖怪ですか?」
一反「何で西洋妖怪同士が戦っているばってん?」
デミトリ「誰だ!私を西洋妖怪等と呼ぶのは...」

戦っているデミトリ達とデーモン族を見て、シーサーや一反木綿は
西洋妖怪同士が戦っていると勘違いする。西洋妖怪という呼ばれ方が
気に入らなかったデミトリは、鬼太郎達に目を向ける。

目玉おやじ「ややっ!そこの少年は、確か盗賊として指名手配されていた
 という飛影ではないのか?お主も何故ここに?」
飛影「その喋る目玉に...服装...貴様が噂に聞く鬼太郎とかいう
 幽霊族の生き残りか」
モリガン「鬼太郎って、あの有名な坊やね...こんな場所で会うなんて
 奇遇ね」
猫娘「う...何か美人な悪魔がいる(汗」

目玉おやじは飛影に気が付き、同じく飛影も鬼太郎に気が付く。
有名な鬼太郎に出会い、モリガンはマイペースに挨拶するが、
プロポーションが抜群のモリガンに、猫娘は鬼太郎がまたデレデレ
するのではないかと危惧して警戒した。

モリガン「ゆっくりお喋りしたい所だけど、今お取込み中なのよ」
鬼太郎「...確かに。事情は後で聞いた方がよさそうですね。父さん」
目玉おやじ「うむ。まずはこの場を何とかするのが先決じゃ!」
パズズ「...話は済んだか?行くぞぉぉ!!」

まずは事態を解決する為、鬼太郎達も戦う事になる。その間も
デーモン族や妖怪達が続々と現れた。

猫娘「きしゃぁぁぁ!」
一反「締め付けるバイ」
シーサー「そりゃぁ!」
百目「ンーーーポーン!」
幽子「照魔境!」

現れた敵を猫娘やシーサーが引っ掻き、一反木綿は
相手を締め付き、百目は目玉を飛ばして、幽子は照魔境による
反射攻撃をしていく。

鬼太郎「髪の毛ばり!!」
パズズ「ぬ...効かぬわぁ!!」
飛影「てりゃぁぁ!」
デミトリ「デモンクレイドル!!」
パズズ「ぬぅぅ!」
モリガン「シャドウブレイド!」
パズズ「がぁぁぁ!」

猫娘達が現れたデーモン族や妖怪を相手にする中、鬼太郎、
デミトリ、飛影、モリガンは、各々の技を繰り出し、パズズを
追い詰める。そしてパズズは翼をもがれ地に伏せてしまう。

飛影「とどめだ。邪王炎殺煉獄焦!」
デミトリ「カオスフレアァ!」
パズズ「ぐわぁぁぁ!!」

地に伏せたパズズは、飛影の邪王炎殺拳の一つで拳に炎を纏わせ
連続で殴打する「邪王炎殺煉獄焦」と、デミトリの拳から炎を放つ
「カオスフレア」を受け、消滅した。それと同時に猫娘達もデーモン族と
妖怪達を蹴散らし、戦闘が終了する。

 

499-8

モリガン「...ふ~ん。今そんな事になっているんだ」

戦闘が終わり、鬼太郎達は自分達が悪魔くんの救出と
見えない学校に起きた異変を調査しに来た事を話す。

モリガン「退屈していた事だし、面白そうだから私達も付いていくわ♪」
鬼太郎「えっ!?」
デミトリ「私達だと...」
飛影「おい、それは俺も含まれているのか?」
モリガン「もう、別にいいでしょう?最近は死んだ悪魔や妖怪とか
 黄泉還っているし、このままだとライバルが増えちゃうわよ」
デミトリ「ムゥ...」

鬼太郎達の話を聞き、モリガンはデミトリや飛影を巻き込んで
鬼太郎達に協力を申し出る。デミトリや飛影は乗り気ではなかったが、
モリガンが言う様に、黄泉還り現象により死んだ悪魔や妖怪が
復活し、魔界の覇権を狙う者が多く、魔王の座を狙うデミトリに
とっては、あまりよろしくない事だった。

モリガン「じゃ、そういう事で良いわね?これからよろしく鬼太郎ちゃん♪」
猫娘「ニャッ!!」
鬼太郎「ちょ、ちょっと、近いですよ!モリガンさん」
一反「目のやり場に困るバイ」
幽子「は...恥ずかしい(///)」
豆幽霊「ゆ~こちゃん、はずかしくって顔が赤くなってる~」
飛影「...大丈夫なのか、この連中は」

モリガンが鬼太郎に抱きついたので、猫娘はビックリし、一反木綿や
幽子は顔が赤くなり、手で顔を隠してしまう。そして鬼太郎達は
先へ進むのであった。

***ゲゲゲの森・妖怪横丁***

砂かけ「夜行さん!鬼太郎達を追いかける為にも、魔界へ行く装置を頼む!」
夜行「う~む...儂も鬼太郎を追いかけるのに協力したいが、その為の
 部品を今、切らしておってなあ...造ろうにも時間がかかるぞ」
子泣き「それでは、鬼太郎達の元に間に合わぬではないか」

砂かけ達は妖怪横丁一の発明家である妖怪“夜行さん”に鬼太郎達を
追いかける為、魔界へ行く装置を造るように頼んだのだが、どうやら
造るのに必要な部品を今手元にないらしく、どうするか難儀していた。

ブロロォ‐‐‐

ぬりかべ「...車の音?」
夢子「あら?何かが近づいているわ」
子泣き「あれは何じゃ?」

その時、車の音が聞こえ、一同は音の方を見る。そして大きな
車両が横丁に近づいていた。そして車両から数人の人間が
降りてくる。

零児「ゲゲゲの鬼太郎を追って、魔界へ向かったつもりだが...
 ここは何処だ?」
小牟「ムッ!あの看板...もしや鬼太郎が住んでいるという
 ゲゲゲの森の妖怪横丁か?」

降りてきたのは森羅の零児と小牟で、横丁に来た大型車両は
龍亀一號だった。鬼太郎の援軍として、六本木から魔界へ向かった
零児達は、その途中で妖怪横丁に迷い込んでしまったのであった。

砂かけ「お前さん達は何者じゃ?見た所、只の人間では無いようじゃが...」
零児「ここに住む妖怪か?俺達は‐‐‐」

妖怪横丁に現れた零児達を、砂かけ達は不審に思いながら何者か尋ねる。
零児は砂かけ達に、自分達が閻魔大王によって集められた鬼太郎の増援で
ある事を説明する。

砂かけ「...なるほど。閻魔大王様が」
夜行「ちょうどいい。本来なら儂の開発した装置で魔界へ向かう予定じゃったが、
 完成に時間がかかる。済まぬが、砂かけ達を鬼太郎の元へ送ってはくれぬか?」
零児「彼らをか?」

零児達の説明を聞いて、夜行は装置の開発に時間が掛かる為、
砂かけ達を零児達に同行させる事を提案する。

裏嶋「...私は構わないわよ。この龍亀一號は50名の隊員を
 収容できる大型車両だもの。ラックラクにね...妖怪の1人や2人、
 乗せても平気よ」
零児「戦力が増える事に越した事は無い。こちらとしても助かる」
砂かけ「よろしく頼む」

零児達は夜行の提案を受け入れ、龍亀一號に砂かけ達鬼太郎の
仲間を同行させる事に決める。

 

499-9

ねずみ男「...おーい、家の修理終わったぞ~。ったく、俺様が
 何でこんな事を...ん?誰だ、こいつら...ムッヒョォ~!
 すっごい美人のお姉さま♥♥」
幽助「誰だ?このボロ雑巾みたいな奴、ていうか、クサッ!」

ゲゲゲハウスの修理を終えたねずみ男が、砂かけ達のいる所へ
顔を出すが、裏嶋博士の美貌に目がハートマークになり、
鼻の下を伸ばす。ねずみ男の臭いに思わず幽助は鼻をつまむ。
そしてねずみ男も零児達の説明を聞く。

ねずみ男「なるほど、なるほど。よぉ~し、このビビビのねずみ男様も
 裏嶋お姉さまの為...もとい、親友である鬼太郎の為に悪魔くんの
 救出に向かうぜ!」
子泣き「別にお前さんの助けは必要としないのじゃがなぁ...」
砂かけ「...まっ、何かの役には立つじゃろう」

下心が見え見えだが、ねずみ男の同行を子泣きや砂かけは
渋々認める。

夢子「あの...」
小牟「ん?お主は一般人か?何故、こんば場所におるんじゃ?」
夢子「天童夢子と言います。鬼太郎さんのお友達です」

夢子は零児達に声を掛け、自分と鬼太郎の関係を話す。

夢子「鬼太郎さん達の事を、よろしくお願いします」
零児「ああ、任せてくれ」

夢子から鬼太郎達の事を託され、零児は砂かけ、子泣き、ぬりかべ、
夜行、そしてねずみ男を引き連れ、魔界へと向かうのであった。

 

499-10

◯埋もれ木真吾→デーモン族に捕まり、悪魔将軍に取り込まれようとしている。
◯百目→魔界に来て、デーモン族や妖怪を相手に戦う。
◯幽子→魔界に来て、デーモン族や妖怪を相手に戦う。
◯鬼太郎→魔界に来て、デーモン族や妖怪を相手に戦う。
◯目玉おやじ→鬼太郎達と共に魔界に来る。
◯猫娘→魔界に来て、デーモン族や妖怪を相手に戦う。
◯一反木綿→魔界に来て、デーモン族や妖怪を相手に戦う。
◯シーサー→魔界に来て、デーモン族や妖怪を相手に戦う。
◯砂かけばばあ→零児達に同行して、魔界へ向かう。
◯子泣きじじい→零児達に同行して、魔界へ向かう。
◯ぬりかべ→零児達に同行して、魔界へ向かう。
◯夜行→魔界へ行く装置の開発に時間がかかる為、零児達に
  同行して魔界へ向かう事を提案する。
◯ねずみ男→ゲゲゲハウスの修理を終え、砂かけ達に合流。
   裏嶋の美貌に惚れ、零児達に同行して、魔界へ向かう事を決める。
◯夢子→零児達に鬼太郎達の事を託す。
◯有栖零児→妖怪横丁に迷い込み、砂かけ達の同行を認める。
◯裏嶋千鶴→妖怪横丁に迷い込み、砂かけ達の同行を認める。
●ぬらりひょん→悪魔将軍達のいる場所に現れる。
◯牧村美樹→氷村巌達に連れられ、魔界に来るが気を失っている。
●シレーヌ→埋もれ木真吾にデーモン族の救世主になるよう迫る。
●氷村巌→牧村美樹を連れてくる。
●ヘンゲ→牧村美樹を連れてくる。
●パズズ→デミトリや鬼太郎達と戦うが、敗北して消滅する。
●悪魔将軍→埋もれ木真吾を取り込もうと迫る。
△デミトリ・マキシモフ→気配を感じて悪魔将軍達がいる場所へやって来て戦闘する。
◯モリガン・アーンスランド→気配を感じて悪魔将軍達がいる場所へやって来て
  戦闘する。鬼太郎達に協力を申し出る。
◯飛影→気配を感じて悪魔将軍達がいる場所へやって来て戦闘する。
◯浦飯幽助→ねずみ男の臭いに鼻をつまむ。

【今回の新登場】
△デミトリ・マキシモフ(ヴァンパイアシリーズ)
 魔界の七大貴族に数えられるマキシモフ家の当主にして魔界の
 覇権を狙う吸血鬼。魔王べりオールとの戦いで人間界に追放され、
 トランシルヴァニア山脈奥深くの古城ゼルツェライヒ城で100年間
 傷ついた身体と失われた魔力の回復を行っていた事で、体から
 オーラを発するようになり、苦手としていた太陽光を遮断できるようになった。

◯モリガン・アーンスランド(ヴァンパイアシリーズ)
 魔界の三大貴族アーンスランド家の当主、魔王ベリオール・アーンスランドの
 養女にして次期当主のサキュバス。ベリオールの死後、魔王の座を得るが、
 本人は「魔王」や魔界の事情に興味が無く、継承権をあっさりと放棄し、
 気ままな生活を送っている。退屈が嫌いで快楽主義や刹那主義な傾向がある。

◯飛影(幽☆遊☆白書)
 氷河の国生まれの妖怪。外見は小柄な少年で、雪菜の双子の兄だが、
 本来女しか生まれない氷女から生まれた忌み子だった為、すぐに捨てられた。
 盗賊として闇の三大秘宝・降魔の剣を盗み出し、幽助と戦うが敗北して逮捕。
 釈放後、幽助の協力者となる。後天的に得た「邪眼」の持ち主で、剣術や
 邪王炎殺拳で戦う。

●妖獣シレーヌ(TV版 デビルマン)
 頭に翼が生えた女性のデーモン族。肌は青黒く、デビルマン同様伸縮自在で
 最大30mまで巨大化が出来る。額の触覚で触れる事で相手の思考が読める他、
 身体を無数の蝶に変えて攻撃する事も出来る。通称「マダム・シレーヌ」
 またデビルマン(アモン)とは嘗て恋仲だったらしく、デビルマンを憎んでいる。

●パズズ(サイボーグ009VSデビルマン)
 ライオンの頭と腕、鷲の脚、背中には鳥の翼とサソリの尾と、
 蛇の部位を持ったキメラの様なデーモン族。デビルマン(アモン)とは
 浅からぬ因縁があったらしい。

◯夜行さん(ゲゲゲの鬼太郎)
 鬼太郎の仲間妖怪で、妖怪発明家の異名を持つひとつ目の髭を蓄えた鬼。
 妖怪横丁に研究所を構えていて、首切れ馬と呼ばれる頭部の無い馬に乗る。


『絆は種族を超えて…』-7

作者・ユガミ博士

499-11

悪魔将軍「―?何やら、外が騒がしいな」
ぬらりひょん「朱の盆。様子を見て来い!」
朱の盆「は、はい!・・・・うわぁぁぁ!!」

真吾少年に迫っていた悪魔将軍は、外が騒がしい事に気が付き、
ぬらりひょんは朱の盆に様子を探らせに行かせる。命令に従った
朱の盆は様子を見に行くが、大声を上げて戻って来た。

ぬらりひょん「どうしたというのだ、朱の盆!」
???「やはり、お前が絡んでいたのか、ぬらりひょん!」
ぬらりひょん「...その声は鬼太郎か!」

通路から現れたのは、外でパズズを倒した鬼太郎達だった。
宿敵である鬼太郎が現れ、ぬらりひょんは苦虫を潰したような顔をする。

百目「悪魔くん!」
真吾「ひゃ...百目。幽子ちゃん...来てくれたんだね」
百目「勿論だモン!」

悪魔将軍の恐怖に怯んでいた真吾少年だが、百目と幽子が
助けに来てくれた事に安堵する。

目玉おやじ「彼が、悪魔くん...埋もれ木真吾君という少年か!」
鬼太郎「真吾君を返してもらうぞ!」
悪魔将軍「そうはいかん...」
シレーヌ「この少年は、我らデーモン族...悪魔がこの世を支配する為に
 必要な存在なのだ。邪魔立てはさせぬぞ!」
一反「何か、おっかないのがいるバイ...!」ガクガク

真吾少年を返すように鬼太郎が迫るが、悪魔将軍やシレーヌが阻む。
一反木綿は、悪魔将軍達から発する気迫に体を震わせる。

デミトリ「奴はもしや...」
飛影「サタンの化身といわれる悪魔超人のボス...悪魔将軍か。
 ふっ...面白い奴が絡んでいたようだな」
悪魔将軍「魔界の貴族、デミトリ・マキシモフにモリガン・アーンスランド...
 それに暗黒武術会の優勝チームのメンバーの1人、飛影か。ゲゲゲの
 鬼太郎だけでなく、この様な者達まで来るとは...どの様な意図があって
 ここに来たかは分からないが、貴様達も我が配下となり、共に人間共を
 支配しようではないか!」

悪魔将軍という強敵を前に、強者と戦う事を望む飛影は不敵な
笑みを浮かべる。悪魔将軍は、デミトリ達に配下に加わるよう、
誘いを持ちかける。

飛影「ほう...」
モリガン「あら、私を誘ってくれるなんて嬉しいわ。けど...人間を支配するとか、
 興味ないのよ。私...」
デミトリ「人間がどうなろうと、私には関係の無い事だが、この私を配下に加えるだと...
 私の望みは『支配』だ...私は誰の下にも付かん!」
飛影「同感だ。それよりも、俺は貴様と戦ってみたいと思うのでな」

悪魔将軍に誘われるデミトリ達だが、それぞれ、その誘いを断る。

 

499-12

氷村「ムッ...この気配は、ついに来たか!」
デビルマン「美樹ィィィ!!」

ドゴォーン

猫娘「ニャッ!!」
シーサー「今度は何だ!?」

氷村が気配を感じ取ると、けたたましい音と共に建物の壁が
崩れると、美樹を助けに現れたデビルマンが現れる。

氷村「来たな。デビルマン」
デビルマン「氷村ァ!美樹は何処だ!」
氷村「安心しろ。牧村美樹は丁重に扱っているぜ」

美樹を取り返そうと、氷村に敵意をむき出しにしながら、居場所を
聞き出す。氷村は、眠っている美樹をデビルマンに見せた。

デビルマン「美樹...」
悪魔将軍「デーモン族の勇者、デビルマン。その身体...我が肉体の
 一部にしてくれよう!」
デビルマン「...誰だが知らねえが、俺の邪魔をするってんなら、相手に
 なってやるぜ!」
悪魔将軍「刃向うのであれば、この姿で相手をしよう。ムゥン!」

デビルマンも吸収しようと悪魔将軍が立ちはだかるが、デビルマンは
悪魔将軍に敵意を向ける。敵意を向けたデビルマンに対して、エネルギー体の
姿だった悪魔将軍は姿を変え、キン肉マンを苦しめた西洋の騎士の様な甲冑の
姿に変わる。

鬼太郎「あの姿は...!」
目玉おやじ「あれはNYで、正義超人のキン肉マンと戦った時の姿じゃ。
 以前テレビの中継で見た事があるぞ!」

悪魔将軍の姿が変わった事で鬼太郎は驚き、目玉おやじは、テレビの
中継で見た事を思い出す。

デミトリ「面白い。ならば私がねじ伏せてみせよう」
悪魔将軍「無論、貴様達の相手もしてやる。だが今、用があるのは
 デビルマンだ。貴様達は、彼等が相手をしよう。出てくるのだ!お前達」

悪魔将軍がデミトリ達に差し向けたのは、かつてNYでの戦いで、
キン肉マンに差し向けた地下を根城にしている地下超人の軍団だった。

ぬらりひょん「では、我々も...」
シレーヌ「悪魔将軍の邪魔はさせぬぞ!」

ぬらりひょんとシレーヌも、それぞれ配下の妖怪やデーモン族を
呼び出した。

猫娘「まだ、こんなにいたなんて!」
一反「どんだけいるバイ...」
百目「悪魔くんや見えない学校の皆を助けるんだモン!」

まだまだ妖怪やデーモン族がいる事に驚く猫娘達。そしていよいよ、
恐怖の将―悪魔将軍との決戦の火蓋が切って落とされた。
見えない学校の仲間や美樹は救い出されるのか...戦いの行方は如何に!

 

499-13

◯鬼太郎→悪魔将軍達と対峙する。
◯目玉おやじ→テレビの中継でキン肉マンと悪魔将軍のNYの戦いの事を思い出す。
◯猫娘→悪魔将軍達と対峙する。
◯一反木綿→悪魔将軍の気迫に体が震えだす。
◯シーサー→悪魔将軍達と対峙する。
●ぬらりひょん→配下の妖怪を呼び寄せる。
●朱の盆→外の様子を見に行かされるが、鬼太郎達が来たので引き返す。
◯埋もれ木真吾→百目達が助けに来たので、安堵する。
◯百目→悪魔将軍達と対峙する。
◯幽子→悪魔将軍達と対峙する。
◯デビルマン→美樹を助けに現れ、悪魔将軍と対峙する。
◯牧村美樹→氷村によって、眠らされている。
●氷村巌→デビルマンに眠っている美樹を見せる。
●妖獣シレーヌ→配下のデーモン族を呼びよせる。
◯モリガン・アーンスランド→悪魔将軍に配下になるよう誘われるが断る。
△デミトリ・マキシモフ→悪魔将軍に配下になるよう誘われるが断る。
◯飛影→悪魔将軍に配下になるよう誘われるが断る。


『絆は種族を超えて…』-8

作者・ユガミ博士

499-14

真吾少年や美樹を助け出すべく、悪魔将軍やぬらりひょん、シレーヌに
立ち向かう、鬼太郎やデビルマン達。その配下の妖怪やデーモン族、
地下超人を相手に奮闘していた。

鬼太郎「今すぐ、真吾君を解放しろ!ぬらりひょん」
ぬらりひょん「この儂が解放すると思うか、鬼太郎!」

鬼太郎は自身の髪の毛針を槍の様に伸ばし、ぬらりひょんも
仕込み刀で応戦していた。

モリガン「あなたが相手をしてくれるのかしら?」
シレーヌ「ほざけッ!」
モリガン「ふふっ、踊りましょう!」

モリガンはシレーヌと対峙。シレーヌは両腕を切り離し、ブーメランの
様にモリガンに向けて飛ばす。それをモリガンは踊る様に回避していく。

百目「悪魔くんを返すだもーん!」
氷村「おっと、させねえぜ!ぐぉぉぉ!!」
幽子「きゃぁー!」
真吾「百目!幽子!」

真吾少年を助けようと百目と幽子が駆け寄るが、その前に氷村が
立ち塞がり、正体である妖獣ヒムラーに変身すると、その鋭い爪で
斬りつけてくる。

飛影「ふんっ!」
ヒムラー「むっ...俺の攻撃を止めるとは、やるなあ!」
飛影「雑魚ばかりで飽きてきた所だ。相手をしてもらうぞ!」
百目「あ、ありがとう何だモン!」
飛影「...離れていろ。邪魔だ」
百目「う...うん(何だろう?僕と同じ様な...そうじゃないような感じがするモン?)」

ヒムラーの攻撃を飛影が止める。助けられた百目は飛影から、
同じ百目族みたいな気配を感じ取るが、飛影が魔界整体師、時雨によって
【邪眼】を身に着けた事を百目は知らない。

悪魔将軍「向こうは盛り上がっているようだな。では、デビルマンよ。
  我々も戦いを始めるとしよう」
デビルマン「だったら、俺から仕掛けさせてもらうぜ!オラァ!」

鬼太郎達が奮闘している一方、悪魔将軍とデビルマンも戦いを開始する。
早速デビルマンが悪魔将軍に殴りかかったが、悪魔将軍はビクともしなかった。

悪魔将軍「バゴア、バゴア!俺は体の硬度を自由自在に変える事が出来る。
 今、自分の体をダイヤモンドに変えたのだ!」
デビルマン「何だとぉ~!」

悪魔将軍は、その能力で自分の体をダイヤモンドに変える。流石のデビルマンも
ダイヤモンドには歯が立たなかった。

悪魔将軍「それに今の俺はこんな事も出来るのだ!ムン!」
デビルマン「指先から炎だと!」

悪魔将軍は指先から炎を出してデビルマンに攻撃。さらに続けて
強風を起こしたり、雷を出してデビルマンを攻撃した。

真吾「...あれはユルグの炎!それに鳥乙女のピンクハリケーンに
 メフィスト2世の雷!」
百目「12使徒の皆の力が使えるのかモン!?」
悪魔将軍「その通り!俺は身体に取り込んだ者の能力や技を使う事が出来るのだ!」
デビルマン「何だって!」

悪魔将軍が使う技は、仲間である12使徒の技や能力である事に気が付く真吾少年に
悪魔将軍は自身の能力を明かす。

真吾「皆を助けないと...ソロモンの笛なら!」

悪魔将軍が仲間達の能力を使うのを見て、悪魔将軍に吸収された
12使徒達を助けたいと思う真吾少年は、ソロモンの笛の力なら、
解放できるかもしれないと考えるが身動きがとれなかった。
そんな時、何かが近づく音が聞こえる。

 

499-15

一同は近づいてくるの物に警戒していると、突如、刀で斬ったかの様に
壁が切断され、大きな音と共に壁が崩れると、大きな車両が出現する。

一護「ここが鬼太郎っていう妖怪がいる場所か?」
ザ・ニンジャ「左様。間違いないでござる」

車両―【龍亀一號】の屋根の上から死神の姿となった一護と
ザ・ニンジャが降りてくる。先程の事は一護が斬魄刀で壁を斬って
壊したのであった。

子泣き「待たせてしまったのう、鬼太郎」
砂かけ「大丈夫か、皆!?」
目玉おやじ「おお、砂かけ達も一緒じゃったか!」
鬼太郎「一体、これは?」
夜行「この人間達に連れてきてもらったんじゃ」

龍亀一號から鬼太郎の仲間である砂かけ達も降りてくる。鬼太郎は
突然の出来事に戸惑うが、夜行は自分達を連れて来た零児達を
引き合わせる。

零児「日本の特務機関【森羅】の有栖零児だ。閻魔大王から埋もれ木真吾少年を
 助けだす為、ゲゲゲの鬼太郎の援軍として派遣されてきた」
小牟「ワシらが来たからには、安心するがよいぞ♪」

零児は鬼太郎に、自分達が閻魔大王の命で来た事を手短に話す。

デミトリ「また貴様達か...」
モリガン「つくづく縁があるようね。私達」
零児「デミトリにモリガン!来ていたのか」
小牟「まぁ、こうなると思っていたがのう...」

過去の事件で零児達と共に解決したデミトリとモリガンだが、
何度も遭遇している事に、デミトリはやや呆れていた。

飛影「浦飯...貴様も来たのか」
幽助「何だよ。飛影も来ていたのかよ!奇遇だな」

そして幽助も飛影と再会する。幽助は気軽に飛影に声を掛けた。

ぬらりひょん「...なるほど。貴様らが【逢魔】の連中と敵対している
 森羅という組織か」
零児「なぜ逢魔を知っている。まさか、この件に逢魔も関わっているのか!」
ぬらりひょん「ふふふ。我ら日本妖怪や西洋妖怪...多くの妖怪や物の怪は、
 ある“御方”の下、妖怪帝国を築いたのだ!逢魔もその一員よ」
小牟「妖怪帝国じゃと!」
ルキア「...そういえば、妖怪帝国なる組織が虚(ホロウ)を取り込んで、
 不穏な動きをしているという噂を魂尸界で耳にした事がある。
 まさか本当だったとは...!」

ぬらりひょんは森羅の敵対組織である逢魔が妖怪帝国の一員である事を
話す。そしてルキアは魂尸界で聞いた妖怪帝国についての噂を思い出した。

零児「これは、詳しく事情を聞く必要があるようだな。裏嶋博士、龍亀一號を
 下げて待機してくれ」
裏嶋「ええ、戦闘は任せるわ。龍亀一號もメンテナンスが必要だし」
ねずみ男「じゃあ、お姉サマはこの僕がお守りします!」
砂かけ「お前さんを置いておけるか!こっちに加勢せい!」
ねずみ男「そんなぁ~(泣」
夜行「鬼太郎。儂は裏嶋博士と、メンテナンスをしておる。頑張るのじゃぞ!」
鬼太郎「分かった。夜行さん!」

逢魔の事を詳しく聞くため、零児は愛用の拳銃である「金(ゴールド)」を
構える。そして龍亀一號のメンテナンスを行うべく、裏嶋が下がる事になり、
ねずみ男もついて行こうとしたが、砂かけに止められた。そしてメンテナンスには
夜行が手伝う事になる。

悪魔将軍「...話は終わったか?何人掛かってこようが、我が【地獄の断頭台】の
 餌食にしてくれよう」
ザ・ニンジャ「悪魔将軍!...その姿、やはり12使徒と見えない学校を吸収したか」
悪魔将軍「悪魔六騎士の1人、ザ・ニンジャよ。今一度、我が軍門に戻る気になったか?」
ザ・ニンジャ「無論、その様な事は毛頭ないでござる!悪魔将軍...いや、サタンの
 化身よ、悪魔くんの仲間である12使徒達を解放し、今一度地獄へお帰りになって
 もらうでござる!」

一度は悪魔六騎士の1人として、悪魔超人の軍門に降ったザ・ニンジャは、正義超人に
目覚めた者として、悪魔将軍に立ち向かう。

デビルマン「誰だか知らねえが、奴(悪魔将軍)は俺の獲物だ。邪魔をするんじゃねえ!」
零児「奴は?」
鬼太郎「僕らもよく知らないのですが、デビルマンというデーモン族の悪魔ですが、
 どうやら、あそこで捕まっている女性を助けようと戦っているんです」

デビルマンは美樹を助け出す為、現れた零児達に「悪魔将軍を倒す邪魔をするな」と
睨みつける。デビルマンの事を知らない零児は鬼太郎に聞くと、鬼太郎はデビルマンが
人間の女性、牧村美樹を助ける為に戦っている事を話す。

悪魔将軍「今度こそ、話は終わったようだな...では、戦いの続きだ!」

零児達が鬼太郎達に合流し、後半戦が始まるのであった。

 

499-16

◯鬼太郎→ぬらりひょんを相手に戦う。
◯砂かけばばあ→鬼太郎達に合流する。
◯子泣きじじい→鬼太郎に合流する。
◯ねずみ男→裏嶋についていこうとするが、砂かけに引き留められる。
◯夜行さん→裏嶋のメンテナンスを手伝うべく、戦いの場から下がる。
●ぬらりひょん→鬼太郎を相手に戦い、零児達に逢魔が妖怪帝国の
   一員になっている事を明かす。
◯モリガン・アーンスランド→シレーヌを相手に戦う。
◯飛影→百目を助け、ヒムラーを相手に戦う。
◯浦飯幽助→鬼太郎達に合流し、飛影と再会する。
◯埋もれ木真吾→悪魔将軍が12使徒の技を使っている事に気が付く。
◯百目→真吾を助けようとするが、ヒムラーの攻撃を受ける。そこを
  飛影に助けられる。
◯幽子→真吾を助けようとするが、ヒムラーの攻撃を受ける。そこを
  飛影に助けられる。
◯デビルマン→悪魔将軍を相手に戦う。
●シレーヌ→モリガンを相手に戦う。
●氷村巌/ヒムラー→元の姿に戻り、百目と幽子を攻撃。飛影を相手に戦う。
●悪魔将軍→吸収した12使徒の技で、デビルマンを攻撃する。
◯ザ・ニンジャ→鬼太郎達に合流する。
◯黒崎一護→斬魄刀で壁を破壊する。
◯朽木ルキア→妖怪帝国の噂を思い出す。
◯有栖零児→鬼太郎達に合流する。
◯小牟→鬼太郎達に合流する。
◯浦嶋千鶴→鬼太郎達に合流し、龍亀一號のメンテナンスをする為、
   夜行と共に戦いの場から下がる。


『絆は種族を超えて…』-9

作者・ユガミ博士

499-17

戦闘が再開し、龍亀一號の所へ数体のデーモン族が迫るが、幽助、
一護、ルキア、チャド、井上が龍亀一號の前に立つ。

一護「井上!お前は博士達を守ってくれ」
井上「分かった。黒崎君!」
ヘンゲ「俺の名はヘンゲ。デーモン族の恐ろしさを味わってもらおう!」
ゲルゲ「同じく、ゲルゲ!」
ベトラ「同じく、ベトラ!」
ロクフェル「俺の名はロクフェル!」
幽助「へっ!雑魚が何体こようが蹴散らしてやるぜ」
ヘンゲ「何だとぉ!この人間風情がっ!バォォォン!!」

一護は井上に裏嶋達を守る様、指示を出す。幽助はヘンゲ達デーモン族の
妖獣を相手に挑発し、怒ったヘンゲは自身の姿をマンモスに変え、他の妖獣達と
共に一斉に襲い掛かる。

一護「ハァァ!」ズバァ
チャド「巨人の一撃(エル...ディレクト)!」
ルキア「舞え...【袖白雪】」
幽助「レイガァァン!」
ヘンゲ&ゲルゲ&ベトラ&ロクフェル「「「「ギャァァァァ!!!!」」」」

一斉に襲い掛かったヘンゲ達だったが、一護は【天鎖斬月】で一刀に斬り、
ルキアは自身の斬魄刀である【袖白雪】で凍らせ、チャドは霊子を纏った
パンチ【巨人の一撃】を繰り出し、そして幽助は指先から霊力を撃ちだす
【霊丸】であっという間に葬った。

ヘンゲ「ば...馬鹿な...」
幽助「ケッ!やっぱり雑魚じゃねえか」

デビルマンならいざ知らず、只の人間と思って舐めていたヘンゲ達だったが、
これまで多くの強敵と戦ってきた幽助や一護達にとっては最早、只の雑魚でしか
なく、ヘンゲ達はそのまま息絶える。

シレーヌ「ヘンゲ達が!おのれぇ~!」
モリガン「あら?まだダンスは終わってないわよ。ソウルフィスト」
シレーヌ「ぐぅぅ!」
モリガン「続けて...バルキリーターン!」
シレーヌ「ぐわぁ!」
モリガン「フィニッシュは...ダークネスイリュージョン!!」
シレーヌ「ぐわぁぁぁぁ!」

ヘンゲ達が一護達に倒された事に動揺するシレーヌだが、モリガンの
ソウルフィスト、バルキリーターン、ダークネスイリュージョンと立て続けに
技のラッシュを喰らい、大ダメージを受けてしまう。

シレーヌ「うぅ...ダメージを受け過ぎたか。仕方が無い、撤退だ」
モリガン「あらあら、もう終わりなのね」

ダメージを受け過ぎたので、撤退する事を決めたシレーヌは、自身の
身体を蝶に変えて、その場から消える。モリガンはバトルが終わった事に
残念そうな事を口にするが、表情とかは、残念とは思ってなさそうだった。

 

499-18

ヒムラー「チィ!シレーヌめ...逃げやがったか」
飛影「どこを見ている...貴様の相手は俺だ!」ザシュ
ヒムラー「ぐわぁぁ、俺の腕がぁぁぁ」

飛影と戦っていたヒムラーはシレーヌが撤退した事の隙をつかれ、
その腕を手刀で切り落とされてしまう。

ヒムラー「ぐぅぅぅ、こうなれば仕方が無い。俺も撤退だ!」

ヒムラーは黒煙を周囲にまき散らし、闇にまぎれて撤退をしようとする。

百目「何にも見えないモン!」
ヒムラー「(今の内に...)」
飛影「無駄だ...邪王炎殺剣!」
ヒムラー「何だとォ!ギャァァァ!」

逃げようとしたヒムラーだが、飛影は額の邪眼を開き、その姿を捕え、
自らの妖気と炎を融合させて作りだした剣、【邪王炎殺剣】でヒムラーを
真っ二つに斬り、ヒムラーは消滅する。

百目「...ハッ!悪魔くーん!」
幽子「大丈夫!?悪魔くん」
真吾「...何とか大丈夫だよ。ありがとうございます。ええと...飛影さん」
飛影「フン...偶々だ」

ヒムラーが倒され、黒煙が晴れると百目と幽子は真吾少年の下に駆け寄り、
ついに真吾少年は助け出される。真吾少年は飛影に助けてもらったお礼を
言うが、飛影は素っ気ない返事をした。

ぬらりひょん「むぅ...デーモン族は皆全滅してしまったか!」
鬼太郎「これ以上の戦闘は無意味だ。どうする、ぬらりひょん!」
零児「おとなしく、貴様の知っている情報を吐いてもらうぞ」

一方、鬼太郎達とぬらりひょんの戦いに零児と小牟が加わる。
デーモン族も全滅し、鬼太郎と零児はぬらりひょんに降伏を迫る。

ぬらりひょん「まだ終わらぬわ!朱の盆、貴様も隅っこで縮こまっておらんで
 儂を助けぬか!」
朱の盆「ハ、ハイィィ!うおぉぉぉぉ!」
猫娘「ニャァァァ!」
朱の盆「ぎゃぁぁぁぁ!」

だが戦闘を辞めないぬらりひょんは、隅の方で震えていた朱の盆を
焚き付ける。主であるぬらりひょんの命令で朱の盆は鬼太郎達に
向かって突撃するが、猫娘に顔中をひっかけられ、またぬらりひょんの
元へ戻る。

ぬらりひょん「ええい、ならばコイツらならどうだ!」

朱の盆の不甲斐無さに呆れつつ、ぬらりひょんは鬼太郎達に対し、
更に妖怪達を差し向ける。現れたのは、一つ目をした大勢のマネキン
人形―廃棄されたマネキン人形が妖怪化したマネキン妖怪達が姿を現す。

ねずみ男「どっひゃぁー!いっぱい出たぁ~!」
目玉おやじ「おそらく、あのマネキン人形たちは付喪神の一種である
 妖怪じゃな!」

大勢のマネキン妖怪が現れ、ねずみ男は驚き、目玉おやじは分析を行う。
そしてマネキン妖怪が一斉に襲い掛かり、鬼太郎達はそれらを相手をする。

マネキン妖怪「ヒッヒッヒ...」
零児「面倒だ。小牟、行くぞ!金(ゴールド)、柊樹(ハリウッド)」
小牟「任せろ、零児!ショックウェーブ!」

襲い掛かってくるマネキン妖怪達に零児と小牟は一掃しようと、
零児はまず愛用の銃である金(ゴールド)と柊樹(ハリウッド)を撃ちこむ。
そして小牟は、ショックウェーブでマネキン妖怪達を封じ込む。

小牟「巫女みこ、ナース、やっぱこっちじゃろう、つやつやたまご肌!
 仙狐攻絞法奥義【狐主封霊】(コスプレ)!今回も取り揃えておるぞ」

封じ込んだマネキン妖怪達を相手に小牟は巫女、ナース、スクール水着、
バスタオル姿、そして最後はウェディングドレスの姿となり、そのまま倒してしまう。
これが小牟の持つ仙狐攻絞法奥義、狐主封霊(コスプレ)である。

子泣き「ほほ~、中々似あっておるのう!」
砂かけ「これ、鼻の下を伸ばすでない!」
猫娘「(私もコスプレしたら、鬼太郎を振り向かせる事が出来るかしら...)」

小牟の繰り出した技を見て、子泣きじじいや猫娘達は各々、反応する。
そしてマネキン妖怪達は一掃したが、何時の間にかぬらりひょんと朱の盆は
その場からいなくなっていた。

 

499-19

◯浦飯幽助→ヘンゲ達デーモン族を倒す。
◯飛影→邪王炎殺剣でヒムラーを倒す。
◯黒崎一護→ヘンゲ達デーモン族を倒す。
◯朽木ルキア→ヘンゲ達デーモン族を倒す。
◯茶渡泰虎→ヘンゲ達デーモン族を倒す。
◯井上織姫→一護から裏嶋達を守る様、指示を受ける。
◯モリガン・アーンスランド→シレーヌとの戦闘で勝利する。
◯埋もれ木真吾→飛影によって助けられる。
◯百目→真吾に駆け寄る。
◯幽子→真吾に駆け寄る。
●マネキン妖怪→鬼太郎達に襲いかかるが倒される。
◯鬼太郎→零児と協力してぬらりひょんを相手に戦う。
◯猫娘→朱の盆の顔を引っ掻く。
●ぬらりひょん→マネキン妖怪を鬼太郎達を相手に繰り出し、撤退する。
●朱の盆→ぬらりひょんの命令で突撃するが、猫娘に顔を引っ掻かれる。
◯有栖零児→マネキン妖怪を倒す。
◯小牟→奥義・狐主封霊でマネキン妖怪を倒す。
●ヘンゲ→一護達に倒される。
●ゲルゲ→一護達に倒される。
●ベトラ→一護達に倒される。
●ロクフェル→一護達に倒される。
●シレーヌ→モリガンとの戦闘でダメージを受け、撤退する。
●ヒムラー→飛影との戦闘で撤退しようとするが倒される。

【今回の新登場】
●妖獣ゲルゲ(TVアニメ版デビルマン)
 竜巻の様に回転しながら、飛行機や新幹線を溶かす事が出来る妖獣。
 その正体はナメクジ妖獣で、塩分が弱点。

●妖獣ベトラ(TVアニメ版デビルマン)
 ムササビの様に飛行する妖獣。特殊な蜘蛛を産みだし、人間の体内に
 侵入させる事で、人間を凶暴化させる事ができる。口から糸を吐き、鋭い
 爪や電気ショックを用いて戦う。

●妖人ロクフェル(TVアニメ版デビルマン)
 デーモン族の刺客で、背の高い大男の姿をしている。怪力と口から炎を吐く事が出来る。
 ゼノンの命令でザンニンの指揮下に入るが、不服に思っている。実はろくろ首の様に首を
 伸ばす事が出来、首の部分にもう一つ顔がある。

●マネキン妖怪(モノクロ実写版 悪魔くん)
 捨てられたマネキン人形が妖怪化。顔が一つ目になっているのが特徴で、
 人間をマネキン人形に変える能力を持つ。


『絆は種族を超えて…』-10

作者・ユガミ博士

499-20

鬼太郎や零児達の活躍で、デーモン族とぬらりひょん率いる妖怪達は倒された。
一方、デビルマンは悪魔将軍と熾烈な戦いを続けていた。

デビルマン「はぁ...はぁ...全然ビクともしねえや」
デミトリ「ならば、次は私が奴の相手をしよう。カオスフレアァ!」

悪魔将軍を攻撃するデビルマンだが、次第に息を切らしてしまう。
そこでデミトリが勝負に割って入り、カオスフレアを悪魔将軍に向けて
繰り出す。

悪魔将軍「流石は魔界の大貴族。なかなかの攻撃だ。ふむ...
 痛みを感じないとはいえ、少しダメージを負い過ぎたか。
 ならばそろそろ...」
小牟「ムッ!あれは...!?」
零児「知っているのか、小牟!」
小牟「あれはヨガのポーズ...悪魔将軍はヨガのポーズをする事で
 身体に受けたダメージを回復させる事ができるのじゃ!」

デミトリのカオスフレアを受けた悪魔将軍はヨガのポーズをとる。
悪魔将軍はヨガをポーズをとることで、体に受けたダメージを回復できるのであった。
プロレス好きな小牟は超人プロレスにも精通しており、悪魔将軍に関する知識を
話す。

悪魔将軍「では、こちらの番だ。竜巻大回転!」
デビルマン「うぅ...」
悪魔将軍「続いて、体重移動魔法!」
デミトリ「この様な攻撃で...屈するものか!」

悪魔将軍はサシペレレの竜巻大回転で、竜巻を起こしてデビルマンを
苦しめた後、デミトリに組みつき、象人の体重移動魔法で体重を重くして、
伸し掛かる。

真吾少年「また皆の技を...!」
ザ・ニンジャ「やはり、悪魔将軍を倒すには、取り込まれた十二使徒達を
 解放しなければ...!ソロモンの笛の奪還をするしか手はあるまい!」

ザ・ニンジャは悪魔将軍に取り込まれた十二使徒達を助けだそうと、
ソロモンの笛を取り返す事を決める。ソロモンの笛が置かれている場所には
地下超人達が待ち構えていた。

地下超人A「ここで、手柄を立てれば俺達は悪魔超人軍団の幹部だ!」
地下超人B「ソロモンの笛は渡さんぞ!」
ザ・ニンジャ「拙者に立ち向かってくるか...ならば、かつて悪魔六騎士の
 1人だった拙者の忍術を特と見よッ!」

ザ・ニンジャは、その俊敏さと忍法を繰り出し地下超人達を蹴散らしていく。

真吾「うぅ...いつまでも倒れている訳にはいかない。僕も戦う!」
幽子「悪魔くん...」
百目「その身体で、大丈夫なのかモン?」
井上「だったら、私が回復させてあげる。舜桜、あやめ。双天帰盾・
 『私は拒絶する』」

敵に捕まり弱っていた真吾少年だが、悪魔将軍に取り込まれた仲間を
助け出す為、自分も戦おうと立ち上がる。百目と幽子は心配するが、
見かねた井上が盾瞬六花の能力の一つである回復技【双天帰盾】を使う。
これにより、真吾少年は心身ともに回復した。

真吾「すごい。さっきまで、あんなに体が弱っていたのに、力が漲ってくる」
鬼太郎「よし、僕達もソロモンの笛を取り返すぞ!」

 

499-21

回復した真吾少年と共に、鬼太郎達は襲い掛かる地下超人達を
蹴散らしていく。

地下超人「逃がさんぞ!」
ねずみ男「ヒィ~~お助け~!」ブゥ~~
地下超人「くさ~~~~!!」
ねずみ男「あっ!助かった?」

地下超人達に囲まれたねずみ男だったが、その強力な屁をした事で、
臭いを嗅いだ地下超人達はあまりの臭さに気絶した。

真吾「タロット手裏剣!」
地下超人「ぐわぁ!」

真吾少年もタロットカードを手裏剣の様に飛ばし、地下超人を倒していく。

地下超人「貴様ァ!」
百目「あぶない、悪魔くん!」
幽子「照魔境ー!」
地下超人「うぅ...まぶしい!」
ザ・ニンジャ「てりゃぁ」
地下超人「ぐわぁ...」

真吾少年の背後から他の地下超人が襲い掛かって来たが、百目と
幽子が喰い止め、ザ・ニンジャが倒した。

真吾少年「ありがとうございます」
ザ・ニンジャ「いや礼は後でござる。さ、今の内にソロモンの笛を...」

真吾少年はザ・ニンジャにお礼を言おうとするが、今はその時では無い
としてザ・ニンジャは礼を受け取らなかった。そして彼らの奮闘により、
真吾少年はソロモンの笛をついに取り戻す。

悪魔将軍「いかん、ソロモンの笛が!」
デビルマン「おっと...」
デミトリ「貴様の相手は...」
デビルマン&デミトリ「「俺(私)だ!!」」
悪魔将軍「ぬぅぅ...」

真吾少年の手にソロモンの笛が戻った事で動揺する悪魔将軍は
取り返そうとするが、デビルマンとデミトリが阻む。

真吾「...(皆、今助けるよ)」

♯~♪~♭~♯~

猫娘「綺麗な音色...」
井上「とても優しい感じがする...」

真吾少年は悪魔将軍に取り込まれた十二使徒達に届く様に、
想いを込めてソロモンの笛を吹く。その音色に猫娘や井上など
心が心地よくなっていくのを感じた。

悪魔将軍「うぅ...その演奏をや、やめろ...」
目玉おやじ「おお、悪魔将軍が苦しみ始めたぞ!」
零児「やはり、悪魔将軍にはソロモンの笛は友好か」

悪魔将軍はソロモンの笛の音色を聞いて、苦しみだす。
邪悪なサタンの化身である悪魔将軍には、ソロモンの笛の音色は
酷い騒音を聞いているような感じになるのであった。

 

499-22

メフィスト老「うぅ...この音色は?」
メフィスト二世「これは...ソロモンの笛?」
ヨナルデ「悪魔くんじゃ...悪魔くんがわし達の為に吹いておるのであーる」
鳥乙女「悪魔くん...」
象人「悪魔くん...」
家獣「バウー」
赤ピクシー&青ピクシー「「悪魔くん...」」
ユルグ「悪魔くん...」
妖虎「悪魔くん...」
サシペレレ「悪魔くん...」
こうもり猫「悪魔くん...」

そしてソロモンの笛の音色は悪魔将軍に取り込まれたメフィスト老や
メフィスト二世達、十二使徒にしっかりと伝わっていた。そして皆、
掛け替えのない仲間、悪魔くんを思い浮かべる。そして、皆の気持ちが
1つとなり、奇跡が起きる。

悪魔将軍「こ、これは...!」
幽助「おいおい、何か光り出したぞ!」
幽子「この感じ...」
百目「分かるモン!これはメフィスト二世達、皆がやっているんだモン!」
悪魔将軍「ぬぅぅ...や、やめろぉぉぉぉ!」

悪魔将軍の身体が突如として光り出す。幽子と百目は、これは取り込まれた
仲間達が起こしている事に気付く。そして、最大限に光を放つと、悪魔将軍の
中から、メフィスト老、メフィスト二世、ユルグ、妖虎、鳥乙女、こうもり猫、
象人、家獣、サシペレレ、ヨナルデパズトーリ、ピクシーが出現し、真吾少年の
前に降りてくる。

真吾「皆...」
メフィスト二世「サンキューだぜ、悪魔くん」
ヨナルデ「悪魔くんのおかげでわしらは悪魔将軍の呪縛から
 解放されたのであーる」
幽子「本当に...よかった」
百目「皆、無事に戻ってきて嬉しんだモーン!」
メフィスト二世「百目も幽子も、頑張ったな!」

真吾少年や十二使徒は、涙を浮かべながら無事に再会できた事を
喜び合う。

鬼太郎「よかったですね。父さん」
目玉おやじ「うむ。そうじゃのう」
ザ・ニンジャ「そういえば、十二使徒以外にも見えない学校も
 悪魔将軍に取り込まれた筈だが...何処に?」
ヨナルデ「その心配は必要ないのであーる。何故なら、わし達が
 悪魔将軍から脱出した時、見えない学校は、元の結界の場所へ
 転移したのであーる!」

取り込まれた見えない学校の姿が見えない事に疑問を抱いた
ザ・ニンジャに対し、ヨナルデパズトーリは見えない学校が元の場所へ
戻った事を話す。

悪魔将軍「うぅ...」
デビルマン「どうやら、あの連中がいなくなった事で、てめぇは
 ひどく弱くなったみてえだな」
デミトリ「貴様から受けた屈辱、晴らさせてもらうぞ」
零児「地下超人達も全て倒した。後は貴様だけだ」
小牟「これだけの人数じゃ。年貢の納め時じゃぞ」
悪魔将軍「うぅ...俺は恐怖の将、悪魔将軍。悪魔超人の支配者である
 俺が、こんな所で敗れてたまるかぁ!」

弱体化した悪魔将軍にデビルマン達が迫るが、悪魔将軍は負けじと
立ち上がる。

真吾「まだ、立ち上がるのか!?」
悪魔将軍「こうなれば、この場所で貴様達に敗れた妖怪、デーモン族、
 地下超人の怨みをパワーを取り込み、我が力とする!」

周囲の倒された妖怪やデーモン族、地下超人の身体から怨みの籠った
エネルギーが現れ、立ち上がった悪魔将軍の元に集まっていく。
そのパワーを吸収し、悪魔将軍は巨大なエネルギーの姿に変わるのであった。

悪魔将軍「今度こそ、貴様達の命を奪い、その力を我が糧とする!」
真吾「そうは行かない。メフィスト達を取り戻したんだ。もうお前に取り込ませたりしない!」
メフィスト二世「おう。散々俺達の力を使いやがったんだ。その礼を
 たっぷりさせてもらうぜ!」
メフィスト老「うむ。儂も今回の事は腹に据えかねておる。我が魔力を受けてみよ!」
零児「ぬらりひょんには逃げられたが、貴様の知っている事を話してもらうぞ」
幽助「ぶちのめしてやるぜ!」
一護「覚悟しな」
デビルマン「美樹は返してもらうぜ!」
鬼太郎「さぁ、行くぞ!悪魔将軍」

怨みのエネルギーを取り込んだ悪魔将軍を真吾少年達は果たして
倒す事が出来るのか...。

 

499-23

◯埋もれ木真吾→ソロモンの笛を取戻し、悪魔将軍から十二使徒達を解放する。
◯百目→メフィスト二世達との再会を喜ぶ。
◯幽子→メフィスト二世達との再会を喜ぶ。
◯メフィスト老→真吾少年によって悪魔将軍から解放される。
◯メフィスト二世→真吾少年によって悪魔将軍から解放される。
◯ユルグ→真吾少年によって悪魔将軍から解放される。
◯妖虎→真吾少年によって悪魔将軍から解放される。
◯ヨナルデパズトーリ→真吾少年によって悪魔将軍から解放される。
◯ピクシー→真吾少年によって悪魔将軍から解放される。
◯象人→真吾少年によって悪魔将軍から解放される。
◯家獣→真吾少年によって悪魔将軍から解放される。
◯サシペレレ→真吾少年によって悪魔将軍から解放される。
◯鳥乙女ナスカ→真吾少年によって悪魔将軍から解放される。
◯こうもり猫→真吾少年によって悪魔将軍から解放される。
◯鬼太郎→ソロモンの笛を取り戻す為、戦う。
◯ねずみ男→襲ってきた地下超人達に屁をくらわす。
◯デビルマン→悪魔将軍と戦う。
◯デミトリ・マキシモフ→悪魔将軍と戦う。
◯小牟→悪魔将軍がヨガのポーズでダメージを回復出来る事を話す。
◯井上織姫→真吾を回復させる。
◯ザ・ニンジャ→ソロモンの笛を取り返す為、地下超人と戦う。
●悪魔将軍→十二使徒が真吾少年によって解放された事で弱体化するが
  妖怪、デーモン族、地下超人の恨みのパワーを吸収してパワーアップする。


『絆は種族を超えて…』-11

作者・ユガミ博士

499-24

怨みのエネルギーを吸収し、パワーアップをした悪魔将軍を相手に
真吾少年は復活した十二使徒や鬼太郎、デビルマン達と共に、熾烈な
戦いを繰り広げる。

メフィスト二世「よくも、コケにしやがって!」
メフィスト老「ゆくぞ、せがれよ!」
メフィスト二世「応、親父。魔力・冷凍冬眠!」
メフィスト老「魔力・絶対零度!」

メフィスト親子は、それぞれ「魔力・冷凍冬眠」と「魔力・絶対零度」を使い、
悪魔将軍を凍らせようとする。

悪魔将軍「むぅ...この様な攻撃で怯むものか...!」
ルキア「ならば、私も手を貸そう。次の舞...白漣!」

メフィスト親子の攻撃にビクともしない悪魔将軍に、ルキアは【次の舞 白漣】を使い、
冷気を津波の様に押し寄せ、メフィスト親子の攻撃に加勢する。

妖虎「氷の次は、炎をお見せしよう。行くぞ、ユルグよ」
ユルグ「ああ、妖虎。オーエッサムコー!」

ユルグは呪文を唱え、青白い狐火を作り放つ。そして妖虎は老人の
姿から、虎に姿を変えて体内のアルコールを用いて炎を吐き、ユルグの
狐火と合わさって、特大な火炎攻撃をぶつける。

飛影「炎か...なら、俺の炎を見よ。邪王炎殺黒龍波ッ!」
悪魔将軍「魔界の炎の黒龍か!」

ユルグと妖虎の火炎攻撃に、飛影も自らの最終奥義である邪王炎殺
黒龍波を放ち、魔界の炎の黒龍を召喚して、悪魔将軍にぶつけた。
さすがの悪魔将軍も黒龍には苦戦する。

デビルマン「よくも美樹を、こんな場所に連れてきやがって...」
悪魔将軍「貴様を葬った後、あの女も一緒にあの世へ送ってやるわッ!」
デビルマン「美樹に手を出すんじゃねえ!デビルビィィム!」
幽助「俺も行くぜ。霊ガァァァン!」
チャド「...エル・ディアブロォ!」

牧村美樹はソロモンの笛を取り戻した時に保護され、龍亀一號で
眠っている。そして美樹を危険な目に合せた怒りを悪魔将軍にぶつけようと
強力な熱光線、デビルビームをぶつける。そこに幽助の霊丸、チャドの
エル・ディアブロも合わさり、強力なパワーとなった。

零児「悪魔将軍!ぬらりひょんが言っていた“あの御方”とは誰だ!」
悪魔将軍「フッフッフッ...奴はいずれ動き出す。その時が来れば
 知る事が出来るであろう。だが、その前に俺が貴様達を葬る!」
小牟「ええい、勿体つけおって!」

零児は悪魔将軍と戦いながら、ぬらりひょんが言っていた妖怪帝国を
立ち上げた人物の事を問い質すが、悪魔将軍は答える気は無く、
小牟は苦虫を潰したような顔をする。

モリガン「エネルギーの体っていうと、パイロンを思い出すわね」
デミトリ「何であろうと、勝つのは私だ」
悪魔将軍「我が配下に加わらないのであれば、貴様達も我が肉体の
 一部にしてくれようぞ」
モリガン「あらあら。身体を重ねるのならば、お相手してあげてもいいわよ」
デミトリ「くだらん...さっさと始末をするぞ」

肉体を取り込もうとする悪魔将軍に対し、デミトリとモリガンは分身攻撃や
カオスフレアを繰り出していく。

 

499-25

一護「オラァ!」
悪魔将軍「その刀に黒の装束...尸魂界の死神か?その霊力、
 何やら特殊な力を感じる。貴様も我が一部に取り込んでやろう」
一護「てめぇに取り込まれる気は更々ねえぜ!」

悪魔将軍は一護の特殊な霊力を感じ取り、取り込うとするが、
一護は天鎖斬月を振りかざして悪魔将軍を斬りつける。

幽助「アンタ、悪魔の親分なんだってなぁ。倒しがいがあるぜ!」
悪魔将軍「貴様は暗黒武術会で飛影がいたチームのリーダーだったという
 浦飯幽助とかいう人間か。我が力に恐怖せよ!」
幽助「誰が、ビビるかってんだぁ!霊丸を喰らいやがれ!」

先程、デビルマンの攻撃に加わった幽助は単身、悪魔将軍に近づき、
霊丸を構える。

目玉おやじ「鬼太郎。十二使徒や見えない学校がパワーが無くなったとはいえ、
 奴の力は健在じゃ。油断をするでないぞ!」
鬼太郎「はい、父さん!」
悪魔将軍「幽霊族の末裔、ゲゲゲの鬼太郎...聞けば、地獄の力を使う事が
 出来るそうだな。いずれは地獄も制圧してみせるわ!」
鬼太郎「そんな事させるもんか!」
砂かけ「うむ。それに鬼太郎には」
子泣き「ワシ達がついておるぞ!」
シーサー「お前なんか、怖くないぞ!」
悪魔将軍「ふん。一介の妖怪風情が、威勢の良い事を言うわ。
 ならば、貴様達の力を見せてみよ!」
鬼太郎「かかってこい、悪魔将軍!」
一反「鬼太郎、おいどんに乗るばい」

悪魔将軍と対峙した鬼太郎は、一反木綿に乗って空を飛び、
砂かけや子泣き達と共に立ち向かう。

悪魔将軍「悪魔くん...いや、埋もれ木真吾よ。今度こそ、貴様を取り込み、
 我が頭脳としてくれるわ!」
真吾「いや、悪魔将軍。僕は絶対、お前なんかに取り込まれるものか!」
ヨナルデ「鬼太郎くんに多くの仲間の妖怪がいるように、悪魔くんには
 わしら十二使徒がいるのであ~る」
鳥乙女「さっきまで取り込まれていた私達だけど、今度はそうはいかないわ」
象人「パオー!暴れるゾウ」
家獣「バウー!!」

真吾少年に近づく悪魔将軍に、十二使徒達は真吾少年を守ろうと
立ち塞がる。悪魔将軍に取り込まれた怒りから、真吾少年達は
やる気が溢れていた。

ねずみ男「がんばれー、鬼太郎!」
こうもり猫「ヨイショ!流石は悪魔くん、そのままやっつけるでヤンス!」
猫娘「そんな所にいないで、あんた達も少しは手伝いなさい!」
ねずみ男、こうもり猫「「すいません...(汗」」

戦いを他の人達に任せて、隅に隠れて応援していたねずみ男とこうもり猫だが、
猫娘に叱られて、身を縮こませる。そして悪魔将軍は十二使徒や鬼太郎、
デビルマン達の攻撃を受けて、徐々にダメージを募らせていく。

 

499-26

悪魔将軍「うぅ~...」
鬼太郎「父さん」
目玉おやじ「うむ、皆の攻撃を受けて悪魔将軍の力が弱まっておるのじゃ」
ヨナルデ「今こそ、悪魔将軍...いや、サタンの化身を我ら十二使徒と
 悪魔くんの力で封印する時なのであ~る」
真吾「分かった!皆、力を貸してくれ」

悪魔将軍が弱まって来た事に、ヨナルデパズトーリは真吾少年に、
悪魔将軍を封印する事を提案する。それを受けた真吾少年は
十二使徒に呼びかけて、真吾少年を中心に六芒星の形になるように、
それぞれ並び立つ。

悪魔将軍「させるかぁっ!」
一護「井上!」
井上「うん!三天結盾、私は拒絶する!」
悪魔将軍「ぐぅ...なんだとっ!」

真吾少年達を邪魔しようと悪魔将軍は巨大な手を伸ばすが、
井上が三天結盾でバリアーを張り、その攻撃を拒絶した。
その間、真吾少年達による魔法陣は完成した。そして真吾少年と
十二使徒達の力が高まり、その精神は一つになっていく。

真吾「...サタンの化身よ。その身を封印する!」

そして魔法陣から発するパワーを受けて、悪魔将軍を構成していた
エネルギーは徐々に散り散りとなっていく。

悪魔将軍「うぅ...お、おのれ~、例え、この身が滅びようとも...
 俺は諦めんぞ!必ず...復活...して...みせ...」
ザ・ニンジャ「・・・(さらば、かつての主君よ...願わくば、安らかに
 眠って下され)」

悪魔将軍は「必ず、復活する」と最期の言葉を残しながら、真吾少年達に
よって封印され、その場から消えた。ザ・ニンジャは、かつての主君を哀れみ、
安寧を願って、心の中で冥福を祈るのであった。

◯埋もれ木真吾→十二使徒と共に悪魔将軍と戦い、封印する。
◯メフィスト二世→悪魔将軍に、メフィスト老と冷凍攻撃を行う。
◯メフィスト老→悪魔将軍にメフィスト二世と冷凍攻撃を行う。
◯ユルグ→悪魔将軍に、妖虎と火炎攻撃を行う。
◯妖虎→悪魔将軍に、ユルグと火炎攻撃を行う。
◯ヨナルデパズトーリ→真吾少年に悪魔将軍を封印する事を提案する。
◯鳥乙女ナスカ→悪魔将軍に立ち向かう。
◯象人→悪魔将軍に立ち向かう。
◯家獣→悪魔将軍に立ち向かう。
◯こうもり猫→ねずみ男と隅に隠れて応援する。
◯デビルマン→悪魔将軍にデビルビームを放つ。
◯デミトリ・マキシモフ→悪魔将軍に攻撃をする。
◯モリガン・アーンスランド→悪魔将軍異攻撃をする。
◯鬼太郎→悪魔将軍に立ち向かう。
◯砂かけばばあ→悪魔将軍に立ち向かう。
◯子泣きじじい→悪魔将軍に立ち向かう。
◯シーサー→悪魔将軍に立ち向かう。
◯一反木綿→鬼太郎を乗せて空を飛ぶ。
◯猫娘→隅に隠れているねずみ男とこうもり猫を叱る。
◯ねずみ男→こうもり猫と隅に隠れて応援する。
◯浦飯幽助→悪魔将軍に霊丸を放つ。
◯飛影→悪魔将軍に、邪王炎殺黒龍波を放つ。
◯黒崎一護→悪魔将軍に斬月を斬りつける。
◯朽木ルキア→メフィスト親子の冷凍攻撃に加わる。
◯茶渡泰虎→悪魔将軍に、エル・ディアブロを放つ。
◯井上織姫→真吾少年達を三天結盾で守る。
◯有栖零児→悪魔将軍から「ある御方」について問いただそうとする。
◯小牟→悪魔将軍から「ある御方」について問いただそうとする。
◯ザ・ニンジャ→封印された悪魔将軍に対して、心の中で安寧を祈る。
●悪魔将軍→真吾少年達に封印され、消滅する


『絆は種族を超えて…』エピローグ

作者・ユガミ博士

499-27

***六本木***

悪魔将軍を封印し、目的を達成した一同。魔界の住人であるデミトリや
モリガン、飛影は、そのまま魔界に残り、十二使徒の数名はファウスト博士や
見えない学校の元へと戻った。

裏嶋「彼女は気を失っているだけで外傷とかは無いわ。もう少ししたら、
 目を覚ます筈よ」
明「そうか、よかった。アンタらには世話になっちまったな」

デビルマンは不動明の姿に戻り、裏嶋から美樹の容態を聞いて、明は
安堵する。そして治療した裏嶋達に礼を述べた。

真吾「よかったですね。ええと...」
明「不動明だ。この姿の時はな...じゃ、美樹も無事みたいだし、
 連れて帰らせてもらうぜ」
零児「待ってくれ。サタンの化身は倒したが、おそらくぬらりひょんと
 デーモン族の繋がりは消えていないと思われる。デーモン族について
 詳しく聞かせてくれないか」

美樹を連れて帰ろうとする明に、零児はデーモン族の情報を聞こうと
引き留める。魔界から六本木まで移動する間、明から自身の事や
デーモン族についてある程度聞かされたが、これからの戦いの為にも
より詳細な情報が必要だった。

明「...俺は別に世界がどうなろうと知ったこっちゃねえ。俺は只、美樹が
 悲しむ姿を見たくないだけだ。今回だって、美樹が攫われたから、美樹を
 取り戻す為、動いただけだからな。デーモン族についてなら、兜甲児や
 ゲッターチームの3人に聞いてみな。アイツラもデーモンと戦った事があるからよ」
零児「...そうか、了解した。無理強いはしない。だが、もしまた何かあれば
 協力してほしい」
明「...あばよ」

美樹を守る事が一番の理由である明は、零児の要請を断り、美樹を
起こさない様に気を遣いながら、静かにデビルマンに変身し、彼女を
連れて飛び去っていた。

小牟「人間の女性を愛して、同族の悪魔を裏切るとか、まるでダンテじゃのう」
零児「...そうだな」
ザ・ニンジャ「...では、拙者も上司への報告の為、これで失礼する」
零児「協力、感謝する」
小牟「わしらにも忍者の知り合いがたくさんいるが、そやつらと会わせて
 みたかったのう」
ザ・ニンジャ「いずれ、拙者以外の正義超人がお主達と共に戦う事になるで
 ござろう。その時は、彼等を頼む。では、御免!」

飛び去っていくデビルマンを見ながら、零児と小牟は仲間の悪魔を裏切り、
人間に味方した悪魔の英雄を父に持つデビルハンター、ダンテを思い出す。
そしてザ・ニンジャも上司であるキン肉アタルに事件の報告をしようと、
その場から去った。

幽助「じゃ、俺達も帰らせてもらうぜ」
一護「また、何かあったらよろしく頼みます」
ルキア「うむ。私も事件の報告をせねば」
井上「ありがとうございました」
チャド「...失礼します」
小牟「帰りは気をつけるのじゃぞ」

明やザ・ニンジャが去ったので、幽助や一護達もそれぞれの場所へ
帰る。

目玉おやじ「それにしても、大変な事態になったものじゃったのう」
ヨナルデ「でも、お互い無事で何よりなのであーる」
ねずみ男「(さっきから気になっていたけど、こいつら声が似ているなあ)」
真吾「助けてくださり、ありがとうございました。鬼太郎さん」
鬼太郎「お礼なんていいって。それに君と十二使徒の絆を見れてよかったよ」
真吾「鬼太郎さんは、人間と妖怪が仲良く暮らせる世の中を目指しているって
 皆から聞きました。僕も人と悪魔が仲良く暮らせる世界を目指しています。
 お互い、頑張りましょう!」

真吾少年は鬼太郎に感謝の言葉を伝える。そしてお互い人間と妖怪や悪魔が
共に暮らせる世界を目指しているので、目指す世界の為、手を握り交わす。

目玉おやじ「世間じゃ、公民権法案という粋な法案が出たが、これで人間も
 他の種族が手を取り合っていけるといいんじゃがのう」
零児「...正直な所、まだまだ手を取り合うには時間がかかるだろう。
 それにぬらりひょんの言っていた妖怪帝国という存在が気になる。
 奴らが、どの様な事を仕掛けてくるか分からないが、その時は君達の
 力を貸してほしい」
真吾「勿論です」
鬼太郎「閻魔大王様は、僕達にこういった事件を調べさせようとしていました。
 此方こそ、是非協力させてください」
零児「...そいつは重畳」

こうして鬼太郎、真吾少年はぬらりひょんの言う、妖怪帝国を調べるべく
森羅に協力するのであった。

 

499-28

***????***

そこは何処かの城の様な場所。その大広間に当たる部屋に、
旧日本軍の様な軍服を着た人物が玉座の様な椅子に座っていた。
それに対峙するのは、鬼太郎達を相手に戦っていたぬらりひょんだった。

????「...悪魔将軍―恐怖の将が敗れたか」
ぬらりひょん「うむ。悪魔くんを取り込み、絶大なパワーを手に入れて
 復活するつもりじゃったが、鬼太郎をはじめ厄介な連中が来てしまって
 残念じゃが失敗してしまった」
????「...流石のサタンの化身も鬼太郎やデーモン族の勇者、
 デビルマン達には敵わなかったとみえる」

ぬらりひょんは玉座に座る人物に悪魔将軍が真吾少年や鬼太郎達に
敗れた事を報せる。そして玉座に座る人物とぬらりひょんに声を掛けたのは、
空に浮かぶ巨大な目、西洋妖怪の親玉であるバックベアードだった。
バックベアードは妖怪帝国のアメリカ、ヨーロッパの支部長をしている。

????「ふふっ...流石は坊や達ね」
バックベアード「おや?ミス・沙夜。君も来たのかね」
沙夜「ええ、バックベアード様。ゆらぎとは違う、時空クレバスの解析と
 制御も順調に進んでいますわ」

現れたのは銀色の髪と尻尾を持つ妖艶な女性―森羅の宿敵である組織
【逢魔】のエージェントである妖狐、沙夜だった。妖怪帝国の傘下となった
逢魔では黄泉還り現象と同時期に起き始めた時空クレバスの研究が行われ、
徐々に制御されつつあった。

左京「...時空クレバスの制御が可能になれば、私の目的も容易に叶うという訳だ」
バックベアード「ミスター左京。ロソンコンツェルンの会食は終わったのかね?」
左京「ええ。先程、会食を済ませて此方に伺わせていただきましたよ」

沙夜に続いて現れたのは、左京だった。ロソンコンツェルンの会食に
招待された彼は、会食を済ませて、この場に参上した。

????「鬼太郎...悪魔くん...デビルマン...そして、今回の件に
 関わった多くの者達...彼らは、いずれ大いなる戦士達と共に再び集う
 事になるだろう。大いなる戦いの渦に巻き込まれて...だが、全てを
 征するのは我らが妖怪帝国だ。フフフフ...フハハハハ」

玉座に座る人物―かつて帝都・東京の滅亡を画策し、大正時代において
関東大震災を引き起こした元・帝国陸軍の魔人である妖怪帝国の総統、
加藤保憲は、これからの戦いの予感を感じながら、高らかに笑うのであった。

バックベアード「フフフ...では、ミスター加藤。我ら妖怪帝国の存在を
 人間達に知らしめる為、次は我々、西洋妖怪が動こう」
ぬらりひょん「どうするつもりだ?」
バックベアード「フフフ...まぁ、見ていてくれたまえ」

バックベアードの狙いは果たして如何なる物か...。
種族を超えた絆の物語は、まずはこれにて一旦の幕を閉じるのであった。

 

499-29

◯デビルマン/不動明→牧村美樹を連れて家に戻る。
◯ザ・ニンジャ→任務の報告をする為、帰還する。
◯浦飯幽助→家に帰る。
●左京→ロソンコンツェルンでの会食を終わらせ、顔を見せる。
◯黒崎一護→家に帰る。
◯朽木ルキア→任務の報告をする為、尸魂界に帰還する。
◯井上織姫→家に帰る。
◯茶渡泰虎→家に帰る。
◯有栖零児→鬼太郎、真吾少年に協力を要請する。
◯小牟→鬼太郎、真吾少年に協力を要請する。
●沙夜→時空クレバスの研究経過を報告する。
◯鬼太郎→零児の要請を受ける。
●ぬらりひょん→悪魔将軍が敗れた事を加藤保憲に報告する。
●バックベアード→加藤保憲とぬらりひょんに声を掛ける。
◯埋もれ木真吾→零児の要請を受ける。
●加藤保憲→ぬらりひょんから悪魔将軍が敗北した事を知らされ、
  これからの戦いの予感を感じ取る。

【今回の新登場】
●加藤保憲(帝都物語/帝都大戦/妖怪大戦争)
 元帝国陸軍の将校で、帝都・東京の滅亡を幾度も画策しており、
 大正時代には関東大震災を引き起こしたとされる。極めて強力な
 霊力を有しており、あらゆる魔術に精通している。

●バックベアード(ゲゲゲの鬼太郎)
 黒い太陽の体に巨大な一つ目を持つ西洋妖怪の親玉。
 アメリカ合衆国妖怪大統領なる肩書きを持つ。

●沙夜(NAMCO×CAPCOM)
 逢魔の極東本部所属の幹部級エージェントである妖狐。成熟した
 女性の外見をしており、常に人を食ったような言動で話す。零児の
 父親を殺害し、零児の頭部に傷を負わせた零児の宿敵。