『ロビンソン・クルーソー作戦 怪獣島冒険記』-2

作者・ティアラロイド、ユガミ博士、凱聖クールギン

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***ブリアン島・東の平原***

一晩中、荒れ狂った嵐は夜明けには収まり、何とか3日目の朝を迎えた。
この日はブリアン島滞在の最終日で、夕方には船で島を離れる予定である。

健「やっと嵐が止んだと思ったら、今日は朝からやけに蒸し暑いな…」
数美「気温がもう35℃を超えているわ。
 熱中症にならないように、注意が必要ね」
学「嵐といい、この異常な暑さといい、
 何かおかしいな。不吉な予感がする」

元々、熱帯のブリアン島は高温多湿の気候ではあるのだが、
それにしてもこの日の猛暑は異常であった。

名護「起きなさい! 朝はラジオ体操の代わりにまたイクササイズだ。
 早く着替えて外に集合しなさい!」

名護啓介が子供達を野原に集めてイクササイズを始めようとしたその時、
山の方から断続的な地鳴りが聞こえてきた。

ドォン…! ドォン…!

虎太郎「な、何の音だ!?」
鷹介「地面が揺れてる…!」
名護「お、落ち着きなさい!」

何かが咆えるような声がキャンプ場に響く。
次の瞬間、山の陰から巨大な怪獣が姿を覗かせた。
胴体が太く頭が小さい流線形の体型、全身を覆う蛇腹のような凹凸…。
怪獣の中でも特に激しい凶暴性で知られる、どくろ怪獣レッドキングである。

レッドキング「キシャ――ォ!!」

イサミ「か、怪獣~!?」
トシ「レッドキングだ!」
学「みんな、逃げろ!」

咆え猛りながらレッドキングはキャンプ場の方へ向かって来る。
星川学らの大人達は子供達を誘導し、避難させた。
テントを踏み潰し、キャンプ場を我が物顔で蹂躙するレッドキング。
だがその時、レッドキングの足元の地面が盛り上がり、
レッドキングの片足をすくって転倒させた。

バラゴン「ガォォ――!!」

地中から、地底怪獣バラゴンが顔を出したのである。
巨体を地上に現したバラゴンは雄叫びを上げ、レッドキングに戦いを挑んだ。

文矢「あれはバラゴン…!」
鵺野「バラゴンは肉食で、人間を食べる怪獣だ。
 レッドキングといい、随分まずい手合いが現れたな…」

激怒してバラゴンに挑みかかるレッドキング。
四足獣のバラゴンが後ろ脚で立ち上がり、レッドキングと組み合った。
バラゴンはレッドキングの腕に噛み付き、流血させる。

1098 

レミ「どういう事?
 事前の調査では、この島に怪獣なんていなかったのに」
文矢「昨日の嵐と、この異常な暑さが関係しているのかもな」
数美「確かに、今日の猛暑は今までのデータから考えてもおかしいわ」
学「島に何かが起こったんだ。
 異常気象が発生して、眠っていた怪獣達が一斉に目を覚ました」
健「こうなったら、ファイブロボでやっつけようぜ」
学「よし…。ファイブマシン、発進!!」

腕のVチェンジャーブレスで巨大メカを呼び出そうとする学だが、
どういうわけか通信が繋がらない。

文矢「どうしちまったんだ。通信ができない!」
レミ「ブレイバーベースとも連絡が取れないわ!」
数美「きっと磁気の影響だわ。
 この島全体が、強烈な磁気に覆われているのよ」
健「でも、昨日まではそんな事なかっただろ!」

そうしている間にも、レッドキングとバラゴンの壮絶な死闘は続く。

レッドキング「キシャ――ォ!!」
バラゴン「ガォォ――!!」

口から熱線を吐いてレッドキングを攻撃するバラゴン。
逆上したレッドキングは太い腕をバラゴンの首に回し、
ヘッドロックで締め上げると、
そのままフェイスバスターの要領で顔から地面に叩きつける。

バラゴン「グォォ……!!」

怯んだバラゴンは尻尾でレッドキングを殴って倒れさせると、
その隙に地面を掘って逃亡した。
胸を力強くドラミングして勝利の雄叫びを上げるレッドキング。

健「とにかく、こうなったらこんな島からは一刻も早く逃げるに限るぜ」
学「ああ。キャンプは中止だ。
 全員、直ちに船まで撤収して島を離れよう」
はるか「どうやら、それしかなさそうですね…」

引率の大人達はキャンプ中止の判断を下した。
丘を一つ越えた先の海には港があって、ここへ来るのに使った飛鷹Ⅲが停泊している。

学「みんな、船まで走って逃げるんだ!
 荷物は全部置いて、とにかく走れ!」
健「まごまごしてると、怪獣に喰われちまうぞ!」

一同は船へ向かって必死に走った。
しかし海へ出てみると、そこにも怪獣がいたのである。

エビラ「キェ――!!」

ザリガニのような巨大な鋏を持った大蝦怪獣エビラが、
海中から半身を持ち上げて飛鷹Ⅲに迫る。

鵺野「まずい、船が壊される!」

エビラは巨大な鋏を飛鷹Ⅲに突き立て、船体に穴を開けると、
そのまま真っ二つに切り裂いて沈没させてしまった。
エビラの体当たりを受け、飛鷹Ⅲはバラバラの残骸となって海に沈んで行く…。

1099

エビラに船を壊され、呆然とする一同。

そこへレッドキングが迫り来る。

アトム「こうなったら、僕が...」

日本が誇る最高のスーパーロボット、アトムは服を脱ぎ捨てて
足をジェットを噴射して空へ飛び上がって、指からビームを放つ
もののレッドキングには効かなかった。

アトム「うっ...何だろう力が入らない」
健「様子がおかしいぞ?」
文矢「そうか、アトムもロボット。地磁気の影響で、回路に異常が起きたんだ!」

アトムも地磁気の影響で、ボディに搭載されている電子回路に
異常が起きてしまう。そして、レッドキングによるパンチで
アトムは吹き飛ばされ、海の中へと沈んでいってしまった。

吼児「アトムが!」
剣「なら、俺がライガーを呼び出すぜ!」
レッドキング「ギャオオオオ!」
剣「うわぁ!」

剣はライガーを呼び出そうとするが、レッドキングによる地響きで
剣は地面に倒れ、頭を打ってしまう。

ゆい&まい「「剣」」
伊達「...大丈夫だ、気絶しているだけだ。エリちゃん、手当てを頼む!」
エリ「分かりました、伊達先生」

医療スタッフとして参加した、医者である伊達明が剣が気絶しているだけ
と判断し、保険医をしている護星天使のエリに介抱を任せた。

レッドキング「キシャ――ォ!!」
エビラ「キェ――!!」

得意のメガトンパンチでアトムを撃破したレッドキングは、
なおも収まらない激しい闘争本能を海上のエビラに向け、激しく咆えた。

レッドキング「キシャ――ォ!!」

地面の岩を蹴ってエビラにぶつけるレッドキングだが、
エビラは巨大な鋏で飛んで来た岩をキャッチし、投げ返す。
それを受け止め、今度は腕でエビラに岩を投げつけるレッドキング。
剛速球と化した岩がエビラの頭に命中し、
ダメージを負ったエビラは水中に身を隠した。

レッドキング「キシャ――ォ!!」

勢いづいたレッドキングは浜辺から海へ乗り込み、
エビラに止めを刺そうとする。
しかしエビラの姿はそこにない。
周囲を見回していたレッドキングは、水中のエビラに足元をすくわれ引っ繰り返った。
倒れたレッドキングの右腕をエビラの左の鋏が捕らえる。

レッドキング「キシャ――ォ!!」
エビラ「キェ――!!」

右腕を鋏まれたまま、エビラとがっぷり四つに組み合うレッドキング。
エビラはレッドキングを水中に引きずり込み、溺死させようとする。
しかしレッドキングは怪力でエビラの左の鋏を引きちぎり、拘束を逃れた。

エビラ「キェ――!!」

鋏を片方失って悶え苦しむエビラ。
レッドキングの右腕からも血がどくどくと流れている。
エビラは泳いで沖へ逃れ、レッドキングも陸に上がって勝負は痛み分けとなった。
ブレイバーズの面々が唖然として見守る中、
レッドキングはそのままジャングルの奥へと姿を消した。

1100

***ブリアン島・西の岬***

昨晩、マグネドンが襲来したGショッカー基地は
あちこちが破壊され、瓦礫の山となってしまっていた。

ジャガーバン「おのれ怪獣め…。
 基地は壊され、気象コントロール装置も踏み潰されて実験は大失敗だ」
カニバブラー「装置が暴走したせいで、島の気候は完全に狂ってしまったようだな。
 まるで恐竜時代に戻ったかのような暑さだ」
アルマジーグ「魔神提督との連絡も取れん。
 謎の磁気嵐のせいで通信不能になっているのだ」
モグラング「今回の作戦の主将はお前だろう、ジャガーバン。
 これからどうするのだ?」
ジャガーバン「撤退が不可能となれば、我らはここを死守するしかない。
 とにかく基地を復旧し、装置を作り直して気象コントロール実験を再開するのだ
 我らGショッカーに敗北の二文字はない!」

その時、上空をパトロールしていたムササビードルが叫んだ。

ムササビードル「緊急事態発生!
 巨大なカマキリのような怪物が基地に接近中!」
ジャガーバン「何だと!?」

カマキラス「キキィ――!!」

ジャングルの奥から現れたカマキリの怪獣・カマキラスが基地に向かって来たのである。
機関銃による戦闘員達の銃撃をものともせず、
送電線を鎌で切り裂き、鉄塔を押し倒してカマキラスは暴れる。

ジャガーバン「ううむ、何て奴だ!」
カニバブラー「あ、あれを見ろ!」

カニバブラーが驚愕して海の方を指す。
岬の岩壁を這い登って、巨大なタコの怪物がこちらに向かって来ていた。
南洋の深海で体長100m級にまで異常成長した、大ダコ怪獣スダールである。

スダール「………」
カマキラス「キキィ――!」

カマキラスとスダールは睨み合う。
スダールは長い足を伸ばしてカマキラスを捕まえようとするが、
カマキラスは前足の鎌でそれを突いて撃退する。
やがてカマキラスは倒した鉄塔を前脚でシュートし、スダールにぶつけた。
怯んでやや後退するスダール。
しかし次の瞬間、スダールは口から黒い墨を吐いてカマキラスに浴びせた。

カマキラス「キキィ――!?」

墨を浴びて混乱したカマキラスに一気に襲いかかり、
スダールは八本の足でしっかりと絡め取る。
凄まじい力でカマキラスを押さえつけると、
スダールはそのままカマキラスを頭から呑み込んで行った。
食べ切れなかった片足の鎌だけを地面に残し、
カマキラスはスダールの胃袋の中に消えてしまった。

スダール「………」

戦慄するGショッカーの怪人達を後に残して、
満腹になったスダールは海へ帰って行った。

カニバブラー「カマキリとタコがあんな巨大な怪物になるとは…」
モグラング「この島はどうやら、
 異常気象のせいで怪獣島になってしまったようだな」
ジャガーバン「他にもまだ怪獣がいるかも知れん。
 基地の守りを厳重に固めるのだ!」

1101

***ブリアン島・東の平原***

どうにかレッドキングは去ったが、エビラに船を壊された一同。
アトムは海の彼方へ吹っ飛ばされ、剣を始め何人かは大した事は
無いが負傷してしまう。そして学達はこれからについて話し合いを行なう。

鵺野「まずい事になりましたね…。まさか怪獣が出るとは」
健「船が破壊されちゃ、島から帰れない」
レミ「船に積んであった食糧も、全部海の底よ。
 これからの食事はどうするの?」
両津「な~に、ここは南の島だろ?
 魚でも木の実でも、適当に取って食ってりゃ飢える事はないっすよ」
文矢「それより、問題は怪獣だな…。
 レッドキングもバラゴンも、いつまた襲って来るか分からない」
数美「ファイブロボも呼べないし、島の外との連絡も取れないわ。
 きっと地磁気が狂っているのよ」
鈴雄「アレクセイさん、あなたの戦車なら救援を呼びに行けたりは出来ませんか?」
イスカンダル「そうしたいのはやまやまだが、今余の戦車は粉々だからのう。
  魔力さえ回復すれば修復できるのだが、そこまで回復しておらん」
仁「じゃあ、いつかの時にやったあのたっくさんの兵隊さんも出せないのか?」
イスカンダル「あれは、余の切り札。発動するまでの魔力も回復が必要だ」
吼児「そんな...」

鈴雄はイスカンダルの宝具なら、この状況を打開出来るのではないかと聞くが
この前の酒盛りで『神威の戦車』は粉々になり、切り札である『王の軍勢
<アイオニオン・ヘタイロイ>』も発動するまでの魔力が回復していなかったので
状況を打開出来ないと話す。

勉「通信機も、この島の特殊な磁気で使用が出来ません」
尊子「通信機の修理が必要ね」

地球防衛組とザウラーズの頭脳である小島勉と小島尊子は
通信機の修理を行う事を決める。

結花「私達、日本に帰られるのかな?」
春枝「あのアトムも怪獣には勝てなかったし...」
金太「安心しろ、ユカ。俺が絶対、日本に帰らせてやる!」

ザウラーズの山本春枝や水原結花は不安な表情を見せるが、
白金太郎(あだ名は金太)が励ます。

学「皆、希望を捨てちゃいけない。かならず全員生き延びて、日本へ帰ろう」
健「もしかしたら、他のブレイバーズ達が助けに来るかもしれない」
文矢「そうだ。それにファイブロボは呼べなかったけど、こっちには
   凄腕の忍者に霊能力者、ガイストクラッシャーに聖闘士も
   いるんだ。きっと帰れる筈さ!」
レッカ「応、俺達に任せとけ!」
クラマ「調子に乗るなっつーの!」
シレン「全員が助かり、最高のファンファーレを奏でよう」

不安を払うかのように、学は皆に希望を捨ててはいけないと説く。
それに続くように、一同は諦めず、希望を持つようになった。

健「しかし、絶海の孤島でのサバイバルか…。
 これじゃまるでロビンソン・クルーソーだな」
学「いいじゃないか。作戦名はそれにしようか。
 “ロビンソン・クルーソー作戦”。俺達の生き残りを賭けたミッションだ」

とにかく、落胆している場合ではない。
学は率先して元気を出そうと努め、大きく手を叩いた。

宗介「ならば、対怪獣用のバリケードを敷かねば...」
ボルボ「手伝うぞ、宗介!」
かなめ「あ、ちょっと...」

宗介とボルボは早速、怪獣から身を守る為のバリケードを敷きに
かなめが止める間も無く、飛び出していくのであった。

1102 

○名護啓介→再びイクササイズを実施しようとするが、怪獣が出現したため中断。
○星川学→怪獣が出現したため、子供達を連れてキャンプ場から逃げる。
        希望を捨てるなと皆に説いて勇気付ける。
○星川健→怪獣が出現したため、子供達を連れてキャンプ場から逃げる。
○星川数美→怪獣が出現したため、子供達を連れてキャンプ場から逃げる。
○星川文矢→怪獣が出現したため、子供達を連れてキャンプ場から逃げる。
○星川レミ→怪獣が出現したため、子供達を連れてキャンプ場から逃げる。
○鵺野鳴介→怪獣が出現したため、子供達を連れてキャンプ場から逃げる。
○高木はるか→怪獣が出現したため、子供達を連れてキャンプ場から逃げる
○花丘イサミ→怪獣が出現したため、キャンプ場から逃げる。
○月影トシ→怪獣が出現したため、キャンプ場から逃げる。
○大牙剣→ライガーを呼び出そうとするが、レッドキングに咆えられて気絶する。
○伊達明→気絶した大牙剣を診て、エリに看護を任せる。
○エリ→気絶した大牙剣を看護する。
○アトム→レッドキングと戦うが、パンチで撃墜され海に転落する。
○レッカ→星川学らに励まされて勇気を取り戻す。
○クラマ→星川学らに励まされて勇気を取り戻す。
○シレン→星川学らに励まされて勇気を取り戻す。
○山本春枝→怪獣出現に不安になるが、白金太郎に励まされる。
○水原結花→怪獣出現に不安になるが、白金太郎に励まされる。
○白金太郎→不安になっている山本春枝や水原結花を励ます。
○小島勉→通信機の修理に取りかかる。
○小島尊子→通信機の修理に取りかかる。
○イスカンダル→宝具を使えないかと相談されるが、魔力不足のため使用不能。
○相良宗介→対怪獣用のバリケードを設置する。
○ボルボ西郷→対怪獣用のバリケードを設置する。
●レッドキング→ブリアン島に出現。キャンプ場を襲い、バラゴンを撃破。
          エビラと戦って左の鋏をもぎ取る。
●バラゴン→ブリアン島に出現。キャンプ場を襲い、レッドキングと戦うが敗退する。
●エビラ→ブリアン島に出現。飛鷹Ⅲを破壊し、レッドキングと戦って左の鋏をもぎ取られる。
●カマキラス→ブリアン島に出現。Gショッカー基地を襲い、スダールと戦って食べられる。
●スダール→ブリアン島に出現。Gショッカー基地を襲い、カマキラスと戦って捕食する。
●ジャガーバン→カマキラスとスダールの襲来を受ける。
●アルマジーグ→カマキラスとスダールの襲来を受ける。
●モグラング→カマキラスとスダールの襲来を受ける。
●カニバブラー→カマキラスとスダールの襲来を受ける。
●ムササビードル→カマキラスとスダールの襲来を受ける。


【今回の新規登場】
●どくろ怪獣レッドキング(ウルトラマンシリーズ)
 多々良島に生息していた凶暴な怪獣。
 怪獣の中でも特に好戦的で、腕力に優れている。
 頭が小さく、知能はあまり高くない。
 
●地底怪獣バラゴン(フランケンシュタイン対地底怪獣/怪獣総進撃/ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃)
 中生代の爬虫類が変異した怪獣。地底を掘り進み、口からは熱線を吐く。
 肉食性で人間を常食としている。普段は四つ足だが、
 興奮すると後ろ足で立ち上がる事もある。

●大蝦怪獣エビラ(ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘/ゴジラ FINAL WARS)
 レッチ島近海に生息している巨大な蝦の怪獣。
 両手の鋏を武器とする。肉食性で、海に入った人間を好んで捕食する。
 ある木の実から取れる黄色い汁が苦手で、それを撒かれると近付いて来ない。
 
●両刀怪獣カマキラス(怪獣島の決戦 ゴジラの息子/ゴジラ FINAL WARS)
 ゾルゲル島の大カマキリが巨大化した怪獣。
 前足が鎌になっており、獲物を刺して攻撃する。
 マッハ0.5で飛行する事もできる。

●大ダコ スダール(ウルトラQ)
 コンパス島近海に生息している巨大な蛸の怪獣。
 コンパス島では島の守護神として崇められている。
 八本の長い足で船を絡め取り沈没させる。

 

1103

***ブリアン島・東の平原***

両津「あ~っ! 魚がない!?」

4日目の朝。
両津勘吉が朝食の焼き魚を準備しようとクーラーボックスを開けると、
中に入れてあったはずの魚が全部無くなっていた。
そしてクーラーボックスの周囲には、何かの生物の足跡が…。

学「足跡は森の方へ続いている。
 何者かが夜の間にキャンプ場に忍び込んで
 魚を盗んで行ったんだ」
両津「ちくしょー、魚泥棒め! 許さんぞ!」
ボルボ「おい、待て両津!」
宗介「このまま放置しておくのは危険だ。
 再犯防止のため、略奪者には制裁を加える必要がある」
かなめ「ちょ、ちょっとソースケ!?」

両津は足跡を追って森へ入った。
ボルボ西郷と相良宗介も両津に続き、謎の侵入者を追跡する。

宗介「…! 何かいる」

宗介が何者かの気配を感じ取り、両津とボルボを制した。
確かにガサガサと茂みの奥で何かが動いている。
宗介は隠し持っていたスローイングナイフを茂みに投擲した。

ジラ「ギャォォ――ン!!」

攻撃を受け、体長2mほどの二足歩行の怪獣が茂みから飛び出す。
宗介はすかさずアサルトライフルの射撃をその怪獣――ジラに浴びせた。
銃弾を浴びて悲鳴を上げながらジラは横転する。

ジラ「ギャゥゥ――!!」
宗介「くっ!?」

大きく振られたジラの尻尾が、宗介の頭を掠めた。
宗介に噛みつこうと、腹這いのまま襲いかかるジラ。
宗介が後ろに飛び退いて避けた所に、両津とボルボがジラの頭
に拳銃の弾を叩き込んだ。
脳天を撃ち抜かれ、ジラは絶命した。

かなめ「ソースケ、大丈夫!?」
宗介「ああ。それにしてもジラか…。魚泥棒はこいつだな」
ボルボ「ジラ?」
宗介「以前ニューヨークに出現し、米軍に撃滅された記録がある怪獣だ。
 その時の交戦データはミスリルでも把握している」
かなめ「ああ、確かアメリカにゴジラ出現!って騒がれたけど、
 後で日本の学界があれはゴジラとは認めなかったって奴でしょ?」
宗介「学術上の分類はどうだっていい。
 ゴジラであろうとなかろうと、危険な生物なのは間違いない。
 魚食性だから、きっと魚の匂いに釣られてやって来たんだろう」
両津「それで魚を盗み食いしてたって訳か」
宗介「ただ幸運なのは、こいつはまだ子供だという事だ。
 成長したジラの大きさはこんなものじゃない。しかし…」
かなめ「…しかし?」
宗介「米軍との交戦時に確認された特徴として、ジラは一度に大量の卵を産む。
 一緒に孵化した仲間がどこかにいるはずだ。
 こいつが、この島で最後の一匹とは思えない…」

その時、キャンプ場の方で悲鳴が聞こえた。

マリア「キャーッ! 怪獣!!」
仁「うわっ! ティラノサウルスか!?」

別のジラ達がキャンプ場に乱入し、暴れ始めたのである。

宗介「しまった…!」
両津「よし、助けに行くぞ!」

悲鳴を聞いて、宗介達は急ぎキャンプ場へと駆け戻った。

1104

キャンプ場では、ジラが1頭だけでなく何頭ものジラが所狭しと
暴れていた。侵入してきたジラを相手に生身では戦えないメンバーを
守るべく、生身で戦闘出来るメンバーが戦っていた。蒼摩達、青銅聖闘士や
ガイストクラッシャー、半蔵学院の善忍等は既に装着したり、変身している。

イスカンダル「ふん、怪獣め。余のペットにしてくれるわ!」
ジラ「ギャォォォン」ゴォォォ
イスカンダル「む、こ奴何たる熱い息を吐くのだ!」

イスカンダルはいつもの、TシャツにGパンの姿ではなく
戦闘衣装に姿を変え、短剣をジラ相手に振り回すが
ジラの吐くホットブレスにイスカンダルは怯む。

吼児「うわぁ!」
レッドガンバー「させるか、うおぉぉりゃぁぁあ!!」
蒼摩「―フレイムデスペラード!」
ジラ「ギャォォオオン!」
蒼摩「大丈夫か!?」
吼児「ありがとうございます。蒼摩さん、力哉君」

ジラに襲われる吼児をレッドガンバーに変身した力哉は尻尾を掴み
ぶんぶんと振り回した後、仔獅子座の蒼摩が必殺技で助け出す。

ブルーガンバー「―はっ!龍峰さん、そこの物陰にジラがいます!」
龍峰「廬山昇龍覇!」

ブルーガンバーに変身した鷹介は、強化された聴力によって
物陰に潜んでいるジラを存在を感じ取り、龍峰に教え、龍峰は
必殺の廬山昇龍覇で倒した。

イエローガンバー「よっしゃー、天界・・・いや、シュリケンジャー。
          コンビネーション戦法だ!」
シュリケンジャー「分かった!」

イエローガンバーに変身した虎太郎とシュリケンジャーに変身した
天界は高速に動き、複数のジラを翻弄していく。

レッカ「ウェポンフォーム、炎狼剣」
大輔「フレイドラモン、レッカを援護だ!」
フレイドラモン「応、ナックルファイア!」

レッカはフレイム・フェンリルをウェポンフォーム『炎狼剣』という
斬馬刀の様な剣に変え、襲いかかるジラを倒していく。大輔も
ブイモンをフレイドラモンにアーマー進化させ、援護をさせた。

刃「―かみなり斬り!」
イズナ「俺の怒りは派手だぞぉぉ!!」

刃は十八番のかみなり斬りでジラを斬っていき、雷属性のガイスト
『ライトニング・ドラグーン』を装着したイズナが雷をぶつける。

飛鳥「秘伝忍法・半蔵流乱れ咲き」
栄人「十文字岩石崩し」
クラマ「真銅忍法、秘伝・山嵐」

土属性の忍者である飛鳥、狼座の栄人、真銅クラマは
それぞれの必殺忍法でジラを倒していった。

ユナ「ディバイントルネード」
葛城「トルネードシュピンデル」
ハヤト「金剛鳥人拳・黄金旋風掌」

風属性を持つ鷲座のユナ、葛城、金剛ハヤトは竜巻を起こして
ジラを吹き飛ばしていく。

ジラ「ギャァァァ」
シレン「このようなコンサートは中止にさせてもらう」
斑鳩「私もお手伝いさせてもらいます」

シレンが凍りつかせ、斑鳩の炎が燃やしていく。

柳生「雲雀、行くぞ!」
雲雀「うん、柳生ちゃん。秘伝忍法『うさぎさんお願い、蹴散らせ』」

雲雀と柳生はそれぞれ忍兎と巨大イカを召喚し、忍兎がイカの上に
さらにその上に雲雀と柳生が乗り、イカの足はプロペラの様に回転して
突撃した。

ジラ「ギャァァァス」
ナミダ「やった。怪獣が逃げていくぞ」
ハチロー「助かった~」

青銅聖闘士達以外にも、ザ・チルドレンのエスパー能力や蓮太郎達の
格闘、しんせん組の彼らの斬撃と彼らの活躍もあり、残ったジラ達も
森の中へと逃げて行き、それぞれ安堵するのであった。

1105

ジラの襲撃を受けて、昨日から調達していた食糧は全滅してしまう。

ハチロー「うう、お腹が減ったよ」
ナミダ「今から、また食糧を調達をするのかな?」

ジラの大群がキャンプ場を襲ってきた事で、食糧も無くなり、
不安とストレスから子供達の間に、どよめきが起きる。

学「(いかん、皆に動揺が起きている。どうすれば...)」
パタリロ「これは、やはり島からの脱出を考えた方がいいかもしれないな」
皆本「パタリロ殿下」

皆の動揺に学がどうすればいいかと考えている時に、パタリロが
タマネギ部隊に扇を煽られながら発言する。

皆本「しかし、海には船を破壊したエビラがいます。
   脱出となると、相手をするには危険すぎます」
パタリロ「だが、いつまでも救援を待つだけという訳にはいかないだろう?
      通信機も使い物にならないし、下手すれば救援が来る前に
      全滅という事もありえる。脱出とまではいかなくても現状を知らせる
      メッセンジャーを送る必要はあると、僕は思うんだけどな」

幸いにもレッドキングと戦って以来、島に近づいてこないエビラだが
皆本はそれを危険視する。だが、パタリロは現状、通信機が
回復するかも分からないし、他の怪獣によって全滅という場合を
想定して、脱出もしくは外部に現状を知らせるメッセンジャーを送る
必要があると説いた。

学「・・・確かに、殿下の言う事にも一理あるな...」
パタリロ「だろ?それに、ここに参加している者の中には
      生身で巨大な相手に戦った事がある奴らだっているし」チラ

パタリロの言葉に、学は一理あると感じた。そのままパタリロは
言葉を続けて、自分の何倍ものの大きさや力を持った敵と戦った事の
ある刃や青銅聖闘士達に目を向ける。

刃「・・・確かに、図体はデカイかもしれないが様はでっかい海老みたい
  な物だろう?鬼丸やかぐやみたいな敵じゃないしな」
蒼摩「俺達も、マルスやサターンと戦ったんだ。やれない事はないぜ」
レミ「でも、もしそれが元で陸へと来てしまったら...?」
大介「それなんだが・・・先程、森へ逃げたジラを少し追跡した時に
    見つけたんだが、この木の実を見つけた」

刃や蒼摩達はこれまで魔人や神といっても良い強大な敵と戦ってきたので
怪獣を相手にやる気を見せる。だが、レミはそれが元で陸へと上がってきて
危険を増すのではないかと危惧する。そんな時、大介(アマゾン)は
ある木の実を皆に見せた。

大介「エビラはある木の実から作られる黄色い汁が苦手なんだ。
    これを海に撒けば、エビラは島に近づいてこない筈だ」
宗介「そういえば、ミスリルの資料にも『赤イ竹』と呼ばれる秘密結社が
    レッチ島の秘密基地で使用したという記述を見た事がある」

大介はエビラが弱点としている木の実から作られる黄色い汁を説明し、
海に撒いてバリケードの役割を与える事を提案。宗助も以前、ミスリル
の資料で呼んだ『赤イ竹』の記述を思い出す。

健「だげど、エビラまでどうやって移動するんだ?」
賢「それなら、僕達のデジモンで移動させましょう。アーマー進化
  させれば、空と海で移動できます」
学「・・・良し。エビラへは刃君や聖闘士を乗せたデジモン達が。
  その間、他の怪獣に警戒しつつ万が一に備えて海にバリケード
  として黄色い汁を撒くとしよう」

話し合いの末、エビラに対する作戦が決定した。エビラへはアーマー
進化したホルスモン、サブマリモン、ぺガスモン、ネフェルティモンを
移動役として、その背中にパートナーの子供達と青銅聖闘士達。
メッセンジャー役には刃のお供である庄之助が現状を知らせる為の
手紙を足に括り付けて同行。残りは、怪獣の警戒及び黄色い汁を
海に撒く作業をする事に決まったのであった。

1106

空からホルスモンの背に京とユナ、ぺガスモンの背にタケルと蒼摩、
ネフェルティモンの背に光と龍峰。海からはサブマリモンと伊織が
向かうのであった。

ユナ「宜しくね、京」
京「ふふ、まっかせなさーい!」
タケル「頑張りましょう、蒼摩さん」
蒼摩「応、タケル!」
光「宜しくお願いします、龍峰君」
龍峰「こちらこそ」

それぞれエビラを向かう前、お互いを健闘しあう。

大輔「くぅ~、光ちゃんと一緒に乗るなんて羨ましい~~」
ブイモン「しょうがないよ。ライドラモンは陸上しか移動できないし、
      フレイドラモンやエクスブイモンだと人を乗せにくいし」

光と一緒にネフェルティモンに乗る龍峰を羨む大輔だが、ブイモンの
言うとおり人を乗せるとなるとライドラモンが適しているが、陸上でしか
移動できないし、フレイドラモンは乗せるスペースが無い。エクスブイモン
は肩に乗せる事は出来るが、戦闘して海に落ちる可能性があった。

刃「庄之助、頼んだぞ!」
庄ノ助「ピエー」

刃に励まされた庄之助は、羽を広げてガッツポーズをする。

学「蒼摩君、このメンバーの中では一番の年長者は君だ。
  彼らを任せたよ」
蒼摩「応!」
葵「いざとなれば、私がテレポートで皆を助けるで」
伊織「お願いします。葵さん」

学は、年長者である蒼摩に京達を任せる。そして万が一の時には
葵がテレポートで助ける手筈となった。
そして、エビラへと向かう蒼摩達。そして残りは大介(アマゾン)
指導の下、木の実から黄色い汁を作り出して海に撒き始めた。


~ブリアン島・近海~

エビラへと近づく、選ばれし子供と青銅聖闘士そして庄ノ助。
だが、そこに突如、海から何かが飛び出した。

タケル「な、何だ!?」
京「た、タコ~!?」

それは昨日、西の岬に現れてカマキラスを食べてしまった
大ダコ怪獣スダールだった。スダールの足が、デジモン達に
襲いかかる。

蒼摩「皆、逃げろ!」

蒼摩に言われ、空を飛んでいたホルスモン達はそこから離れて
スダールの攻撃を躱す。

ホルスモン「―テンペストウィング!」
ぺガスモン「―シューティングスター!」
ネフェルティモン「―ナイルジェリー!」

すかさずホルスモン達はそれぞれの得意技でスダールへ反撃。
しかし、スダールは怯まずにいた。

伊織「サブマリモン、僕らも攻撃です!」
サブマリモン「了解だぎゃ。アクアバルカン!」

海中にいる伊織とサブマリモンも攻撃を行う。
だが、スダールはものともせずに何と、足でサブマリモンを
絡めとってしまう。

光「伊織君、サブマリモン!」

攻撃をしていたデジモン達も伊織とサブマリモンがスダールに
捕まったので、攻撃を止める。


~ブリアン島・東の海岸~

仁「お、おい!?でっかいタコが出てきたぞ」
両津「あれは確か・・・大ダコ怪獣スダール!」
吼児「知っているんですか、両津さん!?」
両津「ああ、何でもコンパス島って所のタコの怪獣だ。
   あの長い足で、いくつのもの漁船を沈めたんだが
   確か何本もの槍に刺されて、仕留めたって聞いた事がある」

東の海岸から見ていた仁がスダールに襲われるデジモン達を
見つけ、怪獣に詳しい両津がスダールの情報を教える。

賢「伊織君とサブマリモンが捕まった!」
大輔「助けねえと!」

捕まった伊織とサブマリモンを助けるべく、大輔はブイモンを
進化させようとするが、その時、異変が起きる。

カマキラス「キキィ―」
浩美「今度は、でっかいカマキリが出た!」
学「あれは、カマキラスか!?」
数美「変身して、子供達を守りましょう」
大介「うん。変身アーマーゾーン!」

カマキラスの登場に、事態は大混乱。カマキラスから子供達を
守るべく学達、星川兄弟は「ファイブマン」へ。大介は仮面ライダー
アマゾンへと変身。その他、変身出来る者達も変身して子供達を守る。

スダール「―!」
龍峰「皆の方にも怪獣が!」
ユナ「あの怪獣、皆の方へ移動するわ!」

カマキラスに気が付いたスダールは、カマキラスを捕食しようと
他のブレイバーズの下へ移動した。

1107

ライドラモン「―ブルーサンダー!」
スティングモン「スパイキングフィニッシュ!」
カマキラス「キキィ―!!」

一方、ブイモンが友情のデジメンタルで進化したライドラモンと
ワームモンから進化したスティングモン等の活躍により、
カマキラスが仕留められる。そこへスダールが現れた。

アマゾン「あれでは、伊織が...」
両津「ええい、ここは一か八かだ。どりゃぁぁぁぁ!!」
スダール「・・・」

両津は槍をスダールの眉間に向けて投げるが、足ではじいた。

両津「くっそ~、なかなか手強いぞ。このスダール」
伊織「・・・だ、だったら、ここから攻撃だ。サブマリモン!」
サブマリモン「―アクアバルカン」
スダール「―!」

捕まっていたサブマリモンは、アクアバルカンでスダールの顔面を
攻撃。それにより、スダールはサブマリモンを捕まえていた足を離す。

ファイブレッド「よし、今の内に一斉に攻撃だ!」
蒼摩「よし、焼きダコにしてやる!」

サブマリモンと伊織が助かったので、スダールに向けて
一斉に攻撃を行う。

スダール「―」バターン
大輔「よっしゃー、倒したぜ!」

スダールが倒れた事により、喜ぶ一同。そんな中、両津とパタリロは
じっと、倒れたスダールを見ていた。

パタリロ「お前達、喜べ。食糧は手に入ったぞ!」
あきら「え、もしかして・・・このタコを食べるの?」
ヨッパー「いくら何でも、怪獣を食うなんて」
ときえ「大丈夫なの?」

突然、パタリロがスダールを食糧にするという発言に
一同は怪獣を食べるという事に不審に思う。

学「確かに、スダールはタコが巨大化しただけの怪獣。
  食べられないという事は無いと思うが...?」
蓮太郎「・・・マジかよ(汗」

学の説明に蓮太郎も呆れる。

両津「安心しろ、わしがちゃんと調理してやる。ボルボ、ジョディー
    手伝え!」
ジョディー「OK!」
ボルボ「今は困難な状況だ・・・仕方がない」
宗介「うむ。戦場でも、食糧の確保は重要だ」
かなめ「マジで、食べるの?」

両津は早速、ジョディ―とボルボに手伝ってもらいながら
解体作業を始める。食糧の調達の重要さを知っている宗介も
この件に肯定した。

その後、無事エビラ対策の黄色い汁を海に撒く作業も終わり
両津によってタコ料理が出された。始めは嫌な顔をしていた
子供達だったが、食べてみると、意外と美味しく皆、完食した。
怪獣との戦闘で、お腹が空いていた事もあり、より美味しく感じたのだろう。

庄ノ助「ピエー」
刃「今回、ダメだったけどお疲れさん、庄ノ助。これでも食べな」

結局、エビラを倒せずメッセージも届けられなかったので
落ち込む庄ノ助に、刃は励ましてタコ料理を食べさせるのであった。

1108

宗介「千鳥、ちょっと一緒に来てくれないか」
かなめ「えっ…?」
宗介「他の皆も、手が空いている者は来てくれ。
 これから岩場で魚釣りをする」

スダールを皆が美味しく食べ終えた頃、
釣り道具を担いだ相良宗介は千鳥かなめと他の子供達を誘って
海岸の岩場へ行き、釣りを始めた。
既に陽は沈みかけ、海原を赤く染め上げている。

かなめ「綺麗な海…。
 メリダ島で二人きりで釣りしたのを思い出すわね。
 ソースケが教えてくれた、あの秘密の場所でさ」
宗介「ああ。今回は、あの時よりちょっと賑やかだけどな」
かなめ「でも食糧の調達なら、さっきのタコ怪獣で十分なんじゃないの?
 まだまだ食べ切れないくらい大きいんだし」
宗介「肯定だ。今釣っているのは俺達が食べる分じゃない」
かなめ「じゃあ何のため?」
宗介「安全上の措置、といったところかな。
 できればマグロが望ましいが、種類は問わない。
 とにかくたくさんの魚が欲しい」
かなめ「何だかよく分からないけど、了解」

目的不詳の夕釣りはしばらく続いた。
陽が沈む頃には、バケツに一杯の魚が釣れ上がっていた。
宗介はそれを皆が食べるクーラーボックスには入れず、
自分のテントの中に仕舞い込んでしまう。
そして夜、宗介はバケツを持って森へ出かけて行き、
何やら怪しげな作業に一人勤しんでいた。

かなめ「ソースケ、何してるのかしら…?」

不審に思いながらも敢えて咎める気にもなれず、
かなめはテントの寝袋の中で眠りに就いた。
こうして大波乱があった4日目の夜も更けて行った…。

1109

○相良宗介→魚を盗み食いしたジラを追跡して倒す。かなめと子供達を連れて夕釣りをする。
○千鳥かなめ→宗介に誘われて夕釣りをする。
○両津勘吉→魚を盗み食いしたジラを追跡して倒す。その後、仕留めたスダールを食糧にする。
○ボルボ西郷→魚を盗み食いしたジラを追跡して倒す。両津の手伝いで、スダールの解体作業をする。
○ジョディ―・爆竜・カレン→両津を手伝って、スダールの解体作業を行う。
○イスカンダル→キャンプ場に乱入してきたジラを撃退する。
○仔獅子座の蒼摩→キャンプ場に乱入してきたジラを撃退する。エビラと戦うべくぺガスモンに乗る。
○流崎力哉→キャンプ場に乱入してきたジラを撃退する。
○風祭鷹介→キャンプ場に乱入してきたジラを撃退する。
○霧隠虎太郎→キャンプ場に乱入してきたジラを撃退する。
○龍座の龍峰→キャンプ場に乱入してきたジラを撃退する。エビラと戦うべく、ネフェルティモンに乗る。
○天界→キャンプ場に乱入してきたジラを撃退する。
○白銀レッカ→キャンプ場に乱入してきたジラを撃退する。
○本宮大輔→キャンプ場に乱入してきたジラを撃退する。
○ブイモン→キャンプ場に乱入してきたジラを撃退する。カマキラスとはライドラモンに進化して撃退する。
○鉄刃→キャンプ場に乱入してきたジラを撃退する。
○庄之介→メッセンジャーの役割をもらったが、スダールに邪魔されて役割を果たせなかった。
○黒曜イズナ→キャンプ場に乱入してきたジラを撃退する。
○飛鳥→キャンプ場に乱入してきたジラを撃退する。
○狼座の栄斗→キャンプ場に乱入してきたジラを撃退する。
○真銅クラマ→キャンプ場に乱入してきたジラを撃退する。
○鷲座のユナ→キャンプ場に乱入してきたジラを撃退する。エビラと戦うべく、ホルスモンに乗る。
○葛城→キャンプ場に乱入してきたジラを撃退する。
○金剛ハヤト→キャンプ場に乱入してきたジラを撃退する。
○シレン・クォーツハート→キャンプ場に乱入してきたジラを撃退する。
○斑鳩→キャンプ場に乱入してきたジラを撃退する。
○柳生→キャンプ場に乱入してきたジラを撃退する。
○雲雀→キャンプ場に乱入してきたジラを撃退する。
○パタリロ→外にメッセンジャーを送る事を提案する。
○井ノ上京→エビラと戦おうとするが、スダールに邪魔される。
○ホークモン→ホルスモンに進化して、エビラと戦おうとするが、スダールに邪魔される。
○高石タケル→エビラと戦おうとするが、スダールに邪魔される。
○パタモン→ぺガスモンに進化して、エビラと戦おうとするが、スダールに邪魔される。
○八神ヒカリ→エビラと戦おうとするが、スダールに邪魔される。
○テイルモン→ネフェルティモンに進化して、エビラと戦おうとするが、スダールに邪魔される。
○火田伊織→エビラと戦おうとするが、スダールに邪魔される。
○アルマジモン→サブマリモンに進化して、エビラと戦おうとするが、スダールに邪魔されて倒した。
○一乗寺賢→カマキラスを撃退する。
○ワームモン→スティングモンに進化して、カマキラスを撃退する。
○星川学→ファイブレッドに変身して、カマキラスを撃退する。
○山本大介→エビラに対して、苦手な黄色い汁を撒く事を提案する。
    アマゾンに変身して、カマキラスを撃退する。
●ジラ→キャンプ場に侵入して魚を盗み食いするが、相良宗介らに倒される。
    その後、群れでキャンプ場に乱入、撃退される。
●カマキラス→キャンプ場を襲うが、デジモン達に倒される。
●スダール→キャンプ場を襲うが、ブレイバーズの一斉攻撃を受け倒される。

【今回の新規登場】
●原子怪獣ジラ(ゴジラ FINAL WARS)
 核実験による放射能でイグアナが変異した怪獣。
 動きが俊敏でジャンプ力に優れる。魚食性でマグロが好物。
 過去に同種がアメリカに出現したと言われている。

 

1110

~5日目~


宗介「さあ、来い…!」

迷彩服を着込み、草木や小枝を無数に貼り付けたネットを頭から被って、
森の茂みに溶け込みながら相良宗介はじっと息を潜めていた。
釣った魚を山積みにして置いておき、ひたすら待つ事数時間。
ゲイリースーツに全身を包んだ宗介は身動き一つせず潜伏を続けている。

ジラ「グゥゥ…」

生臭い魚の匂いに誘われて、ジラが一匹、また一匹と魚の山に近付いて来た。
餌だと分かると、ジラは魚を口先で突いて食べ始める。
だが、そのすぐ傍の茂みに隠れている宗介の存在には、
野性動物の鋭敏な本能をもってしても気付く事はできなかった。

宗介「いいぞ…。罠にかかれ」

ジラの一匹が、雑草で巧妙に隠されていた落とし穴に片脚を突っ込んだ。
穴はジラの膝ほどまでしかない浅いものだが、
ドロドロの粘液が中に満たされており、
それがジラの片脚を捕らえたまま見る見るうちに硬化していく。

ジラ「クァァ――!?」

もう一匹が、更にまた別の一匹が、次々と落とし穴に嵌り、
スライム状の粘液に脚を固められて動けなくなる。
宗介が仕掛けておいた特殊ウレタン樹脂の罠は、
たちまち全てのジラを捕らえて動けなくした。

宗介「よし…。退避」

ジラが身動きできなくなったのを見届けると、
宗介はネットを脱ぎ捨ててその場を離れ、キャンプ場の方へ駆け出した。
十分に距離を取ってから、起爆装置のスイッチを押す。
魚の山の下に設置されていた爆弾が爆発し、炎がジラの群れを呑み込んだ。

ジラ「キャォォォ――ン!!」

かなめ「なっ、何!?」
宗介「ミッション完了だ。
 森に魚を置いてジラの群れを呼び寄せ、特殊ウレタン樹脂で拘束、
 仕掛け爆弾で殲滅した」
かなめ「ああ、あのみんなで釣った魚を使ったのね。
 昨日わざわざ釣りしてたのはこのためだったんだ」
宗介「魚肉の餌でジラを誘う作戦は、以前に米軍も実行して成果を収めている。
 今回はそのデータを活かした応用だ」
かなめ「しっかしあんたねえ…。
 何て危険なモノを船に積んでたのよ。
 まかり間違えば船が私達ごと木端微塵だったでしょうが!」
宗介「輸送中の安全対策は完璧だ。
 万一にも、船内で暴発する事はない。
 しかし、こんな事なら巨大怪獣も吹き飛ばすスパイナーか、
 N2爆雷でも持って来ていれば良かったが…」
かなめ「持って来んでいい! …って言いたいところだけど、
 今回ばかりはそうでもないか」

森の木々を焼き払い、空に立ち昇る爆炎を眺めてかなめは溜息をつく。
宗介の罠によって、一度に十匹のジラが焼死する戦果が上がったのだった。

1111

***ブリアン島・南のジャングル***

レッドキング「グゥゥ…!」

森で起きた突然の大爆発は、昼寝をしていたレッドキングを目覚めさせた。
巨体を揺すって起き上がり、レッドキングは不機嫌そうに低く唸る。

カマキラス「キキィ――!」

森に隠れていた三匹のカマキラスも、爆発音に驚き、
一斉に反対方向へと逃げ出した。
そして彼らは、知らずしてレッドキングの縄張りに侵入してしまったのである。

レッドキング「キシャ――ォ!!」
カマキラス「キキィ――!!」

縄張りを侵されて怒ったレッドキングは咆え猛って威嚇する。
カマキラスもレッドキングを敵と認識し、三方に散って戦闘体勢を取った。

カマキラス「キキィ――!!」

右側に回ったカマキラスがレッドキングに飛びかかり、
上から覆い被さって前足の鎌で頭を突く。
しかしレッドキングはこれを掴み、一本背負いで背中から地面に叩きつけた。

カマキラス「キ……ィ…!」

大ダメージを負ったカマキラスはしばらくもがいていたが、やがて動かなくなった。
だがすかさずもう一匹がレッドキングを襲撃し、
背中から馬乗りの姿勢になる。

レッドキング「キシャ――ォ!!」

カマキラスを背中から振り落とし、首を絞めると、
そのまま逆さにしてレッドキングはパイルドライバーを決めた。
頭から地面に衝突し、首を折られてそのカマキラスは即死する。

カマキラス「キィ――!!」

残る一匹のカマキラスは岩をぶつけられ、たまらず逃亡。
レッドキングは力強く胸を叩き、勝利の雄叫びを上げた。


***ブリアン島・中央の荒地***

マグネドン「グォォ…」

磁力怪獣マグネドンはブリアン島の中心に陣取り、
うとうとと午睡にまどろんでいた。
このマグネドンの発する強い磁気が通信障害を引き起こし、
島外への連絡を不能にしているという事をブレイバーズはまだ知らない。

カマキラス「キキィ――!!」

レッドキングの前から逃げ出したカマキラスは、
今度はマグネドンの巣に迷い込んだ。

マグネドン「グゥゥ…!」

マグネドンの背中に生えた赤い角に閃光が走り、強烈な磁力が発生する。
磁力はカマキラスの体の鉄分にさえも作用し、
逃げようとするカマキラスを磁石のように吸い寄せた。

カマキラス「キキィ――!?」

背中の角に吸い寄せられて動けなくなったカマキラスを、
マグネドンは角から放たれた光線で焼き殺した。
こうして、この島に五匹いたカマキラスは全滅してしまったのである。

ムササビードル「見つけたぞ。基地を破壊した怪獣め…!
 奴の発する強い磁気が通信不能の原因に違いない。
 だが、あれを捕獲すれば利用価値はあるぞ…」

一部始終を見届けたショッカー怪人ムササビードルは、
その場を飛び去って西の岬のGショッカー基地へと急いだ。

1112

***ブリアン島・東の平原***

モグラング「………」

地中から飛び出した二つの不気味な目が、
密かにキャンプ場の様子を窺っていた。
視力の不自由なモグラングがゾル大佐から与えられた、
周囲360度を見渡すエレクトロアイである。

モグラング「ブレイバーズが子供達を集めて、
 この島で合宿を行なっていたとは…。
 だが、ほとんどはまるで非力なガキばかり。これは使えるぞ…」

地中から目だけを出して地上の様子を窺っていたモグラングだったが、
突如、飛んで来た手裏剣がモグラングのエレクトロアイに命中した。

モグラング「ぐおっ! 何奴!?」
はるか「出て来なさい、曲者!」

教師で瑠美乃流忍者の高木はるかが、
モグラングの気配を悟って攻撃したのである。
地上に姿を現したモグラングは怒ってはるかに襲いかかる。

モグラング「おのれ~。許さんぞ女め~」
はるか「くっ…!」

続けざまに投げられた手裏剣もモグラングのボディには効かない。
その時、側面からの銃撃がモグラングを殴りつけた。
振り向くと、そこには仮面ライダーイクサが
イクサカリバー・ガンモードを構えて立っていた。

イクサ「ショッカーの改造人間、その命、神に返しなさい!」
はるか「名護さん!」
モグラング「貴様は、仮面ライダーイクサか!」
イクサ「喰らいなさい!」

激しい銃弾の雨をモグラングに浴びせるイクサ。
モグラングは地底に潜り、姿を隠した。

モグラング「こっちだ!」
イクサ「くっ!」

背後の地面から顔を出したモグラングにイクサは射撃するが、
モグラングはすぐに地中に隠れて弾を避けてしまう。
あちこちから顔を出しては隠れ、出しては隠れの繰り返してイクサを翻弄するモグラング。

イクサ「まるでモグラ叩きか…。
 このままでは駄目だ。精神集中しなさい」

イクサは自分にそう言い聞かせ、目を閉じて精神を統一した。
仁王立ちになったままナックルフエッスルをイクサベルトにリードし、
拳のイクサナックルにエネルギーを集める。

――イクサナックル・ライズアップ!!

イクサ「そこだ!」

必殺一閃、地面に向けて拳を突き立てるイクサ。
ブロウクン・ファングの一撃が、顔を出しかけたモグラングを直撃した。

モグラング「ぬおおっ~!!
 おのれライダー! この借りは必ず返すぞ!!」

ダメージを負ったモグラングは土に潜って逃走した。
名護啓介はそれを見届けて変身を解除する。

名護「この島にGショッカーが…。
 これは厄介な事になったようだ」
はるか「このキャンプの存在が彼らに知られたという事は…。
 今後、攻撃をかけて来る可能性もありますね」
名護「怪獣、怪人が跋扈する地獄変…。
 名護啓介はここにいる。どこからでもかかって来なさい!」

1113

***日本海溝・ブレイバーベース***

ギルモア「よく来てくれたのおパーセプター」
パーセプター「これはギルモア博士、その後ブレイバーベースの
 メインシステムの調子はどうですかね?」

このブレイバーベースの設計にも関わっているサイバトロンの科学者パーセプターは、
要塞機能の最終段階の調整に携わるため、わざわざ月のムーンベースから
ここ地球のブレイバーベースを訪れていた。

パーセプター「何やら騒がしいようですが?」
ギルモア「うむ、実はな…」

パーセプターは何やら司令部の様子が落ち着かないことに気づき、
ギルモアに仔細を尋ねる。ギルモアの話では、
数日前に日本の横浜から出航し、南太平洋のブリアン島で
キャンプ合宿を行っているはずの子供達から急に連絡が途絶えたのだという。
この事態に佐原博士を始めとする上層部は、何かあったのでは無いかと話し合っていたのである。

佐原「…子供達がブリアン島へ行ってから数日。
 とっくに帰ってきていてもおかしくない筈なのだが」
ギルモア「ファイブマンや仮面ライダーアマゾンをはじめ大人たち、
 それも歴戦の勇士たちが一緒におるんじゃ。まさかとは思うが…」
パーセプター「それは心配ですね…」

その時、要塞ナビゲーターのエルファから通信が司令部に入る。

エルファ「佐原博士!ギルモア博士! キャンプに参加していた
 アトムくんが海を漂っている所を発見されました!」
佐原&ギルモア「「何だって!」」

エルファから、アトムが海を漂っていた所を
近くの漁船に発見され回収された事が告げられる。
回収されたアトムは、レッドキングのパンチの衝撃を受けた事で所々破損個所があり、
すぐ様科学省長官であるお茶の水博士を呼んで、たまたま居合わせた
パーセプターも加わり修理作業が行われた。

それからしばらくして、無事修理作業が終わりベッドで
寝かされていたアトムが目を覚ます。

アトム「ん…ここは?」
お茶の水「ブレイバーベースの内部にある医療施設じゃよ、アトム。
 お前さんは海を漂流していたのを回収され、ボロボロじゃったから
 修理したんじゃよ」
アトム「お茶の水博士!?そうか、レッドキングのパンチで…」
佐原「目が覚めたばかりで済まないが、何があったのか教えてくれないか? アトム君」

目覚めたアトムは状況を確認した後、お茶の水博士達にブリアン島
にレッドキングやエビラといった怪獣が目覚めてキャンプに参加している
子供達に危険が迫っている事を教える。

ギルモア「何という事だ!?」
佐原「すぐに出撃メンバーを揃えて、救出に向かわねば!」

アトムから島の状況を知らされ、直ちに佐原博士は救出に向かう
メンバーの編成を始める。

アトム「僕も…!」
エルファ「その身体ではまだ無理よアトムくん!」
お茶の水「お前さんは、まだ修理したばかりじゃ!おとなしく寝ていなさい」
アトム「いいえ、博士!あそこには新しく出来た友達がいるんです。
 行かせて下さい!」

修理が終わったばかりのアトムに寝ているように言うお茶の水博士とエルファだが、
アトムは友達を助けたいと真剣な眼差しでお茶の水博士に訴える。

お茶の水「…はぁ~、分かった。わしの方から佐原博士に
 救出メンバーに加えてもらえるように言っておこう」
アトム「博士!」
お茶の水「その代わり、無茶をするんじゃないぞ!」

1114

こうしてアトムも再調整を手早く済ませて救出メンバーに加わることになった。
それを見ていたエルファも意を決して佐原博士に願い出る。

エルファ「お願いです佐原博士、ブレイバーベースもブリアン島まで
 出動させてください!」
佐原「それはできん。今ブレイバーベースを不用意に移動させ、
 海上へ浮上させることにでもなれば、敵対勢力にこちらの手の内を
 明かすことにもなりかねない」
パーセプター「しかし佐原博士、こんな事態に不謹慎な物言いなのは
 重々承知だが、これはブレイバーベースの変形機構の最終チェックには
 最適な機会かもしれない」
佐原「パーセプター、君まで…」
エルファ「お願いです!」
佐原「わかった。許可しよう!」
エルファ「ありがとうございます!」

エルファの真摯な訴えに、佐原博士もつい折れた。

004「責任を感じているのか?」
エルファ「………」

ゼロゼロナンバーサイボーグのメンバーである004がエルファに尋ねる。
そもそも最初にブリアン島が安全な地域だと進言したのは、他ならぬエルファなのである。

エルファ「アトムくんの必死な姿を見て、居ても立ってもいられなかっただけです」
002「居ても立ってもいられなかったって…コンピューターなのにか?」
003「ちょっと002!!」

側で聞いていた003が、002の失言を強く嗜める。

エルファ「いいんですフランソワーズさん――いえ、003。
 所詮、私はこの基地のコンピューターですから…」
003「エルファ…」
004「ブリアン島の事前調査で危険を見抜けなかったのは
 直接現地に赴いて調べた俺と002も同罪だ。
 決してアンタだけの責任じゃない」
エルファ「………」


***シン・ザ・シティ 破嵐財閥本社***

ブリアン島に向かった一行が遭難したとの急報は、
破嵐財閥本社の社長室で執務中だった破嵐万丈にももたらされた。

万丈「子供たちが乗っていた船は、確かうちのグループの所有だったね?」
ギャリソン「さようにございます」
万丈「ギャリソン、午後の四菱会長との会食その他は全てキャンセルだ!
 先方には申し訳ないが、そのようにお伝えしてくれ」
ギャリソン「ですが万丈様、もし四菱との商談が破談となりますと、
 ビジネス上の損失は百数十億円にも達しますが?」
万丈「仮に百数十億円の損失でも、お客様の安全には代えられないよ。
 違うかい? ギャリソン」
ギャリソン「いいえ、万丈様の仰るとおりでございます(*^ー゚)」

そんな万丈の言葉を待ってましたとばかりに、
ギャリソンはすでにダイターン3の出撃準備を準備万端整えていた。
こうして破嵐万丈も救出作戦に参加すべく、
直ちにブレイバーベースへ急行するのであった。


○パーセプター→ブレイバーベースの変形機構の最終チェックのため、ブレイバーベースを訪れる。
○アイザック・ギルモア→ブレイバーベースにやって来たパーセプターを出迎える。
○佐原正光→ブリアン島への救出隊を編成する。
○アトム→ブレイバーベースに回収され、修理される。その後、救出隊に志願する。
○お茶の水博士→ブレイバーベースに呼び出され、アトムを修理する。
○002→ブリアン島への救出作戦に参加する。
○003→ブリアン島への救出作戦に参加する。
○004→ブリアン島への救出作戦に参加する。
○破嵐万丈→午後の重要な商談をキャンセルして、ブレイバーベースへと急行。
○ギャリソン時田→万丈の指示で、午後のビジネスの予定を全てキャンセルする。
○エルファ→佐原博士に、救出作戦へのブレイバーベース参加を訴え出る。
○相良宗介→罠を仕掛けてジラを誘き寄せ、殲滅。
○千鳥かなめ→宗介が仕掛けたジラ殲滅の罠に驚く。
○名護啓介→モグラングと戦い勝利する。
○高木はるか→キャンプ場を偵察していたモグラングを発見。
●ジラ→相良宗介の罠で十匹が焼死する。
●レッドキング→カマキラスを倒す。
●カマキラス→レッドキングに二体が倒され、残る一体もマグネドンに倒されて全滅。
●マグネドン→巣に迷い込んで来たカマキラスを倒す。
●ムササビードル→島の中心にいるマグネドンを発見。
●モグラング→ブレイバーズのキャンプを発見。
         仮面ライダーイクサと戦うが敗退する。

 

1115

宗介の作戦によって、十匹のジラの群れが炎に包まれ、
それが要因となり島のカマキラスが全滅したその日の夜。
食事を終えたブレイバーズの子供達は各々のテントで眠りについた。
寝静まったその夜...。

沙斗理「・・・う~ん」
りんね「・・・(沙斗理さん?トイレかな?)」

りんねと同じテントで寝ている仲間の選ばれしドライバー、美輪沙斗理が
寝惚け眼でテントを出た。りんねも気が付いたが、トイレだろうと思い、
また眠りにつく。
そして、案の定トイレだった沙斗理はそのまま自分のテントに戻る筈だったが
やはり寝惚けていて、森の中へと人知れず消えてしまう。

6日目の朝。
起床した子供達は、朝食を食べる。本日のメニューは、昨日一昨日
同様スダールを材料にしたタコ料理である。

ハチロー「また、タコ料理か...」
護「しょうがないよ。昨日はそんなに、食糧が見つからなかったし」

ハチローは一昨日から続くタコ料理に、少しうんざりな気分だったが
護が言うように5日目はそれ程、食糧となる魚や木の実が見つから
なかったので、仕方が無いともいえる。

レミ「・・・同じ料理が続いて、子供達の中に飽きてきた子がいるみたいね」
鵺野「食糧であるスダールはまだありますが、食糧の調達は継続していかないと...」
大介「もう少し、調達する場所の範囲を広げてみよう」

子供達の反応を見たレミ達は、食糧を調達する場所の範囲を
広げようか話し合いが行われる。

充紀「・・・道具さえあれば、たこ焼きが出来るんやけどな~」
駆流「でも、このタコ飯も美味いぜ」

選ばれしドライバーで、大阪生まれのミッチーこと、羽根充紀は
タコ料理を食べている内にたこ焼きが食べたくなったが、駆流は
そんな事を気にせずにタコ飯を食べる。そして、りんねがやってくる
のだが、様子がおかしかった。

壮太「どうかしたの、りんね?」
りんね「うん。それがね―」

りんねは今朝から、沙斗理がテントに戻っていない事を駆流達に話す。
そして、その事を学達にも話し、沙斗理の捜索が行われた。

学「いたか!?」
健「いや、こっちにもいない」
数美「どこいったのかしら?」
両津「お~い、こっち来てくれ!」

探せども、キャンプ場にはどこにもいなかった。そんな時に、
両津が皆を呼び寄せる。そして向かうと、足跡が森の方へと
続いていた。

りんね「沙斗理さんの足跡!?」
宗介「森の方へと続いている、彼女が危険だ!」
かなめ「でも、森の中で見つかるのかしら?」
刃「だったら、任せろ。カゲトラ、お前の出番だ!」
カゲトラ「ガウ!」

森の中へと消えた沙斗理を探すべく、刃はカゲトラにニオイで
追跡さえる事にした。その後、彼女を探索するべく探索チームが
結成されて、その後を追った。


~ブリアン島・森林地帯~

カゲトラを先頭に探索チームは周囲を警戒しながら、森の奥へと
足を進める。

トシ「・・・にしても、沙斗理のねーちゃんにも困った物だぜ!」
ソウシ「船の中でも、迷っていたよね?」

探索チームに加わったトシとソウシは歩きながら、沙斗理の事を話す。
沙斗理は極端な方向音痴で、尚且つ風水等の占いで行動する為、
目的の場所になかなか辿り着けない事が多い。島へと向かう船の
中でも迷っている事が多かった。

薫「でも、ドジっ娘のメガネ美人ってかわいくね?」
紫穂「薫ちゃん、また親父が入っているわよ」
葵「ま、同じ京都人同士。私が助けたるしかないわ!」

薫は沙斗理のドジっ娘でメガネの似合う美人である事に
興奮しながら語る事に、紫穂が冷静に突っ込む。葵は
同じ京都出身である為、助けだす事に張り切っていた。

皆本「お前たち、何があるか分からないんだ。無駄話をしているじゃあない」
カゲトラ「ガウガウ」
刃「どうした、カゲトラ?この先にいるのか?」
飛鳥「この先は・・・谷になっているわね」

皆本はチームの引率者となり、お喋りしている薫達を注意する。
すると、カゲトラが何かを嗅ぎ付けた様で吼えている先を見ると
いつの間にか森を抜けて、谷間に訪れていた。

1116

森林地帯同様、周囲を警戒しつつ不気味な雰囲気が漂う谷間を
一同は歩いていた。

カゲトラ「ガウガウ!!」
刃「カゲトラ、見つけたのか!?」
イサミ「あ、あれは...!」
トシ「何なんだよ、あれ...」

カゲトラが吼えたので、一同が見つけたのは何と巨大な蜘蛛の巣だった。
そして蜘蛛の巣には、沙斗理が捕まっていた。

宗介「この巨大な蜘蛛の巣は一体?」
延珠「・・・沙斗理は、死んでしまっているのか?」
蓮太郎「分からねえ。まずは巣から降ろさねえと...」
皆本「待て、何か来るぞ!」

宗介はこの巨大な蜘蛛の巣に疑問を抱き、延珠は捕まっている
沙斗理の様子を見て、死んでしまったのかと心配するが、
蓮太郎は沙斗理を巣から降ろそうとする。しかし、皆本は
何かが近づいて来る気配を感じ取り、皆を制した。

クモンガ「チュ、チュウ―」
トシ「で、でっかいクモが出た~!?」
皆本「あれは、クモンガか!」
薫「知っているの、皆本!?」

皆本は以前見た資料で、大グモ怪獣クモンガの事を知っていた。
その事を皆に話す。そして、クモンガは巣に捕まっている沙斗理の
下へと向かいだした。

トシ「あの、巨大グモ。沙斗理さんを喰う気か!?」
薫「だったら、私が助ける!」
皆本「待て、薫。クモンガの糸は鉄よりも強度が高い!」
薫「それじゃぁ、切れないじゃん!」

クモンガの糸の特性を聞いて、薫は助ける事が出来ないと言う。

宗介「だが、確かクモンガは火で簡単に焼き切れる筈だ」
ファイブブルー「だったら、俺がファイブブラスターで!」

同行した健は、既にファイブブルーへと変身してファイブブラスターの
ビームで糸を焼き切る。

飛鳥「ハッ!」シュタ
皆本「良し、気を失っているだけみたいだな。しんせん組の皆は
   彼女達を連れて逃げるんだ」
宗介「足止めは、俺達がする!」
イサミ「はい!」

飛鳥が沙斗理を受け止め、皆本は彼女が気絶しているだけだと
確認した後、イサミ達しんせん組に、沙斗理を連れて逃げるように
指示を出す。その間、残ったメンバーがクモンガの足止めをするのであった。

1117

クモンガの巣を逃れ、しんせん組は沙斗理を運んで
近くにある洞窟に逃げ込んだ。

イサミ「はぁ…。ここまで来れば、もう安心かな」
トシ「明石さん達、大丈夫かなあ」
ソウシ「やっぱりレディを置いて逃げるなんて駄目だ。
 僕らも戻って戦おう」

その時、洞窟の奥から唸り声のような音が聞こえて来た。

イサミ「何だろう?」
ソウシ「この奥からだ…」
トシ「よし、行ってみようぜ」

沙斗理を洞窟の岩の上に横たえ、奥へと進むしんせん組。
そこで三人が見たものは、巨大な黒い亀のような怪獣の姿だった。

ソウシ「あれは…」
トシ「ガメラだ!」

冷たい岩の上でうつ伏せになったまま、
ガメラは目を閉じて昏々と眠っている。
ガメラの吐く寝息が洞窟に反響し、唸り声のように聞こえる。

イサミ「どうしてガメラがここに…?」
ソウシ「きっとゴジラと戦って傷を負ったんだ。
 この洞窟に身を隠しながら、エネルギーの回復を待っているんじゃないかな」

ソウシの推測通り、大戸島でゴジラと戦い負傷したガメラは
ブリアン島に逃れ、傷が癒えるのを待ちながら眠っていたのである。

トシ「なあ…。このガメラを起こしたら、
 俺達のために戦ってくれないかな」
ソウシ「無茶だ! これ以上怪獣の数が増えたら手に負えないよ」
イサミ「でも、ガメラは子供の味方なんでしょ?
 きっと無闇に暴れるんじゃなく、私達を助けてくれるよ」
ソウシ「だとしても、どうやって目覚めさせるのさ?」
トシ「え~と、何かでかい音を立てるとか…」
ソウシ「反応してくれるかなあ。
 かなり消耗して、疲れ切って眠ってるみたいだし」

しばらく考えた三人は、やがて同時に同じ答に行き着いた。

イサミ「ルミノタイト!」
トシ「そうだよ! 龍の武器でルミノタイトのパワーを送れば、
 ガメラはきっと生き返る!」
ソウシ「よし、やってみよう!」

しんせん組のバトルコスチュームに変身した三人は、
龍の剣、龍の目、龍の牙をクロスさせ、
ルミノタイトのパワーを放射してガメラに送り込む。
人間の精神を――子供達の願いを変換した温かなエネルギーを浴びて、
ガメラの肉体に力が宿り始めた。

1118

その頃、谷では明石薫達が必死にクモンガと戦っていた。
野上葵は周囲の岩をクモンガの上にテレポートさせてぶつけ、
相良宗介はクモの巣に手榴弾を投げつけてあちこち爆破していく。

薫「サイキックV字斬り!!」
クモンガ「チュ、チュウ!!」

念動力でクモンガを攻撃する薫。
放たれたV字状の斬撃が、クモンガの脚の一本を切断した。

薫「よ~し!」

勝利を確信した薫だったが、
脚を一本失ったクモンガは激怒し、薫に向けて糸を吐きかける。

薫「うわっ!?」

たちまち糸に絡め取られ、身動きできなくなってしまう薫。
クモンガは薫を谷底へ引っ張り寄せ、口の毒針を向ける。

薫「や、やばい…!」

絶体絶命のその時、どこからか飛んで来た高熱火炎がクモンガの糸を焼き切った。
イサミ、トシ、ソウシが薫を引っ張り上げ、
全身に絡まった糸をイサミの龍の剣で切り裂いて助ける。

イサミ「大丈夫!?」
薫「う、うん。サンキュー」

太陽を遮り、二人の上を巨大な影が通過する。
ルミノタイトのエネルギーで目覚めたガメラが、
洞窟を飛び出してクモンガに襲いかかったのだ。

ガメラ「キャォ――ン!!」
クモンガ「チュ、チュウ!」

谷の上に陣取ったガメラは火炎噴射でクモンガを攻撃。
クモンガも口から糸を吐いて応戦するが、
火に弱いクモンガの糸はガメラの火炎で全て焼き溶かされてしまう。
このままでは勝ち目がない…。
そう判断したクモンガは跳躍し、ガメラに上から飛びかかった。
不意を突かれ、マウントポジションを取られるガメラ。

トシ「ガメラ! 頑張れ!」

クモンガはうつ伏せに組み伏せたガメラを毒針で刺そうとするが、
ガメラは頭と四本の脚を甲羅に隠してしまう。
さしものクモンガの毒針も、固いガメラの甲羅を貫く事はできなかった。
やがてガメラはジェット噴射を始め、クモンガを上に乗せたまま回転飛行で上昇する。

クモンガ「チュ、チュウ――!?」

高速スピンをかけられ、吹き飛ばされたクモンガは岩に叩きつけられてダウンした。
すかさず真上から垂直落下でボディプレスするガメラ。
完全に事切れたクモンガを、ガメラの火炎が燃やして火葬にする。

イサミ「やった!」

勝利の雄叫びを上げるガメラは、そのまま空へ飛び去って行った。

1119

○美輪沙斗理→5日目の夜に寝惚けて、森に迷い込む。クモンガの巣に捕まるが、助けられる。
○羽根充紀→朝食を食べた後、沙斗理がいなくなって周囲を探す。
○稲葉りんね→沙斗理がいなくなった事を話す。
○カゲトラ→沙斗理のニオイを嗅いで、後を追う。
○鉄刃→カゲトラを使って、沙斗理を探す。
○花丘イサミ→ルミノタイトのパワーでガメラを復活させる。
○月影トシ→ルミノタイトのパワーでガメラを復活させる。
○雪見ソウシ→ルミノタイトのパワーでガメラを復活させる。
○明石薫→クモンガと戦う。
○野上葵→クモンガと戦う。
○三宮紫穂→沙斗理を探す。
○皆本光一→探索チームの引率者となる。
○相良宗介→クモンガと戦う。
○里見蓮太郎→沙斗理を探す。
○藍原延珠→沙斗理を探す。
○星川健→ファイブブラスターで、巣に捕まった沙斗理を助ける。
○飛鳥→巣に捕まった沙斗理を助ける。
○ガメラ→ルミノタイトのパワーで復活。クモンガを倒す。
●クモンガ→巣に迷い込んだ美輪沙斗理を襲う。
      明石薫を糸で絡めるが、復活したガメラに倒される。

【今回の新規登場】
○美輪沙斗理(超速変形ジャイロゼッター)
 ロゼッタグラフィーに刻まれた5人目の選ばれしドライバー。
 京都出身の16歳で、弓道を得意としている。極端な方向音痴で
 風水や夢占いで行動する。乗機はアヌビア。

○羽根充紀(超速変形ジャイロゼッター)
 ロゼッタグラフィーに刻まれた4人目の選ばれしドライバー。
 駆流の良き友人で、ニックネームはミッチー。大阪出身で、
 将来はお笑い芸人を目指している。好きな飲み物はコーラ。
 乗機はコングローダー。

●大蜘蛛怪獣クモンガ(怪獣島の決戦 ゴジラの息子/ゴジラ FINAL WARS)
 ゾルゲル島の谷底に生息する巨大な蜘蛛の怪獣。
 口から糸を吐いて獲物を絡め取り、毒針で刺して命を奪う。
 糸は非常に頑丈だが火には弱く、簡単に焼き切れてしまう。

 

1120

ガメラによってクモンガは倒され、沙斗理も無事にキャンプ場へと戻ってきた。
今、沙斗理は意識を取り戻し、体調に異常が無いか伊達やエリに診てもらっている。

伊達「うん。意識もはっきりしているし、外傷も無いから大丈夫だろう」
エリ「よかったね」
沙斗理「ご迷惑をお掛けしました。目が覚めたら、知らない場所にいたので
   元の場所へ戻ろうと占っていたら迷ってしまい、気が付いたらあの場所にいて
   気を失っていました...」
蓮太郎「・・・今度からは、注意してくれよ」

沙斗理から迷った経緯を聞かされ、蓮太郎は呆れて注意をする。

ソウシ「そういえば、宗介さんや延珠ちゃん達は?」
蓮太郎「延珠達なら、他の食糧を調達しているチームの方へ行ったぞ」

沙斗理を助けた後、既に延珠達は食糧を調達している防衛組や
ザウラーズの方へ合流していた。


***ブリアン島・河川***

ブリアン島を流れる河川では、地球防衛組の今村あきら、ヨッパー、佐藤大介
ザウラーズの武者小路叉音泰(あだ名はボン)と関和孝(あだ名はチョビ)
大牙剣の仲間である団五郎(あだ名はダンゴ)は釣りで魚を調達していた。

あきら「魚、釣れたか?」
ヨッパー「全然...」
ダンゴ「おっ、魚か?・・・何だ、ただの枝か。」
ボン「これじゃあ、今晩のおかずが食べられないぜ」

皆、魚が釣れない事に不安を覚える。実家が魚屋であるダンゴは
釣れたと思いを竿を引き上げるが、ただの枝だったので肩を落とす。

チョビ「ん?大介、竿引いているんじゃないのか!」
大介「え、本当だ!・・・けっこう、デカいぞ」
ヨッパー「マジかよ!」
あきら「俺達も手伝うぜ!」

すると、大介の竿が動き出しチョビがそれに気づく。
大介も気づき、竿を引くがかなりでかいらしく、あきら達も
一緒になって大介の手伝いを始める。

大介「うぉぉぉぉ」

ザッパーン

竿を引き上げると、そこから現れたのは何と巨大なワニだった。

ワニ?「ぐわぁぁぁ」
5人「「「「「うわぁぁぁぁあ」」」」」

そして、6人はそのワニ?に引きずり込まれるのであった。


***ブリアン島・森林地帯***
 
一方、森林地帯ではアマゾンこと山本大介が引率して主に
女子グループが食糧となる果実を探していた。

ときえ「アマゾンさん、この果物は食べられますか?」
大介「どれどれ・・・大丈夫、食べられる実だ」

野生児である大介は、森の果実に詳しく地球防衛組の坂井ときえは
大介に食べられないか聞く。(因みに防衛組にも同じ名前の大介が
いるので、間違えないようにアマゾンで通している)

ゆう「このキノコは、確か・・・食べられるキノコだったわね」

同じく地球防衛組の泉ゆうも森に生えているキノコを採っていた。

少年?「好~きです~か、好~きです~か」
ゆう「あの子は?」

ふと、どこからか歌が聞こえてきたので、森の奥を見ると
学生服に半ズボン、そして瓶底眼鏡を身に着けた少年がいた。
少年はそのまま、森の奥へと姿を消してしまう。

ゆう「待って、森の奥はあぶないわ?」
かなめ「ゆうちゃん?」
ときえ「待ってよ、ゆう!」

ゆうは森の奥にはまだまだ危険な怪獣がいるので、その少年を追って
森の奥へと行ってしまう。それに気づいたかなめとときえも、その後を追う。
しばらくすると、広い場所に3人は出た。

ときえ「もう~、ゆうどうしたの?」
ゆう「こっちに男の子が走っていったんだけど...」
かなめ「男の子?どこにもいないじゃない...」

3人が話していると、突然地面から長い紐が出現して、
3人を引きずり込む。

3人「「「きゃぁぁぁあ」」」
宗介「千鳥の声!」
大介「他の2人の声・・・ゆうとときえか!?」

悲鳴を聞いた宗介と大介は駆けつけるが、その場には
既に誰もいなかった...

1121

宗介と大介がその場を離れた後、カサカサと草が動き出す。

クーコ「な、何!?」
ユカ「お化け!?」

ザウラーズの田辺久美子(あだ名はクーコ)や水原結花
(あだ名はユカ)がお化けじゃないのかと震える。そして
草むらから小さな赤い生物が現れた。

ピグモン「キュ~」
クッキー「もしかして、怪獣?」
ラブ「それにしては、小さいわね」
吼児「前に、友達になった子から教えてもらったんだけど
  ・・・ピグモンっていう、おとなしい怪獣だよ」

現れたのは友好珍獣と呼ばれるピグモンと呼ばれる怪獣だった。
ピグモンを見て、地球防衛組の栗木容子(あだ名はクッキー)や
島田愛子(あだ名はラブ)が、それぞれ感想を口にする。
UFOの研究をしている吼児だが、その関係でペンフレンドとなった
とあるオカルト好きの少年から、ピグモンに教えてもらった事を
思い出して、皆に説明する。

エリー「・・・それにしても、顔は猿っぽいわね」
ワン「でも、何だか」
ツー「動きが面白いかも!」

ザウラーズの司令塔である光住エリカ(あだ名はエリー)やそれぞれ
ワン、ツーと呼ばれる双子の佐藤明美、晴美姉妹はピグモンの
動きを見ていて、楽しい気持ちになってきた。

洋二「でも、この怪獣どうしよう。星川先生達に相談しないと...」
五郎「洋二の言うとおりだ。おとなしいっていうけど、怪獣に違いない」

グランザウラーを操縦する火山洋二やザウラーズの学級委員長である
石田五郎は、ピグモンの事を先生達に相談するべきだと主張する。

駆流「でも、そうなったらピグモンと離ればなれになるかもなぁ」
五郎「何!?」
きらら「そうね。離れたくないかも」

駆流の一言を切欠に、先生に「相談する」「相談しない」で
意見が分かれだし、その場で議論しだすのであった。

1122

♪~♪~

その場で、子供達が議論をしていると
どこからともなくアコーディオンの音が流れる。

ピグモン「キューキュー!」
小鈴「アコーディオン?」
瑠璃「何で、アコーディオンが?」

銀河連邦警察を代表しての参加となるコスモス荘のタンポポールこと
桜咲小鈴と梅木瑠璃はアコーディオンの音が聞こえてきた事に
疑問を抱く。

勇太「あれ、ここはどこ?」
駆流「バス停?」

気が付くと、その場にいた子供達はバス停の前に立っていた。
すると急に子供達の瞳の色が無くなる。

吼児「・・・」
五郎「・・・」
エリー「・・・」
マリア「・・・」
ピグモン「キュー、キュー!」

ピグモンの声にも反応せず、心ここにあらずといった状態で
立ち尽くす子供達。そこへバスが近づいてきたので、ピグモンは
茂みの中へと隠れた。
バス停に止まったバスが扉を開くと、子供達は皆にバスに乗って
しまい発車してしまう。

ピグモン「キュー・・・キュ!」

隠れていたピグモンは茂みを出ると、小さな木の枝に
白いハンカチが引っ掛かっている事に気づき、その
ハンカチを木の枝から拾い上げた。そして、
ピグモンは気づかれないようにバスの後を追った。

1123

**ブリアン島・Gショッカー秘密基地***

駆流「ちっくしょー、ここから出せ!」
ショッカー戦闘員「騒ぐな、おとなしくしていろ!」

気が付くと、子供達はGショッカーの秘密基地にある牢屋に
入れられていた。

ドーラゴブリン「ふふふ、この島にブレイバーズの子供が大勢来ていると
 モグラングから報告は聞いていたが、大分集まったな。美味そうな魂がいっぱいだ!」
紐男爵「まてまて、子供達はGショッカーの労働力にするのだ。我慢せい」

子供達を次々と誘拐したのは、ドーラゴブリンや紐男爵達だった。
紐男爵は地中に引きづり込み、ドーラゴブリンはアコーディオンで
ゴブリンサロンへ通じる森に迷い込ませたのである。

バラナイトメア「その際、私が脳波で疑問を抱かずに乗車させているのだ。感謝してもらおう」
ドーラゴブリン「分かっている...」

バラノイアのマシン獣であるバラナイトメアは、脳波を狂わせ悪夢を
見せる能力を応用して、ドーラゴブリンのバスに乗るように仕向けていた。

五郎「こんな事をしても、星川先生達がきっと助けにきてくれる筈だ!」
紐男爵「威勢のいい子供だな。だが、あいつらはまだこちらの基地を
 見つけていない・・・よって、当分、お前達は我々に捕えられたままなのだ!」
五郎「くっ...」

五郎は自分達を助けに先生達が助けにきてくれると言い放つが、
紐男爵達は、当分助けは来ないと逆に言い返した。

サボテン将軍「でも、本当にこの子達はかわいいわ。ねぇ、一緒に
 お人形遊びをしましょう?」
りんね「い、いや...」
駆流「りんねに触るな、おっさん!」

軍服を着た中年男性―ゴーマ怪人のサボテン将軍は、捕まえた女の子
達を自身の趣味である「お人形遊び」に誘おうとする。

ワニ獣人「ぐぅ~、またガキ共を捕まえたぞ!」
ひろし「あきら、ヨッパー、大介!」
洋二「あわわわ、ボン、チョビ、ダンゴ!」

河川であきら達を引きずり込んだワニは、ゲドンの獣人である
ワニ獣人だった。連れてきたあきら達を牢屋に入れる。

延珠「待つのだ!」

そこへ突然、Gショッカー基地内の中に
蓮太郎たちとはぐれていた藍原延珠の姿が
颯爽とそこにはあった!

ワニ獣人「このガキ! いつの間に基地の中に!?」
かなめ「延珠ちゃん!?」
延珠「捕まったあきらくんたちを尾行してここまで辿り着いたのだ!
 みんなを返してもらうぞ!」
紐男爵「何をしている! 早くあのガキを捕まえろ!」

戦闘員たちが一斉に銃を乱射するが、
目を赤く光らせた延珠はそれらの銃弾を難なくよけて、
基地内の壁を三角跳びの要領で跳躍し、突進してくる。

延珠「てりゃあ!」

延珠の華麗な足裁きと蹴りが、
次々と戦闘員たちを弾き飛ばしていく。

バラナイトメア「なかなかやるな。だがそこまでだ!」
延珠「――!!」

バラナイトメアは戦闘員に命じて牢の中に囚われている
子供たちに銃口を向けさせた。

バラナイトメア「これ以上抵抗すると、牢屋の中にいる
 お友達が死ぬことになるぞ」
延珠「卑怯だぞ!」
バラナイトメア「何とでも言え。さあどうする?」
五郎「延珠ちゃん、僕らに構わずコイツらをやっつけて!」
延珠「くっ…!」

延珠はやむなく動きを止め、降伏の意思を示す。

ワニ獣人「このガキ、てこずらせやがって!
 鎖で縛り上げろ~!」
かなめ「...(ソースケ、助けて!)」

かなめは心の中で、宗介の事を思うのであった。

ピグモン「キュ~」

その一方、バスの跡を追い、Gショッカーの秘密基地を
発見したピグモンは、子供達が牢屋に入れられている一部始終
を見た後、子供達を助けてくれる味方を探しにその場をこっそりと
離れるのであった。

1124

***ブリアン島・キャンプ場***

一方、キャンプ場では星川兄弟や地球防衛組の小島勉、
勉の従妹である小島尊子(あだ名は教授)、メカニックの
長田秀三、GEARのオペレーターでもあるエリスを中心に、
通信機の復旧作業を行っていた。

仁「おーい、勉。通信機の方はどうだ?」
勉「仁君。はい、もう少しすれば、通信機は回復します」
数美「本当、あなたたちは通信機の修理とかすごいわね!」
教授「ありがとうございます。これも先生達が協力してくれるおかげです」
文矢「いやいや、本当なら俺達大人の仕事何だけどな」

お互い協力したおかげで、通信機の回復ももうすぐ終わる所に
までなっていた。

大介「大変だ。子供達が!」
健「大介さん!?子供達がどうかしたんですか」

大介と宗介はキャンプ場へと帰還して、食糧を調達しにいった
子供達がいなくなった事を報告する。

宗介「くそ、俺がいながら...」ドン
学「自分を責めてはいけない。とにかく子供達を探すのが
  先決だ!」

かなめを守るのが、使命である宗介は自分の不甲斐無さに
机に思いっきり手を叩く。学は宗介に自分を責めないように
慰めた。

レミ「でも、もうすぐ夜・・・怪獣もまだいるし、探すのが危険だわ!」
はるか「なら、私達に任せて下さい。」
学「はるか先生!」

もうすぐ夜の時間になるため、探索は危険だとしてどうするか
話し合っていると、忍である高木はるかが鶴姫や半蔵学院の
生徒と共に現れてやって来る。

葛城「こういう時こそ、アタイ等の出番だな!」
斑鳩「夜の探索は、我々善忍がお引き受けます」

忍者である彼女達は、夜間での活動を得意としている。
そのため任せてほしいというのであった。

学「・・・分かった。君たちに任せよう。我々も夜が明けたら
  探しに行こう」
虎太郎「よっしゃ、はりきって行くぜ!」
栄人「せっかくだが、虎太郎。お前達ガンバ―チームと天界は
   ここで待機だ」
虎太郎「何でだよ、栄人兄ちゃん!」

ガンバ―チームの虎太郎ははりきるが、栄人が待機するように言う。

はるか「やる気なのはありがたいけど、あなた達はまだ小学生。
    夜更かしはダメよ!」
栄人「それに、何かあったら分からないからな」
虎太郎「ちぇ~」

はるか達の説明を受けて、虎太郎は諦めるのであった。 

1125 

○伊達明→沙斗理を診る。
○エリ→沙斗理を診る。
○今村あきら→ワニ獣人に捕まる。
○小川よしあき→ワニ獣人に捕まる。
○佐藤大介→ワニ獣人に捕まる。
○武者小路叉音泰→ワニ獣人に捕まる。
○関和考→ワニ獣人に捕まる。
○団五郎→ワニ獣人に捕まる。
○千鳥かなめ→紐男爵に捕まる。
○泉ゆう→紐男爵に捕まる。
○坂井ときえ→紐男爵に捕まる。
○山本大介→調達グループに同行する。
○相良宗介→クモンガ戦の後、調達グループに同行する。
○田辺久美子→ピグモンを見つける。
○水原結花→ピグモンを見つける。
○栗木容子→ピグモンを見つける。
○島田愛子→ピグモンを見つける。
○星山吼児→ピグモンについて、話す。
○光主エリカ→ピグモンを見つけ、ドーラゴブリンに捕まる。
○佐藤明美→ピグモンを見つける。
○佐藤晴美→ピグモンを見つける。
○火山洋二→ピグモンの事を先生達に相談しようと提案する。
○石田五郎→洋二に同意する。
○桜咲小鈴→ドーラゴブリンに捕まる。
○梅木瑠璃→ドーラゴブリンに捕まる。
○友永勇太→ドーラゴブリンに捕まる。
○白鳥マリア→ドーラゴブリンに捕まる。
○轟駆流→ドーラゴブリンに捕まる。
○稲葉りんね→ドーラゴブリンに捕まり、サボテン将軍に人形にされる。
○ピグモン→ブレイバーズの子供達と出会う。ハンカチを拾い、後を追って、
         Gショッカー秘密基地を見つける。
○藍原延珠→捕まったあきら達を追って助けようとするが、捕まる。
○小島勉→通信機の復旧作業を行う。
○小島尊子→通信機の復旧作業を行う。
○長田秀三→通信機の復旧作業を行う。
○エリス・ウィラメット→通信機の復旧作業を行う。そして、出雲と銀河に
    データウェポンを実体化するためのデバイスを渡す。
○高木はるか→子供達の捜索を行う。
○鶴姫→子供達の捜索を行う。
○斑鳩→夜、子供達の捜索を行う。
○葛城→夜、子供達の捜索を行う。
○狼座の栄人→虎太郎に留守番するように言う。
●ワニ獣人→河川に現れ、あきら、ヨッパー、大介、ボン、チョビ、ダンゴを捕まえる。
●紐男爵→ゆう、ときえ、かなめを捕まえる。
●ドーラゴブリン→子供達を捕まえる。
●バラナイトメア→子供達の脳波を操る。
●サボテン将軍→子供達の中から、自分の人形にしようとする。

【今回の新登場】
○泉ゆう(絶対無敵ライジンオー)
 地球防衛組出席番号12番。ライジンオー合体チェック、バクリュウオー・ドラゴン時
 センサー系モニター担当。女子の中では一番の長身と眠そうな目が特徴をしている。
 気弱で引っ込み思案だが、妹のルリ子には姉らしい面を見せる。将来の夢は看護師。

○坂井ときえ(絶対無敵ライジンオー)
 地球防衛組出席番号14番。獣王各種センサー系モニターチェック担当、
 バクリュウオーダメージカウンター対応。家が居酒屋「陽昇亭」を経営している為、
 下町気質でおせっかい焼き。将来店を継ぐべく、手伝いをしている。
 スーパーヒーローが好きで、邪悪獣オセッカイザーと親交を持った事もある。めるのであった。
 

○田辺久美子(熱血最強ゴウザウラー)
 ザウラーズの保険係。あだ名は「クーコ」誰にでも優しく接する事が出来るが、
 気が弱いので「弱虫トリオ」に数えられる。ランドステゴのレーダー担当。
 保険係なので、戦闘終了後には仲間の手当ても兼ねる。浩美に、漫画の
 ヒロインのモデルを起用されて以来、仲良くなる。

○島田愛子(絶対無敵ライジンオー)
 地球防衛組出席番号15番。剣王各種センサー系モニター、バクリュウパルスチェック
 担当。クラスの体育委員で、あだ名は「ラブ」普段は口数が少なく、冷静だが
 運動神経抜群で体育会系な一面があり、時には仲間達を叱咤するなど
 情熱家である。将来の夢は体操のオリンピック代表選手になる事。

○佐藤明美(熱血最強ゴウザウラー)
 晴美の双子の姉で、あだ名は「ワン」サンダーブラキオの動力を担当している。
 妹とは見分けがつかない程そっくりで、休日はアイドルになるべくエリーと
 共にスカウトを探している。

○佐藤晴美(熱血最強ゴウザウラー)
 明美の双子の妹。あだ名は「ツー」サンダーブラキオのレーダー担当。
 姉とは見分けがつかない程そっくりで、休日はアイドルになるべく、エリーと
 共にスカウトを探している。

○火山洋二(熱血最強ゴウザウラー)
 ザウラーズの一員で、グランザウラーのパイロット。一家全員が東大卒という
 学歴な家族を持ち、彼自身も私立中学の受験のために勉学に勤しむ勉強家。
 容姿に恵まれ成績優秀、運動神経も良く女子の人気が高いが、優柔不断で
 すぐに先生に頼ろうとする。当初は気弱で臆病な所がある割には思い込みが
 激しく軽率な所があったが、次第に度胸と決断力を持つようになった。

○長田秀三(熱血最強ゴウザウラー)
 機械いじりが好きで、年中青いツナギを着用しているザウラーズの一員。
 サンダーブラキオのメカニック担当。実家は「長田モータース」という自動車
 整備工場を経営しており、機械好きは父親譲り。よく教授のが考案したメカの
 制作を手伝っている。

●ワニ獣人(仮面ライダーアマゾン)
 秘密結社ゲドンに所属するワニの獣人。全身、鋼鉄より硬い鱗で覆われて
 おり、その鱗は弾丸も通さず、尾は鉄骨も一撃で折り曲げる程強力である。
 人肉の燻製を確保するべく城南小学校に潜入し、生徒を誘拐するがアマゾンに
 頭を斬られ、川に落とされ絶命する。

●紐男爵(五星戦隊ダイレンジャー)
 6000年ぶりに復活したゴーマの尖兵として現れた紐が絡まったような
 ゴーマ怪人。人間態は学生服と半ズボン、瓶底眼鏡を身に着けヨーヨーを
 している少年で、常に長渕剛の「巡恋歌」の一小節を口ずさむ。「紐拳」の使い手で
 伸び縮み可能な全身の紐を自由自在に操る。

●ドーラゴブリン(恐竜戦隊ジュウレンジャー)
 プリプリカンが作り出したドーラモンスター。アコーディオンの演奏で迷いの世界
 「ゴブリンサロン」行のバス停に子供をワープさせ、迷子になった子供の
 魂を抜き取っていた。大人には見えないが、靴を左右アベコベに履くと見えるようになる。

●バラナイトメア(超力戦隊オーレンジャー)
 かつてバッカスフンドに逆らったばかりに流れ者になったマシン獣。
 脳波を狂わせレム睡眠状態にさせ、悪夢を見せる事が出来る。
 丸井桃の昔の友達、まゆみをはじめとして11年間に渡って少女を
 毎年1人ずつ自分の世界に捕えていた。

●サボテン将軍(五星戦隊ダイレンジャー)
 ゴーマ族きっての武闘派を名乗るゴーマ怪人。人間態はオカマ口調の
 中年。可愛い少女を好み、攫っては人形の様に着飾り愛でている。
 「サボテン針鼠」や「サボテン大火炎放射」という技を持つ。

 

1126

***ブリアン島・東の平原***

健「お~い!」
文矢「仁く~ん! マリアちゃ~ん!」

地球防衛組のメンバーと千鳥かなめが行方不明になってから一夜が明けた。
星川健、文矢らの大人達は森の中に分け入り、子供達を探す。

宗介「千鳥…。どこへ行った」

相良宗介もジャングルの中に入ってかなめを探すが、一向に手がかりがない。
その時、宗介の目の前で何かが茂みを揺らした。

宗介「……!」

すかさずショットガンを構える宗介。
茂みの中から飛び出したのは小さな赤い生物だった。
こちらを見て踊るように足踏みしながら、何かをアピールしている。

ピグモン「キュ、キュキュー!!」
宗介「怪獣か…!」
両津「待て宗介。あれはピグモンだよ」
宗介「ピグモン…?」
両津「ああ。大人しい友好珍獣さ」

ショットガンを撃とうとする宗介を両津勘吉が止める。
怪獣に詳しい両津は、ピグモンが危険ではない事を知っていた。
言われて宗介は銃を下ろす。

ピグモン「キュキュー! キュキュー!」
両津「何かを訴えているみたいだな…」
ボルボ「ん? 何か落としたぞ」

白いハンカチを地面に落として、ピグモンはその場を去って行った。
両津が拾い上げてみると、そのハンカチにはペンで「白鳥マリア」と名前が書かれていたのである。

宗介「これは…」
健「マリアちゃんのハンカチだ!」
両津「あのピグモン、さてはわざとこれを落として行ったな」
文矢「きっと俺達に教えようとしているんだ。
 あのピグモンは、マリアちゃん達の居場所を知っている!」
ボルボ「よし、行ってみるか!」

両津達は、急いでピグモンの後を追う事にした。

1127

***ブリアン島・森林地帯***

行方不明になった子供達を探しに、いくつかのグループに分かれて
行方を探す事になり、大輔達選ばれし子供と大牙剣、銀河と北斗、
そして引率者として鵺野鳴介と鉄刃、お供にカゲトラと庄ノ助を引き連れた
グループは森の奥を進んでいた。

大輔「全然、見つからねぇなぁ?」
剣「おーい、皆どこいったー!」
鳴介「待て、何か気配がする!」

大きな声で、探すものの返事は返ってこない。そこに鵺野は
気配を感じ取り、皆に止まるように指示をだす。
そして、そこよりも下った低い場所には磁力怪獣マグネドンがいた。

鵺野「あれは、磁力怪獣マグネドン!そうか、あいつが異常な磁気を
    出していたのか」
タケル「先生、足下に誰かいますよ!」

マグネドンを見て、鵺野はこれまでの異常な磁気の原因である事に
気づく。そして、タケルがマグネドンの足下に誰かがいる事を気づき、
一同はそこを見る。

磁石神父「く、やはりこのパワー引き留めるのがなかなか難しいでガウス」
デンジシャクバンキ「磁石パワー全開!」
ジシャクナゲンゴロウ「お前達、俺達が引き留めている間にさっさと
        麻酔を打たせて、眠らせろ!」
マグダス「ちょっとでも、気を剃らすと逃げられそうだ!」

マグネドンの足下にいたのは、Gショッカーの中で磁力に関係する
怪人―ゴーマの磁石神父、宇宙海賊バルバンの魔人部隊の一員
マグダス、エヴォリアンのトリノイドであるジシャクナゲンゴロウ、
ガイアーク害地目の蛮機獣の一体デンジシャクバンキが磁石の
反発や吸着を利用して、マグネドンを捕えようとしていた。
それぞれの組織の戦闘員達はマグネドンに強力な麻酔で眠らせようと
するが、思ったよりもマグネドンの磁力が強力でその場で動けないように
するのに必死だった。

剣「あいつらは、Gショッカーの怪人達か!」
賢「あの怪人達、マグネドンを捕えようとしているのか?」
京「でも、あの怪獣を何とかすれば通信機が回復するんじゃないの?」
鵺野「確かにな。だが、Gショッカーの怪人にも相手をするのなら
   一度体制を立て直そう」

Gショッカーの怪人達がマグネドンを捕獲しようとしているのを目撃した
子供達だったが、鵺野は分が悪いと感じたので一度、引き上げようとする。
しかし、大輔が石を蹴ってしまい、音を立ててしまう。

大輔「―しまった!」
磁石神父「誰でガウス!?」
マグダス「あれは、ブレイバースのガキ共か!」
ジシャクナゲンゴロウ「あいつらも、捕まえろ!」

大輔達に気づいた磁石神父達は戦闘員達に捕まえるように
指示を出す。大輔達に向かって、コットポトロ、賊兵ヤートット
バーミア兵、蛮機兵ウガッツが襲いかかる。

刃「仕方がねえ、応戦するぞ!」

刃も刀を引き抜き、大輔達もパートナーのデジモンを幼年期から
成長期へ進化させる。

1128

ブイモン「ブンブンパンチ!」
ワームモン「ネバネバネット!」
ホークモン「フェザースラッシュ!」
アルマジモン「ローリングストーン!」
パタモン「エアーショット!」
テイルモン「ネコパンチ!」

これまでの冒険によって成長期でも、戦闘員相手ならば倒す事が
出来るブイモン達。鵺野も鬼の手を開放し、刃と一緒に子供達を
守りながら戦う。

マグダス「くっそー、だったらこれならどうだ!」
大輔「な、何だ!?」
ヒカリ「きゃぁ!」

マグダスは杖のダイアルを回し、「子供」にセットすると杖に
引き寄せられて、子供達がマグダスの下へと来てしまう。

マグダス「俺の杖は、ダイアルで指定すれば磁石のように引き付けられるのだ!
      さぁ、ガキ共の命が惜しければおとなしくしな!」
鵺野「くっ」
刃「卑怯だぞ!」

子供達を人質にとられ、どうする事も出来ない鵺野と刃。
だが、そこでマグネドンに異変が起きる。

マグネドン「グォォォォォ!」
マグダス「何だと!」
磁石神父「馬鹿モン、せっかく引き付けていたのに貴様が
       ダイアルを回すから、パワーのバランスが崩れてしまった
       ではないかガウス!」

これまで4体の怪人達の磁力パワーでマグネドンを捕えていたが
そのパワーバランスが崩れてしまい、マグネドンは咆哮をあげて
移動を開始してしまう。

刃「今だ!カゲトラ、庄ノ助」
カゲトラ「グワォオ!」
庄ノ助「ピエー!」
マグダス「ヌゥ、しまった!」

刃はその隙をついて、ひっそりと近づいていたカゲトラと庄ノ助に
マグダスの背後をとらせ、刃はマグダス杖をクサナギの剣で
切り落として大輔達を開放した。

剣「助かったぜ、刃さん。マグネドンは俺に任せてくれ!」
北斗「銀河、僕たちも行くよ」
銀河「応、エリスの作ったこれを試す絶好の機会だぜ!」

マグネドンを倒すべく、剣はバイオアーマー・獣神ライガーを
呼び出して乗り込み、北斗はユニコーンドリルを銀河は
レオサークルを実体化させる。

1129

大輔「そっちは任せたぜ!よし、こっちも反撃だ」
賢「ワームモン、進化だ」
ブイモン「ブイモン進化―エクスブイモン!」
ワームモン「ワームモン―スティングモン!」

大輔と賢はブイモンとワームモンをそれぞれ成熟期のエクスブイモン
とスティングモンに進化させる。

京「私達はアーマー進化よ」
京&ヒカリ&伊織&タケル「「「「デジメンタルアップ!」」」」
ホークモン「ホークモンアーマー進化―はじける純真!シュリモン!!」
アルマジモン「アルマジモンアーマー進化―鋼の叡智!ディグモン!!」
パタモン「パタモンアーマー進化―天翔ける希望!ペガスモン!!」
テイルモン「テイルモンアーマー進化―微笑みの光!ネフェルティモン!!」

残りの京、伊織、タケル、ヒカリはパートナーデジモン達を
アーマー進化させた。

磁石神父「何しようとしても、無駄でガウス」
デンジシャクバンキ「俺様に引っ付け!」

デンジシャクバンキは磁気を帯びて、自分に引っ付かせようとする。

刃「だったら、このまま近づいて攻撃だ!」
デンジシャクバンキ「しまった!」
シュリモン「行きますよ、草薙!」
ディグモン「ゴールドラッシュ!」

デンジシャクバンキの磁力に引き付けられたクサナギの剣だが、
刃はそのままの勢いで加速し、デンジシャクバンキを貫通し、
さらにシュリモンの手裏剣とディグモンのドリルが襲い
デンジシャクバンキが倒された。

ジシャクナゲンゴロウ「だったら、遠くまで吹っ飛ばしてやるぜ!」
鵺野「ならば、直接攻撃するだけだ!」
賢「お手伝いします。スティングモン」
スティングモン「スパイキングフィニッシュ!」
ジシャクナゲンゴロウ「何だと!」

鬼の手でジシャクナゲンゴロウを攻撃。反発させまいと
鬼の手の怪力で動きを封じ、スティングモンの必殺技で
ジシャクナゲンゴロウを倒した

ぺガスモン「ニードルレイン!」
ネフェルティモン「ロゼッタストーン!」
磁石神父「ふん、お前達は引っ付くでガウス」
ぺガスモン「体が!」
ネフェルティモン「くっついてしまった」
タケル「ぺガスモン!」
ヒカリ「ネフェルティモン!」

ぺガスモンとネフェルティモンは磁石神父に攻撃しようとするが、
その攻撃をかわし、それぞれS極とN極と描かれた文字を打ち込み、
2体の体をくっつけてしまう。

大輔「エクスブイモン、ぺガスモン達を助けるんだ!」
エクスブイモン「分かった。エクスレイザー!」
磁石神父「ぐわぁぁぁ」

エクスブイモンは腹部のXマークから、必殺の光線「エクスゲイザー」
で磁石神父を倒すのであった。

1130

一方、マグネドンを追った剣達はマグネドンの下へと辿り着き
攻撃をしていく。だが、マグネドンが65mに対してライガーは
15mとさながら、大人と子供といってもよかったが、マグネドンに
パンチやキックで攻撃。そこをユニコーンドリルやレオサークルが
援護攻撃をする。

北斗「ユニコーン、ドリルで攻撃だ!」
銀河「レオ、噛みついてやれ!」
マグネドン「グゥゥゥウ」

北斗や銀河もギアコマンダーを通じて、ユニコーンドリルと
レオサークルに指示をだす。だがマグネドンの磁力攻撃に
苦戦する。

剣「ライガー、電撃パンチ!」

それでもライガーは拳に電撃を纏わせ、マグネドンの顔面に
強烈なパンチを喰らわせる。

マグネドン「ぐぉぉぉおお」
剣「熱(あちっ)!」

顔面を攻撃されたマグネドンは口から火炎を放つ。さらに、
角から怪光線を放った。

剣「来い、ライガーソード!」

剣は盾に収納されたライガーソードを召喚し、剣を抜いて
盾で防御しながら、ライガーソードで攻撃していく。

ユニコーンドリル「ヒヒーン」
レオサークル「ガオーン」

ライガーのピンチにユニコーンドリルとレオサークルも、それぞれ
踏みつけたり、爪で攻撃し攻撃をしてこちらに攻撃が向くようにする。

剣「今だ、ライガースラッシュ連続切り!」
銀河「レオ、お前もマグネドンをバラバラにしてやれ!」

剣はその隙をついて、ライガーソードに力を込めて
マグネドンの体をバラバラに斬っていく。銀河もレオサークルに
タテガミの回転ノコでバラバラにするように指示を出した。

銀河「やったか?」
北斗「いや、待って...」

ライガーの攻撃を受け、バラバラに砕け散ったマグネドン。
だが、地面に転がった尻尾が大蛇のようにしなり、
ゆっくりと動き始めた。

銀河「尻尾が…動いてる!?」

尻尾だけではない。辺りに散らばった破片の全てが、
まるで意思あるもののように動き出し、集まって合体してしまった。

マグネドン「グォォ――!!」

マグネドンが全身に帯びている磁力で破片同士が引き合い、再生したのである。
復活し、大きく咆えたマグネドンはライガーを火炎で攻撃した。

剣「くそっ、奴は不死身かよ!」
銀河「あっ、ガメラだ!」

その時、空の彼方から回転ジェット噴射でガメラが飛来した。
着陸して両手両足を甲羅から出し立ち上がると、
ライガーに味方するようなジェスチャーを送りマグネドンに戦いを挑む。

ガメラ「キャォ――ン!!」

マグネドンの磁気を何とかしなければ子供達が島から帰れない事を、
ガメラは知っているのだ。
マグネドンはガメラに火炎を浴びせるが、
ガメラも火炎で応戦し、炎と炎がぶつかり合って爆発を起こした。

マグネドン「グォォ――!!」
ガメラ「キャォ――ン!!」

猛然と闘牛のように突進して来たマグネドンをガメラは迎え撃つ。
マグネドンの右の前足を掴み、怪力で引きちぎるガメラ。
しかしマグネドンは取れた右足を磁力で吸い寄せ、瞬く間に繋いで再生させてしまった。

マグネドン「グォォ――!!」

全身から強烈な磁気を発するマグネドンに
ガメラは吸い寄せられ、逆さ向きのまま敵の背中に接着されてしまう。
捕らえた獲物を、マグネドンは背中の角からの光線で痺れさせ苦しめる。

ガメラ「キャォ――ン!!」

甲羅に両手両足を引っ込めたガメラは、
逆さの状態でマグネドンに吸着されたまま、
フルパワーのジェット噴射でマグネドンもろとも空に浮き上がった。
そのまま高度をどんどん上げ、マグネドンを大気圏外まで連れて行く。

マグネドン「グォォ――!!」

地球の磁気を帯びて磁力を発揮するマグネドンは、地球上では無敵である。
だが地磁気の届かない宇宙では、マグネドンは磁力を失い、
再生する事もできなくなる。
地球から遠ざかるに連れて、ガメラを吸い付けるマグネドンの磁力が弱まって行く。
やがてガス状の尾を引く、一個の隕石がこちらへ飛んで来るのが見えた。

マグネドン「グォォ――!?」

キック一撃、マグネドンを蹴って振り落としたガメラは
マグネドンをその飛んで来た隕石に衝突させた。
粉々に砕け散ったマグネドンはもはや復元される事もなく、
宇宙を漂う塵となっていずこかへと流れてゆく。
ガメラは旋回し、地球へ帰って行った。

1131

***ブリアン島・キャンプ地***

勉「これは―!」
教授「この島の異常な磁気が消えている!」
秀三「これなら、島の外に連絡できますよ!」

キャンプ場で待機していた勉達は、この島で起きていた異常な磁気
が消えている事に気づき、これならば島の外へと連絡が出来ると
大いに喜ぶ。


***ブリアン島・森林地帯***

一方、ガメラの協力でマグネドンを倒した剣達は大輔達の所へと戻る。

磁石神父「ま・・・まだ、終わりではないでガウス!」
マグダス「作戦変更!!」
デンジシャクバンキ「サンギョーカクメーイ!」

しぶとく生きていた磁石神父は、巨大化爆弾を起動させて巨大化。
他の怪人達もマグダスはバルバエキスで、ジシャクナゲンゴロウには
倒されたその破片から、命の実が昇天していき、ジャメーバ菌を含んだ
雨によって、そしてデンジシャクバンキは体内のビックリウムエナジーが
活性化して巨大化した。

大輔「あいつら、まだ生きているのかよ!」
京「もう、しつこい!」
タケル「ここは、ジョグレス進化だ!」

巨大化した磁石神父達に対抗するべく、大輔達は2体のデジモンが
一つとなって進化する「ジョグレス進化」を行う。アーマー進化していた
ホークモン達も一気に成熟期へと進化した。

エクスブイモン「エクスブイモン!」
スティングモン「スティングモン!」
エクスブイモン&スティングモン「「ジョグレス進化―パイルドラモン!!」」

エクスブイモンとスティングモンはジョグレス進化によって、
完全体パイルドラモンへと進化した。

アクイラモン「アクイラモン!」
テイルモン「テイルモン!」
アクイラモン&テイルモン「「ジョグレス進化―シルフィーモン!!」」

ホークモンは成熟期のアクイラモンへと通常進化して、テイルモンと
ジョグレス進化を行い、シルフィーモンへと進化する。

エンジェモン「エンジェモン!」
アンキロモン「アンキロモン!」
エンジェモン&アンキロモン「「ジョグレス進化―シャッコウモン!!」」

パタモンはエンジェモンへ、アルマジモンはアンキロモンへと通常進化
して、遮光土器に似たシャッコウモンへとジョグレス進化した。

銀河「すげぇ、まるでユニコーンとレオが輝刃になった時みたいだ!」
剣「よ~し、もうひとふんばり頑張るぜ!」

デジモン達のジョグレス進化を見て、銀河はユニコーンドリルと
レオサークルが合体した超獣王輝刃みたいだと感想を言う。
剣は先程、マグネドンと戦ったばかりだが、はりきって戦おうとする。

マグダス「もう一度、貴様らの攻撃を封じてやる」
剣「させるか、ライガー電撃パンチ!」

マグダスは再生した杖のダイアルを武器にセットしようとするが、
それよりも早くライガーのライガーソードで、杖を斬り落とす。
そのまま電撃パンチで殴り、ライガースラッシュでトドメをさした。

シャッコウモン「アラミタマ」
デンジシャクバンキ「またまた、勝利を引き付けられなかった~!」

シャッコウモンは目から必殺の「アラミタマ」を放ち、
デンジシャクバンキを破壊した。

ジシャクナゲンゴロウ「くそ、チョコまかとしやがって!」
シルフィーモン「トップガン!」
ジシャクナゲンゴロウ「ぐわぁぁぁ!」

シルフィーモンはジシャクナゲンゴロウと戦うが、完全体の
シルフィーモンはほぼ人間と同じくらいの身長なので
小さいゆえの素早さに、翻弄されていた。
そこへ破壊力抜群の必殺技「トップガン」をぶつけて倒した。

磁石神父「でりゃぁぁぁあ」
パイルドラモン「デスペラードブラスター!」ズババババ
磁石神父「無念でガウス!」

磁石神父は持っている杖を叩きつけようとするものの、
パイルドラモンはそれをかわし、腰の後ろに搭載されている
砲身から「デスペラードブラスター」でありったけの銃弾を浴びせて
磁石神父を撃破した。

鵺野「何とか、終わったな。ん?・・・あれは」
刃「煙?もしかしたら、こいつらのアジトがあるかもしれねえ」

鵺野は向こうの方で煙があがっているのを気づく。
刃はそこが、Gショッカーの基地だと思い進化を解いたパートナーを
回収した選ばれし子供達や剣、銀河と北斗と共に煙のある方へと
向かうのであった。

1132

○星川健→子供達を捜索中にピグモンを発見、後を追う。
○星川文矢→子供達を捜索中にピグモンを発見、後を追う。
○両津勘吉→子供達を捜索中にピグモンを発見、後を追う。
○相良宗介→かなめと子供達を捜索中にピグモンを発見、後を追う。
○ピグモン→子供達が攫われた事をキャンプ場に知らせ、
      Gショッカー基地へ道案内する。
○本宮大輔→子供達を探して、Gショッカーと戦う。
○ブイモン→エクスブイモン、パイルドラモンへと進化して戦う。
○一乗寺賢→子供達を探してGショッカーと戦う。
○ワームモン→スティングモン、パイルドラモンへと進化して戦う。
○井ノ上京→子供達を探してGショッカーと戦う。
○ホークモン→シュリモン、アクイラモン、シルフィーモンへと進化して戦う。
○火田伊織→子供達を探してGショッカーと戦う。
○アルマジモン→ディグモン、アンキロモン、シャッコウモンへと進化して戦う。
○高石タケル→子供達を探してGショッカーと戦う。
○パタモン→→ぺガスモン、エンジェモン、シャッコウモンへと進化して戦う。
○八神ヒカリ→子供達を探してGショッカーと戦う。
○テイルモン→ネフェルティモン、シルフィーモンへと進化して戦う。
○大牙剣→ライガーを召喚して、マグネドンやマグダスと戦う。
○草薙北斗→レオサークルを呼び出して戦う。
○出雲銀河→ユニコーンドリルを呼び出して戦う。
○鉄刃→子供達を探してGショッカーと戦う。
○庄ノ助→マグダスに捕まった大輔達を助ける。
○カゲトラ→マグダスに捕まった大輔達を助ける。
○鵺野鳴介→子供達を探してGショッカーと戦う
○ガメラ→マグネドンを宇宙に運んで倒す。
●マグネドン→Gショッカーが捕獲しようとするが失敗。
       ガメラに宇宙へ運ばれ倒される。
●磁石神父→マグネドンを捕獲しようとして、パイルドラモンに倒される。
●マグダス→マグネドンを捕獲しようとして、ライガーに倒される。
●ジシャクナゲンゴロウ→マグネドンを捕獲しようとして、シルフィーモンに倒される。
●デンジシャクバンキ→マグネドンを捕獲しようとして、シャッコウモンに倒される。

【今回の新登場】
●磁石神父(五星戦隊ダイレンジャー)
 人間・物体にNの字・Sの字を付ける事で、磁力によってくっつけたり
 離したりできる能力を持つ。「~でガウス」が口癖。人間態はサングラスの神父

●マグダス(星獣戦隊ギンガマン)
 バットバス魔人部隊の一員。先端に磁石が付いた杖で様々な物体を吸着し、
 磁石のダイヤルを回す事により吸着する物を自由に変更する事が出来る。

●ジシャクナゲンゴロウ(爆竜戦隊アバレンジャー)
 磁石、石楠花、ゲンゴロウを融合させたトリノイド第7号。
 両腕がハンコ状の磁石アームとなっており、押された物は何でも
 磁石にしてしまう。

●デンジシャクバンキ(炎神戦隊ゴーオンジャー)
 害地目の蛮機獣。元々はジシャクバンキだったが、鉄心にコイルを巻いて
 装着して、電流を流す事でパワーアップした。その強大な電磁力で
 鉄骨を引き抜くだけで、高層ビルを簡単に崩壊させる。

 

1133

***ブリアン島・西の岬***

ピグモンに教えられ、捕まった子供達を助けるべくファイブマンや
仮面ライダーアマゾンを始めとする仮面ライダー達ブレイバーズの
大人達はGショッカーの秘密基地を攻撃し始めた。

宗介「大丈夫か、千鳥!?」
かなめ「ソースケ!?」

ミスリルの兵士である宗介も、戦闘員の攻撃をかいくぐり、
かなめや他の子供達が捕えられている場所を見つけ、
救出にやってきた。

ショッカー戦闘員「イー、イー!」
宗介「ちっ、まだこんなにも戦闘員がいたか!」
かなめ「どうするの、ソースケ!?」

そこにショッカー戦闘員やアリコマンド達が宗助達の下へ
集まってきて、窮地に立たされる。

バババババ

ドドドドドド

ショッカー戦闘員「イー、イー!」
ボン「敵が倒れていく?」
エリー「この銃声は?」

突然銃声がして、ショッカー戦闘員やアリコマンド達が倒れていく。
ザウラーズのエリーやボン達は何事だと思うなか、煙が晴れると
そこにいたのは...

量産型ボン太くんA「ふもっふ!」
量産型ボン太くんB「ふも~!」
かなめ「ボ、ボン太くん!?」

そこにいたのは、とある遊園地のキャラクター「ボン太くん」が
2体立っていた。だが、少しデザインが変わっておりヘルメットや
防弾チョッキを身に着けており、まるで兵士の様である。
片方に至っては、どこかで見た事のあるつながり眉毛をしていた。

きらら「あれって、ネズミ?」
ひでのり「いいえ、あれはクマですよ」
ゆう「...かわいい」ボソッ

ボン太くんを見て、あれが何なのかと子供達は口々に感想を
述べていく。

ボルボ「大丈夫か、皆!」
一同「きゃ~~~~」
ゆう「きゅ~ん」
ときえ「うわぁ、ゆうが倒れた!」

その時、ボン太くんを脱いで出てきたのはボルボ西郷だった。
そのショックで子供達は大きく悲鳴を上げ、ゆうを始め
何名かは倒れてしまう。

スパコーン

量産型ボン太くんB「ふももも、ふもっふ(こらぁ~、『中の人』が姿を見せるな!)」
ボルボ「す、すまん...両津」

そう、ボン太くんの中に入って、助けにやってきたのはボルボと両津だった。
両津は姿を見せたボルボの頭を叩いて、叱りつける。

かなめ「ソースケ...これって」
宗介「うむ、万が一に備えて持ち込んだ。もしもの時には、ボン太くんを
    装着して救出してもらうようボルボや両津巡査長に頼んでおいたのだ」

かなめは呆れた顔をしながら、宗助に説明を求めると宗助は真顔で答えた。

ボルボ「宗介、お前のボン太くんを持ってきたぞ」
宗介「ありがとう。かなめ、今の内に彼らを安全な場所まで頼むぞ」
かなめ「分かった。...ソースケも気を付けてね」

かなめは子供達と共にその場から脱出をした。そして宗介は
ボルボが持ってきたオリジナルのボン太くんを装着する。

ボン太くん(宗介)「ふも~、ふもも(このまま、基地を制圧するぞ!)」
量産型ボン太くん(ボルボ)「ふもっふ(了解!)」
量産型ボン太くん(両津)「ふもも、ふもっふ(こっちは島暮らしでストレスが
             たまっているんだ!覚悟しろよな)」

3体のボン太くんは、そのままファイブマン達に合流するのであった。

1134

~Gショッカー秘密基地~

サボテン将軍「ふっふっふ、さぁお着替えしましょうねえ」
瑠璃「離して!」
延珠「妾に触るでない!」
バラナイトメア「おとなしくしろ。さもないと、他の子供がどうなるか
         わからんぞ」
延珠「くっ...」

サボテン将軍とバラナイトメアは捕まえた子供達の中で、
特にかわいいと感じた瑠璃、延珠、りんねを別室に連れて行き
人形にしようとしていた。

???「そうはいかんぞ!」
サボテン将軍「だ、誰よ!?」
ドッコイダー「いたいけな幼女を、危険な変質者から守る戦士ドッコイダー参上!」
蓮太郎「大丈夫か、延珠!?」
駆流「りんねから、離れやがれ!」
瑠璃「コ・・・ドッコイダー!」
延珠「蓮太郎!」
りんね「駆流!」

別室に入ってきたのは、変身したドッコイダーと
合流した蓮太郎、そして助け出された轟駆流だった。

サボテン将軍「私の人形遊びを邪魔しないで頂戴。コットポトロ!」
バラナイトメア「バーロ兵!」

人形遊びを邪魔されて憤慨したサボテン将軍とバラナイトメアは、
兵士コットポトロとバーロ兵を呼び出す。

ドッコイダー「裏返しいらずの炭火焼きファイアー」
コットポトロ「ぎゃああああ」
蓮太郎「おりゃ」
バーロ兵「ぐわぁあ」

ドッコイダーは手から必殺の「炭火焼きファイアー」でコットポトロ達を
丸焼きに、蓮太郎もバーロ兵を殴り倒していく。その間、駆流は
りんね達に近づき助け出した。

りんね「ありがとう、駆流!」
駆流「逃げるぞ!」
バラナイトメア「逃がすか!」
延珠「もう、お前達なんか怖くないぞ!」
瑠璃「エメロード一族の誇りに掛けて、貴様の所業を許すわけにはいかん!」

助け出された延珠達は人形の服を脱ぎ去り、戦いに参戦。
瑠璃も本来の姿であるエーデルワイスへと変身した。

サボテン将軍「だったら、アンタ達はここでくたばりなさい!」
エーデルワイス「きゃあ」
ドッコイダー「エーデルワイス!」

サボテン将軍は火を吹きだし、エーデルワイスに攻撃。
その拍子で倒れたエーデルワイスの懐から粘土人形が飛び出す。
それは以前、両津が制作した甲冑の粘土人形だった。

エーデルワイス「この人形ならば...」

エーデルワイスは自身の血を人形に垂らす。
すると、人形は大きくなりゴーレムへと変化した。

サボテン将軍「ちょ、何なのよ!?」
エーデルワイス「良し、ゴーレムよ。そこの下衆を倒せ!」

エーデルワイスの命令を受けたゴーレムはサボテン将軍へと
突撃し、パンチをお見舞いして基地の外へと吹き飛ばす。

ドッコイダー「両津さんの作った粘土人形、何て強さだ!」
エーデルワイス「おお、その強さ気に入った。お前の名は・・・
          『アルフォンス』じゃ!」

エーデルワイスはゴーレムの強さを気に入り、アルフォンスという
名前を付ける。エーデルワイスは知らない事だが、その名前と
ゴーレムの姿はとある錬金術の世界で活躍した兄弟の弟と酷似していた。

1135

場所は基地の外へと移り、基地の制圧を行っていた宗介・・・いや
3匹のボン太くんが現れる。

ボン太くん「ふもふも、ふもっふ(敵怪人、発見。攻撃に移る!)」
量産型ボン太くん・ボルボ「ふもっふ(了解)」
量産型ボン太くん・両津「ふもも、ふもふも(マシンガンを喰らえ!)」

バババババ

ボン太くん達は所持しているマシンガンをバラナイトメアやバーロ兵達に
向けて、撃ち続ける。バーロ兵も負けじと剣やビームで対抗する。

ボン太くん「ふもももも、ふもふも、ふもっふ(気を付けろ、バーロ兵の
        ビームはビルをも破壊する)」
ドッコイダー「・・・何をいっているのかは分からないけど、あのビームが
        危険だという事は分かった!」

ボン太くんはビームの危険性を説いて、ドッコイダーは言葉は
分からないが、言いたい事は一応、理解した。

バラナイトメア「(・・・今の内に)」
ファイブブラック「Gショッカーの怪人、逃がさんぞ!」
ファイブイエロー「メロディータクト!」

どさくさに紛れて、バラナイトメアはこの場を逃げ出そうとするが
ファイブブラックとファイブイエローが見逃さず、ファイブイエローの
メロディタクトでバラナイトメアを拘束する。

バラナイトメア「しまった!!」
ファイブブラック「パワーカッター!これで・・・グワァ!」
ファイブイエロー「文矢!」

ファイブブラックはパワーカッターで攻撃しようとするが、
突然、何者かの攻撃を受ける。

量産型ボン太くん・ボルボ「ふも!?ふもっふ!(何!?うわぁ!)」
蓮太郎「くっ・・・誰が攻撃してんだ!」
ボン太くん「ふもももも、ふもっふっふ(敵のステルス攻撃か!?)」

突然の見えない攻撃にボン太くんや、蓮太郎達は翻弄されてしまう。

バラナイトメア「ふっふっふ、ドーラゴブリンは大人には見えもしないし
     聞こえもしない。お前達に勝ち目などないのだ!」
ドーラゴブリン「(そういう事だ)」

実は見えない攻撃をしていたのは、ドーラモンスターの1体である
ドーラゴブリンであった。ドーラゴブリンは大人には見えないという
特性があり、その為、ボン太くん達には見えない攻撃に翻弄されていた。

1136

ドーラゴブリン「(・・・よ~し、今度はこいつをぶん投げてやる)」
エーデルワイス「危ない、ドッコイダー!アルフォンス、奴を倒せ!」
ドーラゴブリン「(ぐふぇ!」

ドーラゴブリンは、ドッコイダーをぶん投げようと近づくが、エーデルワイスが
ゴーレム/アルフォンスを使って、ドーラゴブリンを阻む。

バラナイトメア「何故、ドーラゴブリンが見えるんだ!?」
エーデルワイス「ふん。大人には見えずとも、子供である妾には
  はっきりと姿が見えておるぞ(・・・あんまり、子供って言いたくないけど)」
延珠「妾も、はっきりと見えるぞ」
ドーラゴブリン「(しまった!)」

大人には見えないドーラゴブリンだが、子供であるエーデルワイスや延珠には
その姿をはっきりと見えているのである。

バラナイトメア「だったら、ドーラゴブリンに近づかせなければいい。
         コットポトロ、バーロ兵!」
延珠「離さぬか、貴様ら!」
エーデルワイス「ええい、邪魔だ!」
蓮太郎「延珠!」
ドッコイダー「エーデルワイス!」

ドーラゴブリンに近づかせない為に、バラナイトメアは残ったコットポトロや
バーロ兵を呼び出して、延珠とエーデルワイスを阻む。

ファイブブラック「このままでは・・・(待てよ、そう言えば!)
   おい、ドーラゴブリン。お前の靴は反対になっているぞ!」
ドーラゴブリン「(何だと!?)」

突然、ファイブブラックに言われて、ドーラゴブリンは履いている靴を
左右履き替える。すると、今まで大人には見えていなかったドーラゴブリンの
姿が見えるようになった。

ドッコイダー「見える、見えるぞ!」
蓮太郎「どうなっているんだ?」
ファイブブラック「昔読んだ伝説によると、ゴブリンは履いている靴を
  左右逆に履くと、大人でも姿が見えるようになるんだ」
ドーラゴブリン「くっそ~、騙された!」
量産型ボン太くん・両津「ふももも、ふもっふ(流石は、国語の先生だ)」

ファイブブラックが昔読んだ、ゴブリンの伝説を思い出して
見事ドーラゴブリンを騙す。その様子に両津は、感心した。

ボン太くん「ふもも、ふもっふ、ふももも(姿が見えるのであれば、恐れる事は無い)」
量産型ボン太くん・ボルボ「ふももも(倍返しだ!)」
量産型ボン太くん・両津「ふもももも(喰らえ!)」

姿が見えるようになった事で、ボン太くん達が一斉にマシンガンを
ドーラゴブリンに撃ち続ける。

ドーラゴブリン「ぐ~~」
ファイブブラック「トドメだ!パワーカッター!!」
ドーラゴブリン「ぐわぁぁぁ!」

マシンガンに怯むドーラゴブリンに、ファイブブラックは
トドメのパワーカッターで体を切り倒し、ドーラゴブリンは敗北するのであった。

バラナイトメア「くっ!」
ドッコイダー「後は、貴様だけだ!微塵切りエルボー!」
エーデルワイス「行け、アルフォンス!」
延珠「妾達の怒りを受けよ!てりゃぁ」
蓮太郎「天童流戦闘術、一の型・火焔扇!」
バラナイトメア「ぐわぁぁぁぁ」

後に残ったバラナイトメアはまず、ドッコイダーのエルボーを受け、
エーデルワイスのゴーレム/アルフォンスのパンチで後方へ吹き飛び、
続いて延珠の鋭い蹴り、最後に蓮太郎の渾身のストレートを受けて
ボディが耐えられず、爆発して最後を迎えるのであった。

ファイブイエロー「やったわね」
ファイブブラック「さぁ、学兄貴達の方へ行こう!」

ドーラゴブリンとバラナイトメアを倒した一同は、他の戦いへ
赴くのであった。

1137

***キャンプ場***

Gショッカー秘密基地で、子供達の救出作戦が行われているその頃。
万が一に備えて、キャンプ場には青銅聖闘士やガイストクラッシャー、
ガンバ―チーム等といったメンバーが残っていた。

タマネギ部隊A「殿下に申し上げます。怪獣ジラの卵がある巣を発見致しました!」
パタリロ「何だと!?卵があるのなら、これ以上ジラの脅威に悩まされる
      心配が無くなるぞ~。よし、相良軍曹から購入したあの『ボン太くん』の
      性能を試す絶好の機会だし、殲滅だ!」
タマネギ部隊A「はっ!」

ジラの巣を発見したという報告を受けたパタリロはタマネギ部隊に
宗介から購入した量産型ボン太くんの性能を試す機会を含めて、
ジラを殲滅するように命令する。

イスカンダル「余も同行させてもらうぞ。余の魔力も完全に回復し、
         いつでも宝具を出す事が出来る!」
パタリロ「確か、征服王の宝具には空も飛べる戦車があったな。
     それじゃあ、空から航空爆撃で卵を焼き尽くしてくれ!」
イスカンダル「うむ、任された!ありったけの爆弾を用意してくれ」

イスカンダルは戦士の姿に変え、魔力が完全に回復した事を
パタリロに告げる。それを聞いたパタリロはイスカンダルに
空から卵を航空爆撃で焼き尽くす事を提案する。それを了承した
イスカンダルは戦車に積めるだけの爆弾を用意するように言う。

パタリロ「おそらく、幼生体のジラもまだまだうようよいると考える。
      聖闘士やガイストクラッシャーのお前達にも手伝ってもらうぞ!」
蒼摩「応!」
レッカ「燃えてきたぜ!」

蒼摩やレッカ達、青銅聖闘士やガイストクラッシャー達は心をたぎらせて
張り切る。

虎太郎「ちぇー、まーた俺達は留守番かよ!」
エリ「文句を言わない。留守番も大事な事よ」

またもガンバ―チームが留守番な事に、虎太郎は文句を言うが
同じく留守番のエリが留守番も大事だという事を教える。
そして、準備を終えてメンバーはジラの巣へと向かった。

1138

***ジラの巣***

ジラA「ギシャァァ!」
ジラB「ギシャァァァ!」
量産型ボン太くんA「ふもっふ」ドドドドド
量産型ボン太くんB「ふも~」ドドドド

ジラの巣へとやってきた、量産型ボン太くんを装着したタマネギ部隊達は
幼生体のジラにマシンガンを雨の様に撃つ。

イスカンダル「ふむ、こいつに乗るのも久しぶりだのう。では・・・
        蹂躙の開始だ!」
タマネギ部隊C「爆弾投下、開始!」
タマネギ部隊D「投下、開始!」

神威の車輪に乗るイスカンダルは卵のある位置の上空へとやって来ると、
同乗しているタマネギ部隊に、持ってきた爆弾を投下する。

ドカーン、ドカーン

爆弾の雨によって、ジラの卵は燃えて近くにいた幼生体のジラも
爆弾によって、蹂躙されていく。

栄人「あっけないな」
クラマ「俺達も来る必要なかったんじゃないのか?」

同行していた青銅聖闘士とガイストクラッシャー達はジラを倒していくが、
空からの航空爆撃によって殆どが全滅した。

ズシーン、ズシーン

ハヤト「何だ、この大きな足跡は!?」
ユナ「見て!?」

大きな足跡がして、一同が驚いていると森から現れたのは
完全に成長したジラだった。

ジラ(完全体)「キシャァァァァ!!」
イスカンダル「くっ、あれほど成長しておる者がいたとは!?」

巨大なジラが出現し、喰われそうになったので急いで『神威の車輪』を
移動させる。

量産型ボン太くんA「ふも~(撃てー!)」
量産型ボン太くんB「ふもも、ふもっふ(怯まずに撃て!!)」

量産型ボン太くんを装着しているタマネギ部隊はマシンガンで応戦するが、
あまり効果は無かった。

イズナ「ここからが、俺達の出番のようだな」
シレン「ああ、アンコールの開始だ」

完全体のジラの登場に、青銅聖闘士とガイストクラッシャー達は
気をとりなおして、構え直すのであった。


***ブリアン島・森林地帯***

一方、Gショッカーの秘密基地から助けられた子供達は、秘密基地の場所を
教えてくれたピグモンや助けに来た高木はるか達に護られながら、キャンプ場
へと戻るべく森林地帯を走っていた。

ズシーン、ズシーン

吼児「この地面の揺れは!?」
クーコ「あ・・・あそこにいるのは、もしかして!?」
バラゴン「ガァォォォー!」
充紀「バラゴンや!レッドキングを倒したバラゴンがおるで!」

地面の揺れに驚く吼児。そしてザウラーズのクーコや選ばれし
ドライバーである羽根充紀は、森から現れたバラゴンの登場に
驚愕する!

はるか「皆、バラバラにならないで!急いでこの場から離れて、
     キャンプ場へと戻るのよ!」

はるかはクナイを構え、皆がバラバラに行動にしないように注意しつつ
急いで、キャンプ場へと戻ろうとするのであった。

1139

子供達を助けにファイブマン達と共に来た仮面ライダーアマゾン。
他に捕えらえていないか、戦闘員達と戦いながら基地の中を進む。

アマゾン「・・・他に子供達は?」
あきら「―た、助けてくれ!」
アマゾン「この声は!」

あきらの声がしたので、アマゾンが駆けつけるとあきらやヨッパー達が
ワニ獣人や赤ジューシャ達に調理されそうになっていた。

ヨッパー「うわぁぁ、俺なんか喰っても不味いって(泣」
マーボー「食べるのは好きだけど、食べられるのは嫌だ~!」
アマゾン「まてぃ!」
ワニ獣人「ぐぅ~、貴様はアマゾンライダー!」
アマゾンライダー「ワニ獣人、貴様もこの島に来ていたのか。あきら君達を離せ!」
ワニ獣人「黙れ、このガキ共は大事な食糧となるのだ。邪魔はさせんぞ!」

調理の支度をしていた赤ジューシャ達はアマゾンに襲い掛かり、ワニ獣人も
強力な尻尾を振り上げる。

アマゾン「ケケーイ」
赤ジューシャA「キャッ!」
赤ジューシャB「グゥ!」

しかし、アマゾンは赤ジューシャ達を蹴散らし、ワニ獣人の尻尾も躱して
捕まっているあきら達の前へとやって来る。

アマゾン「さぁ、もう安心だ。この基地から脱出してくれ!」
あきら「ありがとう、アマゾン!」
ヨッパー「助かった!」
大介「早く、逃げないと...」

アマゾンはその爪で、身動きできないあきら達の枷を壊して
脱出させる。

ワニ獣人「ぐぅ~、貴様!」
アマゾン「来い、ワニ獣人!」

ドカ~ン

残ったアマゾンとワニ獣人は戦いの末、基地の外へと飛び出す。
ワニ獣人が大きな口で噛み砕こうとして、アマゾンも爪を立てて
応戦する。

バース・プロトタイプ「アマゾンライダー、手を貸すぜ!」ババババ
ワニ獣人「何だ、これは!?こんな物が効くか!」

アマゾンとワニ獣人の戦いに気が付いたバース・プロトタイプは
バースバスターからセルメダルのエネルギー弾をワニ獣人に
浴びせるが、ワニ獣人はあまり効いていなかった。

アマゾン「隙有りだ」ザシュ
ワニ獣人「ぐわぁ!」
アマゾン「大切断!」ザシュザシュザシュ

バース・プロトタイプのバースバスターに怯んでいる隙をついて、
アマゾンは両腕の鋭利なヒレで、ワニ獣人の頭や体を斬り裂いた!

アマゾン「ありがとう、バース」
バース・プロトタイプ「良いってことよ。さぁ、まだ戦いは終わってねえぜ!」

アマゾンはお礼を言うが、バース・プロトタイプはそれを気にせず、
まだ終わらない戦いへと共に赴いた。


 
1140

○相良宗介→かなめ達を救出し、ボン太くんを装着して戦う。
○千鳥かなめ→宗介達に助けられる。
○両津勘吉→量産型ボン太くんを装着して、戦う。
○ボルボ西郷→量産型ボン太くんを装着して、戦う。
○桜咲鈴雄→ドッコイダーに変身して、戦う。
○梅木瑠璃→ドッコイダーに助けられ、エーデルワイスとなって戦う。
         両津が作った粘土人形をゴーレムにして、『アルフォンス』と名付ける。
○里見蓮太郎→延珠達を助けに来る。バラナイトメアを倒す。
○藍原延珠→蓮太郎達に助けられる。バラナイトメアと戦う。
○轟駆流→りんねを助ける。
○稲葉りんね→駆流に助けられる。
○星川レミ→バラナイトメアやドーラゴブリンと戦う。
○星川文矢→バラナイトメアやドーラゴブリンと戦う。
●サボテン将軍→ドッコイダー達の攻撃を受ける。
●バラナイトメア→ドッコイダー達と戦い、倒される。
●ドーラゴブリン→見えない攻撃をするが、ボン太くんやファイブイエロー、
           ファイブブラックに倒される。
○パタリロ→タマネギ部隊達に、ジラ殲滅の命令を下す。
○イスカンダル→『神威の車輪』で、航空爆撃を行いジラの卵を焼き尽くす。
○仔獅子座の蒼摩→ジラと戦闘する。
○狼座の栄人→ジラと戦闘する。
○鷲座のユナ→ジラと戦闘する。
○白銀レッカ→ジラと戦闘する。
○金剛寺ハヤト→ジラと戦闘する。
○シレン・クォーツハート→ジラと戦闘する。
○黒曜イズナ→ジラと戦闘する。
●ジラ(完全体)→巣にて卵と幼年体が全滅し、怒って完全に成長したジラが出現する。
○霧隠虎太郎→キャンプ場で留守番する。
○エリ→キャンプ場で留守番する。
○星山吼児→バラゴンに遭遇する。
○田辺久美子→バラゴンに遭遇する。
○羽根充紀→バラゴンに遭遇する。
○高木はるか→救出した子供達を引き連れて、キャンプ場へ戻る途中バラゴンに遭遇する。
●バラゴン→キャンプ場に戻る子供達の前に現れる。
○山本大介→ワニ獣人から子供達を助ける。
○今村あきら→調理されそうになるが、アマゾンに助けられる。
○小川よしあき→調理されそうになるが、アマゾンに助けられる。
○藤吉雅夫→調理されそうになるが、アマゾンに助けられる。
○佐藤大介→調理されそうになるが、アマゾンに助けられる。
○伊達明→アマゾンのサポートをする。
●ワニ獣人→子供達を調理しようとするが、アマゾンに邪魔されて倒される。

 

1141

***ブリアン島・西の岬***

ファイブレッド「行くぞ! Vソード!」
ジャガーバン「来い! ジャガー剣~!」

Gショッカー基地ではファイブマンらのヒーローと怪人軍団が戦闘を行なっていた。
ファイブレッドは主将格のジャガーバンを相手に、
剣同士の激しい斬り合いを展開する。

ファイブレッド「トァッ!!」
ジャガーバン「ぐわぁっ!?」

ファイブレッドの斬撃がジャガーバンの盾を破壊した。
不利と見たジャガーバンは逃げ出すが、ほどなく海岸の崖に追い詰められる。

ファイブレッド「そこまでだ! ジャガーバン!」
ジャガーバン「フハハハハ! 勝ったと思うな!
 貴様ら、このボタンが何か分かるか?」
ファイブレッド「何っ!?」
ファイブブルー「まさか…!」
ジャガーバン「フフフ…。そうよ。これは時限爆弾のスイッチだ。
 これを押せば、この島は30分後に大爆発して消滅する!」
ファイブブラック「何だって!?」
ジャガーバン「我々も、貴様らも、子供達も皆一緒にこの島ごと消えてなくなるのだ。
 さあ用意はいいか。三途の川の向こうへ団体旅行の出発だ!」

ジャガーバンはそう言って時限爆弾のスイッチを押した。
島の地下に埋められたバリチウム弾が点火され、
30分後の爆発に向けてカウントダウンが始まる。

ジャガーバン「行くぞファイブマン!
 この世の名残りにもうひと暴れだ!」
ファイブレッド「くっ…! 狂ったかジャガーバン!」

再びジャガーバンと剣で切り結ぶファイブレッド。
空高くジャンプしたファイブレッドは空中回転からの必殺技を決めた。

ファイブレッド「Vソード・アタック!!」
ジャガーバン「ぐわぁぁぁっ!!」

Vソードで真っ向から斬られたジャガーバンは崖から海へ転落し、爆死した。

ファイブレッド「やったか!」
ファイブブルー「でも兄貴、爆発まであと30分しかないぜ」
ファイブピンク「このままじゃ、みんなここで死んでしまうわ!」
ムササビードル「フフフ…。お前達の運命もこれまでだな」

死なば諸共とばかり、怪人軍団は次々と襲いかかって来る。
爆弾を止める手立ても、島から脱出する方法もない。
このままではブレイバーズのキャンプメンバーはここで全滅である。
絶体絶命のピンチ…!

1142

***ブリアン島沖・海底***

エルファ「ブリアン島にまもなく到着します」
佐原「よし。直ちに救出部隊は出撃準備だ!」

その時、ブレイバーベースが大きく揺れる。
ブリアン島に近づくブレイバーベースに、
エビラが体当たりを仕掛けてきたのだ!

ギルモア「何事じゃ!?」
パーセプター「心配ない。セイバートニューロン合金で覆われた
 このブレイバーベースには、この程度の突撃などビクともしない!」
万丈「僕がダイターン3で出よう。エルファ、援護を頼む!」
エルファ「了解です!」

ダイターン3がブレイバーベースから出撃し、
エビラとの水中戦が展開される!
すぐさまダイターン3を捕食対象と見做したエビラが、
巨大な右腕の鋏をハンマーのように振り下ろして攻撃して、
もう一つの槍のような細長い鋏となっている左腕に突き刺そうとする。
レッドキングにもぎ取られた左の鋏は、いつの間にか再生していた。

万丈「そうはさせるか! サン・レーザー!」

ダイターン3は頭部からレーザー砲を発射してエビラを牽制。

佐原「ブレイバーベースもダイターン3を援護する。攻撃開始!」
エルファ「光子魚雷発射!」

ブレイバーベースに備え付けられている60門の水中専用誘導型光子魚雷が一斉に発射され、
ほぼ全弾がエビラに命中した!

エビラ「ぎゅああいいいん!!!!!!!」

今の魚雷攻撃によるダメージで、エビラの硬い装甲も相当に劣化した。

エルファ「万丈さん、今から太陽エネルギーをそちらに送信します!」
万丈「了解だ!」

普段なら太陽下でなければ使用できない必殺技サン・アタックも、
ブレイバーベースから充填された太陽エネルギーを送信されることにより、
太陽の光が届かぬ深い海底でも使用可能となるのだ!

万丈「日輪の力を借りて今、必殺のサン・アタック!」

ダイターンクラッシュで粉砕されたエビラは、
粉々に爆散するのであった…。

佐原「すぐに救出部隊を島に上陸させるんだ!」

1143

ファイブレッド「爆発まであと20分…。どうすればいいんだ!」

怪人軍団と戦いながら、ファイブマン達は焦りを募らせていた。
例えここで勝っても、島から脱出する事ができない以上、
20分後には全員島ごと海の藻屑となるしかない。

カニバブラー「さあ、時間がないぞ!」
モグラング「諦めろ。ここがお前達の死に場所なのだ!」

その時、海に轟音と共に巨大な水飛沫が上がった。
エビラを倒したブレイバーベースが海面に浮上したのだ。

ファイブレッド「あれは、ブレイバーベース!」
ファイブブラック「俺達を助けに来てくれたんだ!」

ブレイバーベースから一機の小型輸送機がこちらへ向けて飛び立ち、
そこから救援部隊の戦士達が飛び降りると、岩山の上に並び立った。

1号「仮面ライダー1号!」
2号「仮面ライダー2号!」
V3「仮面ライダーV3!」
RX「仮面ライダーBLACK! RX!!」
サンバルカン「太陽戦隊! サンバルカン!!」
ソルブレイバー「特救指令! ソルブレイン!!」

仮面ライダー1号、2号、V3、RX、サンバルカン、ソルブレイン。
救助隊として選抜された十人のブレイバーズ・ヒーローが揃って名乗りを決めた。

ファイブレッド「おお…! みんな!」
1号「みんな、無事だったか!」
2号「あんまり帰りが遅いんで、迎えに来たぜ!」
V3「Gショッカーの怪人達を倒して、
 早くブレイバーベースでこの島から脱出するんだ!」
アルマジーグ「そうはさせん!
 貴様ら全員、島ごとあの世行きだ!」
ソルジャンヌ「子供達は、絶対に助け出してみせるわ!」
バルイーグル「行くぞGショッカー!」
RX「許さん!」

こうして、集結したヒーロー達と怪人軍団の決戦が始まった。

RX「RX! ロボライダー! ボルティックシューター!」

ロボライダーにフォームチェンジしたRXは、
武器のビーム銃でショッカー戦闘員の群れを薙ぎ倒して行く。

アルマジーグ「俺が相手だ。喰らえ!」
ロボライダー「うわっ!?」

背中を丸めて球体となったアルマジーグの体当たりがロボライダーを弾き飛ばす。

1号・2号「「ライダーダブルパンチ!」」

1号と2号の同時パンチがアルマジーグを跳ね返した。
元の姿に戻ってのたうち回るアルマジーグに、
RXに戻ったロボライダーは必殺剣を突き立てる。

RX「リボルケイン!!」
アルマジーグ「ぐ…おおおおっ!!」

光の刃で貫かれ、アルマジーグは爆死した。

ソルブレイバー「ギガストリーマー!」
ムササビードル「ぎゃぁぁぁっ!!」

ソルブレイバーのギガストリーマーが
上空のムササビードルを蜂の巣にし、墜落させた。

V3「今だ。V3・回転フルキック!!」

仮面ライダーV3のキックがムササビードルに炸裂。
ムササビードルは大爆発する。

バルイーグル「ニューバルカンボールだ!」
バルシャーク「レディー・セット!」
バルパンサー「GO!」

サンバルカンの三人はニューバルカンボールをセットし、
バルパンサーがキック、バルシャークがパンチでパスを繋ぎ、
最後にバルイーグルがシュートを決める。

バルパンサー「ワン!」
バルシャーク「ツー!」
バルイーグル「アタック!!」
モグラング「ぐおおおっ!!」

ニューバルカンボールをぶつけられ、モグラングは弾き飛ばされ爆発した。

ソルドーザー「つあっ!!」
ソルジャンヌ「さあ、みんな早くこっちへ!」

激戦のさ中、ソルドーザーがGショッカー基地の壁を突き破り、
ソルジャンヌが助け出した子供達の避難誘導をする。

アマゾン「大切断!」
カニバブラー「ギェ――ッ!!」

アマゾンライダーの大切断で胸を斬り裂かれたカニバブラーは、
もがき苦しみながら海岸へと逃げて行く。

イクサ「待ちなさい!」
カニバブラー「おのれ、ここで死んでたまるか~!」

海へ飛び込んだカニバブラーは、そのまま逃亡したのであった。

1144

紐男爵「私(ワタクシ)の紐拳を喰らいなさい!」
サボテン将軍「私(ワタシ)のサボテン針鼠も付けるわよ!」
ファイブブルー「うわぁ!」
ファイブピンク「キャァ!」

ゴーマの怪人、紐男爵とサボテン将軍の攻撃を受けるファイブブルーと
ファイブピンク。

ファイブブルー「このぉ、ツインアレイ!」
ファイブピンク「キューティーサークル!」

負けじとファイブブルーとファイブピンクは、それぞれツインアレイと
キューティーサークルで、紐男爵とサボテン将軍を斬り倒す。

紐男爵「くっ。」
サボテン将軍「や、やるわね!」
ファイブレッド「スーパーファイブボールだ!」

いつの間にか他のファイブマンも集まり、スーパーファイブボールを
次々とパスしていき、5人のエネルギーが注ぎ込まれる。

ファイブレッド「スーパーファイブボール!」
紐男爵「ぐぉぉぉぉ!!」

最後にファイブレッドが蹴り上げ、紐男爵は強烈なシュートを受けて
盛大に爆発した。

バース・プロトタイプ「ファイブマン、俺も手を貸すぜ!」

バース・プロトタイプはバースドライバーにセルメダルを投入しセルバッシュモードを
発動し、抽出したエネルギーを290%にまで高めると、セルメダルを一杯にまで
入れたセルバレルパッドを銃口に接続して発動する。

――セルバースト!!

バース・プロトタイプ「おりゃー!」
サボテン将軍「ぎゃぁぁ!」

セルバーストを受けて、サボテン将軍はその場で倒れる。

紐男爵「ううう、まだ終わりませんよ...」
サボテン将軍「そうよ、ここからが本番なんだから・・・巨大化爆弾!」

一度は倒れた紐男爵とサボテン将軍だったが、立ち上がって
巨大化爆弾を発動させ、2体のゴーマ怪人は巨大化するのであった。

1145

ファイブマン「ファイブマシン、発進!」
サンバルカン「ジャガーバルカン、発進!」

ファイブマンとサンバルカンの声に応えて、
両戦隊の巨大メカがブリアン島へ向けて発進する。

ファイブレッド「合体! トリプルジョイント!」

スカイアルファ、キャリアベータ、ランドガンマが変形し合体。
ファイブロボが完成した。

バルイーグル「合体! グランドクロス!」

コズモバルカンとブルバルカンも変形・合体し、
サンバルカンロボとなった。

紐男爵「紐電撃~!!」

紐男爵はファイブロボに紐を巻き付け、高圧電流を流す。

ファイブレッド「ツインカノン!」

ファイブロボの腕のカノン砲から放たれるビームが、
紐男爵の紐を焼き切った。

サボテン将軍「サボテン火炎放射!!」

サボテン将軍の頭部の火炎放射機が火を吹くが、
サンバルカンロボはバルシールドでこれを防ぐ。

バルイーグル「ファイヤーパンチ!」

サンバルカンロボの拳にエネルギーを集中させ、
炎に包まれた強烈なパンチをサボテン将軍の腹に叩き込んだ。

ファイブレッド「止めだ。超次元ソード!」

コクピットのキーボードを操作し、
ファイブレッドは必殺剣・超次元ソードを呼び出す。

ファイブマン「未来を作る子供達の、無限のパワーを知れ!!」
紐男爵「うわぁぁぁっ!!」

必殺の斬撃が紐男爵を斬りつけ、爆死させた。

サボテン将軍「サボテン爆弾~!」

一方、サボテン将軍はサボテン爆弾をサンバルカンロボに投げつけるが、
サンバルカンロボは取り出した太陽剣で全て叩き落とした。
そして剣にプラズマエネルギーが迸り、サンバルカンロボの必殺技が発動する。

バルイーグル「太陽剣・オーロラプラズマ返し!」
サボテン将軍「きゃぁぁぁっ!!」

横一文字の斬撃がサボテン将軍を斬り裂き、大爆発させた。
こうして、ブリアン島に陣取っていたGショッカー怪人軍団は全滅したのである。

1146

巨大なジラを前に苦戦を強いられる青銅聖闘士やガイストクラッシャー達。
このままでは全滅すると思われたその時、ジラに攻撃する者が現れた。

蒼摩「な、何だ!?」
レッカ「あれは!?」

攻撃した方向を見ると、巨大な鳥の姿をしたヘリコプターと
その傍らに鶏の様なヘリコプターと虎の姿をしたジェット戦闘機がいた。
巨大なヘリコプターは通信が回復した事で、シュリケンジャーが呼び出した
天空神。その傍らのヘリとジェット機は、異世界から地球へと帰還した
ゴーオンウィングスのそのパートナーの炎神、トリプターとジェットラスである。

アトム「皆さん!ご無事ですか?」
イエローガンバー「助けにきたぜ、兄ちゃん達!」
龍峰「君は、アトム!?」
レッカ「虎太郎も、何でここに?」

満身創痍となっていた青銅聖闘士達の前に現れたのは、
レッドキングに吹っ飛ばされたアトムとキャンプ場で留守番していた
ガンバーチームだった。

アトム「はい。あの後、漁船に発見されてブレイバーベースで修理を
    受けていたんです」
レッドガンバー「それで、修理を終えたアトムは他のブレイバーズの
         皆さんと救援として駆けつけたんです」
ブルーガンバー「そしたら、怪獣の叫び声がしたので、天界君が
          天空神を呼び出して、こうして助けを連れてやって来ました!」

アトムやガンバ―チームの説明を受けた一同は、再び救援に
駆けつけたヘリコプターの方を見た。彼らは俄然、ジラに攻撃を加える。

シュリケンジャー「飛翔変形、天空神!」
ゴーオンゴールド「ミッションスタートだ!トリプターバタリオット!」
トリプター「OK、アニキ!パタパタパタ」
ゴーオンシルバー「シュリケンジャー達のサポートをするよ!
           ジェットラストラホーク!」
ジェットラス「了解だ、バディ。ギーン!」

天空神に乗り込むシュリケンジャーは、天空神をロボットモードへと
変形させる。ゴーオンゴールドとゴーオンシルバーはパートナーの
炎神であるトリプターとジェットラスと共に、天空神のサポートを行った。

ジラ「―ギャォォォオオオ!」
シュリケンジャー「天空手裏剣!」

ゴーオンウィングスの攻撃に怯むジラに対して、シュリケンジャーは
天空神の胸の着いている天空手裏剣で攻撃。だが、負けじとジラは
尻尾を大きく振り回して、天空神に攻撃した。

ゴーオンゴールド「シュリケンジャー、トリプター達が元の姿でいられる
  時間がそろそろ危うい。トドメを任せたぞ!」
シュリケンジャー「了解。シノビメダル、セット!」

炎神はヒューマンワールド(地球)では、長時間その姿をしていると
存在が崩壊してしまうので、炎神キャストと炎神ソウルに分かれてしまう。
そして、元の姿でいられるのは10分間でしかなかった。
シュリケンジャーは「廻」と書かれたシノビメダルをセットし
カラクリボール10のスピンビーを発動させる。

シュリケンジャー「究極奥義『暴れ独楽』」
ジラ「―ギャァァァス!!」

蜂の姿をした巨大独楽・スピンビーで必殺の究極奥義を発動させる。
究極奥義を受けて、ジラはついに倒れるのであった。

イスカンダル「う~む、余の戦力に欲しいものだ」
アトム「さぁ、皆さん。今の内に、キャンプ場へと戻りましょう!」

天空神とジラの戦いを見ていたイスカンダルは、将来自分の戦力に
欲しいと思った。そして、アトムによって一同はキャンプ場へ戻るのであった。

1147

一方、バラゴンに襲われる子供達。何とか、喰われないように
キャンプ場を目指して逃げているが体力的にそろそろ、限界が来ていた。

バラゴン「ガォォー!」
洋二「ああ~、もうダメだ!」
拳一「弱音を吐くんじゃねえ!」

絶対絶命のピンチのその時、子供達のピンチを救う者が現れた。

ファイバード「大丈夫か、皆!?」
ケンタ「火鳥兄ちゃん!」
ハルカ「火鳥さん!」
ジェットセイバー「キャプテン、助けに来ました!」
星史「ジェットセイバー、お前が来てくれたのか!」

助けに来たのは、宇宙警備隊の所属にして、地球では天野平和
レスキューの一員でもある火鳥勇太郎ことファイバードと
北太平洋をパトロールしているジェットセイバーが駆けつけた。

バラゴン「ガォォオ―」
ファイバード「いかん!」

攻撃された怒りから、バラゴンは口から熱線を吐き出したので、
子供達を守ろうとファイバードが盾となり、その熱を一身に受ける。
続いて、バラゴンを炎を吐くのを止めて、突撃を仕掛けた。

俊介「させるか、ファントムレイン!」
ハルカ「ギガントキャノン!」

だが、またしても救援に駆け付けたのはアルカディアの選ばれし
ドライバーである速水俊介とそのパートナー、ハルカが
ジャイロゼッター、フェアレディZとヒッポカノンに乗って現れた。
彼らの攻撃で、バラゴンは動きを止める。

俊介「大丈夫か?駆流、皆」
駆流「俊介、お前レースに出場していたんじゃなかったのか?」
俊介「お前達が、島で危険な目にあっているって聞いたからな。
    レースをしている場合じゃない!」
ハルカ「ここは、私達が引き受けるから先に行って!」
駆流「分かったぜ!」

世界で開かれるカーレースに出場するべく、今回のキャンプに
参加しなかった俊介だったが、仲間の危機にパートナーのハルカと
共に駆け付けたのである。そして、この場はファイバード達に任せて
子供達はキャンプ場へと急いで、戻るのであった。

ファイバード「ジェットセイバー、俊介、ハルカ。怪獣を止めて
        皆を止めるぞ!」
ジェットセイバー「了解!」
俊介「応、一斉攻撃だ」
ハルカ「私が、ヒポちゃんで後方支援するわ!」

ハルカのヒッポカノンはミサイルを後方から発射した。ミサイルの
雨にバラゴンはこれ以上の攻撃を受けまいと、地中に潜ろうとする。
しかし、ファイバード、ジェットセイバー、俊介のZはそれぞれ
フレイムソード、ジェットソード、ジャスティスソードを構えて
バラゴンに向かって突撃する。

俊介「ファイナルバースト・ファントムレイン」
ジェットセイバー「ジェットディスポーザ」
ファイバード「フレイムソードチャージアップ」
バラゴン「ガォォォォ!」

ミサイルの雨と3機の必殺技によって、地底怪獣バラゴンは
ついに最後を迎えるのであった。

1148

バラゴンからも逃げ延び、高木はるか等に率いられキャンプ場に子供達が戻ってきた。
マグネドンやジラ、バラゴンと戦ってくれた救出部隊も戻ってきて、一同はとりあえず安堵する。

ゴセイピンク「皆、無事でよかった~」
はるか「でも、まだGショッカーの基地には星川先生達が戦っているわ。
    助けにいかないと...」

皆が無事に戻ってきた事で、留守番をしていたゴセイピンクは安堵する。
だが、はるかの言うとおりGショッカーの基地ではファイブマン達が
戦闘中である。一刻も早く助けに行かなければならない、その時!
地響きが起きる。

レッドキング「キシャァァァ―オ!」
仁「だぁぁ、まだコイツ(レッドキング)がいたんだった!」

再び現れたレッドキングに、その場にいる面々は動揺が走る。

大輔「チビモン、もう一度進化出来るか!」
チビモン「ダメだよ、大輔~。さっきの戦いで力を使い果たしたよ」
ゴーオンゴールド「トリプター達も、さっきまで元の姿になっていたからな」
ゴーオンシルバー「少し、時間を置かないと...」

大輔達のデジモンも戦った後なので、力を使い果たし皆幼年期に退化。
ゴーオンウィングスのパートナーの炎神もさっきまで、元の姿だったので
力を使い果たしている。その他にも、ファイバードや天空神達も先の戦闘で
レッドキングを相手にする程のパワーが残っていなかった。

アトム「もう一度、僕が...」
ニンジャホワイト「いいえ、あなたもまだ修理を終えたばかりだわ。
         ここは私が!」

なおレッドキングに挑もうとするアトムを制して、ニンジャホワイトは
「巨大獣将之術」で、ホワイトカークを召喚、さらに「獣将ファイターの術」で
分身であるバトルカークも呼び出した。

ニンジャホワイト「カークビーク!」
レッドキング「キシャ―!」

45mのレッドキングに対して、ホワイトカークは31m、バトルカークは
25mなので、レッドキングよりかは小さいが、武器のカークビークや
空中戦法で立ち向かう。しかし、レッドキングは島が騒がしい事で
気が立っているせいなのか、全然怯む様子は無かった。

レッドキング「キシャァァ!」
ニンジャホワイト「キャァ!」

レッドキングのパワーによって、ホワイトカークやバトルカークは
消え去り、ニンジャホワイトも地上へと落ちてしまう。

斑鳩「鶴姫さん!」
ゴセイピンク「ウィンドライブカード・テンソウ」

ゴセイピンクは風を操るウィンドライブカードをテンソウダーにセットし
風を操って、ニンジャホワイトが地上へと衝突するのを防いだ。

鷹介「ほっ、よかった」
鵺野「だが、このままでは...」
パタリロ「・・・いや、もうすぐ来るぞ!」
鵺野「えっ?」

ニンジャホワイトが無事で、鷹介は安堵するが、依然として立ちはだかる
レッドキングに鵺野は焦りを感じるが、そこにパタリロが「何か来る」と
発言する。

ザッパ~~ン

すると、海の方を見るとエビラとの戦いを終えたブレイバーベースが
浮上するのであった。

エルファ「ブレイバーベース、トランスフォーム! ロボットモード!」

海上に浮上したブレイバーベースは、巨大人型ロボットモードへとトランスフォームした!
その変形システムは、サイバトロンの要塞型トランスフォーマー、メトロフレックスと
フォートレスマキシマス、さらにはバトル級超大型可変万能ステルス宇宙攻撃空母の
トランスフォーメーション機能をも参考に設計・開発された。
身長3000メートルに達する、文字通りの正義の巨神である!

ブレイバーベースロボ「………」
レッドキング「――!? グォォォォ!!!」

体長45メートルに過ぎないレッドキングなど、
もはやブレイバーベースロボから見れば、
そこら辺の蟲を踏み潰すにも等しい有様である。

大輔「すげぇ…!」
イエローガンバー「なんだありゃ…」

まだ島で戦っている子供たちも、
目の前のあまりの巨体に呆気にとられている。

エルファ「…ホーミングレーザー、発射!」

ブレイバーベースロボから発射された
曲進性レーザーの雨がレッドキングに降り注がれる。
レッドキングは断末魔の叫びすら上げる間もなく
あっという間に蒸発してしまった…。

 

 
1149

○エルファ→ブレイバーベースでエビラを倒し、ブリアン島に上陸。
      ロボットモードに変形したブレイバーベースでレッドキングを倒す。
○破嵐万丈→ダイターン3でエビラを倒す。
○星川学=ファイブレッド→ジャガーバンを倒す。ファイブロボで紐男爵を倒す。
○星川健=ファイブブルー→紐男爵とサボテン将軍と戦闘する。
○星川数美=ファイブピンク→紐男爵とサボテン将軍と戦闘する。
○伊達明=仮面ライダーバース・プロトタイプ→サボテン将軍と戦闘する。
○本郷猛=仮面ライダー1号→救出部隊としてブリアン島に上陸。アルマジーグを倒す。
○一文字隼人=仮面ライダー2号→救出部隊としてブリアン島に上陸。アルマジーグを倒す。
○風見志郎=仮面ライダーV3→救出部隊としてブリアン島に上陸。ムササビードルを倒す。
○南光太郎=仮面ライダーRX→救出部隊としてブリアン島に上陸。アルマジーグを倒す。
○飛羽高之=バルイーグル→救出部隊としてブリアン島に上陸。モグラングを倒す。
             サンバルカンロボでサボテン将軍を倒す。
○鮫島欣也=バルシャーク→救出部隊としてブリアン島に上陸。モグラングを倒す。
             サンバルカンロボでサボテン将軍を倒す。
○豹朝夫=バルパンサー→救出部隊としてブリアン島に上陸。モグラングを倒す。
            サンバルカンロボでサボテン将軍を倒す。
○西尾大樹=ソルブレイバー→救出部隊としてブリアン島に上陸。
○樋口玲子=ソルジャンヌ→救出部隊としてブリアン島に上陸。子供達を助ける。
○ソルドーザー→救出部隊としてブリアン島に上陸。子供達を助ける。
●ジャガーバン→島を破壊する時限爆弾を起動。ファイブレッドに倒される。
●アルマジーグ→RXに倒される。
●モグラング→サンバルカンに倒される。
●ムササビードル→ソルブレイバーとV3に倒される。
●カニバブラー→アマゾンとの戦いで傷を負い逃亡。
●エビラ→ブレイバーベースとダイターン3に倒される。

 

○須塔大翔=ゴーオンゴールド→子供達の救出で、巨大ジラと戦闘する。
○トリプター→巨大ジラと戦闘する。
○須塔美羽=ゴーオンシルバー→子供達の救出で、巨大ジラと戦闘する。
○ジェットラス→巨大ジラと戦闘する。
○天界=シュリケンジャー→蒼摩達を助ける為、天空神を呼び出して巨大ジラを倒す。
○アトム→蒼摩達を助けに来る。
○霧隠虎太郎=イエローガンバー→蒼摩達を助けに来る。
○風祭鷹介=ブルーガンバー→蒼摩達を助けに来る。
○流崎力哉=レッドガンバー→蒼摩達を助けに来る。
●ジラ(完全体)→天空神に倒される。 
○火鳥勇太郎/ファイバード→子供達の救出に来て、バラゴンを倒す。
○天野ケンタ→ファイバードに助けられる。
○天野ハルカ→ファイバードに助けられる。
○ジェットセイバー→子供達の救出に来て、バラゴンと戦闘する。
○速水俊介→駆流達を助けに現れ、フェアレディZでバラゴンと戦闘する。
○ハルカ→駆流達を助けに現れ、ヒッポカノンでサポートを行う。
○鶴姫=ニンジャホワイト→ホワイトカークとバトルカークを呼び出して、
      レッドキングと戦闘するが、敗北する。
○エリ=ゴセイピンク→落下する鶴姫を風を操って、助ける。
●レッドキング→ロボットモードに変形したブレイバーベースに倒される。

【今回の新登場】
○火鳥勇太郎/ファイバード(太陽の勇者ファイバード)
 宇宙警備隊太陽方面隊長。普段は天野平和化学研究所のとぼけた
 助手をしている。災害救助用として開発されたアンドロイドに、エネルギー
 生命体が同化しており、ファイバード/グランバードを経てグレートファイバード
 に最強合体する。カイザースのエクスカイザーの事を尊敬している。

○天野ハルカ(太陽の勇者ファイバード)
 ケンタの従妹。両親はドイツに住んでいるが、本人は祖父の天野博士と
 同居しており、家事全般を行っている。勇太郎の顔をデザインした。

○速水俊介(超速変形ジャイロゼッター)
 ロゼッタグラフィーに記された3番目の選ばれしドライバー。アルカディア
 学園中等部2年生で、14歳の天才的なドライビングテクニックを持つ
 レーサーでもある。口癖は「誰であろうと俺の前に走る事は許されない!」
 両親は幼い頃に他界した為、久石司令の下で育ち、壮太の事を弟のように
 思っている。乗機は当初GT-Rを託されていたが、後に愛車である
 フェアレディZがジャイロゼッター化して以来、愛機としている。

○ハルカ(超速変形ジャイロゼッター)
 元ゼノンの戦闘ドライバー。気まぐれだが、ドライバーとしての実力は
 高い。「クロ」という飼い猫でアルカディアでスパイ活動をしていた。
 40年後の世界にいたゴートの娘であるハルカと同一人物かと思われたが、
 実は彼女の毛髪から採取された遺伝子を基に作られたクローン。
 ゴートに真実を伝えるべく、離反。そして現代の世界にとどまる。俊介とは
 「仲間」として信じてくれた事で、やがて好意を寄せるようになる。

 

1150

***ブリアン島・東の平原***

学「爆発まであと5分しかない。みんな急ぐんだ!」

Gショッカーと怪獣達を何とか全滅させ、東の平原のキャンプ場に全員が合流した時には
既に爆発のタイムリミットは目前に迫っていた。

ギルモア「さあ、早くブレイバーベースに乗るんじゃ!」
鵺野「慌てるな。まだ時間はある!」
宗介「パニックを起こすな! 整然と行動しろ!」

総勢百人を超えるキャンプ参加者達が続々とブレイバーベースに乗り込み、
全員が収容された時には、もう爆発1分前になっていた。

佐原「ようし、全員乗ったね?」
数美「大丈夫です。全員いるのを確認しました」
ギルモア「エルファや、急いでブレイバーベースを発進させてくれ」
エルファ「了解。ブレイバーベース、離陸します」

ジェット噴射で空へ急速上昇するブレイバーベース。
そして爆発の刻限が迫る。
5…4…3…2…1…0!!

ドゴォォォォン――!!

バリチウム弾の大爆発によって、
ブリアン島は跡形もなく吹き飛び、海の藻屑となった。

薫「うわぁ…!」
拳一「すげえ…!」
ケンタ「島がぶっ飛んじゃったよ…」
イサミ「綺麗で素敵な島だったのに…」

楽しい事も、大変な事もあった。
新しい友達もできたし、未知の敵とも戦った。
7日間のワイルドでスリリングな思い出を刻んだブリアン島は、
今、轟音と共に地上から姿を消したのであった。


***ブレイバーベース***

ブレイバーベースでブリアン島から脱出した子供達は今までの緊張が途切れ
とにかく用意された料理を食べていた。島ではずっと魚と果実だったので、
久しぶりのパンやラーメン、肉料理にサラダとひたすら食べるのであった。

大輔「よっしゃ、久しぶりのラーメンだ!」ズズズ
レッカ「うぉぉぉ、爆盛りだ!」バクバク
駆流「ご飯、おかわり!」
006「ホホホ。慌てなくても、まだまだ料理はたっぷりあるヨ。
    どんどん食べるよろし!」

子供達の為に、006を始めとする料理人達がたっぷりと料理を
振る舞う。

ハルカ「はい、俊介。あ~ん(愛」
俊介「美味しいな、はるか...」
イサミ「・・・あの、有名レーサーの俊介君に恋人がいたなんて~(泣」
トシ「・・・イサミ(汗」
クッキー「ショック~」
ひろし「・・・クッキー...」

有名なレーサーであり、イケメンの部類である速水俊介に恋人が
いる事にショックを受ける面食いなイサミを始めとする女子達。

ピグモン「キュキュー」

皆と一緒にブレイバーベースに収容され、島から脱出していたピグモンは、
そんな子供達の間をおどけたように跳び回っている。

健「怪獣の中にも、こんな心優しい奴がいたなんてな」
文矢「ああ。Gショッカーの基地を見つけて子供達を助け出せたのは、
 このピグモンのお陰だよな」
レミ「でも、この子の故郷の島も、もう無くなってしまったのね…」
クーコ「ねえ先生、このピグモンどうするの?」
きらら「お別れなんて事には、ならないよね?」
学「そうだなあ…。帰る場所がないわけだし、
 このブレイバーベースの中で保護する事はできないだろうか?」
ギルモア「それはいい。エルファ、どうじゃ?」
エルファ「賛成です。
 ピグモンの毎日の体調管理は、私が担当します」
吼児「じゃあ、またこれからもピグモンに会えるんだ!」
育代「よかったね」
美紀「うん」
鵺野「ああ。ここに来れば、いつでも会える」

子供達がピグモンを取り巻いて喜びの声を上げる。
そんな中、アマゾン・・・山本大介は海を見つめていた。

本郷「どうかしたのか、大介?」
大介「先輩・・・あの時、カニの怪人(カニバブラー)を取り逃がした事が
    気がかりで」

海を見つめている大介に本郷が聞くと、大介はカニバブラーの事を話す。
島での戦いで、大介はカニバブラーの胸を斬り裂きはしたが、奴は
そのまま海へと飛び込み逃げてしまった。大介はこれが気がかりに感じていた。

ギルモア「・・・何事も無ければいいのだがのう」

話を聞いていたギルモアも少し、不安を抱えながら
海を見つめるのだった。

1151

***無幻城・秘密警察長官執務室***

アポロガイスト「………」

アポロガイストは、ブレイバーベースロボがブリアン島沖で戦っている様子が
収められた映像をまじまじと分析しながら見つめていた。
ブリアン島の戦いで一人逃げ帰ってきたカニバブラーが、
これら映像を録画して持ち帰ってきたのだ

アポロガイスト「ブレイバーズの秘密要塞がこれほどまでの
 力を秘めていようとは。まさに恐るべき相手だ…!」
カニバブラー「どうかこの映像データで一つ、作戦司令部のお偉方には
 何卒落とりなしを。へへっ…」
アポロガイスト「フフフ…カニバブラーよ、よくぞこの貴重な映像を持ち帰ってきてくれた。
 秘密警察長官として礼を言うぞ」
カニバブラー「へへへっ…ありがとうごぜいやす」

だが次の瞬間にはアポロガイストのアポロフルーレが
カニバブラーの急所を貫いていた!

アポロガイスト「用の済んだ奴は死ねいっ!」
カニバブラー「そんな…ひどい! ウギャアアア!!!!」

カニバブラーの身体は跡形もなく蒸発してしまった。

アポロガイスト「愚か者めが! 相手を子供だと侮るから痛い目を見るのだ。
 さてと、直ちに対策を練らなければ…」

冷酷非情なアポロガイストは、直ちに持ち帰られた映像データの
更なる詳細な分析を部下たちに命じるのであった。


 

1152

○星川学→子供達をブレイバーベースに乗せて、脱出させる。
     ピグモンをブレイバーベースで保護する事を提案する。
○アイザック・ギルモア→子供達をブレイバーベースに乗せて、脱出させる。
○鵺野鳴介→子供達をブレイバーベースに乗せて、脱出させる。
○相良宗介→子供達をブレイバーベースに乗せて、脱出させる。
○佐原正光→ブレイバーベースを発信させる。
○エルファ→ブレイバーベースを離陸させる。そしてピグモンの体調管理を担当する。
○006→子供達に料理を振る舞う。
○速水俊介→ハルカから料理を食べさせてもらう。
○ハルカ→俊介に料理を食べさせる。
○花丘イサミ→面食いなので、速水俊介に恋人がいた事にショックを受ける。
○真野美紀→ピグモンが保護される事に喜ぶ。
○大山育代→ピグモンが保護される事に喜ぶ、
○山本大介→カニバブラーが逃亡した事が気がかりになる。
○ピグモン→ブリアン島から脱出し、ブレイバーベースに保護される。
●カニバブラー→ブリアン島から逃げ帰るが、アポロガイストに処刑される。
●アポロガイスト→ブリアン島から逃げ帰ってきたカニバブラーを処刑する。

【今回の新登場】
○真野美紀(絶対無敵ライジンオー)
 地球防衛組・出席番号18番。エネルギーチェック、バクリュウオー各種武器類
 セーフティー管理担当で、バクリュウカッター発射担当でもある。飼育委員で
 動物の世話をしている。犬嫌いだったが、後に飼い犬となるシッポと出会った 
 事で克服した。将来の夢は獣医師。

○大山育代(熱血最強ゴウザウラー)
 動物好きで飼育委員であるザウラーズの一員。マッハプテラの動力を
 担当している。マーボー程ではないが、食べる事が好きで、少々太目の体型が特徴。


『赤い星の戦い』-1

作者・ユガミ博士

1153

***火星・クリュス基地***

火星―かつて赤い戦神の星として知られる太陽系第4惑星は、
テラフォーミングの結果、大気と青い海、そして氷の大地が誕生した。
そして幾多の戦いの地となり、現在は火星自治政府を始め、様々な
国家や勢力が混在している。

火星における地球連邦軍の基地であるクリュス基地では、
火星に存在する勢力の一つ、オルバン派のバーム星人が攻撃を
仕掛けてきた為、戦闘が行われる。

ビューン、ビューン

連邦兵A「うわぁ~!」
連邦兵B「だ、脱出する!」

クリュス基地に所属する地球連邦兵はジェガンやダガーL等で
戦闘を行っていたが、バームの戦闘ロボによって戦況は苦しかった。

ゼクス「ヒートロッド!」
ノイン「ゼクス、援護します」

基地を守るべく火星に来ていたプリベンターのエージェントである
ゼクス・マーキス、ルクレツィア・ノインが戦闘ロボを次々と破壊していく。

一矢「ファァァァイブシューター!」

ダイモスのパイロットである竜崎一矢も出撃し、装備している
ファイブシューターを投げて、攻撃していく。

フォウ「バームの戦闘ロボだけじゃなく、キャンベルやボアザンの
    マグマ獣や獣士も混じっているようね」
ビルギット「宇宙連合のキャンベルやボアザンも内乱がおきていると
    噂で聞いていたが、そういった勢力と手を組んだという訳か!」

前大戦でティターンズからプリベンターの一員となったフォウ・ムラサメとロンド・ベル
から転属したビルギット・ピリヨはオルバン派のバームと手を結んだキャンベルや
ボアザンを始めとする宇宙連合の兵器をリ・ガズィに乗って応戦する。

エリカ「・・・一矢、気を付けて」

現在、和平派のバーム星人達の指導者であるリオン大元帥の遺児
エリカはクリュス基地の司令室から愛する一矢達の身を案じながら、
戦いを見守っていた。

 

1154

一方、バームの戦艦ガルンロールの艦橋にはオルバン大元帥の
腹心であるゲロイヤーが戦いの光景を見て、一矢のダイモスや
ゼクスの乗るトールギスⅢ達の活躍により、徐々にこちらの旗色が
悪くなっていた。

ゲロイヤー「う~む、このままではこちらの戦力が・・・(汗」
ダンゲル将軍『おい、せっかく手を貸しに来たのだ!このままではジリ貧だぞ!』
ド・ベルガン『左様。地球攻撃の足掛かりとして、この星は重要な地となる。
        我々としても、この星は制圧すべきなのだ』

オルバン派のバームに手を貸すべく、戦力を引き連れてやってきた
キャンベルのダンゲル将軍とボアザンのド・ベルガンはモニターを
通じて、この戦況のどうすべきかとゲロイヤーに問いかける。

ハザード『お困りの様ですなあ、ゲロイヤー殿』
ゲロイヤー「貴様は確か、ハザードとかいう地球人の裏切り者か!」
ハザード『間もなく、増援が到着します。そうすれば、この戦況も瓦解するでしょう』
ゲロイヤー「おお、それはありがたい(・・・どうも、こ奴は信用出来ないなぁ)」

通信に割り込んできたのは、野心の為に地球を裏切った元火星開発局局長
ハザード・パシャだった。ニタニタした顔をしながら、ゲロイヤーに増援が来る事を
告げる。ゲロイヤーは増援が来る事を喜ぶが、内心はハザードをイマイチ
信用が出来なかった。

フォウ「あれは!?」

そして、ハザードが言う増援―それは、外宇宙の途中でレジェンドラの勇者や
コズモレンジャーJ9達と戦ったゴステロ率いるグラドスのTS(テラーストライカー)
軍団やアストラギウス銀河から傭兵として雇ったAT(アーマード・トルーパー)乗り
が宇宙連合の増援として加わった。

ゴステロ「はははは、ぶっ潰してやるぜ!」
フォウ「くっ、何て機動性なの!」
ビルギット「やられた!基地に戻る...」

ゴステロのダルジャンによる機動性によって、フォウとビルギットが乗る
リ・ガズィが撃墜され、2人はリュクス基地に帰投する。

ゼクス「・・・アストラギウス銀河のATか。厄介だな」
ノイン「ゼクス。私が引き付けますので、あなたはメガキャノンをお願いします」
ゼクス「了解した。頼むぞ、ノイン!」

ノインの乗るトーラスはATを引き付けて、一か所に集めてゼクスの乗る
トールギスⅢのメガキャノンが火を吹いて、撃墜していく。しかし、かなりの
数が投入しているのと、宇宙連合のマグマ獣や獣士、戦闘ロボがまだ
健在しているので、まだ苦戦を強いられている。

ゲロイヤー「よし、このまま基地を制圧するのだ!」

ゲロイヤーの命令で、戦闘ロボ達が基地に迫る。だが、そこに...!

ルリ「グラビティ・ブラスト、発射して下さい」
ハーリー「グラビティ・ブラスト、発射しまーす!」

ドゴーン、ドゴーン

ゲロイヤー「な、何だ!?」

突然、遠方からの強力な重力波が基地に集まっていたバームの戦闘ロボが
破壊される。そして現れたのは、白い戦艦―ナデシコCだった。

一矢「あれは、ナデシコか!」
京四郎@通信『一矢、地球から援軍を呼んだぜ!』
一矢「京四郎、無事だったか!」

夕月京四郎は一矢に通信を送り、援軍としてナデシコCを連れてきた事を
伝える。そして、ナデシコから3機のエステバリス、ゴッドマーズと
コスモクラッシャー、ゴッドシグマ、バルディオス、そして京四郎とナナが乗る
ガルバーFXⅡが出撃する。

ドギューン

ゴステロ「ぐわぁ!!」
エイジ「ここにいたか、ゴステロ!」
ゴステロ「てぇめぇは、エイジ!この星に来やがったか!」

ゴステロの乗るダルジャンを攻撃したのは、エイジのレイズナーだった。
そして、J9の乗るブライガー、JJ9のサスライガー、タクヤ達レジェンドラの
勇者達が現れた。

ブルース「どうやら、かなりお取込み中の様だね」
アイザック「諸君、一矢達に加勢をするぞ!」

敵の増援に対して、一矢達の方にも頼もしき援軍が現れるのであった。

 

1155

○ゼクス・マーキス→トールギスⅢに乗って、クリュス基地を守る。
○ルクレツィア・ノイン→トーラスに乗って、クリュス基地を守る。
○竜崎一矢→ダイモスに乗って、クリュス基地を守る。
○エリカ→リュクス基地の司令室から、一矢の身を案じる。
○夕月京四郎→一矢にナデシコを連れて来た事を通信で伝える。
○フォウ・ムラサメ→リ・ガズィに乗り、クリュス基地を守るが
   ゴステロのダルジャンに撃墜され、基地に戻る。
○ビルギット・ピリヨ→リ・ガズィに乗り、クリュス基地を守るが、
   ゴステロのダルジャンに撃墜され、基地に戻る。
○ホシノ・ルリ→クリュス基地に集まっていた戦闘ロボに
   グラビティ・ブラストを放つ命令を出す。
○マキビ・ハリ→グラビティ・ブラストを放つ。
○アルバトロ・ナル・エイジ・アスカ→ゴステロの乗るダルジャンを攻撃する。
○ブルース・カール・バーンスタイン→一矢達の増援として現れる。
○アイザック・ゴドノフ→一矢達の増援として現れる。
●ゲロイヤー→ガルンロールの艦橋から指揮を執る。
●ダンゲル将軍→ゲロイヤーに手を貸す。
●ド・ベルガン→ゲロイヤーに手を貸す。
●ハザード・パシャ→ゲロイヤーに増援としてゴステロとAT乗りを送る。
●ゴステロ→ゲロイヤー達の増援として、ダルジャンで出撃。フォウと
     ビルギットを撃墜するが、エイジから攻撃を受ける。

 

1156

【今回の新規登場】
○ゼクス・マーキス/ミリアルド・ピースクラフト(新機動戦記ガンダムW Endless Waltz)
 元OZ特佐で、サンクキングダムの嫡子であり、リリーナの実兄。OZ時代は
 「ライトング・バロン(後にライトニング・カウント)」と呼ばれるエースパイロットだったが、
 革命組織「ホワイトファング」の首領となり、世界に反旗を翻すが、現在はプリベンターの
 一員となる。コードネームは『ウィンド』。OZ-00MS2BトールギスⅢのパイロット。

○ルクレツィア・ノイン(新機動戦記ガンダムW Endless Waltz)
 元OZ特尉。イタリア貴族の血筋で、前髪が特徴の女性士官。ゼクスとは士官学校時代
 からの付き合いで、好意を抱いている。コードネームは「ウォーター」。主にトーラスに乗る。

○竜崎一矢(闘将ダイモス)
 ダイモスのパイロットである空手の達人。ダイモスの開発者である竜崎勇博士の
 息子で、スペースダイモビックで宇宙へダイモライト探索を行っていたが、バーム軍
 侵攻の際に、地球へと戻り、ダイモスに乗って戦う事になる。激しい戦火の中、
 バーム星人のエリカと激しい恋に落ち、様々な困難を乗り越えて彼女と愛を育み、
 平和の為に戦い続けていく。

○エリカ(闘将ダイモス)
 暗殺されたバーム星人の指導者リオン大元帥の遺児で、リヒテル提督の妹。
 戦火の中、記憶喪失となり、一矢に保護された事を切欠に、お互い愛し合う
 ようになる。記憶を取り戻た後はバーム星解放組織の中心として平和活動に
 励むようになる。紆余曲折を経て、一矢と結ばれた。

○フォウ・ムラサメ(機動戦士Ζガンダム)
 「ムラサメニュータイプ研究所」で4番目に作られた強化人間の兵士。
 研究所に入る前に失った過去の記憶を取り戻す為、サイコガンダムに乗って戦う。
 カミーユと惹かれあうが、キリマンジャロで再会した時にカミーユを庇って死亡した。

○ビルギット・ピリヨ(機動戦士ガンダムF91)
 地球連邦軍のモビルスーツパイロット候補生。 クロスボーン・バンガードのフロンティアIV襲撃の際、
 練習艦スペース・アークのレジスタンスに参加し、クロスボーン・バンガードと戦うことになるが、
 バグの猛攻を避けきれず戦死する。皮肉屋な一面がある。

●ゲロイヤー(闘将ダイモス)
 オルバン大元帥の腹心で、秘密警察を率いている。地球とバームの交渉会議に
 参加してリオン大元帥と竜崎勇博士を暗殺した張本人。またリヒテルを
 失脚させて海底城の指揮官となったが、終盤リヒテルに殺害される。

●ダンゲル将軍(超電磁ロボ コンバトラーⅤ)
 キャンベル星の将軍。オレアナの破壊後、兄であるワルキメデスと共に
 女帝ジャネラに従い地球に現れ、キャンベル星の地球侵攻の新たな将軍となる。
 筋肉質の巨体で、左腕はハサミ状の義手となっている武闘派。力押しの戦術を
 得手とするが、戦況が自分に有利な方向へ傾くと、調子に乗り易くなる悪癖がある。

●ド・ベルガン(超電磁マシーン ボルテスⅤ)
 ド・ズールの後任として赴任した皇帝派の将軍。常にマキシンガル合金で
 造られた鎧を着ている。皇帝の密命で、ハイネルの暗殺に失敗し、彼の部下となり
 鎧獣士の開発をして協力するが地底城崩壊時にハイネルを解任して
 戦力を引き上げさせた。ド・ズールの弟らしいが、本編では触れられていない。


『赤い星の戦い』-2

作者・ユガミ博士

 

1157

ゲロイヤー「くっ、こうなれば残っている戦力を投入せよ!」
ダンゲル将軍「ゲロイヤーだけに任せておけん。俺も出撃する!」

現れた増援を前に、ゲロイヤー達は激しく狼狽える。ゲロイヤーの指示の元
残っている戦闘ロボやマグマ獣、鎧獣士等の戦力が投入される。
戦艦で控えていたダンゲル将軍もマグマ獣・マグナムに乗って出撃した。

タケル「・・・ギシン星の戦闘機はいないのか」
ケンジ「油断はするな、タケル。まずは、この戦況をどうにかするのが先だ!」

ゴッドマーズで出撃したタケルだが、この戦いにギシン星の戦力がいない事に
疑問を抱くが、ケンジから今起きている戦いに集中するように言われる。

ガイ「おお~、まさかダイモスだけじゃなくブライガーやサスライガー、
   レジェンドラの勇者ロボにも会えるなんて、ラッキーだぜ!」
リョーコ「燥ぐんじゃねえ、山田!撃墜するぞ!」
ガイ「おい、俺の名はダイゴウジ・ガイだって言ってんだろ!魂の名で呼べ!」
ルリ「皆さん、お喋りはそこまでにして下さい。ナデシコは基地上空に固定。
   出撃した皆さんは、敵の撃墜をお願いします」
サブロウタ「了~解。それじゃあ、狙い撃つとしますか!」

ガイとリョーコの口喧嘩を止めたルリの指示により、サブロウタ達は
基地を守るべく、攻撃を始める。

闘志也「ゴッドストリング!!」
ガルムス「グワァァー!」
マリン「ショルダーキャノン!」
デスラー「グゥゥ-」

闘志也の乗るゴッドシグマはゴッドストリングで、マグマ獣ガルムスを倒し
マリンの乗るバルディオスで鎧獣士デスラーをショルダーキャノンで撃ち落とす。

キッド「あっち(ナデシコ達)も、やるねぇ~」
アイザック「我々は、敵の戦艦を落とす!諸君、行くぞ!」
ブルース「了解した!」
タクヤ「よ~し、悪者退治頼むぜ!」
スカイゴルドラン「了解した、主!」

アイザックの号令の下、ブライガー、サスライガー、スカイゴルドラン達
レジェンドラの勇者達はゲロイヤーの乗る戦艦やド・ベルガンの乗る旗艦
スカルークに向かって、攻撃を始める。

ダンゲル将軍「戦艦を撃ち落とさせはせんぞ!」
一矢「待て、俺が相手だ!ダブルブリザード!」

ブライガー達の前に立ちはだかるダンゲル将軍のマグナムだったが、
一矢のダイモスが前に立ち、ダブルブリザードをぶつける。

一矢「必殺烈風ダイモキック!」
ダンゲル将軍「何だとぉ!」

そしてダイモスの飛び蹴りを浴びせる『必殺烈風ダイモキック』が決まる。

タクヤ「今の内だ、スカイゴルドラン!」
カズキ「ゴッドシルバリオン!」
ダイ「レオンカイザー!」
スカイゴルドラン「応、超電磁ストーム!」
ゴッドシルバリオン「ツインビーム!」
レオンカイザー「ナギナタソード!」

アドベンジャーからタクヤ、カズキ、ダイはそれぞれスカイゴルドラン、
ゴッドシルバリオン、レオンカイザーに命令して戦艦とスカルークへと攻撃する。
その後方からはブライガーとサスライガーが支援攻撃を行った。

ド・ベルガン「いかん、スカルークは戦線を離脱する!」
ゲロイヤー「ま、待て我々も撤退だ!」

大ダメージを与えられたゲロイヤーやド・ベルガン達の
戦艦やスカルークが撤退する。

ハザード@通信『ゴステロ、最早この戦場に意味は無い。撤退しろ!」
ゴステロ「ちっ・・・今度こそ、てめぇを倒すぜ。げひゃひゃひゃ!」
エイジ「待て、ゴステロ!」

ハザードからの通信で、撤退するように言われたゴステロは捨て台詞を
吐いて、エイジのレイズナーの前から姿を消す。そして、残っていた
戦闘ロボ達も破壊され、雇われていたAT乗りも戦況が悪くなった為、
独自に逃げ出した。

>>1158

***クリュス基地・司令室***

エリカ「無事で何よりです。一矢...」

戦闘が終わり、司令室で様子を見ていたエリカは一矢が
無事な事に、安堵する。

北辰「・・・安堵したのであれば、我らと共に来てもらおう」
エリカ「―!」
マルガレーテ「な、何者です。あなた達は!?」

突然、司令室に現れたのは北辰と部下である北辰衆だった。
北辰衆の登場により、司令室にいた人間の間に動揺が走り、
エリカの侍女であるマルガレーテはエリカを守るように前に立ち
北辰達を問い詰める。

フォウ「危ないッ!」
ビルギット「こいつら、どこから入ったんだ!」

司令室に戻ってきたフォウとビルギットはエリカを守る為
携帯している銃を北辰達に向ける。

北辰衆A「ふん!」
北辰衆B「てりゃ!」
フォウ「きゃ!」
ビルギット「うわぁ!」

北辰衆2名が瞬時に、フォウとビルギットの前に現れると体術で2人を
あっという間に無力化する。同じように他の北辰衆達も他の司令室の
人間を襲って無力化した。

北辰「では、改めて我らと共に来てもらおう」
エリカ「・・・分かりました!」
マルガレーテ「おひいさま!」
北辰「・・・素直でよろしい」

エリカはこれ以上の被害を出さない為にも、北辰に従い
エリカ達は北辰に連れてかれるのであった。

******

そして連絡を受けて、一矢達は基地へと戻ったが時は既に遅く
エリカ達は連れ去られた後だった。

一矢「くそぉ、俺がもっと早く戻れば!」
フォウ「私達がついていたのに...」
ビルギット「本当に申し訳ない!」

エリカが連れ去られた事にショックを受ける一矢。フォウやビルギットも
不甲斐無い自分に申し訳なく、謝る。

ルリ「北辰がいたという事は・・・やはり、この火星に『火星の後継者』は
   いるようですね」
アイザック「我々、J9も独自にエリカ代表の行方を探そう」
ブルース「うむ、我々JJ9も同じだ」
一矢「・・・ありがとう。(待っていろ、エリカ。俺がかならず助け出す)」

元々、『火星の後継者』を追って火星へとやって来たルリはその真偽が
本物だという事が分かり、アイザックやブルースはそれぞれ独自に
『火星の後継者』を探す事を決める。一矢もその申し出に喜び、エリカを
助け出す事を強く決意するのであった。

ダイ「・・・僕達はどうしよう?僕らもエリカさんを探すのを手伝った方が
   いいかな?」
ルリ「いえ、ここは私達に任せて下さい。貴方達も宇宙を旅していたので、
   そろそろ家に帰った方がいいでしょう」
キラケン「そういや、地球じゃあ、ブレイバーズに加入した子供達のキャンプが
 あったのう」
雷太「ああ、確か怪獣が出て、何日も閉じ込められたが無事に帰る事が
  出来たんだったなあ」

タクヤ達は自分達も火星に残り、エリカを探すのを手伝うべきか聞くと
ルリから、ここは自分達だけで良いと言う。そして、キラケンと雷太は
地球ではブレイバーズに参加した子供達によるキャンプが行われ、
怪獣が出たが、無事脱出した事を話す。

タクヤ「何ぃ~、そんな面白イベントが起きていたのか!
   こうしちゃいられねえ。戻るぞ、カズキ、ダイ!」
カズキ「タ、タクヤ!」
ダイ「待ってよ、タクヤ君!」

ブレイバーズの話を聞いて、タクヤはこうしてはいられないと
カズキやダイを引き連れて、アドベンジャーの下へと戻る。
そして残ったメンバーは、連れ去られたエリカやバーム星人に協力
している宇宙連合を探すべく行動を移すのであった。

 

1159

●ゲロイヤー→戦艦から指揮を執っていたが、撤退する。
●ダンゲル将軍→マグマ獣マグナムで出撃するが、ダイモスとの戦闘で撤退。
●ド・ベルガン→スカルークから指揮を執っていたが、撤退する。
○明神タケル→ギシン星の戦力がいない事に疑問を抱く。
○ホシノ・ルリ→ナデシコCから、戦闘を指揮する。
○ダイゴウジ・ガイ→エステバリスで出撃し、戦闘する。
○スバル・リョーコ→エステバリスで出撃し、戦闘する。
○タカスギ・サブロウタ→エステバリスで出撃し、戦闘する。
○壇闘志也→ゴッドシグマで出撃し、マグマ獣ガルムスを倒す。
○吉良謙作→タクヤ達に、ブレイバーズの事を話す。
○マリン・レイガン→バルディオスで出撃し、鎧獣士デスラーを倒す。
○北斗雷太→タクヤ達に、ブレイバーズの事を話す。
●マグマ獣ガルムス→ゴッドシグマに倒される。
●鎧獣士デスラー→バルディオスに倒される。
○アイザック・ゴドノフ→戦闘後、エリカを探す事に協力する。
○ブルース・カール・バーンスタイン→戦闘後、エリカを探す事に協力する。
○原島拓矢→レジェンドラの勇者達に攻撃の指示を出す。戦闘後、地球へと向かう。
○時村和樹→レジェンドラの勇者達に攻撃の指示を出す。戦闘後、地球へと向かう。
○須賀沼大→レジェンドラの勇者達に攻撃の指示を出す。戦闘後、地球へと向かう。
○ドラン=スカイゴルドラン→レジェンドラの勇者達と共に戦艦とスカルークに攻撃する。
○竜崎一矢→ダンゲル将軍のマグナムを倒す。
○エリカ→北辰に連れ去られる。
○マルガレーテ→エリカと共に連れ去られる。
○アルバトロ・ナル・エイジ・アスカ→ゴステロと戦闘する。
●ゴステロ→エイジと戦闘していたが、ハザードからの通信で撤退する。
●ハザード・パシャ→ゴステロに撤退命令を出す。
○フォウ・ムラサメ→エリカを助けようとするが、北辰衆にやられる。
○ビルギット・ピリヨ→エリカを助けようとするが、北辰衆にやられる。
●北辰→北辰衆を引き連れて司令室を襲い、エリカを連れ去る。

【今回の新規登場】
○マルガレーテ(闘将ダイモス)
 エリカの侍女であるバーム星人の女性。リヒテルとエリカの乳母で
 あり、それぞれ「若」「おひいさま」と呼ぶ。

●マグマ獣ガルムス(超電磁ロボ コンバトラーV)
 ケント星で捕獲した宇宙生物を戦闘用に改造したマグマ獣。(原作は
 どれい獣)目の下に口がある上下反転したような顔が特徴。背中に
 トゲの付いた2つの外装を装備している。これを閉じて球状になって
 突撃する。

●鎧獣士デスラー(超電磁マシーン ボルテスⅤ)
 カブトムシの様な巡航形態から人型の戦闘形態に変身する鎧獣士。


『砂漠のボーイ・ミーツ・ドリフターズ』-1

作者・ユガミ博士、凱聖クールギン

1160

***東京・都立陣代高校***

林水「なるほど…。夏の終わりのちょっとした冒険といったところか」

ブレイバーズのブリアン島キャンプから何とか無事帰国した千鳥かなめは、
陣代高校の生徒会室で、生徒会長の林水敦信に長々と土産話を語っていた。

かなめ「ちょっとどころの騒ぎじゃありませんでしたよ。
 もう怪獣は出るわ、Gショッカーには攫われるわ、
 終いには島は大爆発して消し飛んじゃうわで、本気で死ぬかと思いました」
林水「…と言う割には、まんざらでもなかったような顔だが?」
かなめ「まあ、楽しかったって言えば楽しかったですけどね。
 海は綺麗だったし、大勢の子供達と仲良くなれたし、
 後はみんなでバーベキューにして食べたタコの怪獣が、なかなか珍味でした」
林水「ともかく、キャンプの手伝いの任務ご苦労だった。
 ところで相良君はどうしているかね?」
かなめ「ソースケは…、何かまた急用みたいで、
 5時限目から欠席してます」

ミスリルのサージェントである相良宗介は、
ブリアン島から戻って早々、新たな任務のためメリダ島基地へ召集されたのだった。

林水「ふむ…」

林水は思案顔で机の上の新聞を手に取り、国際面を開いて熟読する。
サラジア軍がアダブとの国境近くで挑発とも取れる軍事演習を行ない、
あわや中東戦争勃発の危機になった――と、その新聞は報じていた。

林水「…嫌な雲行きだな」

西の空から流れて来る淀んだ暗雲を眺めて、林水は呟いた。


***サラジア共和国・副大統領官邸***

サラジア共和国副大統領、アフマド・アルハザード。
彼の前半生は謎に包まれており、サラジアでは誰もそれを知らない。

秘書N「昨日のサラジア軍による大規模演習について、
 アダブ王国政府から改めて抗議の文書が届いています」
アルハザード「フン、相当怖気づいたようだな。
 アメリカ政府は何と言っている?」
秘書R「アメリカはこの件に関して沈黙を守っています。
 現在まで、いかなる声明もホワイトハウスからは発表されていません」
アルハザード「マイケル・ウィルソンめ。
 アメリカの手前勝手な中東政策など、
 いつか根底から覆してくれるわ」

熱いコーヒーをすすったアルハザードは、
机の上の書類をまとめている二人の女性秘書を眺めて満足そうにほくそ笑んだ。

秘書N「副大統領、いかがなされましたか…?」
アルハザード「いや、どうしたという程の事でもない。
 ただ、お前達も随分大きくなったと思ってな」
秘書R「急に何を仰せられます…?」
アルハザード「憶えているか?
 お前達はまだ小さかった頃、身寄りのない孤児だったのを私が拾い、
 今日まで手塩にかけて育てたのだ」
秘書N「そのご恩は、一生忘れません」
秘書R「副大統領のためならどんな事でも行ない、
 恩義に報いたいと思っています」
アルハザード「フフフ…。それは祝着。
 だが、私は今になって一つ後悔している事がある…。
 昔、私に仕えていたカシムという少年兵を憶えておろう。
 今では立派な若者になっておるはずだが、
 もしあの男を手放さず、お前達のように懇ろに育てていれば、
 今頃は奴もお前達と同じく、私の忠実な部下として働いていたのではないか…? とな」

アルハザードはそう言って回想に浸った。
カシムという少年が彼の元にいたのは数年前の事である。
今、そのカシムがどこで何をしているのかアルハザードには知る由もない。
いや、ないはずであった――。

1161

それは、アルハザードが副大統領になる前の事である。

秘書N「お屋敷の門前で、アルハザード様にお仕えしたいと申している者がいますが…」
アルハザード「ほう、傭兵の志願者か。ここへ通せ」

まだ政情不安定だった当時のサラジアでは、
政治の世界にテロリズムが持ち込まれる事は決して珍しくなかった。
一議員から副大統領へ昇り詰めるまでの間に、
栄達の影でアルハザードが始末してきた政敵は数知れないし、
アルハザード自身も、何度となく政敵に暗殺されそうになりながら生き延びている。
護衛や殺し屋として、多数の傭兵を配下に抱えていたアルハザードはある日、
仕官してきた一人の少年兵を面接した。

アルハザード「ふうむ…。君の名前は?」
宗介「カシム、であります」
アルハザード「歳はいくつかね」
宗介「14歳であります」
アルハザード「出身は? アラブ系の顔には見えんがね」
宗介「日本であります。ただし、幼少の頃にいただけですので、
 日本の事はよく憶えておりません」
アルハザード「ほほう日本人か。面白い。採用しよう。
 私の屋敷で見張り番として働きなさい」

カシム――本名は相良宗介。
日本人という点に興味を引かれ、アルハザードはこの少年を雇ってみる事にしたのだが、
まだ年少でもあり、その実力には半信半疑であった。

秘書N「提出された履歴書によれば、
 彼はソ連の特殊機関ナージャで訓練を受けた後、
 ヘルマジスタンでゲリラとして活動していたとの事ですが…」
アルハザード「本当かどうかは分からんな。
 自分を高く売るためのでたらめかも知れんが、まあ構わん。
 子供の背伸びだとしたら可愛いものだ」

余りにも波乱に富んだ宗介の生い立ちについては、
さすがのアルハザードもすぐには信じる気になれなかった。

秘書R「あのような子供が、役に立つのでしょうか?」
アルハザード「役に立たなくとも良い。
 なかなかの美少年ではないか。傍近くに置いておくだけで目の保養になる」

アルハザードに気に入られ、
ともかく他の傭兵達と屋敷の警護をするようになった宗介。
そんな彼に、本領発揮の機会が間もなく訪れる――。

1162

その夜、アルハザードは不吉な夢を見た。
蒸し暑い南の国で、自分がマラリアに苦しみ死んで行くという悪夢である。
この夢を見たのは一度や二度ではない。
目を覚ましたアルハザードは立ち上がり、水を飲もうと寝室を出た。
寝室が轟音と共に真っ赤な爆炎に包まれたのは、その直後であった。

アルハザード「…!?」

ロケットランチャーの一撃が窓ガラスを破り、彼のベッドに命中したのだ。
そんなはずはない……とアルハザードは訝った。
屋敷の内外では、精強な傭兵達が寝ずの見張り番をしている。
彼らを倒さない限り、狙撃などできるわけがないのだ。

アルハザード「…何事だ!?」

室内で銃声が聞こえたので、アルハザードは戦慄した。
敵がもう屋敷内に踏み込んで来たのか…?
しかし、リビングルームで銃を撃っているのは敵ではなかった。

アルハザード「…カシム!?」
宗介「ご主人様! 敵襲です!
 殺し屋がこのお屋敷を包囲しています!」

そう言いながら、宗介は窓の外に向けてアサルトライフルを撃ちまくる。
庭の木の上にいた敵が撃ち落とされたのが、闇の中でも分かった。

宗介「使用人のハッサンが敵に内通し、
 庭へ殺し屋を入れてしまったようです。彼は逃げました」
アルハザード「他の兵どもは何をしている!?
 ユーゼフ! アブー! オベイド! 早く馳せ参じぬか!」
宗介「三人とも既に射殺されました。
 残っているのは自分だけであります」
アルハザード「何だと…!?」

アルハザードは驚愕した。
信頼を置いている三人の屈強な傭兵がいとも簡単にやられた事も驚きだったが、
それ以上に信じられないのは、彼らを倒すほどの強敵を相手に、
この少年が一人で互角に渡り合っているという眼前の事実である。

宗介「ここは危険です。お下がりを!」

ソファーを盾にしてアサルトライフルを撃ちながら、
声に一分の焦りもなく宗介は言う。

アルハザード「(あの経歴は本物だったか…)」

ソ連の特殊機関ナージャで訓練され、
ヘルマジスタンのゲリラとして鍛え抜かれた宗介の確かな実力を
アルハザードもここに来て認めざるを得なかった。

アルハザード「お前達は無事か」
秘書N「アルハザード様!」
秘書R「このような不始末、申し訳ございません!」
アルハザード「早く私を夜の闇に包め…!」

屋敷を包囲していた暗殺者達が一瞬で死体に変わったのは、
それから数分後の事であった。
これには宗介も驚いたが、とにかく敵が一掃されたのを確認し、
アルハザードの元へ駆け寄る。

宗介「ご主人様、お怪我はありませんか」
アルハザード「おおカシムよ…。よくやってくれた。
 お前のような優秀な戦士を配下に持てて光栄に思うぞ…」

宗介の強さを大いに称えたアルハザードだったが、
同時に底知れぬ恐怖も感じていた。
もし敵に買収されたのがハッサンではなくこのカシムだったら、
さしもの自分も命は無かったのではあるまいか――。

結局、猜疑心に苛まれたアルハザードは、
宗介を長くは傍に置いておかなかった。
理由をつけて契約を更新せず、宗介を解雇したのである。
羽振りのいいアルハザードから多額の報酬を受け取った宗介は多くを語らず、
また次の傭兵稼業へと旅立って行った。
彼がミスリルに所属するようになる、わずか1年前の事であった。

1163

***メリダ島・ミスリル西太平洋戦隊基地***

夕刻――。
召集を受けてメリダ島へ急行した宗介は、
テレサ・テスタロッサ大佐とリチャード・マデューカス中佐に謁見した。

宗介「お呼びでありますか、大佐殿」
テッサ「お待ちしていました、サガラさん。
 かなめさんはお元気ですか?」
宗介「はっ。変わりありません」
テッサ「ブリアン島では、二人きりのバカンスを満喫されたそうですね…」
宗介「い、いえ…。他の子供達との合同キャンプでしたので、
 決して二人きりというわけでは…(汗」
マデューカス「あ~、ゴホン…!」

話が妙な方向に逸れそうになったところで、
副長のマデューカスが咳払いをし、一歩進み出て宗介に訊ねる。

マデューカス「ところで軍曹、
 近頃の中東情勢については把握しておるかね?」
宗介「はっ。相変わらず緊張状態にあると理解しております。
 昨日、サラジア軍がアダブとの国境付近で軍事演習を行ない、
 アダブ側も軍を出動させて一触即発の事態になったという件は耳にしました」
マデューカス「よろしい。
 君を呼んだのは他でもない、そのサラジアについての事だ。
 承知の通り、近年のサラジアの発展に伴う急速な軍備拡張は、
 ただでさえデリケートな中東のパワーバランスを大きく変動させる危険性がある」
テッサ「特に危険と見られているのは、
 副大統領を務めているアフマド・アルハザードという人物です。
 カリスマ性に優れた敏腕政治家として国民の多大な支持を集めていますが、
 その経歴には謎が多く、とりわけ政界へ進出する前の半生についてはほとんど分かっていません」

アルハザードの名を出されて、宗介の表情がわずかに引き攣ったのを
テッサもマデューカスも見逃さなかった。

マデューカス「だが、一つだけはっきりしている事がある。
 アルハザードの素性が何であれ、彼は覇権主義の野心家であり、
 将来的には中東戦争や、更に大規模な世界大戦をも引き起こしかねんという事だ。
 ここ数ヶ月のサラジア軍の活発な示威行動は、その前兆と見る事もできる」
テッサ「私達ミスリルとしては、ここで一度サラジアの内情について、
 そしてアルハザードという人物について、
 今の内に可能な限り洗い出してみる必要があると考えています」
宗介「偵察任務、というわけですね」
マデューカス「本来ならば、本件はインド洋戦隊の管轄だが…。
 敢えて君が選ばれた理由は一つ。
 君はかつてアルハザードの傭兵部隊に属しており、
 サラジアに土地勘があるばかりか、アルハザードの手の内をよく知っている」
テッサ「サラジアへの潜入は危険を伴います。
 しかし、あの国の地理、アルハザードの屋敷の内部構造、
 彼が抱える傭兵部隊の戦力、そしてアルハザードの人となり…。
 サガラさん、あなたはそれらについて、
 ミスリルの他の誰よりも実際の経験に根差した生の知識があります」
宗介「了解しました。
 相良宗介軍曹、サラジアへ出動します!」

準備を整えた宗介は、メリダ島からその足でサラジアへ直行した。


○相良宗介→かつてアルハザードに傭兵として雇われていた。偵察のためサラジアへ向かう。
○テレサ・テスタロッサ→相良宗介を偵察のためサラジアへ派遣する。
○リチャード・マデューカス→相良宗介を偵察のためサラジアへ派遣する。
○千鳥かなめ→林水敦信にブリアン島キャンプの土産話を語る。
○林水敦信→千鳥かなめからブリアン島キャンプの土産話を聞く。
●アフマド・アルハザード→かつて相良宗介を傭兵として雇っていた。

【今回の新規登場】
○林水敦信(フルメタル・パニック!)
都立陣代高校3年生で、生徒会長を務める。
類稀なる頭脳の持ち主で、本来はもっと上のランクの高校へ行けたはずだが、
訳あって陣代高校へ入学。以来、大物政治家である父親とは不仲になる。
株で生計を立てており、生徒会は彼が資産運用によって10倍に膨らませた
「C会計」なる怪しげな資金源によって運営されている。
相良宗介からは会長閣下と呼ばれており、何かが通じ合ってしまう仲。


『砂漠のボーイ・ミーツ・ドリフターズ』-2

作者・ユガミ博士、凱聖クールギン

1164

***サラジア共和国・首都***

中東にあるアラブ首長国連邦の首都ドバイ同様、科学技術で
発展し続けるサラジア共和国の首都。
その首都を今のご時世にしては、古めかしいアラビアナイトに
登場するような出で立ちをした3人の男女が歩いていた。

アリババ「一体、ここは何処なんだよ」
モルジアナ「・・・このような巨大な建物は、今まで見た事がありません」
アラジン「ここは、僕達がいた世界とは別の世界だね」

魔法のある「アラビアナイト」の様な世界から、時空クレバスで
地球へと来てしまったアリババ、モルジアナ、アラジンは元の世界へ
帰る方法を探して、サラジアの首都を歩いていた。

警察官「おい、そこの3人組。妙な格好をしているが旅行者か?
     パスポートを見せてもらおう」
アリババ「パスポート?・・・あ、いや俺達は...(汗」
警察官「見せられないのか?まさか、お前達不法入国者か!?
     詳しい話を聞かせてもらうぞ」
モルジアナ「・・・アリババさん達に、手出しはさせません」
警察官「ぐはぁ!」

その恰好から、警察官に呼び止められてパスポートを見せるように
言われるが、当然この世界のパスポートを所持していないアリババ達は
お茶を濁してしまい、警察官が連行しようとしたのでアリババ達を護ろうと
モルジアナは警察官を蹴り飛ばしてしまう。

警察官「お、応援を要請しろ!こいつらを逮捕だ~~!」

その様子を見ていた他の警察官によって、アリババ達を逮捕しようと
警察官達が集まってくる。捕まるわけにはいかないと、アリババや
アラジンも剣や魔法で抵抗する。

一方、公務の為に車を走らせるアルハザードは偶然にもアリババ達が
警察官を相手に抵抗し続ける様を目撃する。

アルハザード「・・・あれは、魔法か?しかも、私が知らない魔法だと?
   ・・・面白い。(ニヤ」

アリババ達が使う未知の魔法に興味を抱いたアルハザードは、
眠りの魔法を使用する。

アラジン「・・・(今、魔法が!?)」
アリババ「急に・・・眠気が・・・!」
アルハザード「・・・あの3人を副大統領官邸にまで連行しろ」

アラジンも魔法が発動した事に気付くが、眠りの魔法に掛かり
3人は捕えらえ、アルハザードの命により彼の住まう屋敷に
連れて行かれるのであった。

1165

***サラジア共和国・アルハザードの私邸***

アルハザードの魔法で眠らされたアラジン、アリババ、モルジアナの3人は
アルハザードの住まう屋敷へと連れてかれた。

アリババ「・・・ここは?」
アルハザード「目覚めたかね?ここは、私の屋敷だ」
アラジン「・・・おじさんは誰だい?」
秘書N「―おじさん!?」
秘書R「この方はサラジア共和国の副大統領、アフマド・アルハザード様です!
    無礼は許しません!」
アルハザード「待て待て、彼らは私の事を知らないようだ。それならば、
   ああいう風に聞いても仕方が無い」

目覚めたアリババやアラジンはここがどこなのか、あなたは誰なのかと
質問をし、アラジンがアルハザードをおじさんというので2人の秘書は
無礼だと怒る。しかしアルハザードは今は些細な事として、それを許した。

モルジアナ「・・・ん?」
アラジン「モルさん、手足に枷が!」
アリババ「あ、俺達にも枷が!?」
アルハザード「君達は不可思議な術や大の大人を蹴り飛ばしてしまう程の
  身体能力をしていると報告を受けている。安全が証明出来るまでは
  生憎だが枷を付けさせてもらった」

気が付くと3人は枷を付けられていた。特にモルジアナは手足に枷を
付けられていた。

アルハザード「・・・では、君達が何者なのかを聞かせてもらおう」

アルハザードからの質問に、アリババ達はここで嘘を言ってもしょうがない
ので、自分達がこことは違う異世界から来た事やその世界での国家情勢に
迷宮、アル・サーメン等を正直に話した。ただ、アラジンやモルジアナは
アルハザードの事をじっと怪訝な顔をしながら見つめていた。

アルハザード「・・・君達の事はよく分かった。だが君達の話だけでは
  まだ信用できない部分もあるのでな。申し訳無いが君達の所持品は
  我々が分析して安全が証明した後、君達に返して元の世界に戻れる
  ように協力しよう」
アリババ「あ、ありがとうございます」

アルハザードはアラジン達に元の世界に帰れるように協力すると告げるが
当然、内心では彼らの魔法とモルジアナのファナリス特有の身体能力は
大いに利用価値があるので、洗脳を施して手元に置くつもりだった。
そして3人は枷を付けられたまま、兵士に連れられて檻のある部屋へ入れられる。
曰く『安全が保障さえるまでの間』らしい。

アリババ「・・・どうした?アラジン」
アラジン「うん。どうも、あのアルハザードっていうおじさんが今一つ
     信用できないんだ」
モルジアナ「・・・私も、何だかあの人からは嫌な感じがしてきました」

怪訝な顔をしていたアラジンにアリババが聞くと、アルハザードから
何故かは分からないが信用できない雰囲気を感じとっていた。
モルジアナも勘で、同じように感じ取っていた。

アリババ「・・・確かに警戒しているからって、檻の部屋っていうのも
  変な感じだしな。でも今は、おとなしくしてようぜ」

アラジンやモルジアナを信頼しているアリババは、2人の意見から
警戒しつつ、今はおとなしくするという方針をとるのであった。

○アラジン→時空クレバスでサラジアへと転移。アルハザードの下へ連れてかれる。
○アリババ・サルージャ→時空クレバスでサラジアへと転移。アルハザードの下へ
   連れてかれる。
○モルジアナ→時空クレバスでサラジアへと転移。アルハザードの下へと連れてかれる。
●アフマド・アルハザード→アラジン達3人を自分の下へ連れてくる。
●秘書N→アラジンがアルハザードに無礼を言ったので怒る。
●秘書R→アラジンがアルハザードに無礼を言ったので怒る。

【今回の新登場】
○アラジン(マギ)
 歴史上初の4人目のマギ。無邪気で純粋だが、思慮深く争いを好まない
 性格。「やわらかくて胸の大きい美人のお姉さん」が好みの女性。
 魔道士としては1型赤魔道士に属してる。「~なのかい」「~しておくれよ」
 などの少々大人びた喋り方をする。

○アリババ・サルージャ(マギ)
 「王の器」として見出されたアラジンの友人。アラジンと共に第7迷宮「アモン」
 を攻略した。バルバットの貧民街出身だが、実はバルバット先王・ラジットが
 侍女・アニスとの間に儲けたバルバットの第3王子。しかし諸事情により野に下った。
 シンドリアのシャルルカンから剣術を学び、レーム帝国のヤンバラの下で
 魔力操作を修行した。

○モルジアナ(マギ)
 狩猟民族ファナリス出身の少女。ジャミルの奴隷となっていたが、アリババと
 アラジンに助けられ、後にアリババの眷族となる。アラジンからは「モルさん」
 の愛称で呼ばれている。


『砂漠のボーイ・ミーツ・ドリフターズ』-3

作者・ユガミ博士、凱聖クールギン

1166

***サラジア共和国・アルハザードの私邸***

夜。
サラジア共和国へと潜入した宗介は、昼間の内に下見をして
警備状況を把握すると、潜入作戦を開始した。警備の目を欺き、
人知れず屋敷の内部に潜入した宗介は、かつて雇われていた時の
記憶と照らし合わせながら、屋敷の中を探索する。

宗介「アルハザードの屋敷には秘密の地下室がある…。
 誰も足を踏み入れてはならないと言って、
 あそこだけは使用人も決して入らせなかった。
 よし…。その部屋を探ってみるか」

屋敷の奥にある扉をそっと開け、
階段を下りて禁断の地下室へ宗介は潜入する。

宗介「ここは…」

地下室は石畳に床を覆われた広い空間になっていた。
電気照明はなく、壁にかけられた松明に火が灯されている。
一見して、ここは黒魔術を行なう部屋だと宗介は理解した。
大小様々な壺や水晶玉、魔法陣やタロットカード、
他にも用途不明の不気味な形状のオブジェなど、
怪しげな魔道具らしき物品がいくつも陳列されている。

宗介「確かにアルハザードにはオカルト趣味らしきものがあったが…。
 ここまで本格的に魔術に凝っていたとは」

軽い戦慄を覚えながら、大きな壺の中を覗き見る宗介。
紫色の奇妙な粘液が溜められ、鼻を突くような異臭を放っている。
宗介は素早くスポイトとビーカーを取り出し、中の液体を採取してポケットに仕舞った。

宗介「…こいつは何だ?」

部屋の隅にある本棚に宗介は目をやった。
並んでいるのは古い魔術書や宗教書がほとんどだったが、
一番上の棚には本ではなく、ファイルが収納されていた。
中の一冊を選んで取り出し、宗介はぱらぱらとページをめくる。

宗介「旧日本軍の機密資料…。
 終戦間際にシンガポールで行なわれていた、
 捕虜を使った生体実験のカルテだ」

戦時中、旧日本軍の科学班が密かに南方で行なっていた、
人体改造実験のカルテがそのファイルには綴じられていた。
米軍の何人もの捕虜が、どのように身体の一部を改造され、
それによってどのように運動能力や体調を変化させたかの詳細な記録である。
まだ未完成で問題のある改造技術を使っていたらしく、
カルテの多くは被験者の容体の急変と、直後の死をもって書き終えられている。

宗介「残酷で非人道的な実験だが…。
 それにしても、なぜ旧日本軍の資料がアルハザードの屋敷に…?」

不審に思いながら、宗介は次々とファイルを開いて流し読みしていく。

宗介「…待て、これは捕虜じゃない。日本人の名前だ」

一つだけ、別綴じにされた分厚いファイルが宗介の目に止まった。
他のものと同じく人体改造のカルテだが、
被験者の名前はアメリカ人ではなく、日本人になっている。

宗介「仁科宗禎 陸軍技術大尉…。
 一人だけ、軍人で改造手術の被験者になった者がいる」

これは何かある、と興味を持ってページをめくろうとする宗介。
その時、部屋の奥からうめくような声がした。
誰かが助けを求めているのだ。
宗介はファイルを本棚に仕舞い、声のする方へ向かった。

1167

ファイルを棚に戻した宗介は声のした部屋をさがして、さらに屋敷の中を
探索する。そして、捕えられているアラジン、アリババ、モルジアナの3人を
発見した宗介は只事では無いと思い、牢から彼らをピッキングを使って、
助け出した。だが、背後から大きな火球が宗介達を襲った。

アリババ「危ない!」
宗介「―!」

アリババが咄嗟に気付いて声を掛けたので、宗介は3人と一緒に
火球を避ける。

???「ほう・・・俺のファイヤーボールを避けたか」
宗介「貴様、何者だ!」

宗介の前に現れたのは、RPGに登場する様な長いローブを身に着け、
大きな杖を持っていた。宗介は3人の前に立ち、銃口を向けて
何者なのかを問う。

メンヌヴィル「・・・俺の名は、『白炎』のメンヌヴィル。といっても、
      貴様に名乗った所で知らんだろうがなあ」

メンヌヴィルを名乗る男―彼は地球とは別に存在する異世界
『ハルケギニア』で傭兵をしていたメイジ(魔法使い)である。彼の世界
で死亡したメンヌヴィルだったが、黄泉還った後に時空クレバスを通り
地球へとやってきて、アルハザードの保護を受けて雇われているのであった。
彼は、呪文を唱えると再び大きな火球を作り出し、宗介達にぶつける。

アラジン「ポルク!」
メンヌヴィル「ムッ!」

アラジンは防御魔法(ポルク)を唱えて、宗介達の前にバリアーを
張り、メンヌヴィルのファイヤーボールを防いだ。

宗介「(今のは・・・いや、今はこの危機から逃れるのが先決だ)
    そこの3人、目を閉じろ!」

宗介はアラジン達に目を閉じるように叫ぶと、装備していた
スタングレネードを発動させ、強力な閃光を放つ。相手が光で
目をやられている隙に、この場から離脱しようとする。しかし―

メンヌヴィル「・・・逃がしはせんぞ」
宗介「何っ!?」

メンヌヴィルはスタングレネードの光にも怯まず、離脱しようとする
宗介の肩を掴み、部屋の奥へと投げ飛ばしてしまう。

アリババ「だ、大丈夫か!?アンタ」
メンヌヴィル「何かをした見たいだが、おそらく強力な光で目くらましでも
  したんだろう。だが、生憎俺には通じない」
宗介「・・・き、貴様、目が!?」

宗介はメンヌヴィルの顔をよく見ると、彼の目が義眼である事に
気が付いた。

メンヌヴィル「ふふふ、そうとも。俺は目が見えないんでね・・・だが、
  俺にはお前達がどこにいるのか分かるぞ。お前達の発する熱と匂いで
  俺は捉える事が出来る」

不気味な笑みを浮かべながら、自分の事を話すメンヌヴィル。そして
騒ぎを聞きつけた屋敷を警備している兵士が集まりだす。

モルジアナ「・・・私が道を開きます。飛び出したら、私に続いて下さい」
アリババ「モルジアナ...」
アラジン「モルさん...」

モルジアナは両手両足に枷を付けられていたが、彼女の一族「ファナリス」
特有の身体能力で跳躍し、両手を床につけたと同時に足枷を怖し、
そのままメンヌヴィルの顔面に強烈な蹴りをお見舞いする。彼女は今まで
アリババ達の身を案じて力を温存していたのであった。

メンヌヴィル「ぐほぉ」
宗介「よし、行くぞ!」

顔面にダメージを受けたメンヌヴィルは壁にぶつかり、同時に宗介達は
入口へと飛び出す。入口に集まっていた兵士達はモルジアナの蹴りで
一掃されていき、一同は部屋から逃亡するのであった。

メンヌヴィル「くっ・・・今のは声からして小娘か。しかし何という蹴り・・・
  ふふ、ああいう女程焼きたくなる・・・・そっちに4人逃げた。足止めは
  任せたぞ...」
???@通信『キヒヒヒ。アイ、アイサー!』

メンヌヴィルはふらつきながら、耳に着けている通信機で、この世界で
得た相棒に宗介達を足止めするように通信をいれる。

1168

廊下を走る宗介、アラジン、アリババ、モルジアナの4人。宗介は
彼らがアルハザードに取り上げられた剣や杖を取り返したいというので
急いで彼らの持ち物を回収し、脱出に向けて走っていた。(なお、枷は
既にモルジアナが壊してくれた)

???「おっと、ここから先は立ち入り禁止だぜ」

走っていた4人の前に立ちふさがったのは、カウボーイハットに
咥え煙草を吹かす西部のガンマンの様な風貌をした男だった。

宗介「・・・(屋敷の警備をしている奴か。だが・・・銃も何も装備していない。
    何かの武術でも使うのか?)」

ガンマン風の男は、銃等の武器は装備していなかった。しかし、男の顔は
余裕のある顔をしていたので、宗介は素手で戦う武術家なのかと警戒した。

メギャン

宗介「―!」

男が拳銃を構えるような仕草をすると、宗介達の足下に銃弾が
撃たれたような跡が出来る。

宗介「(何だ!?奴が拳銃を撃つような動作をしたが、奴は銃を持っていない!
    背後からレーザーを撃ったというわけでもない・・・これも魔法という奴なのか?)」
アリババ「な、何だ!あいつも魔法を使うのか?」
アラジン「いや、アリババ君。あのおじさんから、魔法は感じなかったよ。
      でも、何かを撃ったのは間違いない...」

男が行った『見えない攻撃』に宗介やアリババは魔法の類なのかと困惑するが、
アラジンは魔法の気配は感じられず、それでも何かをしたのは理解出来た。

???「足止めはしたぜ、メンヌヴィルの旦那!」
メンヌヴィル「・・・よくやった、ホル・ホース!」

ガンマン風の男―ホル・ホースが叫ぶと、宗介達の背後からメンヌヴィルが
近づき、今度は別の呪文を唱えて杖の周囲に魔力を絡ませて刃状にする
魔法である『ブレイド』を使い、刃となった杖で斬りかかる。

ガキン

アリババ「・・・ぐぅ~~!」
メンヌヴィル「・・・ほう、ブレイドを受け止めるとは面白い!」
ホル・ホース「旦那、手を貸すぜ!」

メンヌヴィルのブレイドに対して、アリババの短剣が受け止める。
それに対して、ホル・ホースは再び拳銃を構える仕草をする。
宗介やアリババ達には見えないが、ホル・ホースはかつて吸血鬼DIOに
雇われていたスタンド使いの殺し屋で、DIOを倒した承太郎一行との戦いで
重体となっていた体も完治した現在はアルハザードに雇われいて
メンヌヴィルとコンビを組んでいた。そして、彼の能力であるスタンド
『皇帝<エンペラー>』は銃そのもののスタンド。銃弾もスタンドの一部で
あり、弾道も自由自在に変更できる。その弾丸をアリババに向けて放った。

アラジン「ポルク!」
ホル・ホース「何だと!?」

だがアラジンは、スタンドを見る事は出来ないが、ホル・ホースが
アリババに何かをするのは分かったので、防御魔法を使いアリババの
危機を救った。

モルジアナ「ふん!」
ホル・ホース「ぶべら!」

その隙を突いて、モルジアナはホル・ホースを蹴り飛ばし、さらに
壁を破壊して大穴を開ける。

宗介「そこから、逃げるぞ!」ドドドド
メンヌヴィル「むっ!?」

壁に開けた穴から逃げ出すべく、宗介はメンヌヴィルに銃を撃って
牽制し、その隙にアリババはメンヌヴィルから離れてアラジン達と共に
屋敷から脱出した。

メンヌヴィル「・・・逃げられてしまったか。まあいい、焼く楽しみが増えたぞ。
    ふふふふ...」

メンヌヴィルは宗介達を逃がしてしまったが、彼らを自分の火の魔法で
焼く楽しみが出来たと笑みを浮かべるのであった。

1169

アルハザードの屋敷から脱出した宗介は助け出したアラジン、アリババ、
モルジアナを逃亡用に用意していたジープに乗せて、国外へと脱出するべく
車を猛スピードで走らせていた。

アリババ「あ、あの...!」
宗介「喋るな!舌を噛むぞ」

そのスピードにアリババが口を開こうとすると、宗介は運転に
集中するべく黙らせる。一行を乗せた車は首都の郊外を出た。

モルジアナ「―!向こうに誰かいます」
宗介「何!?」

モルジアナが指を指すと、宗介達を乗せた車の遥か先には
一体の人影が見えた。その人影こそ、アルハザードが変身した
魔導師バルゴグである。

アリババ「何だ、アイツは!?」
アラジン「気を付けて、あの人・・・すごい魔力(マゴイ)を感じるよ」
宗介「・・・あいつが、バルゴグという怪人か!」

バルゴグの出現にアラジンはバルゴグから発する強大な魔力を感じ取り、
宗介はあの怪人が、バルゴグという事に気付く。

バルゴグ「このまま、逃がしはせんぞ!」

バルゴグはXライダーやスーパー1と戦った時のように、杖から
光線を出して時空クレバスを発生させ、時空の彼方からモンスターを
召喚する。

ブラックディノ「グワァァァオ!」
ダークハム「キヒヒヒ!」

時空クレバスから召喚されたのは、実際この地球でもテレビゲームとして
存在している『モンスターファーム』の世界からブラックディノという黒い恐竜
の様なモンスターとダークハムという人間大で目付きが悪い黒い兎のモンスター
が大勢、出現した。

バルゴグ「かかれ!」
ブラックディノ「グォォォオ!」
ダークハム「ムハー!」

バルゴグの命令で、ブラックディノとダークハムの大群は宗介達の
車に向かって、突進してくる。

宗介「くっ、ここは突っ切るしかない!」
アラジン「お兄さん、ここは僕らが何とかする。お兄さんはこれ(車)の
  操縦に集中して」
宗介「・・・仕方が無い。頼む」

宗介はモンスター達の相手をアラジン達に任せると、アクセルを踏み込み
車を加速させていく。近づいてきたブラックディノとダークハムに対して、
アラジンは魔法で、風魔法の『突風<アスファル・リーフ>』で吹き飛ばし、
アリババやモルジアナも剣や蹴りで、飛びかかって襲い掛かるダークハムを
蹴散らしていく。

バルゴグ「まだ向かってくるか・・・ファイガ!」

なお車を走らせる宗介達にバルゴグはファイガを始めとする魔法を
使って攻撃するが、宗介はその運転技術でかろうじて躱していく。

バルゴグ「ならば、拘束魔法で動きを...」
アラジン「雷電<ラムズ>」
バルゴグ「―くぅ!」

バルゴグは相手を拘束する魔法で車を止めようとするが、アラジンは
いち早く気づき電撃を飛ばしてバルゴグの魔法発動を阻止する。
そして、宗介達の車はバルゴグの隣を通り過ぎようとした。

バルゴグ「―!(あの運転している人間はどこかで・・・カシムか!)」

倒れる中、車を運転している人間―宗介の顔を見たバルゴグは
その人間がかつて自分が雇っていた傭兵のカシムだという事に気付く。
一方、宗介はバルゴグが自分のかつての雇い主という事に気付く事も
無く、アラジン達を乗せた車は夜の砂漠へと消えるのであった。

1170

○相良宗介→アルハザードの屋敷に潜入して、旧日本軍のカルテを発見した後
   アラジン、アリババ、モルジアナを助け出して脱出する。
○アラジン→宗介に助け出され、脱出する。
○アリババ・サルージャ→宗介に助け出され、脱出する。
○モルジアナ→宗介に助け出され、脱出する。
●メンヌヴィル→アルハザードに雇われていて、宗介達と戦闘する。
●ホル・ホース→アルハザードに雇われていて、宗介達と戦闘する。
●魔導師バルゴグ→国外脱出をしようとする宗介達と戦闘する。
●ブラックディノ→バルゴグに大軍で召喚され、宗介達のジープを襲う。
●ダークハム→バルゴグに大軍で召喚され、宗介達のジープを襲う。

【今回の新登場】
●メンヌヴィル(ゼロの使い魔)
 神聖アルビオン共和国に雇われた『白炎』の二つ名を持つ傭兵メイジ。
 相手を焼く事を快楽とするパイロマニアで、かつてはトリスティン王国下級貴族で
 「魔法研究所実験小隊」に所属していて様々な汚れ仕事を引き受けていた。
 20年前の「ダングルテールの惨劇」時に、上官だったコルベールに杖を向ける
 ものの敗北して隊を脱走。その時に両目を焼かれて失明するが、熱を探知する能力を得る。

●ホル・ホース(ジョジョの奇妙な冒険 第3部スターダストクルセイダーズ)
 DIOに雇われたスタンド使いの殺し屋。誰かとコンビを組む事で実力を発揮する
 タイプで、「№1よりも№2」「女は傷つけない」を信条とする。自分の実力を
 理解しており、インドでJガイルとコンビを組んでていたが、彼が敗北したのを
 知るとすぐに逃走。エンヤ婆に殺されそうになった時は、一時的に承太郎達と手を組んだ。
 スタンドは銃そのものである『皇帝<エンペラー>』

●ブラックディノ(モンスターファーム)
 恐竜型モンスターであるディノ種と板状のモンスターであるモノリス種の
 合体して生まれたモンスター。

●ダークハム(モンスターファーム)
 兎型モンスターであるハム種とモノリス種が合体して生まれたモンスター。


『砂漠のボーイ・ミーツ・ドリフターズ』-4

作者・ユガミ博士、凱聖クールギン

1171

***メリダ島・ミスリル西太平洋戦隊基地***

宗介「相良宗介軍曹、ただ今帰還しました」
マデューカス「うむ、ご苦労!」

ミスリル西太平洋戦隊のメリダ島基地へ帰還した宗介は、
テッサとマデューカスに調査内容を報告した。

テッサ「サガラさんがアルハザード邸の地下室で採取した粘液ですが…。
 分析の結果、これは地球上に存在するいかなる物質でもない事が判明しました」
宗介「地球には存在しない…?」
マデューカス「地球外、すなわち宇宙か、
 あるいは別の世界から持ち込まれた物質だという事だ。
 昨今は時空クレバスの発生が世界各地で見られている。
 アルハザードが、何らかの手段で我々の知らない異世界と接触している可能性は排除できない」
宗介「アルハザードの屋敷には黒魔術を行なう部屋がありました。
 また、彼が雇っている傭兵の中には魔力らしきものを使う異能者がいます。
 アルハザードが、科学では説明不能の方法によって、
 異世界と交信しているというのは考えられます」
マデューカス「敬虔なムスリムとして知られるアルハザードが、
 裏では黒魔術に手を染めているとは意外だったな」
テッサ「彼がイスラム教のタブーを密かに侵しているという事実は、
 こちらにとっては強力なカードになります。
 いざとなれば、それを暴いて明るみにすれば彼を失脚させられる…」
マデューカス「しかしそれには、
 より確固とした証拠が必要になりますな。
 いずれにしても、今はまだその時ではない…」

イスラム教国のサラジアにあって、政治家が異教の黒魔術に手を出しているというのは
発覚すれば公職から追放されかねない一大スキャンダルであり、
ミスリルとしてもその情報を掴んだのは収穫である。

テッサ「それと、カルテにあった仁科宗禎という人物についても調べてみました。
 旧日本軍の科学班所属で、階級は技術大尉。
 終戦間際の1945年7月、シンガポールの日本軍基地内でマラリアのため戦病死しています。
 アメリカへの留学経験はあるようですが、
 サラジアやアルハザードとの接点は特に見当たりませんね」
マデューカス「病に倒れて死を待つのみとなった時点で、
 彼の身体が改造手術の実験台に提供される事になったというのは考えられますな」
テッサ「気になるのは、
 彼はシンガポールであの村木國夫陸軍技術少佐の下にいた事です。
 一連の非人道的人体実験は全て、村木少佐の指示によって行なわれています」
マデューカス「村木は戦後、絞首刑を免れて密かに生き延び、
 ネロス帝国の帝王ゴッドネロスとなった男…。
 サラジアとネロス帝国は現在、武器の密輸などにおいて深い繋がりがある」
宗介「つまり、どういう事でしょうか…?」
マデューカス「まだ分からん。
 ネロス帝国とサラジアとの間に、単なる兵器密輸の取引だけでなく、
 より深い何かがあるのかも知れん。
 本件についてはミスリルでも追って調査する」

重大な手がかりと思しきものを掴んだミスリルだったが、
それが何を意味するかは判明しないまま、ひとまずミッション終了となった。

マデューカス「ところで、軍曹が保護した3人の異世界人だが…」
宗介「はっ。当然ながら、彼らは自分達の世界へ帰る事を望んでいます。
 助けになってやりたいのですが…」
テッサ「ブレイバーベースのディオドスシステムなら、
 アラジンさん達を元の世界へ帰してあげられるかも知れません。
 でも、あれは確か未完成じゃありませんでしたっけ…?」

一抹の不安を覚えつつ、ともかくアラジン達を
ブレイバーベースへ送り届ける事にした宗介であった。

1173

***ブレイバーベース***

宗介によってアラジン、アリババ、モルジアナの3人は
ブレイバーベースへと連れてかれる。サラジアでも巨大な建築物に
驚いていた3人だったが、ブレイバーベース内部はそれ以上の
衝撃だった。

アリババ「あ・・・(汗」
モルジアナ「・・・」
アラジン「・・・すごいね」

異世界の概念を理解していて、ここに来るまでの間にこの世界について
教えてもらったアラジン達だが、まさに開いた口が塞がらないという状態である。
まるで一つの都市と言っても過言ではない人の数、基地の上空に留まる
空飛ぶ鉄の船、ジンを超える鋼鉄の巨人(MSを始めとする各種のロボット)や
見た事も無い技術で造られた道具や兵器で溢れ返っていた。

エルファ「宗介さんが連れて来た異世界の方々ですね。案内役を
   任されましたエルファです」
スワン「同じく、案内役をするスワン・ホワイトでーす。よろしくお願いしま~す」
宗介「相良宗介軍曹です。案内役ありがとうございます」
アリババ「あ、よろしくお願いします(///)」
アラジン「はは、きれいなおねいさ~ん!」
スワン「Oh~!」
アリババ「ば、馬鹿!やめろよ、アラジン(汗」

案内役としてエルファとGGGの研究開発オペレーターであるスワン・ホワイトが
アラジン達の前に現れる。エルファの可愛さにアリババは赤面し、お胸の大きい
きれいなおねえさんが好みのアラジンはスワンはまさにストライクだったので
彼女に抱きついてしまう。アリババは慌てて、アラジンを引き離した。
そして、宗介やエルファ達に案内されて3人はブレイバーベースの司令室まで案内される。

***ブレイバーベース・司令室***

宗介「相良宗介軍曹であります。異世界人3名を連れて参りました!」
佐原「ご苦労、相良軍曹。そしてアリババ君、アラジン君、モルジアナ君
 だったね?ようこそ、ブレイバーベースへ。私はこの基地の総責任者を
 務める佐原正光だ」

ギルモア「わしはその補佐をしているギルモアじゃ。遠路はるばる
   疲れたじゃろう?」
アリババ「お気遣い、ありがとうございます」

司令室では佐原博士とギルモア博士が控えており、アリババが
代表して返事をする。

佐原「さて、君達を元の世界を帰したいのだが、君達を帰す為の装置
 ―ディオドスシステムというのだが・・・まだ未完成で帰すとなると
 困難なのだ」
アリババ「・・・それじゃ、俺達は帰れないのか!?」
佐原「済まない。我々も尽力で完成を急いでいるのだが...」
ギルモア「確かに、元の世界へ帰れないというのはつらい事じゃろう。
  しかし、わし等はかならず君達を元の世界へ帰すと約束しよう!」

佐原からディオドスシステムが未完成な事で、元の世界に帰還する事が
困難な事を聞かされ、アリババ達はショックを受ける。ギルモアは
かならず元の世界へ帰すと約束した。

ピピ

エルファ「―!佐原博士、ディオドスシステムが起動しています」
ギルモア「何じゃと!?」
佐原「何故、突然システムが動きだしたんだ!?」

通信を受けた佐原は内容を聞くと、開発部からディオドスシステムが
勝手に起動している事という報告を受ける。佐原とギルモアは
エルファやアリババ達を連れて、開発部へと向かった。

1174

***ブレイバーベース・開発部***

開発部に一同はやって来ると、起動したディオドスシステムは
小規模な時空クレバスを起こしていた。

佐原「何故、このような事態に!?」
Drウルシェード「おお、来てくれたか!」
弥生「システムチェックをしている途中、急にシステムが起動して
   時空クレバスを発生させたんです」

システムのスタッフであるDrウルシェードと弥生から、システムが
発生した状況を伝える。そして、時空クレバスの先に何やら風景が
映し出される。

モルジアナ「・・・あれは!」
アラジン「マグノシュタットだ!マグノシュタットのある海岸だ!」
ギルモア「あの時空クレバスの先にある世界は、お前さん達の世界なのか?」

時空クレバスの先にある世界―それはアラジン達の住む世界で
レーム帝国と魔法都市マグノシュタットの決戦が行われた場所だった。

アリババ「・・・あれを通れば、俺達は帰れるのか」
アラジン「アリババくん、モルさん!」
モルジアナ「はい」
佐原「帰ろうとするのかね!だが、もし何かあれば...」
ギルモア「いや、この機会を逃してしまえば彼らが元の世界へと
  戻れるのが、何時になるのか分からん。ここは彼らの意志に任せよう」

3人は時空クレバスの前に立つ。佐原はこの状況で時空クレバスを
通る事に異議を唱えるが、ギルモアは3人の意志に任せるべきだと主張する。

アリババ「短い間でしたけど、ありがとうございました」
モルジアナ「お世話になりました」ペコ
アラジン「それと・・・宗介君?僕達を助けてありがとう・・・またね!」
宗介「・・・ああ!」

そして彼らは時空クレバスの中へと消えていき、クレバスが消えると
共にディオドスシステムも停止した。

ギルモア「彼らは行ってしまったか...」
佐原「エルファ、彼らの世界を特定する事は出来ないかね?」
エルファ「やってみます!―逆探知の結果、この時空クレバスは
 座標R28fc04x3の世界に繋がっていた事が分かりました」
ギルモア「それが、彼らのいた世界じゃな」

こうして砂漠の国に迷い込んだ異世界の3人は元の世界へと帰還した。
ただ、4番目のマギであるアラジンは再び、彼らと出会うのでは無いかと
そう感じるのであった。

1175

○相良宗介→テッサにサラジアでの出来事を報告し、アラジン達をブレイバーベースに連れて行く。
○テレサ・テスタロッサ、リチャード・マデューカス→宗介から報告を受ける。
○アラジン、アリババ・サルージャ、モルジアナ→ブレイバーベースに連れてかれ、何故かディオドス
  システムが起動したので、元の世界へ帰還する。
○エルファ→アラジン達を案内する。
○スワン・ホワイト→アラジン達を案内する。
○佐原正光→アラジン達を出迎える。
○アイザック・ギルモア→アラジン達を出迎える。
○Drウルシェード、弥生ウルシェード→ディオドスシステムの調整をしていたが、
  システムが勝手に起動する。

【今回の新登場】
○スワン・ホワイト(勇者王ガオガイガー/FINAL)
 GGG研究開発部の女性オペレーターで、スタリオン・ホワイトの妹。
 語学堪能だが、日本語は英語を交えた喋り方をしている。
 

 極度のプロレスマニアで、プロレスの必殺技も持っている。


『大ショッカー&大ザンギャック出現!!』

作者・ティアラロイド

1176

***地球・南太平洋 ブリアン島跡の海域***

Gショッカー基地の自爆と共に、跡形もなく消滅してしまったブリアン島…。
その海域上空で時空クレバスが発生し、中から浮き上がったのは、
島の事前調査に訪れていた002と004を見張っていた、あの2体の醜悪な怪物たちだった。

ゴブリンイーバA「グゥゥ……」
ゴブリンイーバB「ガゥゥ……」

一連の事態の顛末の結果を見届けた2体の謎の怪物は、
再び時空クレバスの中へと戻り、姿を消した…。

Gショッカー秘密基地の気象コントロール装置が
原因不明の不具合を起こしたのも、レッドキングと戦って左の鋏を
もぎ取られはずのエビラが、駆け付けたダイターン3と戦った際には
不自然に左の鋏が再生していた事も、実はこの怪物たちが裏で
全て糸を引いていたのだが、まだ誰もその事に気づいてはいなかった。


***日本海溝・ブレイバーベース***

佐原「よく来てくれた。本郷君、それに一文字君」
本郷「博士、我々に用事というのは?」
佐原「まずはこれを見てくれ」

佐原博士に急遽呼ばれた本郷猛と一文字隼人は、
昨日に偵察衛星が捉えた太陽系宙域の画像を見せられた。
そこには地球に向かっていると思しき無数の大宇宙艦隊の姿が映っていた。

一文字「博士、これは?」
本郷「これだけの艦隻の数を揃えられるのは、宇宙広しといえども
 ザンギャックかバッフ・クランくらいのものだろう」
佐原「その通り。星間評議会からのかねてからの通報と警告どおり、
 ザンギャック帝国の艦隊がGショッカーと合流するために、
 ついに地球圏にやって来たようだ」
本郷「いよいよ敵も我々に対抗して本腰を入れてきたという事か…」
佐原「これからの戦いはこれまで以上に厳しくなるだろう。
 君たち最前線で戦うヒーローたちにも、今まで以上に気を引き締めるよう頼む」
一文字「おや、ところで博士方。あのエルファとかいうナビ子ちゃんの姿が
 今日は見えませんね…?」
本郷「そういえばそうだな…」

今日はエルファの姿が見えないことに気がついた本郷と一文字が、
佐原博士たちに尋ねる。

ギルモア「…そうじゃな。本郷君と一文字君なら見せてもよかろう」
佐原「二人ともついて来てくれたまえ」

本郷と一文字は、佐原&ギルモア両博士に案内され、
厳重なロックがかかった巨大なゲートを幾重にも通過し、
ブレイバーベース最深中心部へと辿り着いた。
そこは巨大なパズルのような構造物に囲まれた
半球体の物体が正面奥にそびえていた。

一文字「コイツはたまげたぜ…」
本郷「博士、これは…?」
ギルモア「ブレイバーベースのメインコンピューターにして
 心臓炉でもあるビッグエンゼルじゃ」
本郷「ビッグエンゼル…」
佐原「エルファは今あの中で眠っている」
本郷「眠っている?…ということはやはり彼女は!?」
ギルモア「さすがは本郷君、お察しの通りじゃ。
 エルファはビッグエンゼルの意思を実体化した化身。
 云わばビッグエンゼルそのものなんじゃ」
佐原「ブレイバーベースのロボットモードへの変形は
 一度だけでも膨大なエネルギーを消費する。そのため
 ビッグエンゼルはパワーを蓄えるために、現在の基地の動作を
 サブコンピューターに切り替えて休眠しているのだよ」
一文字「なるほど。恐れ入ったな…」
本郷「ああ…」

超コンピューター・ビッグエンゼルは、ブレイバーズに所属、
あるいはそれに関わったヒーロー、ヒロインなどの戦士たちの詳細な全データ、
及び指揮系統のシステムを全て掌握しており、
エルファ=ビッグエンゼル=ブレイバーズの組織そのもの
という見方をすることも出来るのである。

1177

***無幻城・大星団ゴズマブロック***

ここは広大な無幻城の中でも主に、ゴズマ軍の中核を占める
大星団ゴズマが戦略司令部として使用しているエリアである。
その部屋の司令官席には、背中の片側の部分にだけ
翼竜の様な翼が生え、白い軍服に身を包み、片手に指揮棒を
携えている、いかにも高貴な身分と思しき青年が座っていた。

イカルス「…まずはおめでとうとでも言っておこうか。ギルーク」
ギルーク「勿体無きお言葉。このギルーク、ゴズマを代表する
 世紀王候補として、イカルス様の分まで存分に働く所存。
 もはやイカルス様に戦の指揮の労苦は取らせはいたしません」
イカルス「まあ、せいぜい励め」
ギルーク「ハハッ」

恭しく一礼して立ち去るギルーク。
それを見つめるイカルスには、ギルークが言った「イカルス様の分まで」という
箇所が妙に引っ掛かっていた。それはつまり暗に「自分が世紀王候補となった以上は、
もはやお前など用済みだ」という意味にも取れなくもなかった。

イカルス「…なぜ父上――星王バズー様は、俺ではなくギルーク如きを
 世紀王候補に…。この俺が実の子ではないからか? いや、それを言うなら
 シャドームーンも元は創世王の養子ではないかっ…!」

イカルスはGショッカーを支配する邪神の子という立場にありながら、
未だ自身に世紀王候補の資格が与えられていないことに苛立たしさを
感じていた。

親衛隊「イカルス様、たった今ザンギャック帝国対地球派遣艦隊が
 到着したとのことです」
イカルス「噂のボンボンの到着か。どれ、少し面を拝んでやるか!」

イカルスは、自分たち大星団ゴズマが一度滅んだ後、ザンギャックなる帝国が
急速に勢力を広げ、宇宙制覇寸前のところまでいったという話は聞いていた。
(ついでにその帝国の跡取りである皇太子は無能であるとの悪評も…)
尤も、そのザンギャックも自分たちと同様スーパー戦隊に一度は壊滅させられて
しまった訳であるが…。イカルス自身は、所詮ザンギャックなど自分たちが
いなくなった後の宇宙勢力図の空白が生じたことに乗じて、たまたま勢力を
拡大することが出来ただけの連中だろうと高を括っているのだった。

1178

***同城内・邪神謁見の間***

儀仗兵「ザンギャック帝国皇太子兼全軍総司令官、ワルズ・ギル殿下、
 ご来臨にございます!!」

ゴズマ軍の主要幹部たちが賓客を出迎えるために整列して居並ぶ中、
近衛隊の礼服に身を包んだショッカー戦闘員が高らかに宣言すると、
そこに大勢のゴーミン、ズゴーミンを従えてズカズカと入り込んできたのは、
青と白を基調とした豪華そうな服とマントを身に着けた、
いかにも傲慢そうなエイリアンの青年だった。

ワルズ・ギル「やあやあ諸君、待たせたな!」

この青年こそ、「皇帝の馬鹿息子」や「七光り野郎」などと
散々に言われているザンギャック帝国第一皇子ワルズ・ギルその人なのである。
そしてその傍らには、お目付け役として参謀長ダマラスが付き従っている。

ダマラス「………」

謁見の間の天空より、ゆっくりと立体映像(ポリゴン)が一体だけ舞い降りてくる。
老人の顔を映したそのポリゴンは、やがて上半身だけの人体模型のような奇怪な姿の
ホログラフィへと変化した。

バズーの声「宇宙帝国ザンギャックの諸君、遥々宇宙の彼方より
 ようこそ我らがGショッカーに来てくれた!」
ワルズ・ギル「なんのなんの! ザンギャック帝国軍総司令官ワルズ・ギル、
 我が父、アクドス・ギル皇帝の名代として只今ここに推参した! この俺が
 駆けつけてきたからには、Gショッカーの諸君ももう安心してよいぞ。ワッハッハ!!」

Gショッカーの支配者にして絶対的独裁者である至高邪神を前にしても、
全く怖気づくことなく堂々と尊大な態度で話し続けるワルズ・ギル。
さすが大帝国の皇太子だけあって豪胆な性格なのか、それとも単なるバカなのか…。

イカルス「……(ザンギャック、やはり運だけでのし上がっただけの連中か。
 跡取り息子の実態も噂は真実だったらしいな)」

だがそれでも一応は同盟の相手であるので、社交辞令ながら
イカルスは大星団ゴズマの王世子として挨拶のため一歩前に進み出る。

イカルス「宇宙でも有数の軍事力を誇るザンギャックの方々が加わったとなれば、
 我らとしても心強い。ま、よろしく頼む。」

ワルズ・ギルに握手を求めるイカルス。だが、相手からは意外な反応が返ってきた…。

ワルズ・ギル「誰だお前は?」
イカルス「――なっ!? Gショッカーを支配する表裏六柱の至高邪神の一柱である、
 大星団ゴズマの星王バズーの正嫡であるこのイカルスを知らぬと言うのか!!」
ワルズ・ギル「うん、知らない。」

大真面目に首を横に振るワルズ・ギル。別にワルズ・ギルの側には
全く悪気はなかったのだが、イカルスは侮辱されたと受け取り激怒した。
これを見ていた他のゴズマ軍幹部――特に世紀王候補たちも黙ってはいなかった。

ブルドント「さっきから黙って聞いておればいい気になりおって!
 ザンギャックだかコンニャクだか知らぬが、たまたま運よく宇宙で勢力を
 拡げて、調子に乗ってうっかり地球に手を出したらボロ負けした分際で!」
ワルズ・ギル「何をぉぉっ! うっかり地球に手を出してボロ負けしたのは
 貴様らとて同じではないかぁぁっ!!」
サラマンデス「ほざくな! 所詮は物量と数だけが取り柄の連中がっ!」
ブルドント「我がバラノイアには、地球を討たねばならぬ歴とした理由があるのだ!
 それに一時とは言え、一度は地球占領に成功した実績もある。スーパー戦隊に
 二度も大負けした通りすがりの貴様らなどと一緒にされたくはないわ!!」
ババッチード「我輩はコイツがキライなのであ~る!」

こうなったらもう誰にも止められない。もはや各世紀王候補に付き従う戦闘員たちも
皆が一斉に武器を構え、緊張が走る。特にガイアークの二代目害統領ババッチードには、
ヒューマンワールド侵略成功のあと一歩のところでザンギャックに邪魔をされた過去の恨みがあった。
それをたちどころに鎮めたのは、星王の一喝である。

バズーの声「一同静まれぃ! 見苦しいぞ!」

ハッと我に返った幹部たちは、すぐに自分の本来の立ち位置へと戻る。

ダマラス「殿下、ここはどうか穏便に…」
ワルズ・ギル「う、うむ…。まあいいだろう!」

冷や汗状態で見ているしかなかったダマラスも、すかさずこの機を逃さずに
興奮状態のワルズ・ギルを宥める。

1179

そして今尚続く嫌悪なムードの中に立ったのは、巨大なヒトデのような
十字型の頭部を持った黒い怪人であった。

黒十字王「まあまあご一同、悔しければ実力と結果を持って示せばよろしかろう」
ワルズ・ギル「おお! 貴殿は確かいつぞやの黒十字王!
 お前もGショッカーに加わっていたのか?」
黒十字王「お久しぶりですな殿下。私の事を覚えておいでとは光栄だ。
 今、地球に救うヒーローどもは小癪にもブレイバーズなる組織を立ち上げ、
 我らに盾を突く姿勢を見せておる。奴らを殲滅するためにも
 共に力を合わせましょうぞ!」
ワルズ・ギル「おう! 任せておけ♪」

黒十字王に持ち上げられて、さっきまでの乱闘寸前の怒り心頭だったのが
すぐに気を取り直して上機嫌になる調子のいいワルズ・ギル。

ブルドント「黒十字王め、ザンギャック如きに媚び諂いおって!」
サラマンデス「奴はGショッカー創設に乗り遅れて、至高邪神の列に
 加わる機を逸した。その事で焦っているに違いない」

ここで星王バズーが驚くべき宣言を行う。

バズーの声「ザンギャック帝国宇宙艦隊が編入されたことにより、
 これよりゴズマ軍は新たな姿へと再編される。これよりゴズマ軍の名を
 大ザンギャック軍へと改める!!」

ブルドント「――な、なんと!?」
サラマンデス「大ザンギャック軍ですと!!」
イカルス「……(くっ…栄光ある我がゴズマの名を棄てて、新入りの外様如きの
 名称を我らが軍団の名に冠すると言われるか…!? そこまでしてザンギャックに
 媚びねばならないのですか、父上っ…!!)」

1180

***同城内・ショッカー正規軍十二邪将円卓の間***

加頭「なにやらゴズマ軍プロックの方が騒がしいようですね」
マシーン大元帥「今日はザンギャック帝国の宇宙艦隊が遠い宇宙から遥々
 我々に合流するためにやって来ていてな。その出迎えとやらで忙しいのだろう」

マシーン大元帥らショッカー正規軍の邪将と呼ばれる大物幹部たちと、
まるで商談のように淡々と交渉を進める、まるで死人のように無表情な白服の男。
男の名前は加頭 順。地球上の広大な範囲で暗躍する闇の巨大資本『財団X』の
エージェントである。

加頭「それでは我々財団XはGショッカーのために可能な限りの
 あらゆる情報と技術、人員、開発データを供与させていただきます」
ドクトルG「かたじけない。地球上で死の商人として恐れられた
 財団Xの力が得られれば、我らとしても百人力だ」
ブラック将軍「代わりに我々Gショッカーは、財団Xからの脱走者、
 レム・カンナギ一味の捕捉に全力で協力しよう」
加頭「ありがとうございます。これで商談は成立です」

全く顔色一つ変えない加頭であったが、その目は満足そうである。

マシーン大元帥「財団Xの資本注入を受けたことにより、
 大首領の勅命によりショッカー正規軍は再編され新たに生まれ変わる。
 これよりショッカー正規軍は大ショッカー軍と名を改める!」

正義の軍団ブレイバーズの出現に対抗するかのように、
闇の陣営の側でもこれを迎え撃つ準備が着々と進められていたのだった…。

1181

●ゴブリンイーバA→ブリアン島の顛末を見届ける。
●ゴブリンイーバB→ブリアン島の顛末を見届ける。
○本郷猛→偵察衛星からザンギャック艦隊の地球圏接近を知る。佐原&ギルモアからビッグエンゼルの説明を受ける。
○一文字隼人→偵察衛星からザンギャック艦隊の地球圏接近を知る。佐原&ギルモアからビッグエンゼルの説明を受ける。
○佐原正光→偵察衛星からザンギャック艦隊の地球圏接近を知る。本郷猛と一文字隼人にビッグエンゼルについて説明する。
○アイザック・ギルモア→偵察衛星からザンギャック艦隊の地球圏接近を知る。本郷猛と一文字隼人にビッグエンゼルについて説明する。
△イカルス→ギルークが世紀王候補となったことに焦りを感じる。
●スーパーギルーク→イカルスの元に挨拶に訪れる。
●司令官ワルズ・ギル→Gショッカーに合流すべく、宇宙艦隊を率いて無幻城に来訪。
●参謀長ダマラス→ワルズ・ギルに同行して、無幻城に到着。
●カイザーブルドント→ワルズ・ギルに嫌悪感を抱く。
●龍皇子サラマンデス→ワルズ・ギルに嫌悪感を抱く。
●害統領(二代目)ババッチード→過去の経緯から、ワルズ・ギルを露骨に嫌う。
●黒十字王→ワルズ・ギルに接近する。
●星王バズー→ザンギャック合流による軍団再編に伴い、ゴズマ軍を大ザンギャック軍へと名称を変更する。
●加頭順→Gショッカーとの提携交渉を成立させる。
●マシーン大元帥→大首領の勅命として、ショッカー正規軍を大ショッカー軍に名を改めると宣言。

1182

【今回の新規登場】
△イカルス(電撃戦隊チェンジマン)
 星王バズーによって育てられたイカルス星の王子。
 事実上の大星団ゴズマ№2であり、その地位はギルークやアハメスよりも上。
 実母にそっくりな渚さやかを連れ去り、自身の妻にしようとするが、
 さやかに命の大切さを説かれ動揺を見せる。その後養父であるバズーに
 処刑された(余談だが、その際バズーは若干の哀愁を感じさせる様子も
 見せている。果たしてバズーに父親としての感情があったのかは不明…)。
 いつも配下として宇宙獣士ボーラを連れている。

●司令官ワルズ・ギル(海賊戦隊ゴーカイジャー)
 宇宙帝国ザンギャック地球侵略艦隊の司令官。宇宙の大部分を支配する大帝国の皇子である為、
 常々無駄に不遜な態度を取っており、無駄にエリート意識が強く、またプライドも無駄に高い。
 故に人徳は略皆無に等しい。「親の七光り」「バカ息子」などと周囲からは散々な言われよう。
 だが、どこか憎めない一面も持つ。

●参謀長ダマラス(海賊戦隊ゴーカイジャー)
 宇宙帝国ザンギャックの参謀長。別名「宇宙最強の軍師」。
 ザンギャックでもその名が知られ、化け物じみたとてつもない戦闘力と
 冷徹な頭脳を併せ持つ最強格の戦士。皇帝アクドス・ギルにより、その息子であるワルズ・ギルの
 補佐・作戦参謀として同行を命じられ、ワルズ・ギルのことは「殿下」と呼び、意固地で能力に
 見合わないプライドの高さを持つ彼を上手く往なしつつ的確な助言を献上する。
 ワルズ・ギルに対する忠誠心は決して嘘ではなかったのだが、ワルズ・ギルには不信感を持たれ続け、
 最後までその想いが届く事はなかった。

●害統領(二代目)ババッチード(海賊戦隊ゴーカイジャー)
 かつて炎神戦隊ゴーオンジャーと戦った蛮機族ガイアークの最高幹部となる害統領の2代目。
 その肩書からして総裏大臣ヨゴシマクリタインより上位の存在と思われるが、
 初代害統領バッチードとの関係は不明。ヒューマンワールドを征服する為、部下のチラカシズキーを
 ガンマンワールドに派遣し、その後を追ったゴーカイジャーがガンマンワールドに行った頃を見計らい、
 鎖国バリアで次元の裂け目を封じる卑怯な囮作戦を展開した。 ワルズ・ギルたちザンギャック地球遠征軍とも
 衝突した後、ゴーカイジャーにライジングストライクを受け敗北した。

●龍皇子サラマンデス(救急戦隊ゴーゴーファイブ)
 災魔一族の四男、童鬼ドロップが長兄・冥王ジルフィーザの冥王の星を受け継いだ事で誕生した成長体。
 傲慢かつ冷酷で、表向き敬語を使いつつも兄や姉たちを見下している。その後、幽魔地獄に落ちるも、
 幽魔王サラマンデスとして復活。 さらにもう一度復活させられて破壊神サラマンデスドラゴンとなる。

●黒十字王(ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦)
 初代スーパー戦隊・秘密戦隊ゴレンジャーに倒された悪の組織・黒十字軍の首領である
 黒十字総統が、スーパー戦隊に倒された者達の怨念を受けた事で生まれ変わった姿。
 全てのスーパー戦隊抹殺と彼らを信じる者達への復讐を目論む。その正体は黒十字城。

●加頭順=ユートピアドーパント(仮面ライダーW)
 財団Xの幹部。NECRO OVERとしての身体能力とクオークスとしての超能力(サイコキネシスやパイロキネシス)など、変身前であっても、怪人然とした能力を使用可能。

 エージェントとして風都に出没し、ミュージアムを担当している。


『北海道孤立作戦』-1

作者・ユガミ博士

1183

***北極・要塞 鉄の爪***

地球の北の極地である北極。そこにはGショッカーの傘下となる組織の
基地がいくつも点在している。その中の一つが機械帝国ブラックマグマの
要塞である鉄の爪である。要塞の司令部に銀色の甲冑をした人物
暗黒科学帝国デスダークのデスギラー将軍が、女スパイである
マズルカを引き連れて、ブラックマグマの指揮を執るヘルサターン総統の
前に対峙していた。

ヘルサターン総統「デスダークが、我々に何の用で来たのだ」
デスギラー将軍「暗黒科学帝国デスダークの総統タブーから、
  機械帝国ブラックマグマと共同戦線を執りたいとのお達しだ」

デスギラー将軍は総統タブーから、この度ザンギャック帝国が
Gショッカーの傘下に加わった事で、ゴズマ軍から大ザンギャック軍
へと編制された事に対して、新参者であるザンギャックに大きな顔を
させない為にも、大きな作戦を行いたいというのであった。

ヘルサターン総統「・・・確かに、星王バズー様が何を持ってゴズマ軍
 から大ザイギャック軍などと変えたのか分からないが、新参者に
 デカイ顔をされるのは面白くは無いな」
デスギラー将軍「これまで地下帝国軍による日本侵攻、ショッカー正規軍
 ・・・いや、今は大ショッカーの傘下であるクライシス帝国と巨獣軍の
 ネロス帝国の合同作戦、GVMN・ラボでもあるボルトによる作戦。
 さらに最近は星間評議会特使をシスタージルが襲撃したり、極東基地を
 バラノイアが襲撃したりもした。我々も遅れをとるわけにはいかんのだ!」
ヘルサターン総統「・・・よろしい。そちらの考えている作戦を聞こう」

デスギラー将軍の話を聞き、少し思案をした後ヘルサターン総統は
デスダークと共同戦線を行う事を決め、デスギラー将軍から作戦内容を
聞くのであった。

1184

***青森・東津軽***

ブラックマグマとデスダークの共同戦線が行われてから数日後。
現在、青森県では幻獣や擬態獣が多発。青森と北海道を結ぶ
ツインブリッジを守る青森第4中隊だけでは対処できないという
事で、ダンナーベースから猿渡ゴオと妻である杏奈、長らく
ティターンズの監視を受けていた剛三兄弟のボルテスチームが
現地と共同戦線を行っていた。

擬態獣13号「ギギギ...」
ヴィーヴル「キシャー」
真央「・・・擬態獣13号が4体、ヴィーヴルが3体出現。
 3時の方向に移動しました!」
咲良「第1小隊は作戦ポイントまで、敵を誘導をお願い!
 竹内、指揮車も移動よ」
竹内「了解!」
亜美@通信『了解。第1小隊、誘導を開始します!』

第4中隊の隊長である石田咲良の指示で、横山亜美率いる第1小隊が
出現した擬態獣と幻獣を人型戦車である栄光号や光輝号で追い詰める。

遥「・・・擬態獣、幻獣作戦ポイントに到着したよ」
咲良「ゴーダンナー、ゴーオクサー、ボルテスⅤお願いします」
ゴオ「応、行くぞ杏奈!」
杏奈「OK。ゴオちん!」
健一「ボルテスチーム、行くぞ!」

作戦ポイントまで追い詰められた擬態獣と幻獣の前にゴオと杏奈の
乗るゴーオクサーとゴーオクサー。ボルテスチームの乗るボルテスⅤ
が現れ、戦闘態勢に入る。

健一「ガトリングミサイル!!」
ゴオ「ダンナーパンチ!」
杏奈「エンジェルバレット!」

ボルテスⅤの両腕からミサイルが発射し、ゴーダンナーは
擬態獣や幻獣を殴り、ゴーオクサーは腕からバルカンのように
発射して攻撃する。

コボルト「グルルル」
航「・・・コボルトか!」
遥「コボルト多数出現しました!」
彩華「第1小隊はこのまま、コボルトを撃破して下さい」
亜美「横山機、了解。ぶっとばします!」
虎雄「上田機、了解!」
良馬「・・・」
乃恵留「スーパーロボットに負けてらんないわよ、愛梨沙!」
愛梨沙「OK.乃恵留!」

亜美や小島航の乗る栄光号や菅原乃恵留と渡部愛梨沙、
上田虎雄と谷口良馬の乗る光輝号は第4中隊の副官である
村田彩華からの指示でコボルトを攻撃。そしてスーパーロボットや
第4中隊の活躍で幻獣と擬態獣は倒され、今回の戦闘は終了した。

杏奈「お疲れ、ゴオちん!」
ゴオ「・・・は、恥ずかしいから人前でゴオちんは止めろ(///)」
愛梨沙「うわぁ~、ラブラブだね。あれ」
尚也「・・・僕も、真央とあれぐらい仲良くなりたいなあ」
真央「私もよ、尚君」

戦闘が終わり、お互いを労いイチャつくゴオと杏奈に、第1小隊の
渡部愛梨沙はそのイチャぶりに呆れ、通信士である鈴木真央の
ボーイフレンドである佐藤尚也は彼女とゴオと杏奈のような関係に
なりたいと思うのであった。
そして彼らは青森第4中隊は、本拠地である青森山田高校へと
帰還するのであった。

1185

●ヘルサターン総統→暗黒科学帝国デスダークと共同作戦を結ぶ。
●デスギラー将軍→総統タブーの命により、ブラックマグマと共同作戦を結ぶ。
●マズルカ→デスギラー将軍と共に、要塞 鉄の爪に赴く。
○石田咲良→指揮車から作戦の指揮を執る。
○村田彩華→第1小隊にコボルトを撃破するように指示を出す。
○横山亜美→栄光号に乗り込み、幻獣と擬態獣を相手に戦闘する。
○小島航→栄光号に乗り込み、幻獣と擬態獣を相手に戦闘する。
○菅原乃恵留→光輝号に乗り込み、幻獣と擬態獣を相手に戦闘する。
○渡部愛梨沙→光輝号に乗り込み、幻獣と擬態獣を相手に戦闘する。
○上田虎雄→光輝号に乗り込み、幻獣と擬態獣を相手に戦闘する。
○谷口竜馬→光輝号に乗り込み、幻獣と擬態獣を相手に戦闘する。
○鈴木真央→指揮車から戦況のオペレートを行う。
○佐藤尚也→戦闘後、ゴオと杏奈の仲を羨む。
○吉田遥→指揮車から戦況のオペレートを行う。
○竹内優斗→指揮車を運転する。
○剛健一→ボルテスⅤで、幻獣や擬態獣と戦闘する。
○猿渡ゴオ→ゴーダンナーで幻獣や擬態獣と戦闘する。
○猿渡杏奈→ゴーオクサーで幻獣や擬態獣と戦闘する。
●擬態獣13号→複数出現し、第4中隊やスーパーロボットと戦闘して倒される。
●ヴィーヴル→複数出現し、第4中隊やスーパーロボットと戦闘して倒される。
●コボルト→複数が出現し、青森第4中隊の攻撃を受けて倒される。

1186

【今回の新規登場】
●ヘルサターン総統(太陽戦隊サンバルカン)
ブラックマグマのリーダー。その正体は機械人形で、最高権力者の様に
振る舞っていたが、実は全能の神の忠実な僕。

●デスギラー将軍(大戦隊ゴーグルファイブ)
デスダークの戦闘指揮官。作戦立案だけでなく前線で戦闘も出来る剣の達人。
ゴーグルレッドをライバル視し、短気で冷酷だがデスダークの忠誠心は厚い。

●マズルカ(大戦隊ゴーグルファイブ)
デスダークの女スパイ。変装を得意としており、情報収集や誘拐といった
幅広い任務を行う。

○石田咲良(ガンパレードオーケストラ 白の章)
青森第108警護師団第4中隊に配属された中隊長。15歳の若さで優秀な成績で
士官学校を卒業して来たが、配属された当初は同隊の個性がバラバラな
メンバーに戸惑うが、やがて信頼されるようになる。

○村田彩華(ガンパレードオーケストラ 白の章)
21歳の第4中隊副官だが、年長扱いされるのを嫌い、乃恵留達には呼び捨てで
呼ばせている。戦場では厳しいが、咲良の良きアドバイザーとなる。
戦死した前中隊長に憧れていた。

○横山亜美(ガンパレードオーケストラ 白の章)
16歳の第4中隊第1小隊長で、栄光号パイロット。趣味は少年漫画。
「ぶっとばします。」が口癖。咲良に忠実で彼女を「中隊長殿」と呼ぶ。

○小島航(ガンパレードオーケストラ 白の章)
17歳の栄光号パイロットで、小島空の弟。大金持ちだった家が破産し、
更に女顔だった事をからかわれて、短気で無口な性格となってしまっている。
趣味は絵を描くこと。

○菅原乃恵留(ガンパレードオーケストラ 白の章)
15歳の光輝号パイロット。彩華を尊敬しているが、咲良が中隊長に
なった事を快く思っていないが、日々を重ねていくうちに
彼女を信頼するようになっていく。巨大幻獣戦では光焔号で戦う。

○渡部愛梨沙(ガンパレードオーケストラ 白の章)
13歳で、乃恵留と同じ光輝号パイロット。尚也に憧れているが、
彼が真央に惚れているのを不満に思っている。また、乃恵留同様、
咲良を嫌っているが、巨大幻獣戦を機に信頼するようになった。
巨大幻獣戦では光焔号に乗って戦う。

○上田虎雄(ガンパレードオーケストラ 白の章)
16歳。光輝号のパイロット。勇ましい名前とは裏腹にかなり気が弱く、
戦うのが消極的な性格をしている。巨大幻獣戦では火力支援車で戦った。

○谷口竜馬(ガンパレードオーケストラ 白の章)
17歳の光輝号のパイロット。中隊の中では最も戦士らしく、いつも体を
鍛えているが、天然ボケの一面もある。巨大幻獣戦では火力支援車で戦った。

○佐藤尚也(ガンパレードオーケストラ 白の章)
13歳で栄光号のパイロットとなる。年齢の割りに沈着冷静な性格をしており、
鈴木真央とは相思相愛の仲。

○鈴木真央(ガンパレードオーケストラ 白の章)
15歳の通信士。気は弱いが芯のしっかりした美少女。尚也とは相思相愛。

○吉田遥(ガンパレードオーケストラ 白の章)
14歳の通信士。いつも携帯型ゲームをしている眼鏡を掛けた少女。
乃恵留や愛梨沙と行動を共にするが、ゲームの事しか頭にない。

○竹内優斗(ガンパレードオーケストラ 白の章)
18歳の指揮車運転手。高校の近くにある喫茶店の女主人であるユミに
憧れていたが、クリスマスの日に恋人がいるのを見てしまい失恋した。
 
○剛健一(超電磁マシーン ボルテスⅤ)
ボルト・クルーザーのパイロットでボルテスⅤのメインパイロットである
剛三兄弟の長男。オートバイの運転や格闘技、コンピュータ制御に長けている
が、射撃を得意としている。責任感が強く、チームリーダーとして私情を
挟まない性格をしている。

○猿渡ゴオ(神魂合体ゴーダンナー)
ダンナーベースに所属するゴーダンナーのパイロット。かつて「巨神戦争」と
呼ばれる大型擬態獣との戦いで活躍した英雄。恋人を亡くし、腑抜けていたが
杏奈との触れ合いで立ち直り、結婚。式の最中に擬態獣が出現したので、再び
戦いに赴く。その後、様々な苦難の末に杏奈と結婚式を挙げた。

○猿渡杏奈(神魂合体ゴーダンナー)
ダンナーベース所長葵霧子の娘。「巨神戦争」にてゴオに命を救われたことで彼に憧れ、
後に結婚する。式の最中に擬態獣が出現したのでネオオクサーで出撃し、後に
ゴーオクサーで戦うようになる。明朗快活で考えるよりも先に行動するタイプだが、
家事全般をこなし、世話焼きな面がある。運動神経抜群で、学校ではロボット部に所属しており
マドンナ的存在ではあるが、ゴオ一筋である。

●擬態獣13号(神魂合体ゴーダンナー)
原作の第2話「炎のバージンロード」に登場した擬態獣。
体当たりや触手で攻撃する。

●ヴィーヴル(ガンパレードオーケストラ 白の章)
見た目がトカゲに似た幻獣。レーザーやミサイルで攻撃する。

●コボルト(ガンパレードオーケストラ 白の章)
犬の様な小型幻獣。目が2つで、その一つからビームを出す。


『北海道孤立作戦』-2

作者・ユガミ博士

1187

***北海道・ツインブリッジ近郊の市内***

青森では第4中隊、ゴオと杏奈、ボルテスチームが出現した幻獣と擬態獣を
駆逐して帰還していたその頃。北海道と本州を結ぶツインブリッジの先である
北海道側の市内では、九州にいるキレンジャーである大岩大太同様にイーグル
北海道支部へと栄転となったモモレンジャーであるペギー松山は市内を暴れる
機械帝国ブラックマグマと暗黒科学帝国デスダークとの戦闘を隊員達を伴って
行われていた。

モモレンジャー「待ちなさい、Gショッカー!」
ゼロワン「ふん、この北海道は我々ブラックマグマ、引いては
  Gショッカーの拠点となるのだ!邪魔はさせん」
デスギラー将軍「その通り、その為に我々デスダークも基地を建設すべく
  同盟したのだ!」

指揮を執っているデスギラー将軍はマズルカ、ゼロガールズと共に
合成獣であるクマモズーと両組織の戦闘員であるマシンマンとマダラマンを
率いてモモレンジャーやイーグル隊員達に襲い掛かる。

クマモズー「熊爆弾」ドカーン、ドカーン
イーグル隊員A「うわぁぁ!」
イーグル隊員B「ぐわぁぁ!」
クマモズー「うぉぉぉぉ、イーグルの隊員の力はこんな物か!」
モモレンジャー「・・・何て強さなの!?(でも、おかしい。これが
 ブラックマグマとデスダークの作戦なら、何故デスダークの怪人しか
 いないのかしら?ブラックマグマの機械生命体がいないのは不自然だわ)」
マズルカ「余所見をしている場合かしら!」
モモレンジャー「くっ」

クマモズーの繰り出す熊爆弾でイーグル隊員達は次々に負傷者や死亡者が
続出する。戦いの最中、モモレンジャーはこの場に両組織の戦闘員や
指揮官がいるが片方の組織だけにしか怪人がいない事に不自然さを感じるが、
マズルカからの攻撃を受けてしまう。

マズルカ「ふふふ、これで終わりよ!」
モモレンジャー「―!」

マズルカに始末されようとしたその時。一本の赤いリボンがマズルカの
腕を封じて、モモレンジャーを救った。 。

1188

そして同じように黒、青、黄、桃の4本のリボンがゼロガールズ達や
クマモズーの動きを封じるのであった。

デスギラー将軍「このリボンは・・・まさか!」
ゴーグルレッド「モモレンジャー、俺達も協力する!」
モモレンジャー「貴方達は、ゴーグルファイブ!何故、ここに?」

苦戦するモモレンジャーの救援に駆け付けたのは、大戦隊ゴーグルファイブだった。
実は、ゴーグルファイブの所属する未来科学研究所は北海道にあるNISAR
(日本国際航空宇宙技術公団)へ技術提供を行っており、その関係で
ゴーグルファイブも北海道に来ていたのであった。

ゴーグルレッド「ゴーグルレッド!」
ゴーグルブラック「ゴーグルブラック!」
ゴーグルブルー「ゴーグルブルー!」
ゴーグルイエロー「ゴーグルイエロー!」
ゴーグルピンク「ゴーグルピンク!」
ゴーグルレッド「戦え!大戦隊」
ゴーグルファイブ「「「「「ゴーグルファイブ」」」」」

モモレンジャー達を助けたゴーグルファイブはリボンを解き、集まって
デスダークとブラックマグマに向かって名乗り上げた。

デスギラー将軍「くっ、忌々しきゴーグルファイブめ。皆の者、かかれ!」
クマモズー「うぉぉぉぉ!!」

デスギラー将軍は宿敵であるゴーグルファイブとの再会に、
忌々しく思いながらクマモズーや戦闘員達に戦いの号令をかける。

ゴーグルブラック「ブラッククラブ!」
マダラマン「ぐぅ!」
マシンマン「げぇ!」
ゼロワン「くっ!」
ゼロツー「貴様!」

ゴーグルブラックは2本のクラブを巧みに使い、マダラマンやマシンマンを
倒していき、ゼロガールズであるゼロワンとゼロツーを攻撃した。
攻撃を受けた2体はナイフや研ぎ澄まされたカードで斬りかかる。

ゴーグルブルー「ブルーリング!てりゃぁぁぁ!」
ゼロスリー「当たってなるか!」
ゼロフォー「ここで死ね!」

ゴーグルブルーはブルーリングで高速に回転させて、マダラマン達を倒す
だけでなく、ゼロスリーやゼロフォーを攻撃した。攻撃を受けた2体は
サイを構え、ヨーヨーで攻撃した。

ゴーグルイエロー「イエローハンマー!」
ゴーグルピンク「ピンクミラー!」

ゴーグルイエローはイエローハンマーで戦闘員を吹き飛ばし、
ゴーグルピンクはマダラマンやマシンマンの光線銃の攻撃を跳ね返して
次々と倒していく。

モモレンジャー「私も行くわよ!」ドッカーン
クマモズー「ぎゃぁぁぁ!」

モモレンジャーもイヤリング爆弾を使って、クマモズーに爆発攻撃を
行う。さすがの合成獣もモモレンジャーの爆弾にはダメージを負った!

ゴーグルレッド「ゴーグルサーベル!」
デスギラー将軍「ふん!」

一方、ゴーグルレッドもデスギラー将軍はゴーグルサーベルとデスギラーの
剣が交差し、激しいせめぎ合いとなっていた。

デスギラー将軍「(ゴーグルファイブが出てきたのは予想外だが、
 そろそろ作戦の頃合いか・・・)この勝負は預けるぞ!」
ゴーグルレッド「何!?」

デスギラー将軍はゴーグルレッドに、そう告げるとマズルカやゼロガールズも
撤退して、その場に残ったのはクマモズーだけとなった。

ゴーグルブラック「何故、合成獣だけ残ったんだ?」
ゴーグルイエロー「でも、モモレンジャーの爆弾でかなりダメージを受けている。
  今がチャンスだ!」
ゴーグルファイブ「「「「「ゴーグルビクトリーフラッシュ」」」」」
クマモズー「ぐわぁぁぁ!」

その場に残ったのがクマモズーだけなのが、ゴーグルブラックには疑問に感じたが
ゴーグルイエローの言うように倒すチャンスだとばかりに、ゴーグルファイブは
必殺の「ゴーグルビクトリーフラッシュ」で倒すのであった。

モモレンジャー「助けてくれて感謝するわ。ゴーグルファイブ」
ゴーグルレッド「いえ、デスダークやGショッカーは我々の倒すべき敵ですから」

戦いを終えて、互いを労うモモレンジャーとゴーグルファイブだが
その時、ツインブリッジの方角から大きな爆発が起きた。

ゴーグルブルー「な、何事だ!?」
ゴーグルピンク「見て、ツインブリッジの方に何かいるわ!」

ゴーグルピンクがツインブリッジの方へと指を指すと、そこには
巨大で何本もの長い鼻をした象の様な怪物―機械帝国ブラックマグマの
機械生命体ナウマンモンガーがツインブリッジを攻撃していた。

1189

○ペギー松山=モモレンジャー→北海道で騒ぎを起こすブラックマグマと
  デスダークと戦闘を行い、ゴーグルファイブに助けられる。
○赤間健一=ゴーグルレッド→モモレンジャーを助けてデスギラー将軍と戦闘し
  クマモズーを倒す。
○黒田官平=ゴーグルブラック→ゼロワン、ゼロツーと戦闘する。
○青山三郎=ゴーグルブルー→ゼロスリー、ゼロフォーと戦闘する。
○黄島太=ゴーグルイエロー→ブラックマグマ、デスダークの戦闘員を倒す。
○桃園ミキ=ゴーグルピンク→ブラックマグマ、デスダークの戦闘員を倒す。
●デスギラー将軍→モモレンジャーやゴーグルファイブと戦闘した後、撤退する。
●マズルカ→モモレンジャーやゴーグルファイブと戦闘する。
●クマモズー→ゴーグルファイブの必殺技に倒れる。
●ゼロガールズ→モモレンジャーやゴーグルファイブと戦闘する。
●ナウマンモンガー→最初から巨大化していて、ツインブリッジを攻撃する。

【今回の新規登場】
○ペギー松山=モモレンジャー(秘密戦隊ゴレンジャー)
黒十字軍に基地を襲撃され壊滅したイーグル北海道支部の生き残りである女性。
武器開発と爆発物処理のスペシャリスト。スイス人の父と日本人の母を持つ
ハーフで非常に落ち着いた性格をしており、明日香の抑え役に廻る事が度々ある。
女性ながら格闘能力も一般隊員を凌駕しており、柔道の有段者。他にも能を嗜んでいる。

○赤間健一=ゴーグルレッド(大戦隊ゴーグルファイブ)
強靭な精神力と冷静沈着さを兼ね揃えた探検家。ドイツアルプスにある
「狼の穴」でデスダークに襲われている本郷博士に遭遇し、彼を救出して
日本へ帰国した後、ゴーグルファイブとなった。

○黒田官平=ゴーグルブラック(大戦隊ゴーグルファイブ)
優れた知識と抜群の運動神経を持つ東都大学の将棋部部長。普段は遊園地の
乗り物係を務めている。孤高に見える冷静なサブリーダーだが、時として
悪に対する怒りをあらわにする熱血漢な一面を持ち合わせている。水中戦を
得意としている。

○青山三郎=ゴーグルブルー(大戦隊ゴーグルファイブ)
ひ弱で泣き虫だった自分を不屈の精神力で鍛えてきた努力家のアイスホッケー
選手。普段は遊園地の売店店員を務めている。明朗かつ大らかで、子供達の
兄貴分。瞬発力を生かしたスピード戦を得意としている。

○黄島太=ゴーグルイエロー(大戦隊ゴーグルファイブ)
鉱山師として全国放浪の経験がある動物園の飼育係。普段は遊園地のアトラクションで
働いている。一番の力持ちで、聴力が非常に優れている大食漢。

○桃園ミキ=ゴーグルピンク(大戦隊ゴーグルファイブ)
笑顔を絶やさない優しさと強い精神力を兼ね揃えた紅一点である新体操の選手。
普段は遊園地の園内アナウンスを担当している。清らかなで敵味方問わず
困っている人を放置できない優しさを持つ。水中戦が苦手。

●クマモズー(大戦隊ゴーグルファイブ)
クマの姿をした合成獣。熊爆弾やハイトロンエネルギーが詰まった
月の輪リングといった武器を持つ。ゴーグルファイブに倒されたが、
クマコングはデスギラー将軍が乗り込んで戦った。

●ゼロガールズ(太陽戦隊サンバルカン)
スパイ活動を担当する四人一組の女性型メカ人間。ゼロワンは赤を基調と
して変装を得意としており、ゼロツーは黒を基調としてマシンの扱いに
長けており、ゼロスリーは緑を基調として肉弾戦を得意とし、ゼロフォーは
紫を基調として通信や索敵を得意としている。なおゼロワンは洞窟の落盤に
巻き込まれて死亡すると、残りの3体はアマゾンキラーの指揮下に入った。

●ナウマンモンガー(太陽戦隊サンバルカン)
国立銀行に保管される4兆円相当の金塊を奪うべく、大木総理大臣の孫娘が乗る
幼稚園バスをゼロガールズとともにジャックした機械生命体。鼻から噴射する
高圧ガスでサンバルカンを翻弄するが、特定の武器は持たず、巨大な牙を地面に
叩きつけ、地震を起こし、コンクリートの壁を砕く突進力と怪力で圧倒する肉体派。
また、この巨大な牙を使っての体当たりは、10センチ厚のコンクリート壁を粉々にする。
因みに眼光が鋭く威圧的な外見に対してひょんきんな性格をしている。


『北海道孤立作戦』-3

作者・ユガミ博士

1190

出現して、その巨大な牙を使ってツインブリッジの壁を体当たりをするナウマンモンガー。
そこに、北海道に駐留する地球連邦軍や北海道師団に所属する学徒兵達がMSや
人型戦車(H.W.T)で駆けつけて、ナウマンモンガーに攻撃をする。

ナウマンモンガー「オレの邪魔をするなぁー!」
学徒兵A「うわぁぁあぁ!!」

攻撃してくる学徒兵達に、ナウマンモンガーは高圧ガスを鼻から噴出しながら
大きく振るって、MSやH.W.Tを倒していく。

ゴーグルブルー「まさか、もう一体いたなんて...」
モモレンジャー「あれは確か、地球平和守備隊の資料にあった
 機械帝国ブラックマグマの機械生命体ナウマンモンガーよ」
ゴーグルイエロー「何故、ここに...」
???「・・・それは、私が説明しよう!」
ゴーグルレッド「―この声は!」

海から浮上してきたのはデスダークの移動要塞であるデストピアで、
そこから声が響き渡ると立体映像が映し出される。映し出されたのは
まるで古代エジプト王家の様な被り物を身に着けた人物―デスダークの
最高幹部デスマルク大元帥だった。

デスマルク大元帥「我々の今回の作戦、その名も『北海道孤立作戦』
 我々Gショッカーの領土とするべく、本州と北海道を繋ぐツインブリッジを
 破壊するため、クマモズーがお前達を引き付けている間にブラックマグマの
 ナウマンモンガーがブリッジを破壊するという作戦なのだ!」
ゴーグルレッド「それならば、ゴーグルロボがブリッジの破壊を止める!」
デスマルク大元帥「そうはさせんぞ!デスギラー将軍!」
デスギラー将軍「ハッ、コング出撃!」

デスマルク大元帥が高らかに作戦内容を説明した後、ゴーグルレッドは
ゴーグルロボを呼び出して、ナウマンモンガーを止めようとするが
そうはさせまいとデスマルク大元帥はデスギラー将軍に命令を下し、
デスギラー将軍はデストピアからクマモズーそっくりの巨大兵器クマコングを
出撃させる。街に降り立ったクマコングは倒れているクマモズーにリフレッシュ
シャワーを浴びさせて回復させるとクマモズーはクマコングのコックピットに収容された。

クマモズー「前はコングに乗れなかったが、今回は暴れさせてもらうぞ!」

乗り込んだクマモズーはクマコングを操って、街を破壊していく。
さらにマダラマンが操縦するデスダークの小型戦闘機デスファイターや
ブラックマグマの戦闘機ヘルファイターも大軍で現れて同じように街を
攻撃していく。

橘博士@通信『・・・健一君!』
ゴーグルレッド「その声は橘博士!」
橘博士@通信『事態はこちらでも把握している。ゴーグルシーザーを発信するのだ!』
ゴーグルブラック「しかし、NISARにはゲッターチームがいる筈ですが、彼らは?」
橘博士@通信『まだゲッターマシンを整備している最中なのだ。整備が
 終わるまで持ちこたえてくれ!』
ゴーグルレッド「分かりました、ゴーグルシーザー発進!」

ゴーグルレッドにNISARの基地であるビッグベネイザーの橘博士から
通信が入る。通常は未来科学研究所から発進する巨大母艦ゴーグル
シーザーだが、ゴーグルファイブが北海道に来ている為、ゴーグル
シーザーもビッグネイザーに格納されていた。ゲッターチームがまだ
マシンの整備でまだ出撃に遅れるという話を聞いた後、ゴーグルレッドは
ゴーグルシーザーを発進させた。ゴーグルシーザーが到着すると5人は
乗り込み、ゴーグルレッドはゴーグルジェット、ゴーグルブルーはゴーグル
タンク、ゴーグルイエローはゴーグルダンプに乗り込んで、コンテナから
発進した。

ゴーグルレッド「合体だ、ゴーゴーチェンジ!」
ゴーグルブルー「ゴーゴーチェンジ」
ゴーグルイエロー「ゴーゴーチェンジ」
ゴーグルレッド「合体完了!」

3機のマシンが変形して合体すると、FSI合金で出来た
ゴーグルロボとなった。
合体を完了したゴーグルロボは街に降り立つ。

ゴーグルレッド「これ以上、ブリッジを壊させるわけにはいかない。
 ゴーグルスピン!」
クマモズー「させるか、熊爆弾!」

ゴーグルレッドはまずはツインブリッジを破壊しようとしている
ナウマンモンガーを止めるべく、戦闘用の巨大ゴマである
ゴーグルスピンで攻撃を仕掛けるが、クマコングが間に入り、
熊爆弾で攻撃して阻んだ。ゴーグルシーザーにいるゴーブルブラック
やゴーグルピンクもゴーグルロボを援護するが、デスファイターや
ヘルファイターの多さで、それ所では無かった。

モモレンジャー「このままじゃ、ゲッターチームが来る前にツインブリッジも
 ゴーグルファイブも危ないわ。・・・そうだわ、東北支部にいるアオに
 応援を頼みましょう!」

このままでは危ないと感じたモモレンジャーはイーグル東北支部にいる
アオレンジャーである新命明に応援を頼もうと連絡する。

デスマルク大元帥「ふはははは、連絡をいれても無駄だ。今頃、青森の
 ツインブリッジも攻撃を受けているだろうからなあ!」
モモレンジャー「何ですって!?」

連絡を入れようとしたモモレンジャーだったが、様子を見ていた
デスマルク大元帥に青森側のツインブリッジにも攻撃をしていると
言われるのであった。

 

1191 
○ペギー松山=モモレンジャー→新命明に連絡を入れようとするが
   デスマルク大元帥に青森でもツインブリッジが攻撃されている事を聞かされる。
○赤間健一=ゴーグルレッド→合体してゴーグルロボでクマモズーや
  ナウマンモンガーと戦うが苦戦する。
○黒田官平=ゴーグルブラック→ゴーグルシーザーからゴーグルロボを援護する。
○青山三郎=ゴーグルブルー→合体してゴーグルロボでクマモズーや
  ナウマンモンガーと戦うが苦戦する。
○黄島太=ゴーグルイエロー→合体してゴーグルロボでクマモズーや
  ナウマンモンガーと戦うが苦戦する。
○桃園ミキ=ゴーグルピンク→ゴーグルシーザーからゴーグルロボの援護をする。
○橘博士→ゲッターチームが戦闘に遅れる事を通信で伝える。
●デスマルク大元帥→デストピアから作戦内容を高らかに説明する。
●デスギラー将軍→クマコングを出撃させる。
●クマモズー→リフレッシュパワーで回復してクマコングに乗り込み
   ゴーグルロボへの攻撃や街の破壊を行う。
●ナウマンモンガー→ツインブリッジや連邦兵、学徒兵を攻撃する。

【今回の新規登場】
○橘博士(ゲッターロボ號)
ゲッターロボの開発者であるネイサーの所長。信一、翔の父親でもある。
当初、平和利用の為にゲッターロボを開発した為、戦闘への投入に反対
し続け、ゲッターの武装化が遅れてしまい、息子である信一の戦士の際にも
頑なに消極的な平和主義に固執し続けた。

●デスマルク大元帥(大戦隊ゴーグルファイブ)
2000年間、南極の氷の下に埋められていた棺の中で眠っていたデスダークの
最高幹部。総統タブーの命令で蘇生されたが、2000年間タブーから
睡眠学習を受けていたため、現在の情報を完全に把握している。性格は冷酷かつ残忍。
暗黒パワーの持ち主で、天候を自由に操り、物体を転送する稲妻状光線が使える他、
戦闘時には妖刀暗黒剣を振るう。イガアナ博士とサゾリヤ博士を処刑した。


『北海道孤立作戦』-4

作者・ユガミ博士

1192

時間は少し巻き戻る。

***青森県・青森山田高校***

出現した幻獣と擬態獣を討伐した青森第4中隊、ゴオと杏奈、ボルテスチームは
第4中隊のメンバーが通う青森山田高校へと帰還した。帰還すると第4中隊の
担任教師であり、小島航の兄でもある小島空が咲良を呼び止めた。

咲良「どうなされたのですか、先生?」
空「帰ってきた所、悪いんだけどさ。また、出撃する事になるかもしれないんだ」
乃恵留「嘘、また出撃!?」
愛梨沙「信じら~んない!」

帰還したばかりなのに、また出撃しなければいけないと空から告げられ、
近くで聞いていた乃恵留や愛梨沙は文句を言う。

???「―本州と北海道を結ぶツインブリッジに何者かが近づいているみたい
 なんでなぁ。他の部隊も別の作戦で動かすわけにいかないから、帰ってきた
 ばかりで済まないが、お前さん達に白羽の矢が立ったってわけさ」
咲良「新命さん!」

空の後ろから現れたのは、イーグル東北支部へと栄転したアオレンジャーこと
新命明だった。新命と第4中隊は何度か作戦で行動を共にした事があり、
既に見知った間柄である。現れた新命は第4中隊が選ばれた理由を話した。

咲良「ツインブリッジが...!」
健一「ツインブリッジは北海道と本州を繋ぐ重要なルートだ。何かあれば大変な事になる」
亜美「中隊長殿...」

説明を受けた咲良は、ツインブリッジに危機が迫っているという事を聞き、かつて
第4中隊が命がけで幻獣から橋を守った事を思い出す。ならば自ずと答えは出ている。

咲良「―第4中隊は補給が済み次第、ツインブリッジへと向かいます!」
新命「うむ、分かった。現場まで俺も同行する」
ゴオ「俺達も出撃するぞ、杏奈!」
杏奈「うん、ゴオちん」
健一「ボルテスチームも出撃だ!」
ボルテスチーム「「「「応!」」」」

咲良は新命に向かって敬礼し、任務を了承した。そして一同は補給を済ませて
現場まで新命が同行し、ツインブリッジへと向かった。

1193

***青森県・ツインブリッジ***

ツインブリッジへ向かうと、既に巨大なロボットが2体といくつかの
小型戦闘機が橋を壊そうと攻撃をしていた。

優斗「何だ、あのロボットは!?」
新命「あれは、バイオマンが戦った新帝国ギアのメカジャイガンだな。
 という事は、攻撃しているのは新帝国ギアか!」
咲良「吉田さん、あのメカジャイガンについてデータを出せる?」
遥「うん、出してみる」

攻撃しているロボットを見て、新命はバイオマンが戦ったメカジャイガンだと
気付き、咲良は遥にメカジャイガンのデータが無いかと指示を出す。
そしてデータによれば、暴れているメカジャイガンはカブトカンス、
ゴリラカンスで小型戦闘機はメラージュ戦闘機という事が判明した。

咲良「第4中隊、ゴーダンナー、ゴーオクサー、ボルテスチーム出撃!」

そしてヘリから第4中隊の咲良や新命達が乗る指揮車、亜美や航、
尚也が乗る栄光号、乃恵留と愛梨沙、虎雄と竜馬がそれぞれ
乗り込んだ光輝号、ゴオのゴーダンナーと杏奈のゴーオクサー、
そしてボルテスチームのボルトマシンが出撃する。

健一「メラージュ戦闘機は、ボルトマシンで撃墜するぞ!」
一平「了解だ、ボンバーミサイル!」
大次郎「応、兄(あん)さん。チェースト!行けー!」
日吉「こっちも、行くよ!フリゲートミサイル!」
めぐみ「了解よ、健一さん。ランダー手裏剣!」

空を飛ぶ事が出来るボルトマシンに乗るボルテスチームは健一の
指示の下、すぐにボルテスⅤには合体せずにメラージュ戦闘機を
撃墜させていく。

咲良「メラージュ戦闘機はボルテスチームに任せて、私達は地上にいる
 メカジャイガンを倒します。皆、移動を始めて!」
乃恵留「言われなくたって、そうするわよ!」

一方、地上に降り立った他のメンバーはメカジャイガンへと進路を進める。
だが、地上にはメカジャイガン以外にも敵がいた。

真央「こちらに接近してくる敵が多数!」
愛梨沙「うわぁ、何よこいつ等気持ち悪~い!」
虎雄「く、来るなぁ~!」

現れたのは新帝国ギアの戦闘員であるメカクローンだった。
メカクローンが大量に近づいてきたので、光輝号(菅原機)に
乗る愛梨沙は気持ち悪く思い、光輝号(上田機)に乗る虎雄は
少し、怯えて混乱してしまう。

遥「データ照合、新帝国ギアの戦闘員メカクローンだよ」
ゴオ「戦闘員を相手にしている暇は無い。このまま突っ切る!」
亜美「だったら、メカクローンは私達がぶっとばします!」ドドドド
尚也「僕が真央を守る!」ズババババ

巨大なスーパーロボットであるゴーダンナーやゴーオクサーは
メカクローンを物ともせずにメカジャイガン達の下へと進む。
栄光号や光輝号はマシンガンをメカクローンに向けて撃つが、
小型幻獣よりも小さいメカクローンに的がなかなか当たらない。

新命「ならば、俺がメカクローンの相手をしよう」
咲良「お一人では危険です。私も...」
彩華「危険です、中隊長!指揮車から離れては困ります」
咲良「―う、確かに...」
新命「そういう事だ。何、心配するな。GO!!」

メカクローンを相手にすると新命が言うので、自分も行こうとする咲良だが
彩華に咎めらたので、考えを改める。新命は指揮車を飛び出すと同時に
アオレンジャーへと姿を変えて、迫りくるメカクローンを相手に白兵戦を行う。

咲良「・・・ここはアオレンジャーさんに任せて、第4中隊はツインブリッジへ」
???「ツインブリッジへは行かせんぞ!」ドカーン
真央、遥「「きゃぁぁぁ!」」
優斗「ミサイルが来たー!」

この場をアオレンジャーに任せた矢先、ミサイルが飛んできて
指揮車を襲った。

1194 
アオレンジャー「誰だ!」
メイスン「私は新帝国ギアの偉大なるドクターマンに仕える
 ビッグスリーのメイスン!」
サイゴーン「同じくジューノイドのサイゴーン!ドクターマンの命により
 この橋は我々が破壊する」

ミサイルを撃ってきたのは、新帝国ギアのビッグスリーのメイスンと
ジューノイドのサイゴーンだった。

アオレンジャー「お前達の目的は何だ!?」
メイスン「ふふふ、我々がツインブリッジを襲う理由はブラックマグマ、
 デスダークと共謀して、北海道を孤立化させてGショッカーの領地と
 する為だ!」
サイゴーン「今頃、北海道の方でもブラックマグマとデスダークが我々と
 同じようにツインブリッジを攻撃している事だろう」
咲良「・・・そんな!?」
アオレンジャー「やれやれ、悪の組織ってやつには、九州や四国を丸ごと
 要塞化しようなんて輩もいるが、その計画は潰させてもらうぜ!」

メイスンとサイゴーンから作戦を聞かされ、信じられないような作戦に
唖然とする咲良。アオレンジャーはメイスンとサイゴーンに立ち向かうのであった。


 
1195 
○ボルテスチーム→ボルトマシンで、メラージュ戦闘機を撃墜させていく。
○石田咲良→ツインブリッジを攻撃する新帝国ギアと戦闘する事になり、指揮を執る。
○村田彩華→咲良が指揮車を飛び出しそうになるので、咎める。
○横山亜美→メカクローンを栄光号で倒そうとマシンガンを向ける。
○佐藤尚也→恋人である真央を守ろうと指揮車に迫るメカクローンと戦闘する。
○菅原乃恵留、渡部愛梨沙→光輝号(菅原機)で戦闘する。
○吉田遥→新帝国ギアのデータを出す。
○小島空→帰還した青森第4中隊に次の出撃を知らせる。
○猿渡ゴオ→メカクローンにめげずにメカジャイガンへ向かう。
○新命明=アオレンジャー→青森第4中隊と共にツインブリッジを
   守る為に出動し、アオレンジャーに変身して、新帝国ギアと戦闘する。
●カブトカンス→ツインブリッジを攻撃する。
●ゴリラカンス→ツインブリッジを攻撃する。
●メイスン→メカクローンを引き連れ、青森第4中隊の指揮車にミサイルを放つ。
●サイゴーン→メイスンと共にメカクローンを引き連れて現れる。

【今回の新規登場】
○小島空(ガンパレードオーケストラ 白の章)
青森第108警護師団第4中隊の担任教師である航の兄。
三つ編みの髪型のせいか女性に見える。かわいい物が好き。

○新命明=アオレンジャー(秘密戦隊ゴレンジャー)
ゴレンジャーのサブリーダーで、イーグル東北支部の生き残り。
東北支部では射撃等の実践訓練の指揮官を務めていた分隊長だった。
クールな二枚目で、メカの操作、各種乗り物の操縦に長けており
バリブルーン、バリドリーンの機長を務める。その為、非常緊急出動の
要請を受けるまで秘密基地に待機している事が多い。海城とは見解の
相違で対立する事もあるが、アイコンタクトで意思疎通を図れるほど
信頼し合っている。

○峰一平(超電磁マシーン ボルテスⅤ)
ボルト・ボンバーのパイロットであるボルテスチームの一員。アメリカで
カウボーイの修行を積んでいたので、乗馬や投げ縄、鞭を得意としていて
全米ロデオ大会3年連続優勝という輝かしい実績を持つ。クールな皮肉屋で
健一と衝突する事もあるが仲間を大切にしている。浜口博士は母方の祖父で
その母は病気の父と自分を狼の群れから死んでしまった凄惨な過去を持つ。

○剛大次郎(超電磁マシーン ボルテスⅤ)
ボルト・パンサーのパイロットを務めるボルテスチームの一員で、
剛三兄弟の次男。棒術をはじめとして数多くの武術に優れている。
西郷隆盛を尊敬するあまり、九州出身というわけではないが兄弟で
唯一、鹿児島弁を話す。

○剛日吉(超電磁マシーン ボルテスⅤ)
ボルト・フリゲートのパイロットであるボルテスチームの一員で、
剛三兄弟の三男。水泳を得意としており、水中戦のエキスパートで
あり、生身で鮫と格闘できる。父親ゆずりで機械いじりに精通しており
自作でタッコちゃんというタコ型ロボットを作った。

○岡めぐみ(超電磁マシーン ボルテスⅤ)
ボルト・ランダーのパイロットであるボルテスチームの紅一点。岡長官の
甲賀流18代目のくノ一。偵察任務を得意を得意とし、優しさと芯の強さ
を併せ持つが、怒ると手裏剣を投げつけるという悪癖がある。蟹が苦手。

●カブトカンス(超電子バイオマン)
カブトガニに似た特徴を持つメカジャイガン。右腕が射出可能な球状ハンマー、
左腕が大き な鋏を模した爪、長い尻尾がある。飛行形態や球状形態にも
変形できる。

●ゴリラカンス(超電子バイオマン)
ゴリラ型のメカジャイガン。怪力で背中に装備されている
二丁の斧が武器。その持ち手は大砲になっている。

●メイスン(超電子バイオマン)
ドクターマンに忠誠を誓うビッグスリーのリーダー格。ビッグスリーの
中でも最高の知能を持つ。中年男性風の渋い容貌をしているので、
スーツ姿の紳士風に変装することもある。性格は残忍で人間を見下している。
光線を発射するロッドを武器にしているほか、強化されて顔面は機械が
露出し、右腕にメイスンミサイル、左腕にメイスンバルカンが装備され、
胸からレーザーを発射できるようになった。

●サイゴーン(超電子バイオマン)
不動明王と阿修羅を合せた様な不気味なデザインが特徴のジューノイド。
回転する3つの顔を持ち、瞬間移動や不動念力、火炎爆弾、口から火炎放射
冷凍ビームを武器としている。メタルメガスによる無差別攻撃を受け、大破したが
辛くも生還し、ニューサイゴーンとして復活。以来、メイスンの直属となった。


『北海道孤立作戦』-5

作者・ユガミ博士

1196

***北海道・ツインブリッジ近郊の市内***

再び場面は戻して、北海道。
デスマルク大元帥から青森側のツインブリッジにも、新帝国ギアの
メカジャイガンが襲っている事を聞かされるモモレンジャー。
ナウマンモンガーを止めようとして、合体したゴーグルロボだが
クマモズーの乗るクマコングが立ちはだかる。

クマモズー「くらえ、月の輪リング!」
ゴーグルレッド「ゴーグルロボの身動きが...!」

クマモズーはハイトロンエネルギーが詰まった月の輪リングで
ゴーグルロボを拘束し、身動きがとれないようにした。

クマモズー「こっちは動きを封じた!今の内にツインブリッジを破壊しろ!」
ナウマンモンガー「おう、この一撃で橋を落とすぜ!!」
ゴーグルレッド「や、やめろ!」

ナウマンモンガーはいよいよ、橋を落とす強い一撃で攻撃をしようとする。
だが、遠方からナウマンモンガーが攻撃された。

ナウマンモンガー「だ、誰だ!?俺を攻撃したのは!」
モモレンジャー「あれは...」

そこへ現れたのはビッグネイザーから出撃した一文字號、橘翔、
大道凱のゲッターチームが乗るゲッターマシンだった。

號「ツインブリッジは壊させてたまるか!」
翔「號、凱、まずは僕から行くよ」
凱「了解した」
號「頼むぜ、翔」
翔「うん。チェンジ、ゲッター翔!」

3機のゲッターマシンは一つのロボットへと合体し、空中戦を得意とする
ゲッター翔となった。

翔「ブレストボンバー!!」
ナウマンモンガー「ぐわぁぁ!」

ゲッター翔の武器の一つ、ブレストボンバーが発射され、
ナウマンモンガーは攻撃を受けて、ツインブリッジからたじろぐ。

翔「続けて、トルネードアタック!」
ナウマンモンガー「ぐぅぅぅ、ちょこまかと...!」

ブレストボンバーで攻撃した翔は続けて、腕のドリルを回転させ
ナウマンモンガーに向かって、突撃。本来このまま敵を貫く技だが
ナウマンモンガーの体がとても堅く、貫く事は出来なかった。
しかし、ツインブリッジから引きはがす事に成功した。

號「翔、交代だ。ついでにゴーグルロボの拘束を解くぜ!」
翔「OK.號」
號「チェンジ、ゲッター號!」

號の掛け声でゲッター翔は分離し、號がメインパイロットで陸上戦に
長けたゲッター號となる。変形を完了したと同時にゴーグルロボを
拘束している月の輪リングを破壊した。

クマモズー「ああ、月の輪リングが?!」
ゴーグルブルー「やったー、ゴーグルロボが動けるぞ!」
ゴーグルイエロー「反撃開始だ!」

拘束が解けたので、自由の身となったゴーグルロボはクマモズーへ
反撃を行う。そして、月の輪リングを破壊したゲッター號は
ナウマンモンガーの方へと向かった。

1197

ナウマンモンガーの前に立ったゲッター號はファイティングポーズをとる。

ナウマンモンガー「うぉぉぉぉ」
號「へっ、ガスなんかで倒されるゲッターロボじゃねえぜ!ナックルボンバー!」
ナウマンモンガー「プゴー、俺の鼻と牙が!!」

ナウマンモンガーは高圧ガスを鼻から噴射して攻撃するが、號はそれに動じず
ゲッター號の武装の一つであるナックルボンバーで、腕を飛ばして
ナウマンモンガーの鼻や牙を攻撃して、使い物にならないようにした。

號「ブーメランソーサー!」
ナウマンモンガー「め、目が痛い~」

號は背中のジャイロを取り外して、回転鋸のように投げる武器
ブーメランソーサーでナウマンモンガーの目を攻撃した。

號「そして、トドメのマグフォースサンダー!!」
ナウマンモンガー「ぐわぁぁぁ!!」

最後に號は背中のホバージャイロから放射する電磁波攻撃である
必殺技のマグフォースサンダーでナウマンモンガーにトドメの一撃を
与える。受けたナウマンモンガーは絶叫しながら、倒されるのであった。

クマモズー「ナ、ナウマンモンガーが!?」
ゴーグルレッド「ゲッターチームが倒してくれたか。俺達も一気に倒すぞ!」
ゴーグルブルー&ゴーグルイエロー「「応」」

ナウマンモンガーが倒された事で動揺するクマモズーにゴーグルロボも
一気に倒すべく攻勢に出る。

ゴーグルレッド「ハンドミサイル発射!!」
クマモズー「ぐぬぬ、熊爆弾!」

ゴーグルロボのハンドミサイルに対して、クマモズーは熊爆弾で
ミサイルで相殺させた。

ゴーグルレッド「ならば、ゴーグルスピン」
クマモズー「うぉぉ、ちっくしょう!」

だが、ゴーグルロボのゴーグルスピンにクマモズーはダメージを
受けてしまう。

ゴーグルレッド「・・・続けて、ゴーグルフラッシュ!ゴーグルサンダー!」
クマモズー「ぐわぁぁぁぁ」

さらにゴーグルロボは地球剣を構えて、攻撃し、クマモズーは大ダメージ
となって受けた。

ゴーグルレッド「地球剣!電子銀河斬り!」
ゴーグルロボ「地球剣!電子銀河斬り!」
クマモズー「うぉわあぁぁぁ!!」

そして、ゴーグルロボの必殺技である電子銀河斬りによって
クマモズーは一刀両断され、断末魔をあげて倒されるのであった。

デスマルク大元帥「くっ、クマモズーとナウマンモンガーが・・・撤退だ!」

クマモズーとナウマンモンガーが倒された為、デスマルク大元帥は
これ以上の作戦は無理と判断し、デストピアを引き上げさせた。

ゴーグルブラック「良し!」
ゴーグルピンク「やったわ、これでツインブリッジは無事ね!」
モモレンジャー「・・・(こっちは戦闘を終えたけど、青森の方はどうなったのかしら。
  無事でいて、新命さん)」

デストピアが撤退し、北海道側のツインブリッジを守る戦いは終わり
ゴーグルシーザーにいたゴーグルブラックとゴーグルピンクは喜ぶ中
モモレンジャーは青森で戦っているであろうアオレンジャー=新命明の
無事を祈るのであった。

1198

***青森県・ツインブリッジ***

一方、青森の方ではツインブリッジを攻撃するカブトカンスとゴリラカンスの
2体のメカジャイガンをゴーダンナーとゴーオクサーが戦い、メラージュ戦闘機
はボルテスチームのボルトマシンが撃墜させていた。

ゴオ「あのゴリラの方は俺が何とかする。杏奈はカブトガニを頼む!」
杏奈「分かったわ、ゴオちん!」

ゴオは杏奈のゴーオクサーにカブトカンスを任せ、自身の乗る
ゴーダンナーはゴリラカンスの相手をする事にした。
そして第4中隊はメカクローンを相手にしながら、ツインブリッジの方へと
進んでいたがメイスンとサイゴーンが立ちはだかっていた。アオレンジャー
に変身した新命が戦っているが、メイスンのミサイル攻撃やサイゴーンの
念力、火炎攻撃に苦戦を強いられていた。

アオレンジャー「くっ」
メイスン「さぁ、死ね!アオレンジャー」

メイスンのミサイルがアオレンジャーを襲おうとしたその時。
誰かがアオレンジャーの前に立ち、ミサイルを切り落とす。

サイゴーン「誰だ!?」
レッドワン「久しぶりだな。メイスン、サイゴーン!」
メイスン「貴様は、レッドワン!?」

アオレンジャーの危機を救ったのは、レッドワンこと郷史朗だった。
何故彼がこの場にいるかというと、元スペースシャトルのパイロットで
ある為、NISARに宇宙飛行士の教官として呼ばれたので、そこへ
向かう途中だった。

レッドワン「新帝国ギアが復活したという噂は本当だったようだな」
メイスン「ふん、貴様一人が加わった所で、何だというのだ!」
アオレンジャー「・・・レッドワン」
レッドワン「アオレンジャー、新帝国ギアは俺の宿敵です。共に戦いましょう!」
アオレンジャー「恩に着るぜ、レッドワン」

救援に駆け付けたレッドワンはアオレンジャーと共にメイスンとサイゴーンに
立ち向かう。

亜美「ピンチの時に、駆けつける仲間・・・とても燃えるシチュレーションですね」
尚也「それよりも、敵を倒すよ」

レッドワンがアオレンジャーを助けに駆け付けた姿に、亜美は自分の好きな
少年漫画みたいなシチュレーションだったので、興奮気味になったが
尚也はお構いなしにメカクローン相手にマシンガンを撃っていく。

アオレンジャー「ブルーチェリー!」
レッドワン「ダイビングアタック!」

アオレンジャーはマスクから自身の個人武器であるブルーチェリーという
アーチェリーを取り出し、メイスンやメカクローンを攻撃し、レッドワンは
空中から体当たりするダイビングアタックで敵を倒していった。

ギュオオオン

杏奈「きゃっ!」
ゴオ「大丈夫か、杏奈!」

一方、メカジャイガンと戦っているゴオと杏奈だがカブトカンスと
戦っていた杏奈は攻撃を受けて、ゴーオクサーは倒れてしまう。
そしてカブトカンスは変形して、空へと飛んで行ってしまった。

健一「奴が飛んだのなら、俺達の出番だ!―レッツボルトイン!」

カブトカンスが空を飛んだので、ボルテスチームは5機のボルトマシンを
V字型に編制させてから、健一の号令で合体し、ボルテスⅤとなる。

一平「たく、カブトガニならカブトガニらしく海の中に居ればいいのによう」
めぐみ「だったら、すぐに空から落としましょう」
健一「ああ、ボルテスバズーカ」

ボルテスⅤはボルテスバズーカで、カブトカンスに攻撃して撃ち落とす。
カブトカンスはそのまま、球状形態となって墜落した。

大次郎「ボールになったでごわす」
健一「だったら、このまま斬る。天空剣・Ⅴの字斬り!」
カブトカンス「○×△%○※」

ボルテスⅤは地上へ落下すると共に収納されている天空剣を取り出し、
袈裟斬りに振り下ろし、途中で止めて両刃の特性を生かして、別方向に
切り上げた。この時、超電磁フィールドが残留しているので、剣筋がまるで
Ⅴ字に輝いているように見える事から天空剣・Ⅴの字斬りと呼ばれる。
剣を受けたカブトカンスは大爆発を起こすのであった。

1199

一方、地上ではゴリラカンスが本物のゴリラの様に胸を叩いて、暴れていた。

ゴリラカンス「※×○※△」
杏奈「あぶない、エンジェルウォール!」
ゴオ「ありがとう、杏奈。あのカブトカンスは、ボルテスチームが
 倒したみたいだし、こうなったら俺達でゴリラカンスを倒すぞ!」
杏奈「分かったわ、ゴオちん」

その攻撃にゴーダンナーを守るべく、ゴーオクサーが前に立ちバリヤーを
張って攻撃を受け止めた。そして、ボルテスチームがカブトカンスを
倒したので、ゴオは杏奈と一緒に倒す事にした。

ゴオ「あのパワー・・・ツインドライブモードに合体できれば、倒すのに
 造作もないが、合体する暇が無い」
咲良「・・・だったら、隙を与えればいいわけよね。小島機、菅原機、
 上田機はゴリラカンスへ攻撃。ゴーダンナーとゴーオクサーが
 合体できるように隙をつくのよ!」
乃恵留「簡単に言ってくれるわねぇ」
航「だが・・・それが勝機に繋がる」
虎雄「竜馬さん、行きますよ!」
竜馬「おおおお」

ゴリラカンスのパワーにゴオはゴーダンナー単機では、分が悪いと
考えツインドライブモードに合体できれば倒せると考えるが、
合体する隙が無い。そこで咲良は菅原機、小島機、上田機に
合体する隙を作るように指示を出した。

ドドドドド
ババババ

ゴオ「ありがたい、合体できるチャンスだ!行くぞ、杏奈!」
杏奈「いつでもいいわよ、ゴオちん」 

第4中隊のおかげで、合体する隙を得たゴオと杏奈はゴーダンナーと
ゴーオクサーを合体準備の態勢にする。

ゴオ「ドライブチェェェンジ!Goォ!」
杏奈「ドライブチェェェンジ!Goォ!」
ゴオ、杏奈「「ダンナー・オン」」
ゴオ「リボルバー・オープン!」
ゴオ、杏奈「「ゴーダンナー・ツイン・ドライブ!」」

ゴーダンナーとゴーオクサーは高く空へ跳び、ゴーオクサーは変形して
開いたゴーダンナーの中に収納され、ゴーダンナーとゴーオクサーは一体化。
青いボディのゴーダンナーのリボルバーが開かれ、赤いボディに変わる。
ゴーダンナー・ツインドライブモードの完成である。

ゴオ「一気に倒すぞ、杏奈」
杏奈「いつでも準備はいいよ」
ゴオ、杏奈「「ハァァァァト・ブレェェェイカァァァァ!!」」

ゴーダンナー・ツインドライブモードは頭部からエネルギーの炎が髪
のように噴出して、一気にゴリラカンスへと近づく。そして、右腕から
リボルバー弾を1発叩き込む。叩き込まれたゴリラカンスは動きを止めた。

ゴオ、杏奈「「ソォォウルッ!ブレイカァァァ!」」
ゴリラカンス「△※○×△※」

動きを止めたゴリラカンスから離れたゴーダンナーは高く空へと跳び、
炎を纏った蹴りをぶつけた。蹴り終えたゴーダンナーからは両肩や
足から蒸気が上がると同時にゴリラカンスは大爆発を起こした。

メイスン「カブトカンスとゴリラカンスが...!」
咲良「やった!」
優斗「よっしゃぁぁ!」
乃恵留「あの巨大メカ、倒せたわね。愛梨沙」
愛梨沙「やってね、乃恵留!」
竜馬「我が筋肉に不可能無ぁぁしぃぃ!」

出撃したメカジャイガンはスーパーロボットや第4中隊の活躍で全て倒され、
戦った一同は、大きく喜ぶ。

レッドワン「残ったのは、お前達だけだ。メイスン、サイゴーン!」
アオレンジャー「ここで、くたばりやがれ!」
サイゴーン「何だと!」
メイスン「待て、ドクターマン様から通信だ。・・・はい、はい、何ですと!?
 デスダークとブラックマグマの作戦が失敗!?分かりました、帰還します!」
サイゴーン「ドクターマン様から、何と?」
メイスン「どうやら、北海道の作戦が失敗したらしい。すぐに帰還せよとの
 ご命令だ。レッドワン、そしてアオレンジャーよ。覚えていろ!」

アオレンジャーとレッドワンと対峙していたメイスンとサイゴーンだったが、
そこへドクターマンから北海道で展開していたデスダークとブラックマグマ
の作戦が失敗したから帰還せよとの命令が出たので、その場を撤退するのであった。

 
1200

○一文字號→ゴーグルロボを助ける。ゲッター號でナウマンモンガーを倒す。
○橘翔→ナウマンモンガーをゲッター翔で攻撃する。
○大道凱→號、翔と共にゴーグルロボを助けるべく出撃する。
○赤間健一=ゴーグルレッド→ゴーグルロボでクマモズーを倒す。
○ペギー松山=モモレンジャー→戦闘後、北海道で戦っている新命を心配する。
○新命明=アオレンジャー→メイスン、サイゴーンと戦闘し、レッドワンに助けられる。
○郷史朗=レッドワン→アオレンジャーを助けて、メイスン、サイゴーンと戦闘する。
○剛健一→ボルテスⅤに合体して、カブトカンスを倒す。
○猿渡ゴオ、猿渡杏奈→ゴーダンナー・ツインドライブモードに合体して、ゴリラカンスを倒す。
○石田咲良→ゴーダンナーとゴーオクサーが合体できるように隙を作るように第4中隊に指示を出す。
○菅原乃恵留、上田虎雄、小島航→合体できるように隙を作るべくゴリラカンスを牽制する。
●ナウマンモンガー→ゲッター號に倒される。
●デスマルク大元帥→作戦が失敗と判断し、撤退させる。
●クマモズー→クマコングを操って、ゴーグルロボと戦うが倒される。
●メイスン→アオレンジャー、レッドワンと戦うがドクターマンからの通信で撤退する。
●サイゴーン→アオレンジャー、レッドワンと戦うが、メイスンと共に撤退する。
●カブトカンス→ゴーオクサーと戦ったが、空中形態となりボルテスⅤと戦闘し倒される。
●ゴリラカンス→ゴーダンナー・ツインドライブモードに倒される。

【今回の新規登場】
○一文字號(ゲッターロボ號)
ゲッター號のパイロット。ゲッターロボのパイロットの訓練を受けていた
候補生の1人だった正義感の強い熱血漢。反面いささか短気で調子に
乗り易く勉強(特に文系)が苦手。格闘技ファンで偶に薀蓄を披露する。

○橘翔(ゲッターロボ翔)
ゲッター翔のパイロット。橘博士の娘で、信一の妹。元々はメカニック
だったが、後にゲッターロボのパイロットとなる。ゲッターが戦闘で
損傷する事に不満を持つ程のメカマニアで、一人称は「ボク」

○大道凱(ゲッターロボ號)
ゲッター凱のパイロット。號同様にネイサーのパイロット訓練生の1人。
当初は操縦には馴染めなかったがバトルヘリに乗っていた。生真面目で
堅物な性格をしており、剣道が得意な日本男児。哲という弟が1人いる。

○郷史朗=レッドワン(超電子バイオマン)
バイオマンのリーダーであるスペースシャトルのパイロット。やや短気で
すぐに怒鳴るが、強い責任感と熱い心で仲間を引っ張るリーダータイプ。
バイオ粒子を直接浴びた影響で動物と意思疎通の能力を持っており
犬や猫、鳩から情報収集をしている。(途中、反バイオ粒子を用いた
バイオキラーガンの影響で一時的に能力を失っていた)
柴田博士=郷紳一郎の息子。バイオ粒子を浴びた先祖は侍。